2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
巣鴨中学校・2025年度 第Ⅰ期 理科
2025年度第Ⅰ期の理科を、4大問の重要設問から解説します。実験条件の比較、複合装置のつり合い、水量の見積もり、再結晶を、根拠と計算のつながりが分かる形で整理します。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|消化・吸収とだ液の実験
この大問で学ぶこと
対照実験で、変化の原因を確かめる
消化器官の知識に加え、温度条件を変えただ液の実験が出題されています。水を入れた試験管との比較、低温と高温での違いを分けて読み取ります。
解くときの着眼点:比較する2本を示し、実験結果から結論を書く。
問3〜問6|消化器官の役割
小腸からの静脈は肝臓Eへ。問4はイ・オ、問5はすい臓。問6は小腸・大腸・10%。
- 小腸で吸収された養分は肝臓へ運ばれる。肝臓は有害物質の分解や熱の発生にも関わる。
- 本文では便の70%が水分で、残り30%の3分の1が食べかす。30÷3=10%となる。
間違えやすい点:胆汁は脂肪の消化を助けるが、消化酵素を含むという説明にはしない。
問7(1)〜(3)|水を入れる理由
対照実験で、変化の原因がだ液にあると確かめるため。ヨウ素液は青紫色、酵素はアミラーゼ。
- 同じ温度で「だ液を加えたもの」と「水を加えたもの」を比べる。
- ヨウ素液が変色しないことは、デンプンが残っていないことを示す。糖の種類まではヨウ素液だけでは特定できない。
間違えやすい点:温度も加える液も違う2本だけでは、変化の原因を一つに絞れない。
問7(4)|冷やした酵素と加熱した酵素
ア。0℃では働きにくいが、40℃に戻すと働く。
- 0℃に置いた①は40℃にするとデンプンを分解した。
- 80℃に置いた⑤は40℃にしても同じ結果にならない。低温で一時的に働きにくいことと、高温で働きを失うことを分ける。
間違えやすい点:「働かない」という同じ観察結果でも、元に戻るかどうかが違う。
第2問|ばね・輪じく・棒と電気回路
この大問で学ぶこと
一つの装置を、複数のつり合いに分ける
ばねの伸び、輪じくの回転、棒の回転と上下方向の力を順に使います。回路では基準の30mAから、直列・並列の構造ごとに電流を求めます。
解くときの着眼点:先に分かる力を求め、次のつり合いへ引き継ぐ。
問1〜問3|ばねから棒へ
750g、200g、25cm。
- ばねの伸びは27−12=15cm。15÷2×100=750g。
- 棒と左右のおもりの合計は800g。輪の片側750gと棒側800gの差50gを半径40cmに、Cの重さを半径10cmに対応させる。50×40÷10=200g。
- 棒の左端を基準にすると800×X=300×40+100×80なのでX=25cm。
間違えやすい点:棒自身の300gは中央40cmの位置に働く。輪じくの両側の力の差を使う点にも注意する。
問4|追加の支えの位置
約11cm。
- Cを棒に付けると全体は1000g。もとの糸の800gは変わらないので、新しい支えは200g。
- 左端からの位置を80−Yとすると、800×25+200×(80−Y)=300×40+300×80。Y=10.666…cmを四捨五入する。
間違えやすい点:ばねの長さを変えない条件は、もとの輪じくを通じた力も変わらないことを意味する。
問5〜問8|回路の答えを構造で確認
15mA、20mA、最も明るいのはイ、アの電流はエの1.5倍。
- 単独の豆電球1個で30mAという基準から、各スイッチで閉じた経路を描き直す。
- 分岐する点で電流の和を確認し、同じ端点につながる枝の電圧は共通と考える。
間違えやすい点:電流の大きさと明るさの関係は、同じ性質の豆電球で比べるという条件に基づく。
第3問|荒川の流れと水害対策
この大問で学ぶこと
地形の知識を、流量と降水量へつなぐ
川の上流・下流の違いから、荒川の水位と降水量の計算へ進みます。複合グラフの時刻、面積と体積の換算、条件を限定した見積もりがポイントです。
解くときの着眼点:流れの速さ・断面積・時間から水量を求める。
問1・問2|侵食と堆積
下流は幅が広く、石は小さく丸い。曲流部は外側で流れが速く深く、石が大きい。堆積しやすいのは内側。
- 上流の侵食、流れによる運搬、下流の堆積を一連の過程にする。
- 曲がりの外側では速い流れが河岸を削り、内側では流れが弱まって土砂をためる。
間違えやすい点:石が大きい場所と、土砂が積もりやすい場所を同じと決めつけない。
問3・問4|過去の川を示す証拠
問3:エ・上流はA。問4:イ。
- 増水時に運ばれた石が重なって傾く並び方を、流れの方向と対応させる。
- 丸い砂や小石を含む堆積岩は、水による運搬と堆積を考える具体的な証拠になる。
間違えやすい点:単に水の氷があることと、川が流れた痕跡であることは区別する。
問5(1)・(2)|雨が届くまでの時間と増加量
約12時間。降水量の増加は約1mm。
- 総降水量の線が増え終わる時刻から、翌日午前10時までを数える。
- 追加断面積は500×0.53=265m²。1時間の追加水量は265×10000=2650000m³。2140km²=2140000000m²で割ると約0.00124m=1.24mm。
間違えやすい点:実際の流域で雨がすべて直ちに川に入るとは限らない。本問で与えられた仮定による計算である。
第4問|混合物からの結晶の回収
この大問で学ぶこと
ろ過と再結晶の役割を区別する
硝酸カリウム・食塩・ガラスの混合物を分ける実験です。溶解度の温度差を利用する操作と、溶けない物を取り除く操作を分けて追跡します。
解くときの着眼点:各操作の後、ろ液とろ紙に何が残るか説明する。
問3・問4|食塩水と飽和水溶液
問3:ウ・オ。問4:飽和水溶液、約24%。
- 20℃では水100gに硝酸カリウム32gが溶ける。水溶液全体は132gなので、32÷132×100=約24.24%。
- 食塩水は純水より低い温度で凍り、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和でもつくれる。
間違えやすい点:溶解度32gを、そのまま32%とはしない。
問5|ろ液と残留物を追う
巣太①のろ液:食塩と50g未満の硝酸カリウム。園三①のろ液:食塩と50g以上の硝酸カリウム。健児①のろ紙上:ガラス。
- 20℃の水100gでは硝酸カリウム32gだけが溶け、残り68gはガラスとともにろ紙上へ残る。
- 80℃なら硝酸カリウム100gも食塩3gもすべて溶け、ガラスだけをろ過で分けられる。
間違えやすい点:ろ過で分けられるのは溶けていない物。溶けた食塩はろ紙を通る。
問6|純粋な硝酸カリウムを多く取る
園三。回収できる硝酸カリウムは68g。
- 80℃で溶かしてガラスを除き、20℃まで冷却すると100−32=68gが結晶になる。食塩3gはそのまま水に溶けている。
- 水をすべて蒸発させる方法では、硝酸カリウムだけでなく食塩も残る。
間違えやすい点:回収する量だけでなく、「硝酸カリウムだけ」という純度の条件を確認する。
解き直しの進め方
まず実験の条件表と力の図を自分で作り、計算結果を元の条件に戻して確認しましょう。溶解度は水の量が基準、濃度は水溶液全体が基準という違いも説明できるようにします。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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