2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
開智中学校・2024年度 第1回 理科
2024年度第1回の理科は、浮力・石灰岩・音の時間差・地震波の4大問です。重要設問の計算を、何を基準に比べるかが分かる形で解説します。訂正紙の内容も反映しています。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|水に浮くろうそく
この大問で学ぶこと
浮いている物体は、浮力と重さがつり合う
ろうそくの水面下の体積を求め、重さと密度につなげる大問です。燃えて重さが減った後も、浮き方が変わりながらつり合うことを考えます。
解くときの着眼点:水面上の長さと水面下の長さを分けて計算する。
問1〜問3|水圧と浮力
水圧の図はエ。押しのける水240cm³、ろうそく240g。
- 水圧は深いほど大きく、面に垂直に働く。
- 沈む高さ2.0cmと底面積120cm²から体積は240cm³。浮いて静止しているので、重さはその水の重さ240gに等しい。
間違えやすい点:全高2.4cmを、沈んだ高さとして使わない。
問4|密度の比
ろうそく:水=5:6(ウ)。
- ろうそく全体は120×2.4=288cm³、重さ240gなので密度240÷288=5/6g/cm³。
- 水1g/cm³との比は5:6になる。
間違えやすい点:密度は全体の体積を使う。浮力は沈んだ部分の体積を使う。
問5|燃えた後の浮き方
ウ。少しずつ底面が浮き上がり、ほぼ燃え尽きるまで続く。
- 燃焼でろうが減ると物体の重さが減り、必要な浮力も小さくなる。
- 浮力を小さくするため沈んでいる体積が減る。単に浮力が小さくなったから沈む、と判断しない。
間違えやすい点:静止時の重さと浮力のつり合いを、変化の後にも適用する。
第2問|石灰岩の純度と発生気体
この大問で学ぶこと
反応する部分の重さへそろえて比較する
石灰岩の総量には、塩酸と反応しない不純物も含まれます。不純物を除いた炭酸カルシウムの量を求めると、気体量と塩酸量の比例が見えてきます。
解くときの着眼点:石灰岩の量と、炭酸カルシウムの量を区別する。
問1〜問4|気体・地形・純度
二酸化炭素、酸性雨、カルスト地形と鍾乳洞。純度最大はC。
- Cは5.6−0.6=5gの炭酸カルシウムを含み、純度は5÷5.6×100≒89.3%。
- Aは6/9、Bは2/2.7、Dは3/5、Eは8/9.8と計算して比較する。
間違えやすい点:発生気体が最大のEが、純度も最大とは限らない。
問5・問6|比例のグラフと必要な塩酸
炭酸カルシウム1g当たり気体25mL。Bに必要な塩酸40mL。
- Aの炭酸カルシウム6gから気体150mLなので、25mL/g。グラフは原点を通り、(6g,150mL)を通る直線。
- Aの6gに塩酸120mL、Bの2gなら120×2÷6=40mL。
間違えやすい点:横軸は石灰岩ではなく炭酸カルシウムの重さ。
問7|どちらが不足するか
オ。
- Dと同じ純度60%の石灰岩1gには、炭酸カルシウム0.6g、必要な塩酸は12mL。
- 石灰岩10gには塩酸120mLがちょうど必要。12gに100mLでは塩酸が先に不足するため、オが最大になる。
間違えやすい点:反応できる量は、石灰岩側と塩酸側の少ない方に制限される。
第3問|コウモリと音の時間差
この大問で学ぶこと
初めて読むしくみを、図の順序で理解する
分類の知識に、左右の耳へ届く音の時間差を検出するモデルを組み合わせます。長い説明は、信号が進む向きと同時になる位置を追うと整理できます。
解くときの着眼点:音の距離差と時間差を対応させる。
問1〜問3|分類
哺乳類はクジラ(イ)。共通点は背骨(イ)。昆虫でないのはダンゴムシ(ウ)。
- 飛ぶか泳ぐかではなく、体のつくりと繁殖の特徴で分類する。
- 問3は訂正紙で選択肢が修正されているため、訂正後の問題を使う。
間違えやすい点:コウモリは鳥類ではない。昆虫も脚の数等の特徴で判別する。
問5|左右の耳の距離差
0.85cm、0.025ミリ秒。
- 参考の30度の三角形で、斜辺と30度に向かい合う辺の比は2:1。耳の間隔1.7cmから音の進行方向の差は0.85cm。
- 音は1ミリ秒に34cm進むので、0.85÷34=0.025ミリ秒。
間違えやすい点:1.7÷34ではなく、図から求めた音の経路差を使う。
問6|同時に信号が届く細胞
a→b→c(ウ)。
- 左耳が先に音を受け取る場合、左耳からの信号は脳内で先に進む。
- 右耳との遅れが大きいほど、左耳から近い側の細胞で信号が出会う。中央dからc・b・aへ移ることと、選択肢の並びを対応させる。
間違えやすい点:神経を進む向きは左右で逆。同じ向きに信号が進むと考えない。
第4問|地震波と緊急地震速報
この大問で学ぶこと
地震の発生時刻を基準に到着を比較する
P波とS波が同時に出発し、異なる速さで届く性質を利用します。発生時刻、観測時刻、速報発表時刻を分けて時間軸に置くことが大切です。
解くときの着眼点:到着時刻の差と、移動に要した時間を区別する。
問1〜問3|震源と発生時刻
初期微動。8時15分6秒。震源までの距離比は2:3:4、震源はウ。
- 小さな揺れと大きな揺れの間の時間は、同じ速さの2波を比べる本問では距離に比例する。
- 3地点の距離比に合う震源を地図で選び、到着線を発生時刻まで戻す。
間違えやすい点:最初に記録された時刻そのものが、地震発生時刻とは限らない。
問4|2種類の波の速さ
P波は毎秒6km、S波は毎秒4km。
- Aは震源から24km。発生からP波到着まで4秒、S波到着まで6秒なので、24÷4=6、24÷6=4。
- 同じ距離でもP波の方が短時間で到着することを確かめる。
間違えやすい点:初期微動継続時間2秒を、P波の移動時間にしない。
問5|速報から大きな揺れまで
7秒後。
- 距離比からBは36km、P波到着は発生6秒後。速報はさらに2秒後なので発生8秒後。
- DのS波到着は60÷4=発生15秒後。15−8=7秒。
間違えやすい点:差を取る前に、両方の時刻を同じ「発生から何秒」にそろえる。
解き直しの進め方
比例を使う前に、対象を「沈んだ体積」「反応する成分」「音の経路差」「地震発生からの時間」にそろえましょう。式だけでなく、その数値を使う理由も言えるようにします。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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