攻玉社中学校 2025年度 第1回 理科入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月4日

SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

攻玉社中学校・2025年度 第1回 理科

ヤドリギと植物、振り子・ブランコ、混合物の溶解、内陸の暑さとフェーンを扱う4題です。実験や会話の説明を根拠に、未知の条件へ考え方を適用する問題を整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|ヤドリギと植物の生き方

この大問で学ぶこと

寄生・光合成・種子散布をつなげる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1) 冬に葉を落とす森林の地域

あ:東北地方

  1. 設問の海抜700mまでの低地という条件で、落葉広葉樹林が多い冷涼な地域を選びます。暖かい地域の照葉樹林と区別します。

(2) 冬に葉を落とす理由

い・お

  1. 気温が低く日射量も少ない季節には、光合成に適した条件を得にくくなります。雨量や風の強さだけを主な理由とする選択肢は選びません。

(3) 他の植物から水や養分を得ること

え:寄生

  1. ヤドリギは樹木に根を食い込ませ、水や養分を吸収します。自分でも光合成するため半寄生植物と呼ばれます。

(4) 光合成の材料とできるもの

か:水と二酸化炭素からでんぷん

  1. 葉緑体で光のエネルギーを使い、有機物を作ります。酸素は主に放出される側なので、選択肢の材料と生成物を逆にしないようにします。

(5) 果実と種子のもと

果実う:子房、種子か:胚珠

  1. 受粉・受精後に、子房が果実、胚珠が種子へ変化します。花全体の名前と、内部のつくりを対応させます。

(6) 植物と散布方法

あ・う

  1. ホウセンカは果実がはじけ、タンポポは綿毛で風に運ばれます。カエデは翼で風に、ナンテンは鳥などに食べられて、オナモミは動物に付いて運ばれるので、誤った組合せを除きます。

(7) ねばねばした糸を引く利点

え

  1. 種子が樹木の幹や枝に付きやすくなります。地面ではなく、寄生する樹木へ定着するというヤドリギの生き方に合っています。

第2問|振り子とブランコ

この大問で学ぶこと

位置による速さの違いを考える

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1) 振り子の長さ

い:支点からおもりの中心まで

  1. 糸だけの長さでも、おもりの下端まででもありません。おもりの大きさがあるときは中心を基準にします。

(2) 等しい時間ごとの位置

あ

  1. 端ではゆっくり、最下点に近いほど速くなるため、同じ時間で進む間隔は中央付近で広くなります。円弧上を等間隔に進む図ではありません。

(3) 最も速い位置

C

  1. 最下点では位置のエネルギーが最も小さく、運動のエネルギーが大きくなります。左右の端では一瞬止まります。

(4) 最下点で糸が切れた後の動き

う

  1. 切れた瞬間の速さは円弧の接線方向、つまり右向きです。その後は重力で下へ曲がる軌道になります。円運動のまま上へ進んだり、その場から真下へ落ちたりするわけではありません。

(5) 周期について正しいもの

あ・か

  1. 長くすると周期は長くなり、長さが同じならおもりの重さを変えても周期は変わりません。実験で何を変え、何をそろえたかを確認します。

(6) メトロノームを遅くする調節

あ

  1. 図ではおもりを棒の先端側、支点から遠ざける方向へ動かします。逆に支点へ近付けると速くなります。

(7) 振れを大きくするための長さの変え方

い:最も速い位置で短くし、最も遅い位置で長くする

  1. 最下点で糸を引いて短くすると速さが増す、という実験の説明を使います。端に来たときには元の長さへ戻す操作を繰り返します。

(8) 立ちこぎの姿勢

い:最下点でひざを伸ばして短くし、端でひざを曲げて長くする

  1. 振り子の長さは支点から体の重心までです。立ち上がると重心が上がり、長さが短くなることを、前問の操作と対応させます。

第3問|混合物の溶解と結晶

この大問で学ぶこと

先に限界に達する物質を調べる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1) 溶ける最大量に達した液

あ:飽和

  1. 曲線上のPではちょうど限界、曲線より上のQでは限界を超えた固体が残り、どちらも液の部分は飽和水溶液です。

(2) 20℃のBの飽和水溶液の濃度

25%

  1. 水100gにB34gが溶けるので、濃度は34÷(100+34)×100=約25.37%。指示どおり整数にして25%です。34%ではありません。

(3) 80℃・水200gに溶かせるCの最大量

357g

  1. A:B=3:1の混合物です。Aは268g、Bは102gまで溶けます。Aが限界の268gのときBは268÷3=89と1/3gで、まだ限界以下です。
  2. したがってCの最大量は268×4/3=357と1/3g。指定の四捨五入で357gです。二つの溶解度をそのまま足さないようにします。

(4) ろ過のろうとの位置

い

  1. ろうとの足の長い側をビーカーの内側の壁に付け、ろ液が壁を伝って流れる置き方です。先端を底や液の中へ入れません。

(5) 冷やした後の固体のA・B

A222g、B32g

  1. C400gにはA300g・B100gが含まれます。80℃ではAが32g溶け残り、ろ過後の液にはA268g・B100gが溶けています。
  2. 20℃で水200gに残れるのはA46g・B68gなので、新たに出る固体は268−46=222gと100−68=32gです。高温で除いたA32gをここへ足しません。

(6)① 冷却後にAだけを出すためのC最大量

272g

  1. 20℃でBが溶けたままでいられる限界は68g。C中のBは1/4なので、Cは68×4=272gまでです。Aは204gで80℃の限界268g以下なので、最初はすべて溶けます。

(6)② 得られるAの量

158g

  1. C272gに含まれるAは272×3/4=204g。20℃で水200gに溶けているA46gを引いて、204−46=158gが出ます。Bは限界の68gのまま溶けています。

第4問|内陸の暑さとフェーン

この大問で学ぶこと

都市の熱と空気の上昇下降を区別する

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1) 夏の内陸が海より暑い理由

い

  1. 陸は海より日射で温まりやすく、温まった地面が空気を暖めるためです。日光を反射した量だけで説明する選択肢とは区別します。

(2) 海風の仕組み

あ

  1. 日中、温まりやすい陸上の空気が上昇し、地表付近では比較的冷たい海上から陸へ風が吹きます。上空では逆方向へ戻る循環を考えます。

(3) 晴天時に気温が高くなりやすい時刻

え:午後2時

  1. 正午に日射が強くても、その後しばらく地面が受け取る熱が放出する熱を上回るため、最高気温の時刻は遅れます。

(4) ヒートアイランドの原因として適当でないもの

う

  1. 二酸化炭素の増加は地球規模の温暖化に関わります。都市特有のヒートアイランドは人工排熱、舗装、建物の密集などと分けます。

(5) 東京と熊谷の夏の平均気温

え

  1. 資料の長期的な上昇傾向は、東京と熊谷で同じ程度です。ただし、都市化の様子は同じではないので、その点を次の設問で考えます。

(6) 熊谷などの暑さを説明する考え

う

  1. 内陸の温まりやすさに加え、海風が東京の都市部を通る間に暖められ、遅れて内陸へ届くため、気温を下げる効果が小さくなると考えます。熊谷だけの都市化で説明し切らないことがポイントです。

(7) 山を越えた風で高温になる現象

フェーン現象

  1. 山を越えて下降する空気が暖まり、風下側が高温になる現象です。海風やヒートアイランドとは別の仕組みです。

(8) 下降後の地点Bの気温

36℃

  1. 600mの24℃から1200mまでは未飽和なので100mで1℃下がり、18℃。1200〜2400mは雲があるので100mで0.5℃下がり、山頂12℃です。
  2. 下るときは雲が消え未飽和になり、2400m下降で24℃上がります。12+24=36℃です。上りと下りを同じ温度変化率で計算しません。

解き直しの進め方

溶解では各物質がどの段階で限界になるか、運動では同じ時間にどれだけ動くかを調べましょう。気象は地点・高度・飽和状態を表にすると、温度変化を順に計算できます。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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