2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2022 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
栄東中学校・2022年度 A日程(1月10日) 算数
A日程の全5大問を解説します。小問集合、撮影休憩を含む流水算、円周上の移動の最小回数、正三角形の面積比、さいころで作る台形を、条件の整理から確認します。
第1問|計算・濃度・余り・比・約数・図形
この大問で学ぶこと
複数の操作でも、変わらない条件を見つける
食塩と水の増減、2人の金額の差、同じ余りになる数など、見た目の変化に惑わされず基準を定める小問です。円の中心の軌跡や立方体内の立体も、基本図形へ分けて求めます。
解くときの着眼点:保存する量と、比の差を基準にします。
(1)
答え:20.22
- 20.22+2.22=22.44、22.44÷1.02=22です。
- 1.6×1.25-0.22=2-0.22=1.78なので、22-1.78=20.22です。
間違えやすい点:割り算の前に、最初のかっこを計算します。
(2)
答え:49
- 3と4/7×3/5=15/7なので、かっこ内は15/7-3/7=12/7です。
- 2-14÷□=12/7より、14÷□=2/7。□=14÷2/7=49です。
間違えやすい点:引かれるかっこを求めてから、割る数を逆算します。
(3)
答え:500g
- 食塩20gを加え、水20gを蒸発させるため、食塩水全体の重さは初めと同じです。
- 濃度は5%→9%で4%分増え、その増加が食塩20g。初めの食塩水は20÷0.04=500gです。
間違えやすい点:全体の重さが元に戻っても、食塩は20g増えています。
(4)
答え:989
- 5で4余り、11で10余る数に1を足すと、5と11の公倍数です。したがって55の倍数から1を引いた数です。
- 1000付近では55×18-1=989、55×19-1=1044。差は11と44なので989が最も近い数です。
間違えやすい点:1000未満だけでなく、1000より大きい隣の候補も比べます。
(5)
答え:900円
- 初めの2:3を6:9、600円ずつもらった後の8:11とそろえると、差はどちらも3です。増えた2が600円なので1は300円、2人の金額の差は900円です。
- 同額を出しても差900円は変わりません。残りが1:2なので、比の差1に当たる学くんの残額は900円です。
間違えやすい点:同じ金額を加減するとき、比は変わりますが金額の差は変わりません。
(6)
答え:6
- 1〜10について、自分自身を除く約数の和を調べます。6では1+2+3=6です。
- 他の数の和は、1から順に0・1・1・3・1・6・1・7・4・8で、自分と等しいのは6だけです。
間違えやすい点:問題の記号は、自分自身を約数の和から除いたものです。
(7)
答え:38.28cm
- 十字形の端の4辺では、中心が通る直線は4-1-1=2cmずつ。腕の左右に当たる8辺では、直線部分が4-1=3cmずつです。
- 内側へくぼんだ4つの角では、中心は半径1cmの1/4円を描きます。4つで円周1周分6.28cmです。
- 4×2+8×3+6.28=38.28cmです。
間違えやすい点:図形の周48cmをそのまま使わず、中心の経路の直線と円弧を分けます。
(8)
答え:1/6倍
- 6つの面の中心を結ぶ立体は、上下2つの同じ四角すいを合わせたものです。
- 立方体の一辺をaとすると、真ん中の正方形の対角線はどちらもaなので底面積a²/2。上下の高さの合計はaです。
- 体積はa²/2×a÷3=a³/6なので、立方体の1/6倍です。
間違えやすい点:真ん中の正方形の一辺がaではありません。対角線の長さを使います。
第2問|川下りの休憩とすれ違い
この大問で学ぶこと
静水時の速さと、岸から見た速さを分ける
24分の下りには3分の撮影時間が含まれ、その間も流れの速さで進みます。上り30分の情報と合わせると、静水時の速さと流速が決まり、休憩を含むすれ違いの式も作れます。
解くときの着眼点:こぐのを止めても、船は川に流されます。
(1)
答え:21分間
- 下りの所要時間24分から、こぐのを止めた3分を引き、24-3=21分です。
間違えやすい点:船が動いていた時間ではなく、こいでいた時間を求めます。
(2)
答え:毎分40m
- 6km=6000m。上りは30分なので、静水時の速さをv、流速をrとするとv-r=200です。
- 下りは21分こぎ、3分流されるため21(v+r)+3r=6000です。
- v=200+rを入れると4200+45r=6000。r=40m/分です。静水時は240m/分、下りでこぐと280m/分です。
間違えやすい点:撮影中の3分を、進んだ距離0として計算しません。
(3)
答え:14分後
- すれ違う時刻には、グラフから下り船は3分の撮影を終えています。上りの速さは200、下りでこぐ速さは280m/分です。
- 撮影で失う距離は、こぐ力240m/分×3=720mです。t分後の2船の進んだ距離の和は280t-720+200tです。
- 480t-720=6000よりt=14分です。
間違えやすい点:280×3を差し引くと、休憩中の流れ40×3まで除いてしまいます。
第3問|15点の円周上を動く石
この大問で学ぶこと
到達できる点と、初めて到達する回数を分ける
表裏の順序を変えても、合計の移動量は同じです。ちょうどn回後の候補を整理し、前の回数で到達済みの点を除けば、各点の最小回数が分かります。
解くときの着眼点:表は+5、裏は-3として15での余りを考えます。
(1)
答え:ア=2回、イ=3回
- 表をh回、裏を5-h回とすると移動量は5h-3(5-h)=8h-15です。
- ①から②への移動量は15で割って1余る数。h=0〜5を調べるとh=2で移動量1となり、表2回・裏3回です。
間違えやすい点:②へ行くのは、移動量2ではなく①からの差1です。
(2)
答え:⑩、⑪
- 2回の結果は、表表なら+10で⑪、表裏なら+2で③、裏裏なら-6で⑩です。
- 1回で着く⑥・⑬とは重ならないので3点とも最小2回。③以外は⑩・⑪です。
間違えやすい点:表裏と裏表は同じ点に着くので、別の点として重複させません。
(3)
答え:ウ=⑭、エ=6回
- 表をh回・裏をn-h回とすると移動量は8h-3nです。nを1から増やして①からの行き先を調べ、前に着いた点を除きます。
- 新しく到達する点は下表のようになり、5回までに⑭以外へ到達します。
- 6回で表2回・裏4回とすると移動量10-12=-2なので⑭へ着きます。最も大きい最小回数は⑭の6回です。
| 最小回数 | 点 |
|---|---|
| 1 | ⑥・⑬ |
| 2 | ③・⑩・⑪ |
| 3 | ⑦・⑧・⑮ |
| 4 | ④・⑤・⑫ |
| 5 | ②・⑨ |
| 6 | ⑭ |
間違えやすい点:6回で到達できるだけでは足りず、5回以下で到達しないことも確かめます。
第4問|正三角形の交点と面積比
この大問で学ぶこと
角度を確定し、面積比から線分比へ戻す
AD=CEと正三角形の辺・角により、三角形ADCとCEBが合同です。交点の角を求めた後は、同じ高さの三角形の面積比を使ってDF・BFの比を求め、最後の面積比へつなげます。
解くときの着眼点:合同な2つの三角形と、底辺の比を使います。
(1)
答え:60度
- AD=CE=2cm、AC=CB=8cm、∠DAC=∠ECB=60度なので、三角形ADCとCEBは合同です。したがって∠ACD=∠CBEです。
- この角をx度とすると、三角形BCFのBはx度、Cは60-x度なので、∠BFC=120度です。
- D・F・Cが一直線、B・G・Fが一直線なので、∠DFG=180-120=60度です。
間違えやすい点:FD=FGは後で正三角形DGFと判断するために使います。
(2)
答え:9:4
- 三角形ABEは、ABCとAからの辺上の底辺を比べてAE:AC=6:8なので全体の3/4です。
- DBEはABEと同じEからABへの高さで、DB:AB=6:8より、全体の3/4×3/4=9/16です。
- CEBは全体のCE:CA=1/4。したがってDBE:CEB=9/16:1/4=9:4です。
間違えやすい点:面積比を求めるとき、底辺と高さの両方が変わる場面を分けます。
(3)
答え:208:81
- DBFとCBFは共通の底辺BFを持つため、D・CからBEへの高さの比は(2)から9:4です。同時に2三角形はBからDCへの高さが共通なので、DF:FC=9:4です。
- DBFはDBCの9/13、DBCはABCのDB:AB=3/4なので、DBFは全体の27/52です。
- DBEは全体の9/16なので、BF:BE=(27/52)÷(9/16)=12/13です。また合同からBE=DC。DF=9DC/13、BF=12DC/13なのでDF:BF=3:4です。
- FD=FGと∠DFG=60度からDGFは正三角形でGF=DF。DGFとDBFはDからBEへの高さが共通なので面積比GF:BF=3:4です。
- DGFは全体の27/52×3/4=81/208。したがってABC:DGF=208:81です。
間違えやすい点:途中の比は小さい図形:全体、最後の答えは全体:小さい図形です。
第5問|さいころの目で作る台形と直角
この大問で学ぶこと
面積や直角の条件を、整数の組へ置き換える
3回の出目をa・b・cとすると、台形の面積は(a+c)(4+b)/2です。直角は2つの直角三角形の相似からac=4bへ変わります。全216通りを試す前に、積や和の候補を絞りましょう。
解くときの着眼点:目の順序を保ち、相似の条件へ直します。
(1)
答え:14.5cm²
- 三角形AEDは台形全体から、ABEとDCEを除いた部分です。
- (1+6)×(4+5)÷2-1×4÷2-6×5÷2=31.5-2-15=14.5cm²です。
間違えやすい点:左右の直角三角形2つを、台形から引きます。
(2)
答え:12通り
- 台形の面積20より(a+c)(4+b)=40です。4+bは5〜10なので、割り切れるのは5・8・10で、b=1・4・6です。
- b=1ではa+c=8で5通り、b=4ではa+c=5で4通り、b=6ではa+c=4で3通りです。
- 合計5+4+3=12通りです。
間違えやすい点:aとcは1回目・3回目の目なので、入れ替えた組も別に数えます。
(3)
答え:14通り
- ∠AED=90度のとき、直角三角形ABEとECDは相似で、AB:BE=EC:CDです。したがってa:4=b:c、すなわちac=4bです。
- b=1〜6ごとに、積が4bになる1〜6のa・cの組を数えます。通り数は順に3・2・4・1・2・2です。
- 合計3+2+4+1+2+2=14通りです。
| b | (a,c) | 通り数 |
|---|---|---|
| 1 | (1,4)・(2,2)・(4,1) | 3 |
| 2 | (2,4)・(4,2) | 2 |
| 3 | (2,6)・(3,4)・(4,3)・(6,2) | 4 |
| 4 | (4,4) | 1 |
| 5 | (4,5)・(5,4) | 2 |
| 6 | (4,6)・(6,4) | 2 |
間違えやすい点:相似で対応する辺を取り違えると、acではなく別の積になってしまいます。
解き直しの進め方
条件を式へ置き換えたら、範囲と最小条件を必ず戻して確かめます。図形は合同で角度と辺を対応させ、面積比を線分比へ移す理由まで再現しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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