2026年11月4日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
駒場東邦中学校・2025年度 2月1日入試 理科
回路と身近な理科、ばね・てこ・竹ひご、水鳥、体積を測る実験、航海と天体観測を扱います。表やグラフを読むだけでなく、測っている量を別の量へ対応させる力が問われます。
第1問|電流・水溶液・生物・宇宙
この大問で学ぶこと
図と用語を具体的な条件で確かめる
(1)① 電流を正しく測れない回路
ウ
- 電流計は測る枝へ直列につなぎます。ウでは豆電球Xと別の枝に電流計があり、Xの電流を測れていません。抵抗の小さい電流計だけの枝を並列につなぐ使い方は避けます。
(1)② スイッチの説明
エ
- S3だけを閉じると、左右それぞれ2個直列の枝が並列につながります。4個の同じ豆電球に同じ大きさの電流が流れ、同じ明るさになります。S1・S2をすべて閉じた場合は、電球の一部が導線で迂回されることに注意します。
(2) 空気中の窒素の割合
ウ:約78%
- 酸素の約21%と取り違えないようにします。残りにはアルゴンや二酸化炭素などが含まれます。
(3) 食塩・ミョウバンの結晶
ウ:A・Bとも正しい
- 60℃のミョウバンは水50mLに15杯まで溶けます。水が15mL蒸発すると水は35mLとなり、溶ける量は15×35/50=10.5杯なので、入れた12杯の一部が結晶になります。
- 20℃では食塩は8杯まで、ミョウバンは3杯まで溶けます。各5杯ずつなら食塩は残らず溶け、ミョウバンだけが結晶として出ます。
(4) アキアカネの夏の移動
ア:暑さ・すずしい
- 夏の暑さを避け、涼しい山上へ移動します。秋には平地へ下りて繁殖します。高い場所はいつも暖かい、としないことがポイントです。
(5) 尿を作る器官
イ:腎臓
- 血液から不要な物質などを取り除き、尿を作ります。尿を一時的にためるぼうこうとは役割を分けます。
(6) 日本初の月面軟着陸
ウ:SLIM
- 2024年1月20日に月面へ着陸した小型月着陸実証機です。月の周回観測を行った「かぐや」や、小惑星探査の「はやぶさ」と区別します。
(7) 流れる水の三作用
オ
- 侵食・運搬・堆積は、上流・下流のどちらにも起こり得ます。上流は侵食、下流は堆積が目立つという傾向と、それ以外の作用が全くないことを混同しないようにします。
第2問|ばね・てこ・竹ひご
この大問で学ぶこと
伸びと全長、荷重と位置を区別する
(1) 直列のばねの間のおもり
60g
- ばねAは70gを支え、全長8+70×0.2=22cm。ばねBを22cmにするには(22−15.5)÷0.05=130gが必要です。
- Bが支えるのは下の70gと間のおもりの合計なので、130−70=60gです。
(2) 棒を支えるばねAの長さ
20cm
- 120gのおもりを左右の端で支える力は、距離の逆比27:45で45g・75gです。棒自身の30gは中央にかかるので左右に15gずつ加わります。
- Aの負担は60g、Bは90g。Aの全長は8+60×0.2=20cm、Bも15.5+90×0.05=20cmで一致します。
(3)① 棒ばかりの目盛り間隔
5cm
- 皿の10g増加による回す働きは10×10=100g・cmです。右側の20gのおもりで釣り合わせるには100÷20=5cm移動します。
(3)② 100gの球を固定する位置
支点から右へ10cm
- 目盛りを100g分増やすには、右側へ100×10=1000g・cmの働きを加えます。100gの球なら距離1000÷100=10cmです。棒の左端からの位置と、支点からの距離を取り違えません。
(4)① 比例とみなせる範囲
クリップ20個まで
- 30cmの系列の点を原点からの直線と比べます。5・10・15・20個の間はおよそ比例していますが、その先は同じ割合では増えていません。
(4)② 35個でのたわみの予測
23〜24cm
- 40cmの系列は25個で約20cm、30個で約22cmです。増え方がやや小さくなっていることから、35個では約23〜24cmと推定します。比例として単純に35/30倍するのではありません。
(5) 長さとたわみのグラフ
点の目安:(20,1.5)、(30,4.5)、(40,9)、(50,16.5)
- 図7でクリップ20個の縦の位置を固定し、各系列のたわみを読みます。横軸へせり出す長さ、縦軸へたわみを取り直して4点を打ちます。
- 単位はいずれもcmで、読み取り値は目盛りに合わせたおよその値です。問題の指定どおり、点どうしを線でつなぐ必要はありません。
第3問|水鳥の食べ方と体の仕組み
この大問で学ぶこと
器官・行動の特徴を働きへ結び付ける
(1) 一年中見られる鳥
ウ:カルガモ
- オオハクチョウやマガンは主に冬鳥、ツバメは主に夏鳥です。日本での一般的な季節区分を押さえます。
(2) ハシビロガモの主な餌
ア:プランクトン
- 平たいくちばしの縁にある細かな板歯は、水から小さな餌をこし取るのに役立ちます。大きな魚をくわえる道具として読むのではありません。
(3) 円を描いて泳ぐ意味
ウ
- 複数の鳥が水流を作ってプランクトンを集めると、こし取って食べやすくなります。図の行動とくちばしの働きを一緒に考えます。
(4) 夜行性のカモの夜の行動
ア
- 昼間休む種類は、夜に畑や水辺へ出て落ち穂・草の実などを探すと考えられます。昼に休んでいる様子だけから一日中眠っているとはいえません。
(5) 冷たい水でも体温を保つ仕組み
エ
- 足の温度を胴体より低く保つと、水との温度差が小さくなり、足から失う熱を抑えられます。足に血液や神経がないという説明ではありません。
(6) カワウの羽毛の性質と利点
水をはじきにくく、潜水しやすい
- 羽毛へ水が入り、羽毛の間の空気が少なくなると浮力を抑えられます。潜って魚を追う際に有利です。一方で濡れた羽を乾かす必要があるため、翼を広げる行動と結び付きます。
第4問|ガラス管で体積変化を測る
この大問で学ぶこと
水面の高さを体積の共通の物差しにする
(1) ガラス管の内側の半径
イ:4mm以上5mm未満
- 高さ1cmの水の体積は0.56立方cmなので、断面積は0.56平方cmです。半径が4mm=0.4cmなら面積は約0.50平方cm、5mm=0.5cmなら約0.79平方cmとなり、間に入ります。
(2) ロウを冷やす実験の誤り
ウ
- Aの時点ではすでにロウが固まり始め、液体だけではありません。水面が上がる間は、ロウが冷えて全体の体積が減っていることと対応します。
(3) 固体のロウの重さと水との比較
エ:重い・異なる
- 同じ質量のロウが固まると体積が減るので、同じ体積なら固体の方が重くなります。水が氷になると体積が増える関係とは異なります。
(4) 空気の体積と温度のグラフ
ア
- 温度が高いほど空気の体積が大きくなります。90℃で閉じた空気は、60℃で閉じた場合より同じ温度へ下げたときの体積が小さく、体積の温度変化の傾きも小さくなります。
- 管の水面の高さをそのまま空気の体積とするのではなく、水面が上がるほど閉じた空気の体積が減ることを反映させます。
(5) 溶けた二酸化炭素の体積比
2.9倍
- 同じ断面積の管なので、体積比は水面の上昇量の比です。21.5÷7.4=2.905…となり、小数第1位までで2.9倍です。
(6) さらに振ったときの変化と根拠
イ:さらに溶け、別の水溶液になる
- さらに振ると水面が一層上がったので、気体が液へ取り込まれたと考えられます。気体が外へ出たなら、この向きの変化とは合いません。
- 実験前の石灰水はBTB液で青色、反応後の透明な液は黄色でした。もとのアルカリ性の石灰水へ戻ったのでなく、性質が異なる酸性の液へ変化したことが根拠です。
第5問|緯度・経度と航海
この大問で学ぶこと
天体の高さと時刻の違いを使い分ける
(1) 伊能図のずれが大きい地域
エ
- 江戸から遠くへ測量を積み重ねるほど誤差も蓄積したと考えられます。北海道や九州という場所だけから、天体観測そのものが不可能だったとはいえません。
(2) 緯度を調べる観測
北極星の高度
- 北極星の地平線からの高さは、その地点の緯度とおおよそ一致します。天体名と調べる量の二つをセットで答えます。
(3) 冬至の日の出の線
ア
- 冬至は北ほど昼が短く、同じ経度でも日の出が遅くなります。同時刻の日の出を結ぶには、北へ行くほど東へずれた地点を結ぶ向きになります。
(4) 出発地からの方向と経度差
東へ5度
- 現地で南中したとき、出発地の時計は11時40分なので、現地が20分進んでいます。東ほど太陽が先に南中します。360÷24=毎時15度なので、20分は5度です。
(5) 赤道上で経度1度の距離
107km
- 赤道の円周は半径6400km、円周率3として6400×2×3=38400km。その360分の1は106.66…kmで、指定どおり四捨五入して107kmです。
(6) 月食が経度測定に使える理由
イ
- 月が見える地点では、月食の同じ進行段階をほぼ同じ瞬間に観測できます。その瞬間の各地の時刻の差を比べれば、経度の差を求める手掛かりになります。日食は場所により見え方や時刻が異なります。
(7) 船の時計をずらす原因二つ
波による激しい揺れ、温度・湿度の大きな変化
- 揺れで振り子などの動きが乱れたり、温度や湿度で部品の性質・長さなどが変わったりすることが考えられます。二つを別の原因として具体的に答えます。
解き直しの進め方
全長と伸び、高さと体積、時刻と角度を区別して式にしましょう。予測する問題では、比例が成り立つ範囲と、目盛りから読める精度まで説明できるようにします。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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