武蔵中学校 2024年度 理科入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

武蔵中学校・2024年度 2月1日入試 理科

2024年度の武蔵中学校理科は、地学資料、溶解・反応のグラフ、実物の仕組みを読む三つの大問です。重要な設問を取り上げ、答えに至る根拠と、説明で落としやすい条件を整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|噴火・海流と軽石

この大問で学ぶこと

観察した特徴から、でき方と移動を考える

火山灰の粒、西之島の変化、降灰の分布、軽石の漂着を結び付ける問題です。用語を当てるだけでなく、観察した事実がどの説明を支えるのかを確かめます。

解き直しの到達点形・性質・動いた経路を、別々の証拠として整理する。

解くときの着眼点:形・性質・動いた経路を、別々の証拠として整理する。

問1~問3|岩石と海の資料

問1 ウ・エ/問2 ア・エ/問3(1)B、(2)ア・エ・キ。

  1. 問1は火山灰の粒の角ばった形と、1mmの尺度から分かる大きさを確かめます。黒い粒を焦げた粒と決め付けません。
  2. 問2は西之島の各日付の図を比べ、第1火口の位置と、第7火口・第6火口から出た溶岩の広がりを確認します。島同士が動いて衝突したわけではありません。
  3. 問3は同じ厚さを結ぶ線の数値を読み、D、Cに続く3番目をBと判断します。降灰は東側に広がり、同じ距離でも方角で厚さが異なります。

間違えやすい点:同じ厚さなのは線の上です。線で囲まれた範囲全体が同じ厚さとは限りません。

問4(1)(2)|穴と浮力の関係

気体が抜けた跡が穴として残り、穴を含めた全体の密度が水より小さいため、軽石が浮く。

  1. 溶岩中の気体が外へ抜ける途中で固まると、内部にすき間が残ります。
  2. 同じ重さでもすき間を含む体積が大きくなれば、全体の1cm³当たりの重さは小さくなります。
  3. 穴があることと浮くことの間に、「密度が水より小さい」という理由を入れます。

間違えやすい点:石の材料そのものが必ず水より軽い、と説明しないこと。

問4(3)|漂着地点から考える

福徳岡ノ場から沖縄方面へ、さらに房総半島方面へ軽石を運ぶ風や海流が働いたと考えられる。

  1. 噴火地点と、軽石が確認された場所を時系列に並べます。
  2. 海流だけでなく風の影響も受ける浮遊物だと考え、確認された移動を説明できる方向を示します。

間違えやすい点:漂着の順番だけから、一つの海流名を無条件に断定しないこと。

第2問|溶けることと、反応すること

この大問で学ぶこと

見えなくなる現象を、グラフで区別する

食塩が水に溶ける場合と、金属が酸に反応してなくなる場合を比較します。増える量・減る量・限界の意味を、縦軸ごとに変えて読みます。

解き直しの到達点横ばいになる理由を、食塩と金属反応で説明し分ける。

解くときの着眼点:横ばいになる理由を、食塩と金属反応で説明し分ける。

問1・問2|見かけと物質の変化

問1:固体が見えなくなったとき。問2:水分を取り去った後に残る固体が、もとの物質と同じかどうか。

  1. 見た目に固体がなくなるだけでは、溶解と化学反応は区別できません。
  2. 食塩水から水を蒸発させると食塩が戻りますが、酸と反応した金属から同じ方法でもとの金属が戻るわけではありません。

間違えやすい点:「透明になったから溶けた」と、見た目だけで原因を決めないこと。

問3|食塩水の重さと濃さ

(1)53g。(2)10gで約9%、20gで約17%、40g・60gで約26%。

  1. 水100gと食塩36gを合わせた飽和食塩水は136gです。200gの飽和食塩水に含まれる食塩は200×36÷136=約52.94g、四捨五入して53gです。
  2. 水100gに食塩10gなら10÷110×100、20gなら20÷120×100で濃さを計算します。
  3. 食塩は36gまでしか溶けないため、40g・60g加えた場合も36÷136×100=約26%で一定です。求めた点を指定どおり折れ線で結びます。
計算を分ける
求める量考え方
飽和食塩水中の食塩全体の重さ×36/136
溶けた量加えた量と溶ける限界を比較
濃さ溶けた食塩÷水溶液全体

間違えやすい点:200gは水の重さではなく、飽和食塩水全体の重さです。

問4・問5|アルミニウムの反応とグラフの限界

問4:溶けた金属は増え、塩酸50mLで2gに達した後は一定。問5 A オ/B エ。

  1. 表は残った金属の量、グラフの縦軸は溶けた金属の量です。2.0gから残量を引くと、塩酸0・10・20・40・60・80mLに対し0・0.4・0.8・1.6・2.0・2.0gとなります。
  2. 塩酸10mLで0.4gが溶けるため、50mLで2gすべてが溶けます。ここで折れ、以後は横ばいです。
  3. 問5では、紙コップの水面の高さは初め速く増え、広い部分ほど増え方が緩やかになります。ビーカー中の水量は一定の割合で増え、あふれた後は一定です。

間違えやすい点:表の「残った量」を、そのまま縦軸の「溶けた量」へ写さないこと。

第3問|繰り出し容器の実物観察

この大問で学ぶこと

動く仕組みを、部品同士の関係で説明する

実物を分解・観察する問題です。写真だけで内部の溝を確定することはできません。実物を使い、回る部分と回らず上下する部分の役割を調べます。

解き直しの到達点部品の形と、回転が上下運動に変わる理由を結び付ける。

解くときの着眼点:部品の形と、回転が上下運動に変わる理由を結び付ける。

問1|筒・台・回転軸の観察

観察の焦点:筒の縦方向のすじ、台の対応する溝、軸と台のねじのかみ合わせ。

  1. まず部品を一つずつ分け、どこが他の部品に触れていたかを記録します。
  2. 筒と台のすじ・溝は台の回転を止め、軸と台のねじは上下移動を生む組合せとして観察します。
  3. すじの本数や穴の形は、実物で確認して記述します。

間違えやすい点:配布写真から見えない内部を、推測で見たことのように書かないこと。

問2|回転が上下の動きになる理由

軸を回すとねじがかみ合う台が移動し、筒のすじと台の溝が台の回転を防ぐため、台だけが上下する。

  1. 「軸が回る→ねじのかみ合わせで台が動こうとする→溝に沿って上下する」の順で説明します。
  2. 台まで軸と一緒に回ると繰り出せないので、回転を止める部品の役割が重要です。

間違えやすい点:ねじがあることだけで終えず、台が回らない理由まで書くこと。

解き直しの進め方

第2問は縦軸を言葉で説明してから描き直しましょう。第3問は実物がある場合に観察し、見えた形と、その形の役割を分けて記録すると説明が具体的になります。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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