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海城中学校2024年第1回 算数全問解説|石取り・二重切断・停止する点の移動

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

海城中学校・2024年度 第1回入試(一般入試①) 算数

全6大問を解説します。比の基準をそろえる方法から、必勝法、重なりを含む切断体積、停止を繰り返す点の出会いまで、条件に沿って判断する過程を示します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|計算・濃度・年齢・約数・角度

この大問で学ぶこと

条件を、求めやすい量へ言い換える

濃度は食塩の重さ、年齢は同じ年月による増加、約数の個数は素因数の指数へ直します。角度では平行線と二等辺三角形の条件を組み合わせます。表面の数字だけでなく、条件の意味を捉えましょう。

解き直しの到達点使う量の意味を説明し、答えを元の条件へ戻して確認できるか。

解くときの着眼点:食塩量や年齢差など、変わらない量を式の軸にします。

(1)

答え:3

  1. 小かっこの中は2.25-1.5=0.75なので、0.75で割ると1です。中かっこは25/6+1-5/2=8/3です。
  2. 9÷8/3÷9/8=9×3/8×8/9=3です。

間違えやすい点:割り算は左から順に行い、後ろの数をまとめて割らないようにします。

(2)

答え:42

  1. 食塩の合計は80×0.08+120×0.06+150×0.04=19.6gです。
  2. 5%の食塩水全体は19.6÷0.05=392g。加える水は392-80-120-150=42gなので、□は42です。

間違えやすい点:水を加えても食塩の量は変わりません。

(3)

答え:34歳

  1. 24年後に父が兄と弟の和に等しいので、今の父は今の兄と弟の和より24歳上です。
  2. もう1つの条件では父は兄の3倍と弟の和より4歳上。差を比べると兄の2倍が24-4=20歳なので、兄は10歳です。
  3. 父と弟の差は兄の3倍+4=34歳です。

間違えやすい点:24年で父は24歳、兄と弟の和は48歳増えます。

(4)

答え:100、196、225、256

  1. 約数が9個になる素因数分解は、1種類の素数の8乗か、異なる2種類の素数をそれぞれ2乗した形です。9=9、または3×3に対応します。
  2. 素数の8乗では2⁸=256だけが範囲内です。2種類の場合は素数の積の2乗なので、積が10以上17以下となる組を探します。
  3. 2×5=10、2×7=14、3×5=15より100、196、225。これらと256がすべてです。

間違えやすい点:4×4のように、素数でない数を素因数として数えないようにします。

(5)

答え:110度

  1. 上側の二等辺三角形の頂角をx度とします。平行線の角から、求めるアは150-x度です。
  2. 上側の底角は90-x/2度。対頂角なので下側の二等辺三角形の頂角も同じで、その底角は45+x/4度です。
  3. 下の直線上でア=180-15-(45+x/4)=120-x/4。150-x=120-x/4よりx=40です。
  4. したがってア=150-40=110度です。

間違えやすい点:同じ印が付く辺を確認し、2つの二等辺三角形の頂角を取り違えないようにします。

第2問|三角形の交点と面積比

この大問で学ぶこと

比の基準をそろえ、差を求める

AQとAPの比はそれぞれ求められても、そのままではPQは分かりません。共通するAEを同じ長さとみなして差を出します。面積は共通の底辺や、中点からの高さの半分を使って比較します。

解き直しの到達点異なる比を同じ全体へ直し、面積比へつなげられるか。

解くときの着眼点:辺の分け方から交点の比を出し、AE全体でそろえます。

(1)

答え:AQ:QE=2:1

  1. 辺の分け方を逆比の重さで表すてんびん法を使います。AD:DB=2:3に対しAに3、Bに2、BE:EC=2:1に対しCに4を置けば、両方の条件を満たします。
  2. Eの重さはBとCの合計6なので、AQ:QE=6:3=2:1です。

間違えやすい点:辺を分ける長さの比と、端に置く重さの比は逆になります。

(2)

答え:AP:PQ:QE=9:1:5

  1. Pを求めるときは、AF=FCに合わせAとCの重さを2、Bを1と置きます。Eの重さは3なので、AP:PE=3:2です。
  2. AEを15とするとAP=9。AQ:QE=2:1よりAQ=10、QE=5です。
  3. PQ=AQ-AP=1なので、AP:PQ:QE=9:1:5です。

間違えやすい点:Qの計算で置いた重さを、そのまま中点Fの条件へ使い回すことはできません。

(3)

答え:三角形ABC:三角形FPQ=90:1

  1. ECはBCの1/3なので、三角形AECは三角形ABCの1/3です。FはACの中点で、AEへの高さがCの半分なので、三角形AEFはABCの1/6です。
  2. 三角形FPQとFAEはFからAEへの高さが共通。PQはAEの1/15なので、FPQはABCの1/6×1/15=1/90です。
  3. したがって面積比は90:1です。

間違えやすい点:底辺の比と高さの比を、別々に確認して掛けます。

第3問|3人の荷物運びと仕事算

この大問で学ぶこと

同じ総量で、交代の条件を表す

各人の作業時間が違っても、運ぶ荷物の総量は同じです。時間の逆数を仕事量に直すと、同時に働く場合も交代する場合も足し算で表せます。誰が何分働いたかを区別して整理しましょう。

解き直しの到達点経過時間と各人の作業時間を区別し、総仕事量を表せるか。

解くときの着眼点:総量を120として、毎分の仕事量を6・5・3へそろえます。

(1)

答え:13分

  1. 荷物全体を120とすると、A・B・Cは毎分6、5、3ずつ運びます。Aは全16分働くので、6×16=96運びます。
  2. 残り24をBとCが毎分8で運ぶため、加わった後は3分。Aだけの時間は16-3=13分です。

間違えやすい点:AはBとCが加わった後も働き続けています。

(2)

答え:24分

  1. AとBが働く時間を1とすると、Cはその3倍。運ぶ量の比はAとBの合計11に対し、Cが3×3=9です。
  2. 1に当たる時間は120÷(11+9)=6分。全体は6+18=24分です。

間違えやすい点:AとBは同時に働くため、6分を2回足しません。

(3)

答え:22分24秒

  1. Bの時間をt分とすると、Aは2t分、Cはt-4分です。総仕事量は5t+6×2t+3×(t-4)=120です。
  2. 20t=132なのでt=6.6分。全経過時間はt+2t+t-4=22.4分です。
  3. 0.4分は24秒なので、22分24秒です。

間違えやすい点:小数の0.4分を40秒へ直さないようにします。

第4問|1~6個取れる石取りゲーム

この大問で学ぶこと

勝てる形を、相手の選択によらず保つ

石が1~6個なら手番の人が勝ち、7個なら相手に最後を取られます。相手が何個取っても、自分との合計を7個にできることから、7の倍数を相手へ渡す戦略が作れます。

解き直しの到達点相手の全ての選択に対応できる理由を、7個の組で説明できるか。

解くときの着眼点:相手へ7の倍数を残す形を、後ろから調べます。

(1)

答え:5個

  1. Aが3個取った後は12個です。Bは5個取り、Aへ7個を渡します。
  2. Aがk個取ったら、Bは残り7-k個を全て取って勝てます。

間違えやすい点:自分の手番の後で、相手に7個を残します。

(2)

答え:42個

  1. 先手Aが7の倍数を渡された場合、Aが取った数と合わせて7個になるようBが取れば、Bは7の倍数をAへ戻せます。
  2. 40~43のうち7の倍数は42だけなので、Bが必勝なのは42個です。

間違えやすい点:42からAが何個取っても、Bは1~6個の範囲で合計7へ調整できます。

(3)

答え:78通り

  1. 先手Aが必勝なのは、初めの数が7の倍数でない場合です。初手で余りの個数を取り、Bへ7の倍数を渡せます。
  2. 10~100は91個。この範囲の7の倍数は14~98で、(98-14)÷7+1=13個です。
  3. 91-13=78通りです。

間違えやすい点:10以上100以下なので、範囲の両端を含めて個数を数えます。

第5問|2つの平面による立方体の切断

この大問で学ぶこと

二重切断は、重複を戻して数える

3点P・Q・Rの平面はBを頂点とする三角すいを切り落とします。もう一方の平面で同時に切る場合、除く部分が重なることに注意が必要です。重なりを単純なすい体へ分けると、体積の足し引きができます。

解き直しの到達点切り落とす側と残す側を決め、重複部分を説明できるか。

解くときの着眼点:切り落とす三角すいと、二重に引いた重なりを求めます。

(1)

答え:320/3cm³(106と2/3cm³)

  1. PQRの平面で切り落とすのは、Bを頂点とし、BP=BQ=BR=5cmの三角すいです。もう1枚は高さ3cmの水平面なので、Eを含む下半分の直方体の体積は108cm³です。
  2. 下半分からさらに除く部分は、Qを頂点とする小さい三角すいです。Qの高さは1cmなので、水平面までの高さは2cm。もとの5cmの三角すいと相似で、直角を挟む3辺が2cmずつになります。
  3. 小さい三角すいは2×2÷2×2÷3=4/3cm³。残りは108-4/3=320/3cm³です。

間違えやすい点:元の5cmの三角すいを全部引くと、上半分にある部分まで除いてしまいます。

(2)

答え:177cm³

  1. Sは辺BC上でBS=1cmです。PQRでB側、STUでC側の三角すいを切り落とします。両方とも直角を挟む3辺が5cmなので、1個の体積は5×5÷2×5÷3=125/6cm³です。
  2. ただし2つの三角すいには重なりがあります。BC上での重なりはSからRまで4cmで、その中点を通りBCに垂直な平面で2分すると、同じ三角すい2個になります。
  3. 中央の断面は直角を挟む2辺が2cmの直角三角形、各頂点S・Rからの高さも2cmです。重なりは2×(2×2÷2×2÷3)=8/3cm³です。
  4. 立方体216cm³から2個を引き、重複を戻すと216-125/6×2+8/3=177cm³です。

間違えやすい点:Sの位置はBC上です。2つの切り落としを引くだけでは、重なりを二重に引いてしまいます。

第6問|円周上を動く3点と停止時間

この大問で学ぶこと

速さの和と差を、動く区間ごとに使う

AとBは時計回り、Cは反時計回りに進みます。Cが動く間と止まる間では近づく速さが変わるため、平均の速さだけで出会いを求めることはできません。3点の一致は、まずAとBが一致する候補時刻へ絞ります。

解き直しの到達点各時刻の位置を同じ始点・向きで表し、一致を確かめられるか。

解くときの着眼点:Cの運動を5秒移動・3秒停止の8秒周期で区切ります。

(1)

答え:9.2秒後

  1. 時計回りにBからCへ向かう弧は80cmです。最初の5秒はBとCが毎秒10cmずつ近づき、50cm縮まります。
  2. Cが止まる5~8秒でBが18cm進むため、8秒後の残りは80-50-18=12cmです。
  3. 再びCが動くので12÷10=1.2秒。合計9.2秒後です。

間違えやすい点:Bも時計回りです。BとCは逆向きなので、移動中は速さの和を使います。

(2)

答え:24.5秒後

  1. AからCへの時計回りの弧は40cm。最初の5秒で4+4=毎秒8cmずつ近づき、5秒後に1回目の一致です。
  2. 2回目は、2点の進む距離の合計がさらに120cm増え、出発から合計160cmになるときです。
  3. 24秒までの8秒周期3回で、Aは96cm、Cは60cm進み、合計156cmです。残り4cmを毎秒8cmで詰めるため、24+0.5=24.5秒後です。

間違えやすい点:Cは24秒間ずっと動いているわけではなく、実際の移動時間は15秒です。

(3)

答え:80秒後

  1. AとBは同じ時計回りで、Bが毎秒2cm速く、初めにBからAまで40cmあります。最初の一致は20秒後で、以後は120÷2=60秒ごとです。候補は20秒、80秒…です。
  2. 初めのAを0cm、時計回りを正とすると、20秒後のAとBは80cmの位置。一方Cは14秒動いて56cm戻るので、40-56は円周上の104cmに当たり、一致しません。
  3. 80秒後はAが320cm、Bが80+480=560cmで、どちらも円周上の80cmです。Cは50秒動き、40-200も同じ80cmに当たります。
  4. したがって3点が初めて一致するのは80秒後です。

間違えやすい点:AとBの一致時刻以外は3点同時には一致しないため、候補を絞って確かめます。

解き直しの進め方

石取りは相手が取る数を変えても勝ち方が保てるか説明します。切断は除く2つの三角すいと重なりを区別しましょう。点の移動は8秒周期の境目の位置を書き、平均の速さだけで処理していないか確かめます。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で図や式を作り直す同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・途中式・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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