2026年10月27日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
武蔵中学校・2025年度 2月1日入試 社会
2025年度の武蔵中学校社会は、江戸・東京の物流を手掛かりに、輸送の発達と労働者の幸福を考える問題です。歴史用語を答えるだけでなく、地図・絵・文章を使って「なぜその仕組みが必要だったか」を説明します。
第1問|江戸・東京の物流と、運ぶ人の暮らし
この大問で学ぶこと
便利さの裏側にある労働を見る
川・港・鉄道という地理的条件と、運輸労働者の働き方を結ぶ総合問題です。昔から現在まで、輸送手段が変わっても残った課題を見つけます。
解くときの着眼点:物流の仕組みと、その仕組みを支える人の負担を両方説明する。
問1・問2|江戸が拠点になった理由
問1の要点:陸路と河川が交わり、北関東への移動や物資輸送に利用できた。問2 浦賀。
- 図1で武蔵国・下総国を結ぶ道と河川の位置関係を確かめます。
- 単に「交通が便利」ではなく、兵や物資をどこへ動かすのに有利かを書きます。
- 浦賀は東京湾の入口で船を検査する位置として、江戸市街との距離関係も押さえます。
間違えやすい点:江戸が首都だったから、という後の時代の事情で説明しないこと。
問3・問4|船の分業と年貢米
大船は各地からの大量輸送、小船は川や運河を通る市街地への配送。年貢米は大坂や江戸で売り、藩の支出に必要な現金を得た。
- 大船の輸送量と、小船が浅い・狭い水路へ入れる利点を対比します。
- 問4では、年貢を米で得ることと、支出に現金が必要なことの違いを考えます。
- 市場の大きな都市で米を現金化する流れを、領内から都市への物流と結び付けます。
| 区間 | 主な役割 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 各地→江戸の港 | 大船で大量輸送 | 輸送量 |
| 港→市街地 | 小船へ積み替え | 川・運河に入る |
| 陸揚げ後 | 荷車などで配送 | 最後の区間を人が支える |
間違えやすい点:大小の船を、速い・遅いだけで区別しないこと。
問5・問6|輸送手段の長短
問5:牛車は人力より一度に多く運べる一方、移動が遅い。問6 ウ(石炭)。
- 長所と短所は同じ比較対象にそろえます。この問いでは人力の荷車と牛車の比較です。
- 常磐線の役割は、常磐炭田と東京の需要を地図上で結び付けると理解できます。
間違えやすい点:馬車について本文にある説明を、そのまま牛車の説明に移さないこと。
問7|機械化が進まなかった背景
経営者にとって、低い賃金で人を雇って重い荷物を運ばせる方が、機械への投資より都合がよかった。
- 誰にとって都合がよかったかを明示します。経営者と労働者では利害が異なります。
- 社会的に低く見られていた働き手を安く利用できた事情を、本文の位置付けに沿って説明します。
間違えやすい点:人力が機械より効率的だった、と技術面だけに置き換えないこと。
問8(あ)~(う)|便利さと幸福は両立しているか
(あ)の例:細かな配送時刻の指定や通販荷物の増加。(い):残業代が収入を支える事情。(う):収入のため長時間働き、健康や生活の時間が損なわれる問題。
- 情報技術が便利になることと、現場の仕事が減ることは同じではありません。サービスが細かくなれば、対応の負担が増える場合があります。
- 働き手が長時間労働を受け入れる理由を、残業代と生活の関係から考えます。
- 最後は消費者の利便性だけでなく、健康・休息・家庭生活まで評価の基準に加えます。
間違えやすい点:労働者本人の努力不足に原因を求めず、仕事と賃金の仕組みを説明すること。
解き直しの進め方
問3は役割の比較、問7は経営者側の利点、問8は働き手側の問題という視点の切替を練習します。同じ出来事を誰の立場から見ているか、答案の主語を確かめましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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