2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2023 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
巣鴨中学校・2023年度 第Ⅰ期 算数
全4大問を解説します。割合と仕事算から、互いに素の数え上げ、平行四辺形の相似、池を周回する3人の出会いまで、条件を共通の基準へそろえて考えます。
第1問|不等式・割合・速さ・仕事・回転体
この大問で学ぶこと
比と仕事量を、共通の基準へそろえる
同じ金額を引いても所持金の比は変わり、故障する機械が変わると仕事の速さも変わります。保存する金額差・食塩量・仕事量を使い、変化する部分だけを式へ入れましょう。
解くときの着眼点:求める量と、途中で変わる条件を確かめます。
(1)
答え:5
- 2/3<□/7<3/4の各数に7をかけると、14/3<□<21/4です。
- 4と2/3より大きく、5と1/4より小さい整数は5だけです。
間違えやすい点:不等号は両側とも等号を含みません。
(2)
答え:270円
- 初めの兄と弟を⑦と④とすると、差は③です。同じ450円を使っても差は変わりません。
- 残りの比3:1では差が2つ分なので、弟の残りを1つ分とすると、初めの④は8/3つ分に当たります。弟が使った450円は8/3-1=5/3つ分です。
- 1つ分は450÷5/3=270円です。
間違えやすい点:比の差が保存されるのでなく、実際の金額の差が保存されます。
(3)
答え:12%
- 混合後は225gの8%なので、食塩は18gです。Aには100×3%=3g入っています。
- Bの食塩は18-3=15g。濃度は15÷125×100=12%です。
間違えやすい点:濃度を単純に平均せず、食塩の量へ直します。
(4)
答え:4分10秒
- BはAが1000m走る4分間に960m走ります。
- Bの1000mの所要時間は4×1000/960=25/6分=4分10秒です。
間違えやすい点:4分に40m分の時間を足すときも、B自身の速さを使います。
(5)
答え:20分
- 全仕事を450とすると、A・B・Cの1分の仕事量は2・3・5です。最初の7分で(2+3+5)×7=70進みます。
- A・Bだけの時間をx分とすると、その仕事は5x。残るB・Cだけの時間は62-7-x=55-x分で、仕事は8(55-x)です。
- 70+5x+8(55-x)=450より、510-3x=450、x=20分です。
間違えやすい点:1時間2分を62分へ直し、故障前の7分を別に数えます。
(6)
答え:59.66cm³
- 軸Lは平行四辺形の内部を通ります。上辺では軸の左右の長さが1cm・3cm、下辺では3cm・1cmなので、高さの中央ではどちらも2cmです。
- 回転断面の半径は下から3→2→3cmと変わります。上下にできる円すい台は、底の半径3cm、高さ4.5cmの円すいから、半径2cm・高さ3cmの円すいを引いた形です。
- 上下を合わせ、2×(3×3×3.14×4.5÷3-2×2×3.14×3÷3)=59.66cm³です。
間違えやすい点:軸の左右を別々に回した体積を足すと、重なる部分を二重に数えてしまいます。
第2問|最大公約数が1になる整数の個数
この大問で学ぶこと
約数そのものと、約数をもつ数を区別する
互いに素である条件は、同じ素数で割れないことです。素因数が1種類ならその倍数だけを除き、2種類なら重なって除いた分を戻します。同じ素数を何回含んでも、除く倍数の種類は増えません。
解くときの着眼点:共通の素因数を含む整数を除きます。
(1)
答え:42個
- 49=7×7なので、1〜49のうち7の倍数を除けばよいです。
- 7の倍数は7個。49-7=42個です。
間違えやすい点:49の約数の個数を求める問題ではありません。
(2)
答え:96個
- 119=7×17です。7の倍数は17個、17の倍数は7個です。
- 119は両方に含まれて2回引かれるため1個戻し、119-17-7+1=96個です。
間違えやすい点:1は119と互いに素なので、数に含めます。
(3)
答え:1632個
- 2023=7×17×17です。7の倍数は289個、17の倍数は119個です。
- 両方の倍数は119の倍数で17個。2023-289-119+17=1632個です。
間違えやすい点:17の2乗を含んでも、17の倍数をもう一度除く必要はありません。
第3問|平行四辺形と交点の比
この大問で学ぶこと
補助線を延ばして、複数の比を同じ線へ集める
図の内側だけでは比が見えにくいとき、DEを延ばすと平行線による相似が使えます。AG:GFを求めた後は、DE上のG・Hの位置を全体の割合へそろえましょう。
解くときの着眼点:平行な辺を使い、相似な三角形を作ります。
(1)
答え:2:3
- AE:EB=2:1なので、AE:CD=2:3です。
- AEとCDが平行なので三角形AEHとCDHは相似。対応するAH:HCも2:3です。
間違えやすい点:AEはABの2/3、CDはABと同じ長さです。
(2)
答え:4:3
- DEを延長してBCの延長と交わる点をXとします。三角形XBEとXCDは相似で、BE:CD=1:3だからXB:XC=1:3です。
- BC=XC-XBより、XBはBCの1/2。BFはBCの1/4なのでXFはBCの3/4です。
- ADとXFは平行で、三角形AGDとFGXが相似です。AG:GF=AD:XF=1:3/4=4:3です。
間違えやすい点:XはBより外側にあるので、XF=XB+BFになります。
(3)
答え:5:9:21
- 上の相似よりXG:GD=XF:AD=3:4なので、XGはXDの3/7です。またXE:XD=XB:XC=1:3です。
- EG=XG-XE=(3/7-1/3)XD=2/21 XD。EDは2/3 XDなので、EGはEDの1/7です。
- (1)の相似よりEH:HD=2:3なのでEHはEDの2/5。EDを35とすればEG=5、EH=14、GH=14-5=9、HD=21です。
間違えやすい点:EGとEHを同じEDに対する割合へそろえてから引きます。
第4問|池の周りを歩く3人
この大問で学ぶこと
同じ1周を基準に、速さと時刻をつなげる
逆向きに進むCとの出会い時刻から、A・Bの速さの差が求まります。具体的な池の長さがなくても、1周を単位にすれば追いつく時刻が決まります。
解くときの着眼点:出会いは速さの和、追いつきは速さの差です。
(1)
答え:80分後
- 池1周を1とすると、A+Cの速さは1/16、B+Cは1/20です。
- 差を取ればA-B=1/16-1/20=1/80。AがBより1周多く進む時間は80分です。
間違えやすい点:BとCの出会いは16+4=20分後です。
(2)
答え:17:11:13
- A・Bの速さを17・11とすると、差は6です。(1)より池1周は6×80=480に相当します。
- AとCは16分で出会うので、速さの和は480÷16=30。Cは30-17=13です。
- よって17:11:13です。
間違えやすい点:CはA・Bと逆向きなので、出会いには速さを足します。
(3)
答え:480分後
- 池1周480、3人の1分の速さを17・11・13として考えます。480分後にはAが17周、Bが11周、Cが13周して出発地点へ戻ります。
- AとBの周回数の比は17:11です。両方が整数周になる最小の組は17周・11周なので、これより早い共通の帰着時刻はありません。
- したがって3人が初めてそろうのも480分後です。
間違えやすい点:池の途中で3人が出会う時刻ではなく、スタート地点へ全員戻る時刻です。
解き直しの進め方
比は基準となる全体をそろえ、仕事算は時間帯ごとの仕事量を合計します。数の性質は素因数の種類、周回は出会う場所と出発地点を区別して解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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