2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2023 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
武蔵中学校・2023年度 入学試験 算数
全4大問を解説します。約数・部屋分けから、途中で受付能力が変わる行列、正方形の相似、2つの周期の重なりまで、式の理由を整理します。
第1問|2023の約数と兄弟の部屋分け
この大問で学ぶこと
条件を分解して、数え落としと重複をなくす
約数は素因数の組み合わせ、部屋分けは人の組と部屋名を分けて数えます。同じ兄弟を同室にしない条件を、残る部屋の定員と結び付けましょう。
解くときの着眼点:素因数の選び方と、区別する対象を整理します。
(1) A・B
答え:A=7、B=17
- 2023÷7=289=17×17なので、2023=7×17×17です。
- A×B×Bという形からAは7、Bは17です。
間違えやすい点:繰り返し使われる素数がBです。
(1) 約数の和
答え:2149
- 7の倍数の約数には7を使い、17は0個・1個・2個のいずれかを使います。
- 7、119、2023の3個なので、和は7+119+2023=2149です。
間違えやすい点:7を使わない約数1・17・289を加えません。
(2) 3人兄弟が2組
答え:36通り
- 一方の3人兄弟を松・竹・梅へ1人ずつ入れる方法は3×2×1=6通りです。
- もう一方も各部屋に1人ずつ入れればよく、こちらも6通り。6×6=36通りです。
間違えやすい点:部屋名は区別されるため、できた組を部屋へ入れる順番も数えます。
(2) 2人兄弟が3組
答え:48通り
- 最初の兄弟2人を別の部屋に入れる方法は3×2=6通り。残る定員は1人・1人・2人です。
- 定員2人の部屋には残る各兄弟組から1人ずつ必要です。その2人の選び方は2×2=4通りです。
- 残った2人を定員1人の2部屋へ入れる方法は2通り。6×4×2=48通りです。
間違えやすい点:定員2人の部屋へ同じ兄弟を2人入れないようにします。
第2問|途中で窓口が切り替わる行列
この大問で学ぶこと
切り替え前後の減り方の差を使う
処理人数を足すだけでは、途中で加わる前売券の客を落としてしまいます。列の人数が実際に減る速さを考え、切り替えが遅れるほど何人分の差ができるかに注目します。
解くときの着眼点:1分の受付人数と、新しく列に加わる人数を分けます。
当日券で入場した人数
答え:420人
- 初めは前売券が毎分4×8=32人、当日券が6×2=12人。毎分30人加わるので、全体の列は毎分32+12-30=14人減ります。
- 全部を前売券窓口にすると、毎分10×8-30=50人減ります。初めからこの速さなら50×50=2500人減りますが、実際は1240人。差は1260人です。
- 切り替え前の1分につき50-14=36人分だけ減り方が小さいので、前半は1260÷36=35分。当日券は12×35=420人です。
- 検算:初めの前売券820人は35分間で70人減って750人。残る15分で50×15=750人が減り、12時50分に全員いなくなります。
| 時間帯 | 毎分の受付人数 | 毎分加わる人数 | 列の減少 |
|---|---|---|---|
| 切り替え前 | 32+12=44人 | 30人 | 14人 |
| 切り替え後 | 80人 | 30人 | 50人 |
間違えやすい点:毎分の追加30人は、窓口を切り替えた後も続きます。
第3問|重なる2つの正方形
この大問で学ぶこと
傾いた辺を、横と縦の長さへ分解する
正方形が傾いていても、直角三角形の対応を見つければ長さの比が決まります。面積は傾いた正方形を囲む大きな正方形から三角形を引いて求め、重なりを別に整理します。
解くときの着眼点:辺の直交から相似を作り、共通部分を引きます。
(1)
答え:7.5cm
- 三角形BFCとCGHは直角三角形で、BCとCHが直角なので相似です。BF:CF=CG:GHです。
- BFをx cmとすると、CG=x-3cm。x:3=(x-3):1.8より、1.8x=3x-9です。
- 1.2x=9、x=7.5cmです。
間違えやすい点:BFとCGをそのまま同じ長さとせず、CFの3cmを引きます。
(2)
答え:24.3cm²
- 傾いた正方形ABCDの1辺は横7.5cm・縦3cm進む向きです。これを囲む1辺10.5cmの正方形から、直角三角形4つを引くと、面積は10.5×10.5-4×7.5×3÷2=65.25cm²です。
- 重なる四角形BEHCは正方形EBFGから三角形BFCとCGHを引いた部分です。面積は7.5×7.5-7.5×3÷2-4.5×1.8÷2=40.95cm²です。
- 斜線部分は65.25-40.95=24.3cm²です。
間違えやすい点:重なりを求めず、2つの正方形の面積差だけを使うと答えが変わります。
第4問|キッカーとキーパーの周期
この大問で学ぶこと
両方を経験することと、同回数になることを分ける
キッカーが一周する球数は人数N、キーパーがAからAへ戻る球数は交代球数dの2倍です。両方の並びが元へ戻る最小公倍数まで表を書き、各人がA・Bに何回当たるかを数えます。
解くときの着眼点:人数の周期と、A・Bの交代周期を重ねます。
(1)
答え:3、5、6、7
- 人数8とキーパーの周期2dの最小公倍数まで、各キッカーの列を調べます。
- d=1・2・4では、毎回同じキーパーに固定されます。d=3・5・6・7では、各人の列にAとBの両方が現れます。
- この設問は同じ回数を求めていないため、A・Bの回数が違っても両方が現れれば条件を満たします。
| 交代球数 | 一巡の1人当たりの球数 | Aと当たる回数 | 全員の対戦相手 | 同回数の条件 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 2 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 3 | 3 | 1〜2 | 両方 | 終了できない |
| 4 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 5 | 5 | 2〜3 | 両方 | 終了できない |
| 6 | 3 | 1〜2 | 両方 | 終了できない |
| 7 | 7 | 3〜4 | 両方 | 終了できない |
間違えやすい点:dは人数8より小さいので、候補は1〜7です。
(2)Ⅰ
答え:イ、エ
- ア(3人・1球交代)は6球で、各人がA・Bに1回ずつ当たって終了できます。ウ(7人・2球交代)は28球で各人が2回ずつ当たります。
- イ(4人・1球交代)は各人の相手が固定されます。エ(8人・3球交代)は24球で一巡し、各人は3回蹴ってA・Bの回数が2対1か1対2になります。
- 終了時には全員の球数とA・B全体の球数がそろうため、総球数は人数と2dの公倍数です。エは一巡を重ねても各人の回数差が広がり、同回数になりません。
間違えやすい点:エでは全員が両方と対戦できますが、同じ回数にはできません。
(2)Ⅱ あ
答え:2、4
- 6人の場合、d=1・3では相手が固定され、d=5では一巡の1人当たり5球でA・Bが3対2または2対3です。
- d=2は12球で各人が1回ずつ、d=4は24球で各人が2回ずつA・Bと当たり、終了できます。
| 交代球数 | 一巡の1人当たりの球数 | Aと当たる回数 | 全員の対戦相手 | 同回数の条件 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 2 | 2 | 1 | 両方 | 終了できる |
| 3 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 4 | 4 | 2 | 両方 | 終了できる |
| 5 | 5 | 2〜3 | 両方 | 終了できない |
間違えやすい点:一巡で回数差がある候補は、繰り返しても差が消えません。
(2)Ⅱ い
答え:4、8
- 12人の場合、d=1・2・3・6は片方に固定されます。残る候補は下の周期表で回数を調べます。
- d=4は24球で各人1回ずつ、d=8は48球で各人2回ずつ当たります。他の候補は一巡の回数が奇数で、A・Bの回数が等しくなりません。
| 交代球数 | 一巡の1人当たりの球数 | Aと当たる回数 | 全員の対戦相手 | 同回数の条件 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 2 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 3 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 4 | 2 | 1 | 両方 | 終了できる |
| 5 | 5 | 2〜3 | 両方 | 終了できない |
| 6 | 1 | 0〜1 | 片方に固定 | 終了できない |
| 7 | 7 | 3〜4 | 両方 | 終了できない |
| 8 | 4 | 2 | 両方 | 終了できる |
| 9 | 3 | 1〜2 | 両方 | 終了できない |
| 10 | 5 | 2〜3 | 両方 | 終了できない |
| 11 | 11 | 5〜6 | 両方 | 終了できない |
間違えやすい点:A・B全体の交代回数だけでなく、キッカーごとの回数を確認します。
解き直しの進め方
部屋分けは何を区別するか、行列は毎分の増減、図形は相似の対応、周期は各人の対戦回数を確認しましょう。答えが合うだけでなく、候補を落とさず調べた理由まで説明することを目標にします。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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