海城中学校2023年第1回 算数全問解説|動く円・鏡の反射・渦巻き数表

2026年10月28日

SUSUMU JUKU / 2023 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

海城中学校・2023年度 一般入試① 算数

全6大問を解説します。三角形の面積比、円の移動、鏡の反射、渦巻き数表を中心に、条件の読み取りから答えの確認までを整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|分数・約数・割合・回転体

この大問で学ぶこと

求める量に合わせて、条件の表し方を変える

分数計算は途中で簡単な数へ直し、約数は素因数の選び方へ移します。割合は基準の人数、回転体は軸からの距離を確認し、見た目に頼らず式を作りましょう。

解き直しの到達点割合の基準と回転半径を明示して、式を説明できるか。

解くときの着眼点:計算は約分、人数は全体と部分、立体は外側と内側を分けます。

(1)

答え:1と3/4

  1. 6と5/21-5と6/7=8/21、1と1/63÷8/21=64/63×21/8=8/3です。
  2. 8/3+2と11/15=27/5。これに10/27をかけると2になります。
  3. 2.75×1/11=1/4なので、2-1/4=1と3/4です。

間違えやすい点:帯分数を仮分数へ直してから、割り算を逆数のかけ算へ変えます。

(2)

答え:48個

  1. 5880=2×2×2×3×5×7×7です。
  2. 2の個数は0〜3、3と5は0〜1、7は0〜2で選べるため、4×2×2×3=48個です。

間違えやすい点:同じ素数が何回使えるかを、指数に1を加えて数えます。

(3)

答え:39人

  1. 全員を東京都内の人と考えると、1時間以上は320×15%=48人です。実際の60人との差12人は、都外の人の割合が35-15=20ポイント高いことによります。
  2. 都外の人数は12÷0.2=60人。求める1時間未満は60×65%=39人です。

間違えやすい点:60人は都外全体で、求めるのはそのうち1時間未満の人です。

(4)

答え:ア=36、イ=64

  1. 濃度の差から、3%と8%の量の比は(8-6.2):(6.2-3)=1.8:3.2=9:16です。
  2. 合計100gを25等分し、3%は100×9/25=36g、8%は64gです。

間違えやすい点:濃い方の量が多くなることを、6.2%が8%寄りである点からも確認します。

(5)

答え:37.68cm³

  1. BD=CD=3cmで直角です。BCの中点をMとすると、DからBCへの最短距離はDMです。直角二等辺三角形よりDMを1辺とする正方形の面積は3×3÷2=4.5cm²です。
  2. 三角形ABCを回すと、外側は半径3cm・高さ8cmの円すい、内側の空白は半径DM・高さ8cmの円すいです。
  3. 体積差は(3×3-4.5)×3.14×8÷3=37.68cm³です。

間違えやすい点:三角形BCDの面積をそのまま回転体の底面積として使わず、回転半径を調べます。

第2問|6で割った余りと整数の和

この大問で学ぶこと

直接数える方法と、全体から除く方法を使い分ける

割り切れない数を一つずつ足すより、6の倍数を除く方が簡単です。一方、余りが4という条件は、最初の数から6ずつ増える列として整理できます。

解き直しの到達点最初・最後・個数を確認して、和の式を作れるか。

解くときの着眼点:範囲の両端を含め、等差数列として数えます。

(1)

答え:84個

  1. 100〜200は200-100+1=101個。6の倍数は102〜198で、(198-102)÷6+1=17個です。
  2. 割り切れない数は101-17=84個です。

間違えやすい点:100と200の両方を含むため、全体の個数に1を加えます。

(2)

答え:2516

  1. 6で割ると4余る数は100、106、…、196で、(196-100)÷6+1=17個です。
  2. 和は(100+196)×17÷2=2516です。

間違えやすい点:200は6で割ると2余るため、この列の最後ではありません。

(3)

答え:12600

  1. 範囲全体の和は(100+200)×101÷2=15150です。
  2. 6の倍数の和は(102+198)×17÷2=2550。差は15150-2550=12600です。

間違えやすい点:割り切れない数を余り別に5つの列へ分けなくても、倍数を引けば求まります。

第3問|三角形の辺の比と面積比

この大問で学ぶこと

交点の比を、面積の比から逆に求める

分点の比は面積へ移せます。交点Gで分かれた線分の比を直接測る代わりに、底辺を共有する三角形の面積比を使って、長さの比へ戻しましょう。

解き直しの到達点底辺比と面積比の対応を、比較する三角形の名前とともに示せるか。

解くときの着眼点:同じ高さ・同じ底辺の三角形を順に比べます。

(1)

答え:15:28

  1. AEFとAECは底辺AF:AC=3:4の比、AECとABCは底辺EC:BC=5:7の比です。
  2. したがってAEF:ABC=3/4×5/7=15/28で、15:28です。

間違えやすい点:CAを1:3に分けるのでCF:FA=1:3です。

(2)

答え:4:15

  1. 全体ABCの面積を1とすると、ABEは2/7、ADEはその半分で1/7です。AEFは15/28です。
  2. ADEとAEFは底辺AEが共通で、DとFからAEまでの高さの比はDG:GFになります。
  3. DG:GF=1/7:15/28=4:15です。

間違えやすい点:交点Gを通るDFが底辺AEを横切るため、高さの比をDG:GFへ移せます。

(3)

答え:21:17

  1. ADFはAD:AB=1:2、AF:AC=3:4より、全体の3/8=21/56です。
  2. DFEはADE+AEF-ADFなので、1/7+15/28-3/8=17/56です。
  3. ADFとEDFは底辺DFが共通で、高さの比はAG:GE。よって21:17です。

間違えやすい点:ADEとAEFの和にはADFが含まれるため、DFEを求めるときに引きます。

第4問|円が図形の外側・内側を動く

この大問で学ぶこと

中心の軌跡と、円が通る領域を区別する

外側を動く中心は、丸い辺では半径が増え、へこんだ角では直線が短くなります。内側の面積は図形全体と同じではなく、凸の角に円が届かない部分が残ります。

解き直しの到達点円の半径1cmを、曲線の半径・直線の長さ・角の面積へ正しく反映できるか。

解くときの着眼点:直線・円弧・角での動きを別々に調べます。

(1)

答え:71.83cm

  1. 元の図形の直線部分は合計48cmです。へこんだ直角が3か所あり、外側を動く中心の直線は各角で両側1cmずつ短くなるため、48-2×3=42cmです。
  2. 半径4cmの90度の弧3本に沿う部分は、半径5cmとなって合計5×2×3.14×3/4=23.55cmです。
  3. 凸の直角4か所では半径1cmの90度の弧を描き、合計6.28cm。42+23.55+6.28=71.83cmです。

間違えやすい点:へこんだ角にも外側へ丸い弧を足すと、直線の短縮を見落とします。

(2)

答え:116.82cm²

  1. 元の図形は、8×4の長方形1つ、4×4の正方形3つ、半径4cmの90度の扇形3つに分けられます。面積は80+12×3.14=117.68cm²です。
  2. 幅4cmの直線部分と半径4cmの扇形部分は、半径1cmの円を動かすと内部まで通過します。ただし凸の直角4か所では、1cm角から半径1cmの四分円を除く部分に円が届きません。
  3. 届かない面積は4×(1-3.14÷4)=0.86cm²。117.68-0.86=116.82cm²です。

間違えやすい点:中心の軌跡に2cmをかけるだけでは、角での重なりを正しく扱えません。

第5問|2枚の鏡で反射する光

この大問で学ぶこと

反射のたびに増える角を追う

入射角と反射角の等しさを繰り返すと、光と次の鏡のなす角はx、2x、3x…と変化します。最後に平行となる条件と、反射回数の偶奇を分けて考えましょう。

解き直しの到達点何回目で平行になるかと、どちらの鏡に平行かを別々に判断できるか。

解くときの着眼点:1回目はMで反射し、その後L・Mと交互に反射します。

(1)

答え:5回・Lと平行

  1. 光は初めLと平行に入り、Mで1回目の反射をします。次の鏡との角は2x、その次は3x…となります。
  2. x=30度では180÷30=6なので、5回反射した後、次の鏡Lに沿う方向へ出ます。

間違えやすい点:180÷30の6は反射回数ではなく、回数に1を加えた数です。

(2)

答え:8回・Mと平行

  1. x=20度では180÷20=9。反射は9-1=8回です。
  2. 偶数回目の反射はLで起こるので、その後はMと平行に出ます。

間違えやすい点:最後に反射する鏡と、出ていく光が平行な鏡を取り違えません。

(3)

答え:5度、15度、45度

  1. k回反射して平行に出る条件は(k+1)x=180度です。Lと平行に出るにはkが奇数、つまり180÷xが偶数の整数になります。
  2. 候補のうち180÷5=36、180÷15=12、180÷45=4が該当します。25・35・55・65・75・85度では整数になりません。

間違えやすい点:割り切れるだけでなく、商が偶数であることまで確認します。

第6問|長方形の渦巻き数表

この大問で学ぶこと

周の長さと、残る行数・列数を組み合わせる

外周の個数は2m+2n-4です。内側へ1周入ると縦横が2ずつ減ります。ただし最後の部分が1行・2行になると並び方が変わるので、端に達した後も同じ式を使わないようにします。

解き直しの到達点外周の計算が使える範囲と、残りを直接書く範囲を見分けられるか。

解くときの着眼点:外周を一枚ずつ取り除いて、内側の表へ移ります。

(1)

答え:46

  1. 8×7の外周は2×8+2×7-4=26個です。内側6×5の外周は18個なので、そこまで44個です。
  2. 3周目の左上(3,3)は45。その1つ右の(4,3)は46です。

間違えやすい点:(4,3)は左から4列目・上から3行目の位置です。

(2)

答え:5通り

  1. (2,2)は外周の次の数なので、2m+2n-3=27。よってm+n=15です。
  2. m≧n≧3より、(m,n)は(12,3)、(11,4)、(10,5)、(9,6)、(8,7)の5通りです。

間違えやすい点:横と縦を入れ替えた表はm≧nの条件で重複させません。

(3)

答え:m=11、n=6

  1. (2,2)=31からm+n=17。位置(4,4)があるためn≧4で、候補は(13,4)、(12,5)、(11,6)、(10,7)、(9,8)です。
  2. 各候補で内側を調べると、(3,3)は順に51・53・53・53・53、(4,4)は25・49・65・67・67です。
  3. 両方の値が合うのは(11,6)だけです。
候補の絞り込み
mn(3,3)(4,4)
1345125
1255349
1165365
1075367
985367

間違えやすい点:縦が4・5・6の候補では内側が少ない行になるので、外周の式を繰り返さず実際の並びを確かめます。

解き直しの進め方

面積比は比較する三角形の高さを確認します。円の移動では中心と円全体を区別し、鏡は反射回数の偶奇、数表は内側に残る行数まで追いましょう。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で図や式を作り直す同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

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