2026年10月27日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
海城中学校・2024年度 第1回 社会
2024年度の海城中学校第1回社会は、入試の評価方法と公平さを考える総合問題です。知識問題を確実に取りながら、二つの記述問題では複数資料を一つの論理へまとめることが求められます。
第1問|入試で何を、どう評価するか
この大問で学ぶこと
「公平」を、一つの意味で片付けない
学力を評価する理由から、採点の公平さ、受験機会や家庭環境の差へと論点が広がります。本文の主張と資料の事実を結び、利点と課題を比較します。
解くときの着眼点:同じ条件で受けることと、同じ基準で採点することを分ける。
問1~問3|教育の歴史を確認する
問1 イ/問2 自由民権運動・五日市憲法/問3 エ。
- 藩校・寺子屋・足利学校を、成立した時期と目的で区別します。足利学校を江戸時代の藩校とする説明は合いません。
- 自由民権運動では国会開設や憲法制定が求められ、政府以外の人々も憲法草案を作りました。
- 古代の役人に必要な読み書きや制度の理解と、後の武士の活動を混同しないようにします。
間違えやすい点:人名や学校名を知っているだけで、時代まで合っていると判断しないこと。
問4|自治の仕組みと一票の価値
(1)カ/(2)エ(②・④)。
- 住民が選挙で選ぶ機関、予算案を出す側、議決する側を矢印で確認します。
- 選挙区の定数が同じでも有権者数が多ければ、一人の議員を選ぶのに必要な票が多くなります。
- 一人当たりの票の影響力が小さくなる側を特定し、当選・落選の得票数の逆転にも注意します。
間違えやすい点:人口の多い選挙区ほど、一票が重いと逆に考えないこと。
問5|試験会場と移動の条件
(1)ウ・オ/(2)イ。
- 地図では会場の数と、丸の大きさが示す受験者数を分けて読みます。
- 一部の島に会場があることと、すべて少人数の会場であることは同じではありません。
- 遅延の理由は日本海側の大雪など、分布する地域と冬の自然条件を照合して判断します。
間違えやすい点:会場の多い県が、一会場当たりの人数も必ず多いとは限りません。
問6|記述式採点の課題を説明する
答案例:大量の答案を多くの採点者が別々の会場で扱うと、表現や内容の判断が分かれた際に基準を十分共有しにくく、同じ内容でも採点結果に差が出るおそれがある。
- 資料1から答案と採点者の規模、資料2から採点条件の複雑さ、資料3から話合いのしやすさの違いを拾います。
- 「人が採点するから不公平」と結論だけを書かず、分担する規模と基準をそろえる難しさをつなげます。
- 大学の個別試験との比較を入れると、共通テスト特有の問題を説明できます。
| 資料の役割 | 拾うこと |
|---|---|
| 規模 | 答案・採点者が多い |
| 基準 | 複数条件と多様な表現 |
| 運用 | 会場をまたぐ基準共有 |
| 結論 | 評価に差が出るおそれ |
間違えやすい点:記述式一般を否定する答案ではなく、この規模と方法の課題を述べます。
問7|経験を評価する入試の課題
答案例:従来型入試には実用的な力を測りにくいという課題がある。新型入試で留学などを評価しても、その経験には費用がかかり、家庭の収入によって参加機会に差があるため、公平さが問題になる。
- 最初に従来型入試への批判を示し、新型入試が目指すことを確認します。
- 留学費用の資料と、世帯年収別の学校外活動費を組み合わせ、経験の機会が均等ではないと説明します。
- 指定された「従来型入試」「新型入試」の表記を使い、160字以内にまとめます。
間違えやすい点:収入が低い家庭では努力ができない、などの決め付けに広げないこと。
解き直しの進め方
問6は採点基準、問7は経験を得る機会という、異なる公平さを扱います。何と何を比べているかを答案の前にメモし、資料を列挙するだけにならないように書き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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