2026年11月4日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
鷗友学園女子中学校・2026年度 第1回 国語
物語文は村崎なぎこ『オリオンは静かに詠う』、説明文は伊藤亜紗・村瀨孝生『ぼけと利他』からの出題です。記述中心の読解と漢字を、根拠の集め方・構成・書き直しの観点で解説します。記述は進塾作成の解答例です。
第1問|物語文|家族を支えるカナの心情
この大問で学ぶこと
言えなかった思いが伝わるまでを読む
問一 自分の役割とは何か
耳の聴こえない両親に代わって周囲の人と手話でやり取りし、両親が困ったり誤解されたりしないよう支えること。
- 前半の具体例を集めます。役所の説明、面談、店でのやり取りなどに共通するのは、聞こえる世界と聞こえない両親の間をつなぐ通訳です。
- 家事をするなど本文にない仕事を増やさず、何をして誰を支える役割かをまとめます。
問二 炭酸飲料が癒しだった理由
遊びや習い事を我慢して両親を支え、不満を言えずにため込む日々の中で、蓋を開ける音が自分の中にたまった重苦しさまで外へ逃がし、一瞬自由になれたように感じさせたから。
- 小さい頃の誇りが、成長につれて負担へ変わる過程を押さえます。カナは親を大切にしているからこそ、不満を口にできません。
- 音の心地よさという直接のきっかけと、解放されたい心情の両方を説明します。単に炭酸飲料が好きだった、では心情の理由になりません。
問三 地面に亀裂が入り落ちるという比喩
いつも自分を理解して守ってくれると信じていたママンが、木花さんを優先し、自分のつらさを分かってくれなかったため、頼りにしていた支えを失い、深く傷ついて孤独と絶望を感じたということ。
- 大地は変わらない支え、亀裂や落下はその安心が崩れる感覚に対応します。景色が実際に変わったという意味ではありません。
- カナにとってママンがどんな存在だったか、直前の出来事で何が崩れたか、結果としてどんな心情になったかの順で書きます。
問四 つながる安らぎに気付いた理由
両親のために自分を抑えてきた苦しさを初めて素直に伝え、両親もそれを受け止めて謝り、自分を大切に思っていることを示してくれたため、支える側であるだけでなく自分も愛されていると感じられたから。
- 母が手話で気持ちを聞き、髪に触れ、父もそばに座るという場面に注目します。解決は通訳を一切やめることではなく、思いを伝えて互いを理解することです。
- 我慢していた気持ち→言葉にして伝える→両親に受け止められる→安心する、という変化をつなげます。
第2問|説明文|共生と相手の世界
この大問で学ぶこと
抽象的な考えを具体例と往復する
問一 ゆるやかな共生の具体的な状態
オオカミは人の食べ残しを得て楽にえさにありつけ、人間は近くのオオカミが他の動物を遠ざけることで身を守れるなど、互いの暮らしに利益が生まれる状態。
- 飼いならすために人間だけが計画して支配した、という説明ではありません。オオカミが近付いたことと、人間側にも利益があったことを対応させます。
- オオカミと人間の双方について、何を得るのかを明示します。一緒に暮らすこと、だけでは具体性が足りません。
問二 ズレながら調和すること
送迎車に乗ることを拒むお爺さんに、村瀨さんが出航を知らせる言い方をすると、戦後に船で脱出した経験と結び付いて乗ってくれたように、相手の生きてきた歴史や世界の捉え方に寄り添うことで、見方が同じでなくても共に行動できること。
- お爺さんには、終戦後に故郷へ帰ろうとして船を待ち、機帆船で戻った経験があります。村瀨さんがその歴史を知ることで、送迎の意味が変わります。
- 相手の認識を正して自分と一致させることではなく、相手にとって意味のある関わり方を見つけることです。具体例を述べた後、一般的な意味へまとめます。
第3問|漢字|文脈で同音語を見分ける
この大問で学ぶこと
熟語の意味を文全体で確かめる
(1) ヒッシ
必至
- 議会の解散が避けられないという意味です。懸命に努力する必死と区別します。
(2) ヨウリョウ
要領
- 話をうまく進める、という文脈に合います。容器に入る量を表す容量ではありません。
(3) ジキ
磁器
- 焼き物の皿を表す語です。磁石の働きを表す磁気など、同じ読みの語と区別します。
(4) ジュウダン
縦断
- 日本を長い方向に通り抜ける旅です。横断との意味の違いも確認します。
(5) キシカイセイ
起死回生
- 悪い状況を一気に立て直す意味です。四字熟語全体を一つのまとまりとして正しく書きます。
解き直しの進め方
物語は出来事と心情の変化を、説明文は具体例と抽象的な意味をつなげましょう。答えを丸暗記せず、誰の立場か、何がきっかけか、問いが理由・内容・具体例のどれを求めているかを確認して書き直します。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
志望校の過去問を、次の学習計画へ
点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。
赤羽で学習塾をお探しなら
- 会社名
- 進塾
- 住所
- 〒115-0055 東京都北区赤羽西1‐39‐1伊藤ビル3階
- 電話番号
- 03-5924-7747
