2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
栄東中学校・2026年度 東大特待Ⅰ(1月12日) 社会
2026年度東大特待Ⅰ(1月12日)の社会を、人口移動と資料、年代順の歴史、政治の制度に分けて解説します。A日程とは別の問題です。表の分母・資料の年・選択肢の条件をそろえて、答えまでの根拠を追います。
第1問|人の移動と都市の変化
この大問で学ぶこと
割合・人数・地域をそろえて読む
産業構成、通勤・通学、人口の資料を横断する大問です。資料ごとに分母を確かめ、地形図では実際の土地利用を根拠にします。
解くときの着眼点:表のどの数値を使ったかまで示して説明する。
問1|交通の難所
A:浅間/B:吉野
- 碓氷峠は群馬県と長野県の境にあり、浅間山と妙義山の間に位置します。
- 大歩危・小歩危は四国山地を横切る吉野川沿いです。県境・山地・川の流れる方向をセットにします。
間違えやすい点:吉野川と紀伊半島の吉野を混同しない。
問2|松山から秋田への転居
ア
- 秋田が東寄りに位置することを踏まえ、夕方暗くなる時刻が遅くなるという説明を誤りと判断します。
- 梅雨明け・紅葉・冬の降水と日照は、地域の季節変化を一つずつ比較します。日の入りは季節と緯度にも左右されるため、東西だけの一般法則に広げません。
間違えやすい点:一年を通じて必ず同じ時差になる、と言い切らない。
問3(1)|産業別有業者
富山:イ/沖縄:ウ
- 第2次産業の割合が33.9%と高いイが富山。第3次産業が81.9%を占めるウが沖縄です。
- 工業・観光などの地域の特色を、グラフの割合と対応させます。
間違えやすい点:生産額の割合ではなく、有業者の割合を読んでいることを確認する。
問3(2)|農産物の収穫量
オ
- 2023年産の表では、あが福岡、いが愛媛、うが和歌山です。
- いちごの福岡、キウイフルーツの愛媛、柿の和歌山をそれぞれ照合し、三つがそろう組を選びます。
間違えやすい点:出題資料の年の順位として扱い、毎年不変と覚えない。
問3(3)|工業都市の人口
太田市:イ/北九州市:ウ
- 太田市は後の時期まで人口が増えるイ、北九州市は早い時期に増加した後、減少へ向かうウです。
- アの倉敷市、エの夕張市と合わせ、工業・炭鉱の変化と人口の推移を対応させます。
間違えやすい点:縦軸は人口そのものではなく、1960年を100とする指数。
問4(1)|都市内の人口移動
あ:ドーナツ化/い:都心回帰
- 中心部で減少し周辺で増加する期間がドーナツ化です。
- 近年、特別区で人口が再び増える動きを都心回帰と呼びます。中心と周辺の増減を対にして読みます。
間違えやすい点:東京圏全体の増加と、圏内での人口移動を分ける。
問4(2)|昼夜間人口と人口集中地区
奈良:ウ/福岡:エ
- 奈良は大阪などへの通勤・通学を背景に昼夜間人口比率が90.2と低く、人口集中地区の面積割合も4.0%のウです。
- 福岡は比率100.0、面積割合12.0%のエ。大阪の高い集中度と区別します。
間違えやすい点:人口集中地区の人口割合ではなく、府県面積に占める割合。
問5|橋の開通と人の移動
ア(1985年:表Ⅰ/岡山:A)
- 表Ⅱでは香川とAの間の通勤・通学が大きく増えています。瀬戸大橋の開通を手掛かりにAを岡山と判断します。
- 橋の開通前で移動人数の少ない表Ⅰが1985年です。徳島とBの変化も確認します。
間違えやすい点:行は居住地、列は通勤・通学先。向きを逆にしない。
問6|地元大学への進学
ウ
- 各出身地の行で、地元への進学者を全国への進学者合計で割ります。鳥取は337÷2229で約15.1%です。
- 東京約68.8%、大阪約60.1%、岡山約41.2%と比べると、鳥取が最も低いと分かります。
間違えやすい点:地元の大学へ全国から入る人数を分母にしない。
問7(1)|地形の断面
エ
- IからⅡへ進む際、初めに丘陵の高い所を越え、その後低くなり、途中の谷と小さな起伏を通ります。
- 始点・最高点・谷・終点の順で等高線と断面を対応させ、エを選びます。
間違えやすい点:最高点一つだけで選ばず、谷と終点の高さまで照合する。
問7(2)|ため池と土地利用
イ
- 煤谷川付近には池と水田が読み取れます。
- 米づくりに必要な水を確保するためのため池という説明が、両方の地図記号に合います。
間違えやすい点:住宅地の位置や寺社の分布は、選択肢の文章と地図を突き合わせる。
問7(3)|人口ピラミッド
ウ(X:誤/Y:正)
- 80歳代が50歳代より多いとは読み取れないためXは誤りです。
- 15~24歳は30歳代より多く、大学の存在と合わせたYの説明が対応します。男女・二つの5歳階級を合わせて見ます。
間違えやすい点:5歳階級一つと10歳分の合計を比べない。
問8(1)|出生率と出生数
記述例:親になる世代の人数が減っているため、出生率が改善しても出生数はすぐには増えず、人口減少が続くから。
- 20~39歳人口は1975年の37534千人から2020年の25759千人へ減っています。
- 一人当たりの出生の指標が上がっても、親世代全体が少なければ出生数は直ちに増加しません。率と人数を分けて説明します。
間違えやすい点:合計特殊出生率の値を、その年に生まれた人数と混同しない。
問8(2)|若年層の東京圏集中
記述例(悪い):地方の将来を担う人材が流出し、産業の担い手が減って地域の衰退につながると考えるから。
- 良い・悪いのどちらを選ぶかを先に明示します。
- 悪いなら地方の担い手不足、良いなら人材集積による新たな発想や技術というように、選んだ立場につながる理由を書きます。立場そのものより理由との整合が大切です。
間違えやすい点:人口移動の効果を断定するのでなく、自分の判断と根拠として書く。
第2問|午年の年表でたどる日本史
この大問で学ぶこと
年代の足場を置いて並べる
藤原氏・幕府・近代政治の出来事を年代順に整理します。資料問題では、現在の自分の意見ではなく、当時の筆者が何を主張したかを読み取ります。
解くときの着眼点:人物・制度・事件を、前後関係と理由で結ぶ。
問1|古代の信仰
ウ
- 大阪府に国内最大の古墳が築かれたという説明が適切です。
- 青銅器は弥生時代、卑弥呼は魏志倭人伝、仏教受容に積極的なのは蘇我氏と、他の文を直します。
間違えやすい点:似た時代の知識を、資料名や氏族名まで正確に整理する。
問2|庚午年籍を作った人物
エ
- 670年の庚午年籍は天智天皇の時代です。
- 即位前の百済再興への派兵・白村江の戦いが人物を特定する手掛かりです。壬申の乱の勝者は天武天皇です。
間違えやすい点:天智と天武の事績を入れ替えない。
問3|藤原氏の出来事の順序
2番目:イ/4番目:エ
- 緒嗣の建議→時平と道真の左遷→純友の乱→頼通の平等院鳳凰堂→保元の乱と並べます。
- 901年、939年、1053年、1156年などの足場で順を確かめます。
間違えやすい点:同じ藤原氏でも、人物の活動時期をひとまとめにしない。
問4|鎌倉時代の順序
2番目:エ/4番目:ウ
- 六波羅探題1221年→御成敗式目1232年→時宗の執権就任1268年→永仁の徳政令1297年→後醍醐天皇即位1318年です。
- 承久の乱・元寇・幕府滅亡へ向かう流れに置きます。
間違えやすい点:元寇より後の徳政令を、時宗就任より前に置かない。
問5|室町幕府
ア
- 侍所は京都の警察などを担当しました。
- 老中は江戸幕府、南北朝の合一は義満、義昭を京都から追放したのは信長と直すと、誤文の理由も説明できます。
間違えやすい点:役職名・将軍名・相手の人物まで照合する。
問6|戦国・安土桃山の順序
2番目:ア/4番目:オ
- 鉄砲1543年→キリスト教1549年→光秀の滅亡1582年→秀吉の関白就任1585年→文禄の役1592年です。
- 伝来二つ、本能寺の変前後、秀吉の政治と対外戦争に分けます。
間違えやすい点:伝来の順序と、秀吉の地位の順序を混同しない。
問7|文字を取り出す歴史問題
武田勝頼
- 各空欄の語句をまずひらがなで書き、小さい「ゅ」なども1字として指定位置を数えます。
- 取り出した文字を並べ替えて「たけだかつより」とし、指定された漢字4字で武田勝頼と答えます。
間違えやすい点:途中の文字列ではなく、最後の解答形式まで確認する。
問8|医学の歴史
エ
- 北里柴三郎と破傷風の血清療法の組合せが適切です。
- 栄西は臨済宗、小石川養生所は吉宗、緒方洪庵は適塾と、人物と事績を対応させます。
間違えやすい点:鳴滝塾のシーボルトと適塾の緒方洪庵を混同しない。
問9|日本の支配地域の変化
2番目:ウ/4番目:イ
- 沖縄県設置1879年→台湾1895年→南樺太1905年→韓国併合1910年→第一次世界大戦後の南洋諸島の委任統治です。
- 条約・戦争の終結と関連づけて順を決めます。
間違えやすい点:領有と委任統治を同じ制度として説明しない。
問10|幕末・明治政治の順序
2番目:オ/4番目:エ
- 日米修好通商条約1858年→桜田門外の変1860年→五箇条の誓文1868年→版籍奉還1869年→大日本帝国憲法1889年です。
- 幕府から明治政府への変化を境に整理します。
間違えやすい点:版籍奉還と廃藩置県を同じ出来事としない。
問11|福沢諭吉の文章を読む
ウ
- 資料の筆者は、西洋の侵略が日本へ及ぶのを防ぐため、朝鮮へ武力を用いてでも関与すべきだと主張しています。
- 選択肢ウが当時の資料中の主張に対応します。これは資料の読解であり、その主張への賛否を問う設問ではありません。
間違えやすい点:自分の価値判断を、史料の筆者の考えと入れ替えない。
問12|日清戦争の講和会議
伊藤博文
- 問われているのは講和会議の日本代表で、当時の内閣総理大臣です。
- 下関条約と伊藤博文を対応させ、別の戦争の講和代表と区別します。
間違えやすい点:日露戦争の小村寿太郎と取り違えない。
問13|日本の軍事に関する説明
ウ
- 第二次世界大戦開始の翌年、1940年の仏領インドシナ進駐を選びます。
- 日露戦争では賠償金を得ておらず、犬養毅は五・一五事件で襲撃され、陸海軍の解体は1945年です。
間違えやすい点:二・二六事件と五・一五事件、終戦と憲法施行を区別する。
問14|江戸時代の人口
記述例:前半は用水の整備と新田開発により食糧生産が増え、人口が増加した。後半はききんで農村が荒れ、食糧不足により人口増加が停滞した。
- 1600年から1721年に人口が大きく増え、その後1804年まではほぼ横ばいです。
- 前半は資料A・Bの農業生産の増加、後半は資料Cの政策が必要となった食糧不足へ結びつけます。
間違えやすい点:解答にはA・B・Cという記号を使わず、資料の内容を書く。
第3問|憲法と政治の仕組み
この大問で学ぶこと
条件・期限・主体を区別する
自由権、国会、内閣、裁判、自治、国際協力を確認する大問です。もっともらしい文章でも、主体・人数・期限が一つ違えば成立しません。
解くときの着眼点:誤った文を、どの語が違うかまで説明して直す。
問1|憲法第13条
幸福追求
- 生命・自由と並ぶ権利の名称を答えます。
- 解答欄には「権」まで加えるのでなく、空欄の後に続く文章と重ならない「幸福追求」を入れます。
間違えやすい点:空欄の後ろまで読んで、必要な語の範囲を決める。
問2|自由権
ウ
- デモ活動は集会・表現の自由に対応します。
- 団体行動権は社会権、女性登用の動きは平等、情報公開は知る権利というように、選択肢の内容を分類します。
間違えやすい点:行動という語だけで自由権と判断しない。
問3|国会の種類
ウ
- 衆議院解散後の総選挙の日から30日以内に召集される特別会が正しい説明です。
- 通常国会の会期、臨時会の召集要件、参議院の緊急集会が開かれる条件を別々に整理します。
間違えやすい点:解散中は必ず緊急集会が開かれる、としない。
問4|内閣
ア
- 衆議院総選挙後、初めて国会が召集されたときには内閣は総辞職します。
- 不信任可決後の衆議院解散は10日以内、総理は国会議員から指名、閣議は全会一致という基本と照合します。
間違えやすい点:最大政党から選ぶ政治上の傾向を、憲法の必須条件にしない。
問5|裁判
ウ
- 本人の自白だけが不利益な証拠である場合、それだけで有罪にはできないという説明を選びます。
- 高等裁判所の数、第三審の裁判所、裁判員の対象となる裁判を個別に確認します。
間違えやすい点:裁判員がすべての裁判所・刑事事件に参加するとしない。
問6|地方政治
エ
- 地方の住民には首長の解職を直接請求する制度がありますが、内閣総理大臣について同じ直接請求の制度はありません。
- 特別法への住民投票は過半数、自衛隊の災害派遣は知事の要請など、選択肢の違いを確かめます。
間違えやすい点:住民による請求と、署名だけで解職が成立することを混同しない。
問7|国際協力と冷戦
ア
- 1989年のマルタ会談は冷戦終結の宣言と結びつきます。
- 湾岸戦争の多国籍軍と国連軍、国連分担金の順位の変化、PKO参加の条件を分けて確認します。
間違えやすい点:一貫して・当初からといった条件を読み飛ばさない。
解き直しの進め方
資料問題は分母と対象年を書き添え、年代問題は前後の出来事も並べて解き直します。記述は資料の読み取りから理由へつなぎ、立場を選ぶ問題では判断と根拠が対応しているかを確認しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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