2026年10月27日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
本郷中学校・2024年度 第1回 理科
2024年度の本郷中学校第1回理科は、熱、水素、血液循環、地学観察の四大問です。本文で新しく与えられるモデルや実験手順を、既習事項と結び付けて読むことが重要です。
第1問|氷の融解と熱の伝わり方
この大問で学ぶこと
温度と、伝わる熱の量を区別する
同じ温度でも、水と空気では熱の伝わり方が異なります。冒頭で与えられた粒子のモデルに従って実験結果を説明します。
解くときの着眼点:実験条件の違いと、融解時間の違いを対応させる。
(1)~(4)|氷が溶けた後を考える
(1)70g/(2)B・Cともウ/(3)ウ/(4)イ。
- 50gの水と20gの氷を合わせると、溶けた後は70gです。
- 浮いた氷は自分の重さに等しい水を押しのけているので、溶けても水位は変わりません。
- 浮く理由は同じ体積で比べたときの密度の違いです。温度は、もとの水が多いほど低下しにくいことと、融解にかかる時間を合わせて考えます。
間違えやすい点:氷の重さと水全体の重さの大小で、浮く理由を説明しないこと。
(5)~(7)|水と空気の違い
(5)ア・エ/(6)イ・オ・キ・ケ/(7)同じ・少ない・にくい。
- 氷の周りに水がある方が短時間で溶ける結果を押さえます。
- 穴のあるコップは融解水がたまらず、熱を伝えやすい水が周りに残らないため、溶けきるまで長くかかります。
- 同温度のお湯と空気は、問題のモデルでは分子の運動の激しさが同じでも、同体積中の分子数が違うと整理します。
間違えやすい点:「温度が同じだから熱の伝わり方も同じ」と考えないこと。
第2問|水素の性質と金属の反応
この大問で学ぶこと
割合の基準と、反応の限界をそろえる
水素に関する知識と、金属・塩酸の反応グラフを組み合わせます。体重に対する割合と水に対する割合など、基準の違いが計算の要点です。
解くときの着眼点:何を100%としているか、何が先になくなるかを説明する。
(1)~(4)|水素と生活・技術
(1)軽・ウ/(2)1.7kg/(3)燃料電池/(4)凝縮(ぎょう縮)、体積を小さくして多く搭載するため。
- 体内の水素全体は50×0.1=5kg。水に含まれる水素は50×0.6×0.11=3.3kgなので、水以外には1.7kgです。
- 燃料電池は化学反応から電気を取り出す装置として、燃焼させる仕組みと区別します。
- 気体を液体にすれば同じ量でも小さな体積に収められます。
間違えやすい点:60%と11%をそのまま足したり引いたりせず、順に掛けること。
(5)・(6)|発生と性質
(5)ウ・カ/(6)ウ・オ。
- 鉄と酸、亜鉛と水酸化ナトリウム水溶液など、水素を発生する組合せを選びます。
- 水素はリトマス紙の色を変えず、火を近づけると音を立てて反応します。
- 酸素や二酸化炭素の発生と検出の組合せも合わせて区別します。
間違えやすい点:気体が出る実験を、すべて水素の発生と考えないこと。
(7)|反応グラフの計算
①200cm³/②マグネシウム0.25g、塩酸50cm³/③アルミニウム約0.17g。
- グラフの傾く部分は塩酸が不足し、横ばい部分は金属がなくなった状態です。
- ①は金属が0.2gなら最大240cm³ですが、塩酸50cm³から発生できる量が50×4=200cm³なので200cm³です。②は225÷90×0.1=0.25g、必要な塩酸は225÷90×20=50cm³です。
- 同じ金属なら金属の重さと、十分な塩酸から得られる水素の量は比例します。
- ③はグラフの横ばい部分から、0.1g当たりアルミニウム120cm³、マグネシウム90cm³と読みます。1g当たりは1200cm³と900cm³です。アルミニウムをxgとして1200x+900(0.5−x)=500。300x=50よりx=1/6g、四捨五入して0.17gです。
間違えやすい点:金属を増やしても、塩酸が足りなければ発生量は同じ割合で増えません。
第3問|血液循環と呼吸
この大問で学ぶこと
血管の名前と、血液の性質を分ける
動脈・静脈は心臓からの流れ方、動脈血・静脈血は酸素の多さに着目する分類です。二つを混同せず、器官の前後の変化を追います。
解くときの着眼点:酸素・栄養・不要物が、どの器官で変わるかを説明する。
(1)~(4)|血液の道筋
(1)①キ・②ウ・④ス・⑩ケ/(2)⑥~⑩/(3)A⑥・B④・C⑤・D⑦。
- 肺を出た血液は酸素が多く、小腸から肝臓へ向かう血液は食後の栄養分が多くなります。
- じん臓を出ると不要物が減り、心臓から押し出された直後は圧力が高くなります。
- 魚の一心房一心室、カエルの二心房一心室という構造の違いも、流れの順で確かめます。
間違えやすい点:肺動脈には静脈血が流れるため、名前だけで酸素の量を判断しないこと。
(5)~(7)|循環回数と肺
(5)490回/(6)イ/(7)Aア・Bエ。
- 全身の血液は60×0.08=4.8kg=4800gです。
- 8時間に送り出す血液は70×70×60×8=2352000g。これを4800gで割ると490回になります。
- 肺の図では空気の通り道は口へ、血液の通り道は心臓へつながることを確かめます。
| 量 | 求め方 |
|---|---|
| 血液全体 | 体重×8% |
| 8時間の拍動数 | 70×60×8 |
| 送り出した血液 | 拍動数×70g |
| 循環回数 | 送り出した総量÷血液全体 |
間違えやすい点:kgとg、時間と分の単位をそろえてから割ること。
第4問|断層・岩石と野外観察
この大問で学ぶこと
石を色だけでなく、測定値で調べる
地形・地層・化石を読み、石の密度を計算する問題です。写真で見た特徴と、実験で確かめられる性質を合わせます。
解くときの着眼点:測定値から判定し、地層の変形を図と言葉で区別する。
(1)~(4)|野外観察の用語
(1)イ(ジオパーク)/(2)静岡/(3)キ(中央)/(4)ウ(しゅう曲・貝化石)。
- 糸魚川―静岡構造線と中央構造線を混同しないように、名称と場所を対応させます。
- 地層が曲がるしゅう曲と、面を境にずれる断層を区別します。
間違えやすい点:断層としゅう曲を、大地が動いたという共通点だけで同じにしないこと。
(5)|ヒスイの密度判定
イ・エ。
- 密度はA÷(C−B)です。イは11.5÷3.5=約3.29、エは5÷1.5=約3.33となり、3.0以上の条件に合います。
- アは約2.62、ウは約2.80、オは2.8なので区別できます。
- つるした石が容器の底や壁に触れないという条件が測定の前提です。
間違えやすい点:BやCを石の体積として直接使わず、増加分C−Bを求めること。
(6)~(8)|流水と地層の動き
(6)ウ/(7)同じ・ちがう/(8)図4では、面を境に対応する地層がずれている点。
- 流水の運搬・堆積・侵食は、石が移動する、たまる、削るという動きで分けます。
- 根なし山では別の場所で形成された地層が移動して重なる点を捉えます。
- 最後は一般的な正断層図で同じ地層が対応してずれることと、野外の異なる地質が接する面を比較します。
間違えやすい点:図の傾きが同じかだけではなく、面の両側の地層の対応を見ること。
解き直しの進め方
計算では割合の基準と単位を先にそろえましょう。説明問題は、観察事実とその理由を一文ずつ分けてからつなぐと、根拠の抜けを見つけやすくなります。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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