2026年10月29日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
大宮開成中学校・2024年度 第1回 国語
第1回は、言語事項・資料の読み取り、文化についての説明文、合唱を題材とした物語の3大問です。主要な設問を取り上げ、根拠の探し方と解答例を整理します。物語の複雑な抜き出しは、本文へ戻る手順も解説します。
第1問|言語事項とグラフ
この大問で学ぶこと
文の係り受けと数値の変化を正確に取り出す
問一|漢字
①拾得物 ②便乗 ③復興 ④自転 ⑤予兆 ⑥博識 ⑦束 ⑧熟
- 交番へ届けるのは拾得物です。身に付ける習得と区別します。人の意見に乗るのは便乗、災害から立て直すのは復興です。
- 地球そのものが回るのは自転。前触れは予兆、知識の広い人は博識です。髪は束ね、十分に熟した柿を食べます。
問二・問三|慣用句と修飾
問二①青天・②口火/問三①見つめた・②問題が
- 突然の意外な出来事は青天の霹靂、話を始めるきっかけを作るのは口火を切ると表します。
- 「海辺で」はどこで見つめたかを示します。「この」は、途中の長い修飾語を越えて「問題」にかかります。直接かかる語を、文の述語や名詞へ結び付けて確かめます。
問四|テレワーク人口のグラフ
解答例:二〇一九年から二〇二一年で、テレワーク人口の割合は十五%から三十%へ倍増している。
- グラフは十五%→二十五%→三十%と推移します。増え続けたこと、二年間で二倍になったことを数値で説明できます。
- 数字は漢数字の指定です。増加幅と割合を混同せず、約四十字で事実をまとめます。
第2問|文化の調節機能
この大問で学ぶこと
人間が環境へ直接さらされない理由を読む
問一・問二|文化が間に入る仕組み
問一 ア:中間地帯、イ:文化、ウ:外界からの衝撃/問二 ア
- 人間は自分の体を環境ごとに変える代わりに、道具・衣服・住まいなどの文化を介在させます。
- フィンチのくちばしが環境に合わせて進化するアは、生物そのものが変わる例です。文化を使う人間の適応の例とは違います。
問三・問四|論理をつなぐ語
問三Ⅰウ・Ⅱア・Ⅲオ・Ⅳエ/問四 イ
- Ⅰは中間地帯の働きを言い換える「つまり」、Ⅱは結果を導く「だから」、Ⅲは言語の特別な働きを追加する「さらに」、Ⅳは言語の働きに条件を付ける「ただし」です。
- 異なる環境に対応する文化が多様になるのは「必然的」なことだという結論です。筆者の希望を述べた「理想的」とは異なります。
問五・問六|違う文化、同じ人間
問五 ア/問六 エ(同一性)
- 言語や風俗習慣は、地域の環境から受ける影響を調節するため、その場所に応じた違いを持ちます。
- 体や性質を大きく変えなくても、生物の種として共通する性質を保てるため、Bは同一性です。文化の多様性と人間の同一性を対比します。
問七・問八|たとえの対応
問七 ア/問八 ウ
- 「水は方円の器に随う」と「所変われば品変わる」は、周囲の条件に応じて姿やあり方が違うという点で対応します。
- 自動車の車輪と文化に共通するのは、外からの衝撃を和らげる働きです。どこにでも存在することや人間らしさそのものを共通点にしないようにします。
問九・問十|言語から暮らしを読む
問九 解答例:語彙には地域の自然や生活上の必要が反映されるため、使われる語の種類や性質から、その人々の暮らしを推測できるから。/問十 ウ
- 雪の語を多く使い分ける社会では、その違いが生活の安全に関わっています。語彙を調べると、何を細かく区別する必要がある暮らしかが分かります。
- 人々の内面の善悪を判定するという説明や、文化がすべて同じという説明は本文の論旨と合いません。
問十一|まとめの空欄
ア:様々な異なる環境/イ:和らげたり吸収したり/ウ:生物の種としての同一性/エ:変化から守る
- 人間の多様な居住環境と、体を直接変えずに保つ同一性をつなぐのが文化です。
- 文化自体が環境へ適応することで、人間自身が環境の変化から守られます。主語が人間か文化かを分け、本文の十〜十四段落へ戻って空欄の語を確かめます。
第3問|『よろこびの歌』
この大問で学ぶこと
季節の比喩と、仲間への見方の変化を読み分ける
問一|語句
aエ・bウ・cウ
- 眉をひそめるのは不快な顔をすること、不敵な笑みは勝ち誇ったような笑み、屈託のない声は心配やわだかまりのない声です。
- 似た表情でも、恐れ、怒り、誇り、安心のどれが中心かを文脈で確かめます。
問二|冬と春の比喩
冬は人間関係の閉塞感、春は新たな可能性や関係の芽生え
- 級友との関係をうまく築けなかったひかりが、御木元の指揮や皆の歌に接し、仲間との新しい関係を見いだします。
- 抜き出しでは、実際の気候を述べる文と、人物の気持ちを季節で表す文を区別して探します。
問三・問四|合唱の変化
問三 イ/問四 ウ
- 合唱コンクールの厳しい指導の中に、級友を励ます御木元の思いがあったと分かり、その涙を見た皆の気持ちも変わります。
- その後は明るい顔を作らせ、皆が笑えるようにするなど、こだわりや緊張をほぐす工夫が見られます。作曲者の説明や、自分だけ手本を歌うという本文にない行為を根拠にしません。
問五|二つの春
解答例:⑤は季節の春、⑥は若さと新たな可能性が芽生える時期を表す。
- ⑤は窓を開く気候の描写と結び付きます。⑥は高校二年生の現在を、人生の始まりの時期として捉えた比喩です。
- 二つの違いを二十五字以上三十五字以内で答える指定です。両方とも気温が高くなる季節として説明しないようにします。
問六・問八|きらりとひかり
問六は将来を考える姿勢の対比/問八 エ
- きらりは、以前から看護師になる準備を進め、しっかり将来を考えていました。ひかりはまだ具体的な道が決まっていません。
- 春の先には夏があり、今後も変化していくと気付いたことで、今の楽しさがいつか終わっても、その先にも明るい未来があると考えられます。
問七・問九・問十|抜き出しと作品全体
問十 イ/抜き出しは会話の前後にある比喩と根拠へ戻る
- 母がきらりをどう表現したか、ひかりが将来について何を考えていたかを、本人と周囲の発言を分けて確認します。会話の空欄は解説側の推測で埋めず、指定字数の本文表現へ戻ります。
- 「秋に備える」のように、季節の変化を人物の状態へ重ねるのが作品の特徴です。母との食卓の場面だけから、その後ずっと関係が変化したと断定する選択肢には注意します。
解き直しの進め方
説明文では文化の多様性と人間の同一性を対比します。物語では実際の季節と心情の比喩を分け、人物の発言とそれを受け止めるひかりの気持ちを区別して読みましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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