2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
栄東中学校・2026年度 東大特待Ⅰ(1月12日) 理科
2026年度の東大特待Ⅰ・1月12日の理科を、ばねとつり合い、熱量、生物の比較実験、地層と堆積の4大問で解説します。A日程とは別の入試回です。原問題と保管解答を照合し、計算は途中の基準量から確認します。
第1問|サスペンションとばね・棒のつり合い
この大問で学ぶこと
地面の高さと、ばねの縮みを分ける
ばね1本は10kgで2cm縮みます。左右が棒を支える力は、合計の重さと回転のつり合いで決まります。最後に地面からの高さへ戻し、棒が水平になる条件を考えます。
解くときの着眼点:支える力→ばねの長さ→取付点の高さの順に整理する。
問1|40kgをのせる
22cm
- 10kgで30-28=2cm縮むため、40kgでは8cm縮みます。
- 自然の長さ30cmから縮み8cmを引き、22cmです。
間違えやすい点:縮みをそのまま長さとして答えない。
問2|左右で支える棒
24cm
- 重心が支点A・Bの中央にあり、左右のばねが30kgずつ支えます。
- 縮みは30÷10×2=6cm。長さは30-6=24cmです。
間違えやすい点:棒60kgをばね1本に全部加えない。
問3|地面に2cmの段差
2cm
- 重心がA・Bの中央なので、左右が支える力は同じです。両ばねの縮みと長さも等しくなります。
- 地面にある2cmの高さの差が、そのままA・Bの差になります。
間違えやすい点:棒が傾くことと、左右の力が異なることを同一視しない。
問4|装置が追加する力
10kg
- 水平な棒ではB側が30kgを支え、Bの高さは高い地面から24cmです。A側の地面は2cm低いため、左ばねは26cmとなり4cmだけ縮みます。
- 左ばねが支える力は20kg。Aで必要な30kgとの差10kgを装置が補います。
間違えやすい点:左ばねが支える力と、装置の力を合算して考える。
問5|右へ寄せた20kg
2cm
- 20kgのおもりはAから1.5m、Bから0.5mの位置です。おもり分の支えはAが5kg、Bが15kgとなります。
- 棒の分を加え、A35kg・B45kg。その差10kgに対応する縮みの差は2cmです。
間違えやすい点:0.5mをAからの距離として使わない。
問6|40kgをつるす位置
重心からB側へ25cm
- 水平にするには、高い地面の右ばねを左より2cm余計に縮めるため、支える力の差が10kg必要です。合計100kgよりA45kg・B55kgです。
- 棒自身は左右に30kgずつかかるので、40kg分の支えはA15kg・B25kg。Aからおもりまでの距離は2×25÷40=1.25m。重心からは0.25mです。
間違えやすい点:地面の段差をなくすのではなく、ばねの縮みの差で補う。
問7|取付点の高さ
ウ
- 取付点より下に重心がくる配置では、車体が傾いた際、重心を低い位置へ戻す向きに重力が働きやすくなります。
- この模型の選択肢では、取付点を重心より高くする配置を選びます。
間違えやすい点:一般論で車高を高くする話へ置き換えず、取付点と重心の関係を見る。
第2問|状態変化と熱量
この大問で学ぶこと
温度を変える熱と、状態を変える熱を分ける
比熱が異なる物質を混ぜるとき、単純な重さの平均にはなりません。氷から水蒸気までの変化は、温度上昇と融解・気化に分けて熱量を足します。
解くときの着眼点:熱量を各区間の式に分け、JとkJをそろえる。
問1|状態変化の名称
①イ(昇華)/②エ(凝縮)
- 固体から直接気体になる変化は昇華、気体から液体になる変化は凝縮です。
- 状態の前後を矢印で確認してから名称を対応させます。
間違えやすい点:蒸発は液体から気体への変化。
問2|手の上で氷がとける
ア
- 氷が液体になるには熱が必要です。氷は手から熱を受け取り、手は熱を失って冷えます。
- 熱を受け取る側と出す側を対にして説明します。
間違えやすい点:氷が冷たさを出す、という説明にしない。
問3|エタノールの加熱曲線
エ
- 沸点78℃では、加えた熱が液体を気体に変えるために使われ、液体が残る間は温度が一定です。
- 融点では固体と液体、沸点では液体と気体が共存する区間があります。
間違えやすい点:蒸発と沸騰を混同しない。
問4|-45℃から20℃へ加熱
47kJ
- 温度上昇は20-(-45)=65℃です。問題の条件ではこの間は液体で、状態変化を別に加える必要はありません。
- 300×2.4×65=46800J=46.8kJ。四捨五入して47kJです。
間違えやすい点:温度の差を25℃としない。
問5|エタノールと水の混合
57℃
- 混合後の温度をt℃とすると、低温側の受け取る熱は250×2.4×(t-30)、高温側の出す熱は300×4.2×(70-t)です。
- 600(t-30)=1260(70-t)より、t=106200÷1860=約57.10℃。指定どおり57℃に丸めます。
間違えやすい点:重さだけで平均せず、1g・1℃当たりの熱量も使う。
問6|氷から水蒸気まで
3045kJ
- 1kg=1000g。氷を-15→0℃にする熱は31.5kJ、融解は333kJ、水を0→100℃にする熱は420kJです。
- 100℃の水を全て水蒸気にする熱2260kJを加え、合計3044.5kJ。四捨五入して3045kJです。
間違えやすい点:100℃になった時点で終わらず、全て気体にする熱まで含める。
問7|加熱曲線の形
イ
- 融解と沸騰の区間は水平です。1kgの融解に333kJ、気化に2260kJを使うため、後の水平区間が長くなります。
- 全て水蒸気になった後は、さらに温度が上がる形を選びます。
間違えやすい点:二つの水平区間の長さを同じにしない。
第3問|昆虫の成長と間接効果
この大問で学ぶこと
割合の基準と、生物間の経路を確かめる
新葉の存在率と産卵での利用率は別の割合です。比較実験のグラフでは、平均・個体数・割合のどれを表すかを確認します。生物への影響は、直接の関係と、別の生物を介する関係に分けます。
解くときの着眼点:図の軸と割合の分母を確かめ、因果の経路をたどる。
問1|昆虫ではないもの
ウ・キ
- 昆虫は成体の体が頭・胸・腹に分かれ、胸に3対の脚を持ちます。クモとダンゴムシは昆虫に入りません。
- 脚のある小動物を一括して昆虫としないようにします。
間違えやすい点:ダンゴムシは昆虫の仲間ではない。
問2|幼虫の食草
オ
- モンシロチョウはキャベツやハクサイなど、アゲハチョウはユズなどミカンの仲間を利用します。
- 選択肢で両方が合う組を選びます。
間違えやすい点:成虫が吸う蜜と、幼虫が食べる葉を区別する。
問3|虫ばい花
ウ
- レンゲソウは昆虫に花粉を運ばせます。マツ・スギ・トウモロコシ・イネは風で花粉を運ぶ例です。
- 花のつくりと花粉の運ばれ方を一組にして整理します。
間違えやすい点:植物が昆虫の食草かどうかでは判断しない。
問4|比較実験から言えること
イ・エ
- 図3では休眠蛹に6齢・7齢を経た個体が含まれています。図1では軟らかい葉のグループの生存率が高くなっています。
- 非休眠でも50日以上の個体があり、平均や最多の階級を全個体の性質として断定できません。
間違えやすい点:割合と個体数を混同して「2倍」としない。
問5|新葉の存在率と利用率
ア
- シカが多い地域ほど、新葉が存在する割合も産卵に使われる割合も高くなっています。
- 利用率が存在率を上回るため、新葉を選択して利用すると考えられます。
間違えやすい点:利用率が高いという一つの情報だけで判断せず、存在率と比較する。
問6|間接効果ではないもの
ア
- アではウサギが食べられる、またはウサギが食草を減らすという直接の関係で、自身の減少を説明しています。
- 他の選択肢では、別の生物の増減を介して、直接関係しない対象へ影響が届きます。
間違えやすい点:文章が長いか短いかでなく、原因から結果までの関係を見る。
問7|一年間の成長
イ
- 5月上旬の成虫から育つ世代は夏に蛹になります。休眠蛹は翌年の春、非休眠蛹はその夏に羽化します。
- 夏の成虫の次の世代は、葉が硬くなる夏から秋にかけて育ち、休眠を経て翌春に羽化する流れです。
間違えやすい点:成虫のピークと、その子が幼虫でいる時期を混同しない。
第4問|柱状図と粒の運搬・堆積
この大問で学ぶこと
深さを標高へ直し、地層をつなぐ
地表からの深さだけで同じ地層を比べると、地表の高低を落としてしまいます。凝灰岩を鍵層にして標高を求め、一定方向の傾きを別の地点へ延ばします。
解くときの着眼点:地層の標高=地表の標高-深さ、を各地点で計算する。
問1|大地の変化
エ
- Bを古い下の層から上へ読むと、れき岩→泥岩→砂岩です。粒が細かくなる変化は海が深くなる方向、その後粗くなる変化は浅くなる方向を表します。
- 海水面一定の条件なので、大地が沈降してから隆起したと考えます。
間違えやすい点:柱状図の上から下へ、時間が進むと読まない。
問2|標高と傾き
(a)10m/(b)南/(c)174m/(d)東
- Aは200-9=191m、Bは185-4=181mで、南のBが10m低くなります。
- Cは180-6=174m。Bより東のCが7m低くなるので、東へ低くなる傾きです。
間違えやすい点:地表の高さではなく、同じ凝灰岩の層の高さを比べる。
問3|D地点の深さ
6m
- BからCへ東に進むと鍵層が7m下がります。同じ東への移動A→Dでも191-7=184mです。
- Dの地表は190mなので、190-184=6mの深さにあります。
間違えやすい点:184mは地層の標高で、求める地表からの深さではない。
問4|砂が堆積し始める変化
ウ
- 粒径0.1mmで、移動中の粒が堆積し始める破線は約1cm/秒です。
- 1cm/秒から0.5cm/秒へ遅くなり、この境界を越える変化を選びます。
間違えやすい点:静止した粒が動き始める実線と区別する。
解き直しの進め方
ばねは支える力と縮み、熱は温度変化と状態変化を分けて復習します。生物のグラフは割合の分母を、柱状図は深さと標高を確かめ、解説を閉じて図表から式や理由を作り直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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