2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2023 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
大宮開成中学校・2023年度 第1回 算数
全7大問を解説します。文章条件の式への置き換え、混合の予定と実際、整数操作の逆算、速さの変化、正方形の移動を順に整理します。
第1問|四則計算と逆算
この大問で学ぶこと
計算を速くする前に、式の構造を確定する
大きな積を別々に計算せず、同じ数をくくると見通しがよくなります。分数と小数を含む式は、順序と逆算の方向を一段ずつ確認しましょう。
解くときの着眼点:共通因数をまとめ、かっこの中から整理します。
(1)
答え:7
- (4+11)×3=45、(11-3)÷2=4。合計49を7で割るので7です。
間違えやすい点:足し算でつながる2つのまとまりを別々に求めます。
(2)
答え:129
- 4.3×7.55+4.3×2.95=4.3×10.5=45.15です。
- 43×2=86、12.9×1/6=2.15なので、45.15+86-2.15=129です。
間違えやすい点:同じ4.3を先にまとめると、小数の長い筆算を減らせます。
(3)
答え:3
- かっこ内は1と2/3×2.7-3/8=(5/3)×(27/10)-3/8=33/8です。
- これを1と7/16=23/16で割ると66/23。5と20/23=135/23から引き、69/23=3です。
間違えやすい点:帯分数を仮分数へ直し、かっこの値を先に確定します。
(4)
答え:3/8
- 2.7を引くと、5/4×(1.1-0.16×□)=1.3です。
- かっこの値は1.3×4/5=1.04。0.16×□=1.1-1.04=0.06なので、□=0.06÷0.16=3/8です。
間違えやすい点:最後に0.16をかけるのでなく、割って□を求めます。
第2問|連比・行列・年齢・分配・仕事
この大問で学ぶこと
文章条件を、同じ基準の2つの式で比較する
行列は新しく加わる人数、年齢は同じ年数だけ戻ること、分配は同じノート総数が基準です。仕事算では2人の合計の速さから1人分を引きます。
解くときの着眼点:一定の量と、変化する量を式へ分けます。
(1)
答え:35:12:21
- Aの2/7とBの5/6が等しいので、A:B=5/6:2/7=35:12です。
- CはAの60%=3/5なので、Aを35とするとCは21。よって35:12:21です。
間違えやすい点:一部が等しい条件では、係数の逆比が全体の比になります。
(2)
答え:252人
- 毎分加わる人数をr人とすると、最初の列は1窓口なら(15-r)×42人、2窓口なら(30-r)×12人です。
- 630-42r=360-12rよりr=9。最初の列は(15-9)×42=252人です。
間違えやすい点:販売を始めた後も新しい人が並ぶので、15×42だけでは最初の人数になりません。
(3)
答え:7年前
- t年前なら父母の合計は110-2t歳、息子は23-t歳です。
- 110-2t=6(23-t)より4t=28、t=7。実際に49+47=96、息子16歳の6倍です。
間違えやすい点:父母は2人なので、合計年齢は1年戻るごとに2歳減ります。
(4)
答え:91冊
- B班をn人、A班をn+3人とします。ノート総数は3(n+3)+5n+26=8n+35冊です。
- もう一方では4(n+3)+7n+2=11n+14冊。等しいので3n=21、n=7です。
- ノートは8×7+35=91冊です。
間違えやすい点:余りも総数に含め、配った冊数へ加えます。
(5)
答え:12日間
- Bは全体の7割を7日で仕上げるので、1日に全体の1/10を進めます。
- AとBの合計は1日に1/8だから、Aは1/8-1/10=1/40です。
- Aが全体の3割を進める時間は3/10÷1/40=12日です。
間違えやすい点:Bの7日を仕事全体の所要時間として扱いません。
第3問|角度・台形の比・三角柱の水量
この大問で学ぶこと
見えにくい交点を、補助線の延長で求める
台形の内部だけで比が分からない場合は、直線を上底まで延ばすと平行線による相似が作れます。水そうの置き換えでは、水量が変わらないことを面積比へ移しましょう。
解くときの着眼点:平行線と相似を使い、同じ比へそろえます。
(1)
答え:30度
- 下の頂角は180-40-30=110度です。四角形の左右の角は等しいので、イ=(360-130-110)÷2=60度です。
- 平行線の角の対応より右側のイはア+30度。したがってア=60-30=30度です。
間違えやすい点:下の110度を、40度または30度だけと取り違えません。
(2)
答え:5:1
- BEを延長してADの延長との交点をXとします。三角形DEXとCEBは相似で、DX:BC=DE:EC=2:3よりDX=8cmです。
- DG=4cmなのでGX=12cm=BC。GXとBCが平行なため、三角形GXFとCBFは合同な大きさの相似形になり、XF=FBです。
- BE:BX=3:5なので、BEはBXの3/5、BFは1/2。FEは1/10となり、BF:FE=5:1です。
間違えやすい点:FはBEの中点ではなく、延長したBXの中点です。
(3)
答え:495/64(7と47/64)cm
- 三角形断面の高さは3+5=8cm。空気部分は高さ3cmなので、全体との相似比は3:8、面積比は9:64です。
- 水は容器全体の55/64を占めます。三角形ABCを底面にすると容器の高さは9cmです。
- 水深は9×55/64=495/64cmです。
間違えやすい点:上の空気部分の3cmと、元の水深5cmを区別して相似を使います。
第4問|砂糖と食塩の混合
この大問で学ぶこと
加える容器を取り違えても、取り出す量は同じと読む
砂糖の比を整える予定だった量をまず求めます。その量を食塩水から取ったため、砂糖は増えず食塩が増えます。砂糖・食塩・全体の重さを別々に管理しましょう。
解くときの着眼点:予定どおりの量を先に求め、実際の混合を計算します。
(1)
答え:16.5g
- Cの250gには砂糖10g、食塩7.5gがあります。予定の砂糖:食塩=7:3では、砂糖は7.5×7/3=17.5g必要です。
- 追加する砂糖7.5gのため、5%のAを7.5÷0.05=150g取る予定でした。
- 実際は6%のBを150g混ぜたので、食塩は7.5+150×0.06=16.5gです。
間違えやすい点:Bを混ぜた後の比を7:3にする問題ではなく、予定の取り出し量をそのまま使います。
(2)
答え:100gにつき2.5g
- 実際には砂糖を含まないBを加えたので、砂糖はC由来の10gだけです。
- 全体は250+150=400g。100gにつき10÷400×100=2.5gです。
間違えやすい点:全体の400gには、溶けた砂糖と食塩の重さも含まれています。
第5問|整数の操作と逆算
この大問で学ぶこと
逆算の分岐を全て残し、条件に合う候補を選ぶ
順方向は規則に沿って進めますが、逆方向では候補が2つになることがあります。3倍して1を足す操作の逆は、単に3で割れるだけでなく、戻った数が正の奇数であることが必要です。
解くときの着眼点:偶数・奇数の条件を、逆向きの操作でも確認します。
(1)
答え:15回
- 23→70→35→106→53→160→80→40→20→10→5→16→8→4→2→1と進みます。
- 数は16個並びますが、矢印の操作は15回なので答えは15回です。
間違えやすい点:最初の23を操作1回目として数えません。
(2)
答え:10789
- 逆向きでは、現在の数nから2nへ戻る方法と、(n-1)÷3が正の奇数のときだけその数へ戻る方法があります。
- 2023から5段階の候補は表の通りです。5桁に限ると64736・10789・10788となります。
- 大きい順に2番目は10789。10789→32368→16184→8092→4046→2023と5回で確かめられます。
| 逆算回数 | 候補 |
|---|---|
| 0 | 2023 |
| 1 | 4046 |
| 2 | 8092 |
| 3 | 16184、2697 |
| 4 | 32368、5394 |
| 5 | 64736、10789、10788 |
間違えやすい点:奇数からの操作の逆では、(n-1)÷3が偶数の場合を含めません。
第6問|パンク後に速さが変わる追い越し
この大問で学ぶこと
速さが変わる時刻を、同じ時間軸でそろえる
Aはパンクまでとパンク後、Bは歩く時間と走る時間で分けます。変化の時刻は同時ではなく5分ずれているため、共通の追い越し時刻を先に決めると整理できます。
解くときの着眼点:Aの全時間を確定し、追い越し地点の時刻へ戻ります。
(1)
答え:分速160m
- 最初の速さをv m/分とすると、パンク後はv/4。全時間は1200/v+900/(v/4)=4800/v分です。
- 30分なのでv=4800÷30=160m/分です。
間違えやすい点:パンク後の残りの距離は2100-1200=900mです。
(2)
答え:分速40m
- Aのパンクは1200÷160=7.5分後。追い越し地点は駅から1800mなので、Aはパンク後600mを分速40mで15分進み、22.5分後に到着します。
- Bが走り始めたのは7.5+5=12.5分後。歩く速さをuとすると、歩いた12.5分と走った10分で、距離は12.5u+10×3.25u=45uです。
- 45u=1800より、u=40m/分です。
間違えやすい点:Bの走り始めを出発5分後として計算しません。
第7問|正方形が長方形の周を動く
この大問で学ぶこと
動きを段階に分け、接点の数と面積を整理する
図形が傾く区間だけでなく、姿勢を保って平行移動する区間もあります。接点Rが同じ辺へ出入りする2回を分けて追い、面積では正方形と合同な三角形を取り除きます。
解くときの着眼点:2つの頂点が同じ辺にある区間と、角をまたぐ区間を分けます。
(1)
答え:4回
- PがAD上、QがAB上を動く最初の角越えの終わりで、RがABに達します。これが1回目です。
- PがDに達した後、PはDC、QはDA上を動きます。この角越えの途中でRはABへ出て戻り、2回境界を通ります。これが2回目・3回目です。
- QがDに達するとRがDA上に来て4回目。その後PがCに着くまでは、これ以外の接触はありません。
間違えやすい点:Rが長方形の外側へ出る動きも許されているので、途中の2回を落としません。
(2)
答え:46cm²
- 3回目ではPがDC上、QがDA上、RがAB上にあります。DPをp、DQをqとすると、正方形の辺の直交からRまでの横の長さはp+q=8cmです。
- PQ=6cmなので、直角三角形DPQと同じ三角形4つを並べて1辺8cmの正方形を作ると、中央には1辺6cmの正方形ができます。三角形2つ分の面積は(8×8-6×6)÷2=14cm²です。
- 五角形BCPSRは長方形96cm²から、正方形PQRSの36cm²と、合同な三角形DPQ・QARの合計14cm²を引いたもの。96-36-14=46cm²です。
間違えやすい点:3回目の配置では正方形が長方形内へ戻っているので、除く部分を正方形1つと三角形2つに分けられます。
解き直しの進め方
予定と実際、最初と変更後の条件を表や時間軸で分けましょう。逆算は枝分かれの条件、図形の移動は角越えと平行移動を区別して確かめます。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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