2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2023 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
栄東中学校・2023年度 A日程(1月10日) 算数
全5大問を解説します。小問集合から、直方体のおもりと水位、台形の面積比、斜め移動のある道順、数列の倍数の周期まで、条件を順に整理します。
第1問|計算・平均・売買・濃度・図形
この大問で学ぶこと
途中の答えで止めず、設問が聞く量を確かめる
列車の相対速度、定価と仕入れ値、余分に入った水と食塩など、似た量の取り違えを防ぐことが大切です。図形は等積な三角形や共通する円すいを消し、必要な差だけを計算します。
解くときの着眼点:同じ単位と基準へそろえ、求める量まで戻ります。
(1)
答え:0.1
- 20.23÷1.7=11.9、140-9×9=59です。
- 11.9-0.2×59=11.9-11.8=0.1です。
間違えやすい点:かっこ内の9×9を先に計算します。
(2)
答え:20/23
- 4-14/15=46/15なので、2/5÷(1-□)=46/15です。
- 1-□=2/5÷46/15=3/23。よって□=20/23です。
間違えやすい点:割る数を求める逆算では、割られる数を商で割ります。
(3)
答え:栄小学校の方が0.2点高い
- 栄小は(70×53+30×47)÷100=51.2点。東小は(50×54+50×48)÷100=51点です。
- 差は51.2-51=0.2点で、栄小の方が高くなります。
間違えやすい点:男女の平均点を単純に平均せず、人数に応じた合計点から求めます。
(4)
答え:19m
- 列車の速さの差は毎時24km=毎秒20/3mです。急行の先頭が普通列車の最後尾から先頭まで追いつくので、進む相対距離は普通列車4両分です。
- 4両の長さは20/3×11.4=76m。1両は76÷4=19mです。
間違えやすい点:急行6両の長さを足す場面ではありません。
(5)
答え:350円
- 定価をp円とすると、午前の売値p-20と午後の売値0.8pの差が71円です。
- 0.2p-20=71より定価は455円。定価は仕入れ値の1.3倍なので、455÷1.3=350円です。
間違えやすい点:求めるのは定価455円ではなく、仕入れ値です。
(6)
答え:20g
- 予定では食塩28g・水532gです。それぞれx gずつ多く入れるので、食塩28+x、全体560+2xとなります。
- (28+x)=0.08×(560+2x)。0.84x=16.8なのでx=20gです。
間違えやすい点:余分なx gは食塩にも水にも入るため、全体は2x g増えます。
(7)
答え:12.56cm²
- 半円の180度を8等分するので1区間22.5度。下の弦が中心で作る角は135度、上の弦では45度です。
- 各弦と半径2本でできる二等辺三角形は、半径1本を底辺にすると高さが等しく、同じ面積です。大きい弓形から小さい弓形を引く際に三角形が打ち消し合います。
- 残るのは中心角135-45=90度の扇形の面積で、4×4×3.14÷4=12.56cm²です。
間違えやすい点:色部分そのものを90度の扇形と考えるのでなく、等積部分を引いた結果として求めます。
(8)
答え:25.12cm³
- ACの周りでは、半径6cm・高さ8cmの円すいから半径3cm・高さ8cmの円すいを引きます。体積は(36-9)×3.14×8÷3=72×3.14cm³です。
- BCの周りでは、半径8cm・高さ6cmの円すいから半径8cm・高さ3cmの円すいを引き、64×3.14cm³です。
- 差は(72-64)×3.14=25.12cm³です。
間違えやすい点:同じ三角形でも、回転軸を変えると半径と高さの役割が変わります。
第2問|おもりの置き方と水位グラフ
この大問で学ぶこと
体積の保存から、辺の長さと折れ点を読み解く
満水までに入った水量を水そうの容量から引くと、おもりの体積が分かります。おもりが水中へ沈んだ後は水そう全体の底面積を使えるため、最後の区間から高さを逆算できます。
解くときの着眼点:満水までの水量と、最後の区間の水位変化を使います。
(1)
答え:2400cm³
- 水そうの容量は20×30×20=12000cm³です。図1で満水まで240秒なので水量は40×240=9600cm³です。
- 差の12000-9600=2400cm³がおもり1個の体積です。
間違えやすい点:おもりが沈んだ後も、入れた水量だけを容量と比べます。
(2)
答え:ア=15
- 165秒以降はおもり全体が沈み、水そうの底面積600cm²全体で水位が上がります。
- 残る75秒の水量は3000cm³なので上昇は3000÷600=5cm。折れ点の高さは20-5=15cmです。
間違えやすい点:グラフの折れ点はⅠの高さaに対応します。
(3)
答え:イ=52.5
- 図2の120〜180秒も、おもり2個とも水中です。上昇は40×60÷600=4cmなので、高い方の辺c=16cmです。
- a=15、abc=2400よりb=2400÷15÷16=10cm。初めの水の断面積は600-ac-ab=600-240-150=210cm²です。
- 低い方のおもりの高さ10cmへ達するまでの時間は210×10÷40=52.5秒です。
間違えやすい点:初めはⅡ・Ⅲ両方の底面積を引き、片方だけが沈んだ区間と区別します。
第3問|台形の面積と交点の比
この大問で学ぶこと
分点の比を面積へ移し、交点の長さへ戻す
ADとBCの比が1:2なので、上下の三角形の面積を決めやすい形です。ECを共通の底辺に選ぶとD・F・Gの高さが比べられ、交点I・Hの比へつながります。
解くときの着眼点:台形の面積を分け、共通の底辺で高さの比を作ります。
(1)
答え:16cm²
- ADをa、高さをhとすると台形は3ah/2=108なのでah=72です。FC=4a/3だから、DFCはFC×h÷2=48cm²です。
- CG:GD=1:2よりGの高さはDの1/3。GFCは48÷3=16cm²です。
間違えやすい点:FCはBCの2/3で、ADの2/3ではありません。
(2)
答え:3:2
- AE:EB=1:2なのでEの高さは2h/3。EBCは48cm²、ADEは12cm²です。DECは台形からこの2つを引いて108-48-12=48cm²です。
- EFCはDFCの2/3で32cm²。DECとEFCは底辺ECが共通なので、D・FからECへの高さの比は48:32=3:2です。
- DFがECを横切るIで同じ比に分かれるため、DI:IF=3:2です。
間違えやすい点:比較するのはDECとEFCで、底辺ECを共通にします。
(3)
答え:16/3(5と1/3)cm²
- EGCはDECと底辺GC:DC=1:3の比なので48÷3=16cm²です。EFCは32cm²です。
- EGCとEFCは底辺ECが共通で、高さの比はG・Fを結ぶ線分上のGH:HF=16:32=1:2です。
- GHCはGFCと底辺GH:GF=1:3の比なので、16÷3=16/3cm²です。
間違えやすい点:GH:HFとGH:GFを区別して、最後は全体GFに対する割合を使います。
第4問|上下・右・斜めへ進むコマ
この大問で学ぶこと
斜め移動の回数で、道順を重複なく分ける
斜め1回は上1回・右1回の両方を兼ねます。斜めの回数を固定すれば残る上・右の回数が決まり、同じ記号がある並べ方として数えられます。
解くときの着眼点:PとQはマスの中心なので、縦横それぞれ3マス進みます。
(1)
答え:20通り
- Aは上3回・右3回の計6回です。6つの位置のうち上を入れる3か所を選びます。
- 6×5×4÷(3×2×1)=20通りです。
間違えやすい点:盤が4×4でも、出発から到着までの移動は縦横3回ずつです。
(2)
答え:30通り
- 斜めを1回使うと、上2回・右2回・斜め1回の計5回です。
- 斜めの位置5通り、残る4か所の上2回の入れ方6通りで、5×6=30通りです。
間違えやすい点:斜めを1回入れた後も上右3回ずつとすると、盤の外へ進んでしまいます。
(3)
答え:63通り
- 斜め0回は20通り、1回は30通りです。2回なら上1・右1・斜め2の計4回で、上の位置4通り、右の位置3通り、計12通りです。
- 斜め3回は3回とも斜めだけの1通り。合計20+30+12+1=63通りです。
| 斜め | 上 | 右 | 道順 |
|---|---|---|---|
| 0回 | 3回 | 3回 | 20通り |
| 1回 | 2回 | 2回 | 30通り |
| 2回 | 1回 | 1回 | 12通り |
| 3回 | 0回 | 0回 | 1通り |
間違えやすい点:0回も含めて分け、斜めの回数が違う場合を重複させずに足します。
第5問|前の2数を足す数列と倍数
この大問で学ぶこと
余りの繰り返しから、大きな項番号まで数える
同じ規則で作る数列でも、余りなら小さな数だけで追えます。次の余りは直前の2個で決まるので、2個の組が戻ればその後も同じ並びになります。
解くときの着眼点:数の大きさでなく、割った余りを並べます。
(1)
答え:674個
- 2で割った余りは1・1・0を繰り返すため、偶数は3・6・9…番目です。
- 2023÷3=674余り1なので、偶数は674個です。
間違えやすい点:最初の1を1番目、次の1を2番目として数えます。
(2)
答え:404個
- 5で割った余りを並べると、0は5・10・15・20…番目に現れます。20項で直前2個の余りの組も元へ戻り、この位置が繰り返されます。
- 2023÷5=404余り3なので、5の倍数は404個です。
間違えやすい点:余りそのものの周期と、0が出る間隔は同じとは限りません。
(3)
答え:67個
- 40の倍数には8の倍数かつ5の倍数が必要です。8で割った余りは12項で繰り返し、0は6の倍数番目。5の倍数は5の倍数番目です。
- 両方を満たす項番号は6と5の最小公倍数30の倍数です。2023÷30=67余り13なので67個です。
間違えやすい点:2の倍数と5の倍数を合わせただけでは10の倍数で、40の条件には足りません。
解き直しの進め方
水位は水中に入ったおもりの数、面積比は共通の底辺、道順は斜めの回数、数列は余りの組を確認します。計算前に場合分けの基準を決めて解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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