2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2019 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
海城中学校・2019年度 第1回 算数
全6大問を、答え・途中式・条件の読み取りから解説します。小数・食塩水・流水・円と面積比、さいころと正方形上の移動、立方体の切断と高さの平均、円周が通る領域、注水量が変わる段差の水そう、自分自身を除く約数の和を扱い、各大問の学習テーマと解き直しのポイントも整理します。
第1問|小数・食塩水・流水・円と面積比
この大問で学ぶこと
割合の基準と面積の等しい部分を整理する
計算は共通因数、食塩水は食塩の量、流水は速さの和と差を使います。面積比は対角線と相似で小さな部分へ分けます。
解くときの着眼点:共通の量を見つけてまとめます。
(1)
答え:2.6
- 0.13を共通にすると0.13×(22.4-13.1+10.7)です。
- かっこ内は20なので0.13×20=2.6です。
間違えやすい点:13×0.107=0.13×10.7です。
(2)
答え:12%
- Aの濃度をx%とすると、食塩の量はx+42gです。
- 混合後は1.5x%で300gなので食塩は4.5x g。x+42=4.5xよりx=12です。
間違えやすい点:混合後の重さは300gです。
(3)
答え:1/7倍
- 同じ道のりなので下りと上りの速さの比は24:18=4:3です。
- 静水時は和の半分、流速は差の半分。流速:静水時=(4-3):(4+3)=1:7です。
間違えやすい点:時間の比は速さの逆比です。
(4)
答え:45度
- 外側の輪の面積は小円の3倍です。斜線の中心角の合計を2a度とすると、斜線の面積は小円の面積×3×2a/360。
- 灰色は小円の残り360-2a度分。等しいので6a=360-2aです。
- a=45度です。
間違えやすい点:半径比1:2から面積比1:4、輪だけなら3です。
(5)
答え:3:1
- 対角線の中点をOとするとBE:EO=2:1です。平行線の相似からBG:GC=1:1。同様にCH:HD=1:1です。
- 平行四辺形全体を1とすると三角形ABDは1/2、BEGとDFHは各1/12です。
- 残りの五角形は1-1/2-1/12-1/12=1/3。したがって3:1です。
間違えやすい点:引く部分の3つは重なりません。
第2問|さいころと正方形上の移動
この大問で学ぶこと
和と積で条件の整理方法を変える
和なら3・7・11のいずれか、積なら偶奇だけでAかCへの停止が決まります。大小のさいころは順序を区別します。
解くときの着眼点:4で割った余りが止まる頂点を決めます。
(1)
答え:10通り
- Dへ止まる和は4で割って3余る3・7・11です。
- 和3は2通り、7は6通り、11は2通り。合計10通りです。
間違えやすい点:和が最大12なので他の候補はありません。
(2)
答え:27通り
- AまたはCへ止まるのは進む数が偶数のときです。
- 積が奇数なのは両方とも奇数の3×3=9通り。
- 全36通りから引いて27通りです。
間違えやすい点:4の倍数だけに絞るとCを落とします。
第3問|立方体の切断と高さの平均
この大問で学ぶこと
切り取られる上側の高さを4頂点でそろえる
平面の高さは辺に沿って一定の割合で変わります。4隅の高さの平均を底面積へ掛けると、切り取る部分の体積になります。
解くときの着眼点:平行な辺上の切り口を比べます。
(1)
答え:3cm
- DCとABは平行なので、切断面の高さの変化は同じです。
- DからQへ下がる6cmと、RからPへ下がる分が等しいためAR=BP-CQ=9-6=3cmです。
間違えやすい点:Dでは切り取る高さ0、Cでは6cmです。
(2)
答え:4374cm³
- 上側の切り取る高さはDで0、Aで3、Bで9、Cで6cmです。
- 平均は(0+3+9+6)÷4=4.5cm、上側は18×18×4.5=1458cm³です。
- 立方体18³=5832から引いて4374cm³です。
間違えやすい点:対角線で2つの三角すいへ分けても同じ体積です。
第4問|円周が通る領域
この大問で学ぶこと
外側の包みと、通らない穴を分ける
線のまわりに幅1cmずつ広がる部分を考えます。大きな円の中心が小さな円内を動く場合は、中心からの距離の最小と最大で輪を決めます。
解くときの着眼点:動くのは円の中心、求めるのは円周の通過範囲です。
(1)
答え:59.14cm²
- 外側は正方形36cm²、幅1cmの長方形4枚24cm²、四隅の四分円計3.14cm²です。
- 内側では3cm四方の各区画の中央に1cm四方の通らない穴が1個ずつ、計4cm²あります。
- 36+24+3.14-4=59.14cm²です。
間違えやすい点:EG・HFの線の周囲も通過範囲に含めます。
(2)
答え:62.8cm²
- 中心Oから通過する点までの距離は、最小5-1=4cm、最大5+1=6cmです。
- 半径4~6cmの輪なので、(6²-4²)×3.14=62.8cm²です。
間違えやすい点:中央の半径4cmの部分を塗りつぶしません。
第5問|注水量が変わる段差の水そう
この大問で学ぶこと
遅れのうち後半だけを使って注水量の比を出す
EFに水が流れ込む区間の遅れ16秒と、全体の遅れ88秒を分けます。奥行きを共通として省き、幅×高さで計算できます。
解くときの着眼点:変化前後の水量を区間ごとに保存します。
(1)
答え:7cm
- 初めの75秒で幅10cm・高さ5cmを満たすので、奥行きを省いた注水量は毎秒2/3です。
- 75~177秒の102秒で幅BC+CDの水位が4cm上がります。幅は(2/3)×102÷4=17cmです。
- CD=17-10=7cmです。
間違えやすい点:この区間では注水量はまだ変わりません。
(2)
答え:4cm
- 高さ9cmになった後の遅れは88-16=72秒なので、元なら180-72=108秒で満水です。新旧の注水量の比は108:180=3:5です。
- 新しい注水量は2/5。全幅は(2/5)×180÷3=24cmです。
- 水平な70秒の区間は元なら54秒なので、EFの幅は(2/3)×54÷9=4cmです。
間違えやすい点:9cm以上では水面全体の幅が一定です。
(3)
答え:207秒後
- EFへたまる水量は4×9=36。元の注水量が続く時間をa秒とすると、新しい量の時間は70-a秒です。
- (2/3)a+(2/5)(70-a)=36よりa=30秒。
- 177+30=207秒後です。
間違えやすい点:グラフが水平になる177秒と、蛇口の量が変わる207秒を区別します。
第6問|自分自身を除く約数の和
この大問で学ぶこと
約数の定義から候補を絞る
値が1になるのは約数が1と自分しかない素数です。連続する整数では、素数の次の2の累乗を試すと和の条件が成立します。
解くときの着眼点:素数と2の累乗に注目します。
(1)
答え:3.2
- 1~10の値は順に0・1・1・3・1・6・1・7・4・8です。
- 合計32を10で割り、平均3.2です。
間違えやすい点:自分自身を足さないようにします。
(2)
答え:101
- [x]=1なら、xは素数です。100に最も近い整数99と101では、99=9×11で素数ではなく、101は2・3・5・7のどれでも割れません。
- したがって101です。
間違えやすい点:101以下の平方根までの素数を試せば十分です。
(3)
答え:128
- 127は素数なので[127]=1です。
- 128の自分以外の約数は1・2・4・8・16・32・64で、和は127です。
- [127]+[128]=1+127=128。よってy=128が条件を満たします。
間違えやすい点:この設問は条件を満たす整数を1つ示せば足ります。
解き直しの進め方
中心の移動範囲と円周の通過範囲、注水の区間ごとの水量を区別して解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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