武蔵中学校2026年 算数全問解説|信号待ち・整数条件・重なりの面積

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

武蔵中学校・2026年度 2月1日入試 算数

条件を読み取り、必要な数量を整理する4大問です。信号の周期、買い物の整数条件、重なった正方形の面積では、途中で場合が変わる時点をつかむことが解法の中心になります。学校公式の問題を手元に置き、式を立てる理由まで確認してください。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|損益算と合同な三角形

この大問で学ぶこと

基準をそろえると、複雑な条件がつながる

損益算では、単価・個数・利益率のうち何を基準にするかが出発点です。図形でも、合同な三角形の対応をそろえることで、直接見えなかった長さが比としてつながります。共通するのは、別々に書かれた条件を同じ尺度へ置き直すことです。

解き直しの到達点割合の基準と図形の対応を、式の前に指さして説明できるか。

解くときの着眼点:割合の基準と、合同な図形の対応する辺をそろえます。

(1)

答え:280円

  1. 先月の仕入れ単価を①とすると、先月の1個あたりの利益は0.2、今月の仕入れ単価は1.5です。個数は先月を10、今月を7と置けます。
  2. 利益の合計が等しいので、先月の利益は①×0.2×10=①×2。今月の売上は500×7=3500円、仕入れ額は①×1.5×7=①×10.5です。
  3. ①×2=3500-①×10.5より、①×12.5=3500。先月の仕入れ単価は280円です。今月は仕入れ420円、利益80円で、80×7=56×10と確かめられます。

間違えやすい点:2割の利益の基準は先月の仕入れ値です。個数が3割減ることも利益の合計に反映します。

(2) FC・BQ・面積比

答え:FC=3cm、BQ=5.4cm、四角形QDEPは三角形PCFの41/5倍

  1. BC=7+2=9cm。AからBCに垂線を下ろし、その足をMとすると、AB=ACよりCM=4.5cmです。
  2. PからFCに垂線を下ろし、その足をNとします。PF=PCなので、NはFCの中点です。直角三角形CPNとCAMは角Cが共通で相似です。
  3. 斜辺の比CP:CA=2:6=1:3より、CN=CM÷3=1.5cm。FC=CN×2=3cmです。
  4. 合同の対応からEF=BC=9cm、DE=DF=6cmです。PF=2cmなのでPE=7cm。BP=PEより、三角形BPEは二等辺三角形で、角PBE=角BEPとなります。また、合同の対応とAB=ACから、角BEP=角DEF=角ABC=角ACB=角PCFです。したがって角PBE=角PCFとなり、BEとFCは平行です。
  5. 三角形BPEと三角形CPFの相似比は7:2なので、BE=3×7/2=10.5cm。BD=10.5-6=4.5cmです。B・D・E、D・Q・F、B・Q・Cはそれぞれ一直線上にあり、BDとCFは平行です。よって三角形BDQと三角形CFQは相似で、BQ:QC=BD:CF=4.5:3=3:2。BC=9cmよりBQ=5.4cmです。
  6. 三角形ABCとPCFでは、底辺BC:PC=9:2、高さはAC:FC=6:3=2:1。面積比は9:1です。合同より三角形DEFもPCFの9倍。QP=7-5.4=1.6cmなので、三角形FQPはPCFの1.6÷2=4/5倍。差の9-4/5=41/5倍が四角形QDEPです。

間違えやすい点:図の見た目から正三角形と判断しません。合同な三角形の頂点の対応と、PF=PCの頂点Pを確認します。

第2問|信号待ちを含む速さ

この大問で学ぶこと

速さの問題に、止まる時間を組み込む

同じ道を進んでも、信号に着いた時刻によって待ち時間が変わります。距離÷速さだけで考えず、出発・信号到着・通過・目的地到着を時間軸に並べると、周期の問題と追いつき算を一続きに扱えます。

解き直しの到達点到着時刻が信号のどの周期に入るかを確かめ、待ち時間を足す理由を説明できるか。

解くときの着眼点:移動時間と、信号で待つ時間を分けて整理します。

(1)

答え:250m

  1. 青35秒と赤40秒で、信号の1周期は75秒です。3回目の青が始まるのは、出発から75×2=150秒後です。
  2. Aさんの速さは毎秒6000÷3600=5/3m。150秒で進む距離は5/3×150=250mです。

間違えやすい点:3回目の青までの周期は3回ではなく2回です。

(2) Bさん・Cさん

答え:Bさん:4回目、9分10秒/Cさん:6回目、13分27秒

  1. AさんはQで待たず、学校まで330秒なので、Pから学校までは5/3×330=550mです。
  2. Bさんは時速3.6km=毎秒1m。Q到着は250秒後で、4回目の青225~260秒の間なので待ちません。学校までは550秒=9分10秒です。
  3. Cさんは時速2.5km=毎秒25/36m。Q到着は250÷25/36=360秒後。6回目の青は375秒後からなので15秒待ちます。
  4. 550÷25/36=792秒の歩行時間に15秒を足し、807秒=13分27秒です。

間違えやすい点:Cさんの青の回数は、到着した瞬間ではなく、待ってからQを通過したときで数えます。

(3)

答え:1375m、18分45秒

  1. Dさんは毎秒1.25mなのでQまで200秒かかり、次の青225秒まで25秒待ちます。Eさんは5回目の青、すなわち300秒後に出発し、150秒後の450秒にQを待たずに通過します。
  2. Eさんが出発した時点で、Dさんは25秒の待ち時間を除く275秒歩いています。先行距離は1.25×275=343.75mです。
  3. Eさんとの速さの差は5/3-5/4=5/12m/秒。追いつくまで343.75÷5/12=825秒かかるので、公園到着は最初の出発から1125秒後です。
  4. Dさんが歩いた時間は1125-25=1100秒。公園までは1.25×1100=1375m。所要時間1125秒は18分45秒です。

間違えやすい点:Eさんの出発までにDさんが歩いた時間は300秒ではなく275秒です。

第3問|買い物と整数条件

この大問で学ぶこと

上限を出した後に、買える個数を絞る

代金を割れば個数の上限は分かりますが、その個数で残金を使い切れるとは限りません。値段に共通する倍数と余りを使って候補を絞り、最後に実際の買い方を作ることで、最大値の根拠まで確かめます。

解き直しの到達点候補を絞る条件と、実際に買えることの確認を分けて説明できるか。

解くときの着眼点:値段の共通の倍数を使い、個数の候補を絞ります。

(1)

答え:みかん44円、もも111円

  1. もも3個分を、みかん6個分と23×3=69円に置き換えます。みかん4個と合わせると、みかん10個分が509-69=440円です。
  2. みかんは440÷10=44円。ももは44×2+23=111円です。

間違えやすい点:23円の差は、もも1個ごとにあるため3回分を引きます。

(2)Ⅰ

答え:42個

  1. りんご88円・なし66円・みかん44円は、いずれも22円の倍数です。5410円を22で割った余りは20、もも111円を22で割った余りは1です。したがって、ももの個数を22で割った余りも20になります。
  2. もも以外を最低1個ずつ買うので、その代金は88+66+44=198円。ももは最大でも(5410-198)÷111より46個以下です。
  3. 46以下で22で割った余りが20になる正の整数は20、42です。42個なら残金は748円。例えばりんご1個・なし2個・みかん12個で748円になり、実現できます。

間違えやすい点:代金から単純に上限46個を出しただけでは不十分です。残金がほかの果物で作れる必要があります。

(2)Ⅱ

答え:16通り

  1. もも42個の残金748円を22円単位にすると34です。りんご・なし・みかんの個数をa、b、cとして、4a+3b+2c=34、a・b・cはすべて1以上となります。
  2. 4aと2cが偶数なので、bも偶数です。b=2、4、6、8の場合に分けます。bが10以上では、残りがaとcの最低限に足りません。
  3. b=2なら2a+c=14でa=1~6の6通り。b=4なら2a+c=11で5通り。b=6なら2a+c=8で3通り。b=8なら2a+c=5で2通りです。合計6+5+3+2=16通りです。

間違えやすい点:0個を許すと数え過ぎます。各果物を1個以上買う条件を最後まで使います。

第4問|3枚の正方形の重なり

この大問で学ぶこと

重なりは、面積より横幅で追う

静止した図では重複を引いて共通部分を足し戻します。動く図では、同じ高さの帯に分けて横幅の変化を見ると、増減が切り替わる時点を整理できます。図形をどう分けるかで、計算の見通しが大きく変わる大問です。

解き直しの到達点重なり方が変わる時刻を見つけ、時間帯ごとに面積の増減を説明できるか。

解くときの着眼点:重複を引き、3枚共通部分を足し戻します。動く場合は高さごとの帯で考えます。

(1)

答え:309cm²

  1. 3枚の面積の合計は12×12×3=432cm²。アとイの共通部分は9×7=63cm²、イとウは6×8=48cm²です。
  2. ウを左へ8cm動かすと、アとウの共通部分は高さ3cm、横11cmで33cm²。3枚共通部分は高さ3cm、横7cmで21cm²です。
  3. 2枚の共通部分をすべて引くと、3枚共通部分を引き過ぎるので1回足し戻します。432-63-48-33+21=309cm²です。

間違えやすい点:3枚の共通部分を足し戻すことを忘れないよう、どの部分を何回数えたか確認します。

(2)

答え:304cm²

  1. 一直線上の6頂点が等間隔なので、アの対角線ADは3区間分です。1区間の横・縦へのずれは、それぞれ12÷3=4cmです。
  2. 隣り合う2枚の共通部分は8×8=64cm²ずつ。アとウの共通部分は4×4=16cm²で、3枚共通部分と同じです。
  3. 432-64-64-16+16=304cm²です。

間違えやすい点:等間隔なのは対角線上の点です。1区間の斜めの長さを、そのまま横方向の長さとしないようにします。

(3)Ⅰ

答え:毎秒6.4cm²

  1. 図形全体を、上から高さ4cmずつの5つの帯に分けます。最上段と最下段の横幅は変わりません。
  2. 上から2段目はイが左へ寄るため、横幅が毎秒1cm縮みます。真ん中の帯は一番右のウが左へ動くため、毎秒0.8cm縮みます。
  3. 4段目は左側のイが毎秒1cm、右側のウが毎秒0.8cm左へ動くので、横幅は毎秒0.2cm広がります。
  4. 全体の減少は4×(1+0.8-0.2)=6.4cm²/秒です。4秒後にアとイの左端がそろい、変化の仕方が切り替わります。

間違えやすい点:重なり面積を一つずつ追うより、同じ高さの帯の横幅を追うと、増える部分も整理できます。

(3)Ⅱ

答え:25/8秒後(3.125秒後)と5秒後

  1. 動き始めから4秒までは毎秒6.4cm²減るので、284cm²になるのは(304-284)÷6.4=25/8秒後です。4秒後の面積は304-6.4×4=278.4cm²です。
  2. 4秒後から10秒後までは、2段目が毎秒1cm、真ん中と4段目がそれぞれ毎秒0.2cm広がります。面積は毎秒4×(1+0.2+0.2)=5.6cm²増えます。
  3. 278.4cm²から284cm²までの差は5.6cm²なので、その1秒後、すなわち5秒後です。
  4. 10秒後にはウの左端がアとそろいます。その後、左端はイ、右端はアとなり、真ん中の帯の幅も広がります。各帯の幅は広がった後に一定になるため、以後284cm²へ戻ることはありません。

間違えやすい点:面積は減り続けません。4秒後を境に増加へ変わるため、答えが2つあります。

解き直しの進め方

まず第1問(1)、第2問(1)(2)、第3問(1)で条件を正確に式にする練習をします。次に第3問(2)の余りによる候補の絞り込み、第4問の帯への分割へ進みましょう。これは進塾の学習順の提案で、学校公表の難易度や配点ではありません。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で図や式を作り直す同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・途中式・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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