2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2021 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
海城中学校・2021年度 第1回 算数
全6大問を、答え・途中式・条件の読み取りから解説します。計算・さいころ・余り・角度と円、新しい濃度の記号、異なる等分点と五角形の面積、往復する2人の2回の出会い、五角すいの山と経路の数、白黒の立方体と隠れた面を扱い、各大問の学習テーマと解き直しのポイントも整理します。
第1問|計算・さいころ・余り・角度と円
この大問で学ぶこと
標準的な道具を、複合した条件へ適用する
余りの条件は1つの周期へまとめ、角度は補助線で三角形へ分けます。円の斜線は四角形で、三角形と見誤らないことが出発点です。
解くときの着眼点:図の頂点と、余りの周期を正確に確認します。
(1)
答え:8/27
- 1/5÷0.5=2/5、2と1/4÷2/5=45/8です。
- 5÷3÷45/8=5/3×8/45=8/27です。
間違えやすい点:5÷3を先に計算する順序を保ちます。
(2)
答え:15通り
- 小さい順の組は(1,1,5)、(1,2,4)、(1,3,3)、(2,2,3)です。
- 3つのさいころは区別するので、それぞれの並べ方は3・6・3・3通りです。
- 合計15通りです。
間違えやすい点:同じ目が2つある組は6通りではなく3通りです。
(3)
答え:449
- 3で2余り5で4余る数は、15の倍数から1を引いた15k-1です。
- 7で1余るには15k-1を7で割って1余るので、kは7で2余る数です。よって整数は105m+29です。
- 500の前後は449と554。差は51と54なので449が近くなります。
間違えやすい点:500以下の候補だけでなく、上側の候補も比較します。
(4)
答え:140度
- 左右の端をL・R、上の60度の頂点をUとし、LRを補います。LRの上にある最下段の2角の和をz、黒丸の角1つをx、白丸1つをyとします。
- 110度を含む三角形からz+x=70、130度を含む三角形からz+y=50です。大きい三角形ULRからz+2x+2y=120です。
- 前の2式からx+y=120-2z。大きい三角形の式へ入れると240-3z=120よりz=40です。
- アはLRと交点でできる三角形の残りの角なので、180-40=140度です。
間違えやすい点:左右の二等分の印は、同じ側で対応する2角を表しています。
(5)
答え:216cm²
- 斜線は円周上の4点を結ぶ四角形です。中心をOとし、4頂点へ半径を引くと、中心角90度・30度・90度・150度の4三角形に分かれます。
- 90度の2つは各12×12÷2=72cm²。30度と150度の2つは、高さが半径の半分6cmになるので各12×6÷2=36cm²です。
- 72+36+72+36=216cm²です。
間違えやすい点:右端にも頂点がある四角形です。大きな三角形1つとして計算しません。
第2問|新しい濃度の記号
この大問で学ぶこと
入れ子の記号を、同じ操作の繰り返しとして読む
この記号はx%の食塩水100gに水20gを加える操作です。毎回その濃度の100gを考える定義なので、記号が重なるたびに同じ倍率を掛けます。
解くときの着眼点:記号1回を、濃度に5/6を掛ける操作へ直します。
(1)
答え:25/3(8と1/3)
- 10%100gに食塩は10g。水20gを加えると全体120gです。
- 10÷120×100=25/3なので、記号の値は8と1/3です。
間違えやすい点:濃度を20%分だけ引く操作ではありません。
(2)
答え:125/18(6と17/18)
- 記号を1回使うと、濃度は100/120=5/6倍です。
- 2回なら10×5/6×5/6=125/18です。
間違えやすい点:2回目に120gへ20gを加える計算ではありません。記号の定義では毎回100gです。
(3)
答え:18
- 3回で5/6を3回掛けています。10と5/12=125/12から逆に6/5を3回掛けます。
- 125/12×6/5×6/5×6/5=18です。
間違えやすい点:帯分数10と5/12を105/12と読みません。
第3問|異なる等分点と五角形の面積
この大問で学ぶこと
基準の三角形を決めて、外側の面積を引く
DからACに平行な線を引くと、1:4の相似が現れます。残る五角形はABCから四角形AEHGを引くと計算しやすくなります。
解くときの着眼点:平行な補助線を引き、交点の比を求めます。
(1)
答え:1:4
- DからACに平行な直線とEFの交点をXとします。ED:EA=1:2なので、EDXとEAFは相似でDX=AF/2です。
- FG=AG-AF=3AC/4-AC/4=AC/2=2AFです。
- DHXとGHFは相似なのでDH:HG=DX:FG=AF/2:2AF=1:4です。
間違えやすい点:DとEの間はABの1/3、AとEの間は2/3です。
(2)
答え:10:7
- 全体ABCを1とします。AEFはAE/AB×AF/AC=2/3×1/4=1/6です。
- ADGは1/3×3/4=1/4。HG/DG=4/5だからAGHは1/5です。FG/AG=2/3なのでFGHは2/15です。
- 外側の四角形AEHG=AEF+FGH=1/6+2/15=3/10。五角形BCGHEは残り7/10です。
- 全体と五角形の比は1:7/10=10:7です。
間違えやすい点:小さい面積を足して3/10を求めた後、それを答えず残りへ直します。
第4問|往復する2人の2回の出会い
この大問で学ぶこと
距離を文字にする前に、時間の1:3を使う
初回までの合計距離はPQ1つ分、2回目までは3つ分です。Bが進んだ距離に注目すると、PQの長さも1本の式で求められます。
解くときの着眼点:2人の道のりの和が1往復ごとにどう増えるかを追います。
(1)
答え:15分後
- 最初のすれ違いまでの2人の合計距離はPQ1つ分。双方が折り返して2回目に会うまでは3つ分です。
- 速さが一定なので時間も1:3。45÷3=15分後です。
間違えやすい点:45分は2回目までの時刻で、初回からの間隔ではありません。
(2)
答え:1800m
- Bは最初の15分でQから675m進んでいます。45分では675×3=2025mです。
- 2回目の位置はPから225mなので、Bの道のりはQP+225mです。
- PQ=2025-225=1800mです。
間違えやすい点:Bの2回目までの道のりを往復2本分としません。
第5問|五角すいの山と経路の数
この大問で学ぶこと
各段の経路数を、掛け算と中継点の和で数える
同じ点へ戻れないため、五角形を1周する道は使えません。0本進んで登る場合と、左右へ1~4本進む場合を分けると、各高さの選択が整理できます。
解くときの着眼点:同じ高さの五角形では、向きを決めて進みます。
(1)ア
答え:17
- 五角形の同じ頂点間は動かない1通り、異なる頂点間は左右回りの2通りです。
- 底のSから真上に登ってAへ行く場合は1×1=1通り。他の4頂点で登る場合は、底で2通り×次の五角形で2通りです。
- 1+4×4=17通りです。
間違えやすい点:底でSに戻る1周の経路は使えません。
(1)イ
答え:9
- BまたはDから頂上へは、その高さの五角形を動かず登る1通りか、左右へ1~4辺進んで登る8通りです。
- 1+2×4=9通りです。
間違えやすい点:どの頂点から登るかだけの5通りではありません。回り方も数えます。
(2)ウ
答え:16
- CはSの真上とは異なる頂点です。底で登り始める頂点をSの位置、Cの真下、残り3頂点へ分けます。
- Sの位置なら1×2=2通り、Cの真下なら2×1=2通り、残り3頂点なら各2×2=4通りです。
- 2+2+3×4=16通りです。
間違えやすい点:Sの真上のAを目標にした17通りと同じにしません。
(3)エ
答え:729
- 各高さの五角形で、動かない1通りと左右へ1~4辺進む8通りの計9通りを選び、その位置から上へ進みます。
- 底・1/3の高さ・2/3の高さの3か所で同じ9通りを選べます。
- 9×9×9=729通りです。
間違えやすい点:下へ戻れないため、前の高さで通った点が後の高さの選択を妨げません。
第6問|白黒の立方体と隠れた面
この大問で学ぶこと
塗った面ではなく、最後まで隠れた白い面を追う
上からk段目は三角数個の立方体です。外側へ出る面は側面4k枚と上向きk枚。最下段だけ底面を追加することが、色別の表面積の鍵になります。
解くときの着眼点:段の側面・上面・底面を分けて数えます。
(1)
答え:81cm²
- 上からk段目の側面は4k枚、上に見える面はk枚なので、底面を除く露出面は5k枚です。
- 黒い2・4・6段目は10+20+30=60枚。最下段6段目の底面は6×7÷2=21枚です。
- 60+21=81cm²です。
間違えやすい点:見えない底面も表面積へ含めます。
(2)
答え:45cm²
- 白いのは1・3・5段目で、各露出面は5k枚です。
- 5×1+5×3+5×5=45cm²。最下段は黒なので白の底面の追加はありません。
間違えやすい点:1段目の頂上の1面も、5k枚の中に含まれています。
(3)
答え:11
- 上からk段目の立方体はk(k+1)/2個。白い段が最下段でなければ、隠れた白面は6×k(k+1)/2-5k=3k²-2k枚です。
- 白い段が最下段なら、底面k(k+1)/2枚も塗られるため、その分をさらに引きます。
- この式で段数を増やして調べると、10段445枚、11段720枚、12段786枚です。段数を増やせば白い立方体の隠れた面は減らないので、11段だけが条件に合います。
- 11段では白い段1・3・5・7・9・11の隠れた面が1・21・65・133・225・275枚で、合計720cm²と確認できます。
| 上からの段 | 立方体の個数 | 隠れた白い面 |
|---|---|---|
| 1 | 1 | 1 |
| 3 | 6 | 21 |
| 5 | 15 | 65 |
| 7 | 28 | 133 |
| 9 | 45 | 225 |
| 11 | 66 | 275 |
間違えやすい点:白い立方体の6面を全部白として足さず、外へ出て塗られた面を除きます。
解き直しの進め方
記号は1回の操作、面積は共通の全体、経路は登る頂点、立方体は露出面と隠れた面に分けて解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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