2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
栄東中学校・2026年度 東大特待Ⅰ(1月12日) 国語
2026年度東大特待Ⅰ(1月12日)の国語を、漢字・熟語・擬態語・論説・物語の五つに分けて解説します。論説では本文中の主張と因果、物語では心情の変化と比喩を重点的に確認します。
第1問|文脈で選ぶ漢字・語句
この大問で学ぶこと
意味と表記を一組にする
語群から文に合う語を選び、正しい漢字に直します。音が似た語では、何を表す文かを先に決めます。
解くときの着眼点:選んだ語を使って文全体の意味を説明する。
1~4|姿・休養・利益・次の策
1:姿態/2:静養/3:権益/4:次善
- 武道の姿の美しさは姿態、手術後に静かに休むのは静養、国の権利や利益は権益です。
- 最善の案が使えないときの次の策が次善です。読みだけでなく前後の場面と結びつけます。
間違えやすい点:次善を「事前」、姿態を「肢体」と書かない。
5~8|慣用的な表現
5:肥満/6:紅一点/7:青写真/8:新参者
- 肥満は文脈の健康・体格、紅一点は男性の中で女性が一人という場面に対応します。
- 将来の計画を表す青写真、仲間に新しく加わった人を表す新参者を入れます。
間違えやすい点:漢字への変換までが問い。ひらがなのまま提出しない。
第2問|共通の漢字で熟語を作る
この大問で学ぶこと
四方向すべてで確かめる
矢印の向きを守り、上下左右の文字と組み合わせます。部首と画数は、候補を絞った後の確認にも使えます。
解くときの着眼点:完成する四つの熟語を声に出して点検する。
1~3|共通漢字
1:流/2:英/3:操
- 主流・流行・流派・流通から「流」、英語・英断・英才・英知から「英」を確かめます。
- 節操・体操・操作・操業から「操」。部首・画数の指定にも合います。
間違えやすい点:一組の熟語ができただけで決定しない。
4~6|共通漢字
4:傷/5:誤/6:頂
- 4は損傷など、5は誤読・誤用など、6は絶頂・頂上などの熟語を手掛かりにします。
- いずれも矢印に沿って読むときに四方向とも成立する漢字です。
間違えやすい点:左右の熟語で読みの順番を逆にしない。
第3問|擬態語の使い分け
この大問で学ぶこと
音・光・感触の違いを読む
同じような響きの語でも、表せるものが異なります。光、液面、油、布地、火、舌、話し方、痛みという対象を先に分けます。
解くときの着眼点:語の意味と、それが修飾する対象を対応させる。
1~4|日差し・水・油・布地
1:ク/2:ウ/3:カ/4:オ
- 強い日差しは「かんかん」、水を満たす様子は「ひたひた」、油の光り方は「ぬらぬら」です。
- 薄く安っぽい布地を表す「ぺらぺら」と、話し方を表す用法も区別して覚えます。
間違えやすい点:水の量の表現と、水が流れる音を混同しない。
5~8|火・舌・声・痛み
5:ア/6:エ/7:イ/8:キ
- 小さく揺れる火は「ちろちろ」、刺激による舌の感覚は「ひりひり」です。
- 聞き取りにくい話し方は「もそもそ」、腹部の持続する痛みは「しくしく」と対応させます。
間違えやすい点:語群は一度ずつ。最後に重複がないかを確認する。
第4問|食品表示を扱う論説文
この大問で学ぶこと
本文中の主張と因果を整理する
文章が述べる食品表示をめぐる経緯を読解します。ここで答えるのは筆者の説明・評価であり、食品の安全性や現在の法制度を判断する設問ではありません。
解くときの着眼点:指示語・比喩・直接原因と背景を本文へ戻して説明する。
問一|指示する内容
①ウ/②オ
- 直前の禁止の警告と、農薬が認可されていなかったという説明を確認します。
- ①は柑橘類の輸入禁止、②は収穫後使用の扱いに加え、農薬自体が日本で認可されていなかった点まで含むオです。
間違えやすい点:指示語の直後だけでなく、直前の段落まで戻る。
問二|カクテルの比喩
イ(太平洋)
- 本文では大量の柑橘類が海洋投棄された経緯と、カクテルへのたとえが続きます。
- レモンを入れた液体の側に当たる「ジン」を、太平洋へ対応させます。
間違えやすい点:カクテル全体と、その材料の役割を分ける。
問三|筆者が例外的な措置と評価する理由
進塾の記述例:農薬を食品添加物として扱う、通常はできない措置だと筆者が述べているから。
- 農薬と食品添加物の区別を、本文がどう説明しているかを押さえます。
- 四十字以内に収める答案では「農薬を食品添加物として扱う、通常はできない措置だから。」のように、扱いの変更と例外性をまとめます。
間違えやすい点:本文の評価を説明する問題。この記事自身が現行制度を違法と断定するものではない。
問四|空欄補充
国民の健康
- 本文は消費者側で守るべきものと、輸出を守る政策判断を対比しています。
- 五字以内という条件に合わせ、対比の片側を表す「国民の健康」を入れます。
間違えやすい点:周囲の対比を無視して広い語を入れない。
問五・問六|政策の意味と勝者
問五:ア/問六:アメリカ
- 助成金の意味を、栽培再開のためか廃業を促すためかに分けます。本文は後者と説明するためアです。
- その後の輸入・価格・国産農家への影響を受けて、筆者が勝者とする相手はアメリカです。
間違えやすい点:現在の国際関係一般の優劣ではなく、この文章中の評価を答える。
問七|一文の挿入
④
- 挿入文は、過去の出来事が現在にも及ぶという内容です。
- 過去の経緯をまとめた後、現在の表示をめぐる話へ進む④の直前なら、前後を自然につなぎます。
間違えやすい点:同じ語があるだけでなく、時制の切り替わりを見る。
問八|直接の原因と背景
直接の原因:安全性を認められた既存添加物が指定添加物に追加されたこと。背景:本文が述べるアメリカからの圧力。
- 直接原因は品目数が増える仕組み、背景は筆者が論じる政策判断の事情です。
- 同じ理由を二つの欄に繰り返さず、制度上の移動と筆者の主張を分けて答えます。
間違えやすい点:数の増加だけから個々の添加物の危険性を推定しない。
第5問|陽子と家族の関係を読む物語
この大問で学ぶこと
行動と比喩から心情の変化を追う
前半の母への期待とさびしさ、喫茶店での承認、家族へ心を開く場面をつなぎます。笑顔・盾・星空が、その変化のどこを表すかを読みます。
解くときの着眼点:変化前の思い、きっかけ、変化後の行動を並べる。
問一|迎えを止めようとした理由
イ
- 陽子は、自分のために母が車を出すのを面倒に思うのではないかと気にしています。
- 自立への誇りや、母を危険から守りたいという選択肢ではなく、母の反応への不安を選びます。
間違えやすい点:他の場面であり得る気持ちを、この場面へ持ち込まない。
問二|唇の震えに表れた心情
オ
- 母が迎えに来たことで一度は喜びを感じますが、妹への手話から迎えを煩わしく感じる母の本音を知ります。
- 期待が崩れ、やるせないさびしさへ変わる流れを捉えます。
間違えやすい点:最初の喜びだけ、最後の悲しみだけで選択肢を決めない。
問三|母の状況
ウ
- 母は静香を支えようと懸命で、その重圧に一人で耐えています。
- 握りしめる拳などの描写を、余裕を失いかけながら自分を保つ姿へつなぎます。
間違えやすい点:陽子の視点だけで、母の内面を単純な無関心と決めつけない。
問四|笑顔で身を守る生き方
進塾の記述例:母に愛されないさびしさを感じても、自分の心を押し殺して無理に笑顔を作り、自分を守って生きてきた。
- 母への思いを隠して笑顔を作る行動を拾います。
- 四十字以上六十字以内で、さびしさ・本心を抑えること・笑顔で自分を守ることを因果でまとめます。
間違えやすい点:生まれつき明るい性格だから、と外見だけで説明しない。
問五|慣用表現
したり
- 得意そうな顔つきを表すのは「したり顔」です。
- 本文の場面だけでなく、語句自体の意味を確認し、指定されたひらがな三字で答えます。
間違えやすい点:漢字に直すなど、指示と違う形式にしない。
問六|オーナーとの出会いによる変化
エ
- オーナーが陽子自身の魅力を認めたことで、他者から認められるためにもがく状態から、心のままに生きる勇気を得ます。
- その変化が、母へ素直に歩み寄る行動へつながるエを選びます。
間違えやすい点:宇宙の小ささだけを直接のきっかけにしない。
問七|母が涙を流した心情
ア
- 陽子が自然に手話の話をし、母と静香の世界へ入ってこようとします。
- それを受けて、これまで抑えていた感情があふれるというアが、母の涙と直前の会話に対応します。
間違えやすい点:今後の世話を任せられる安堵など、本文にない利害を足さない。
問八(1)|見える姿の違い
進塾の記述例:耳の聴こえる陽子と聴こえない静香では、同じ場にいても捉えられるものや感じ方が違う点。
- 聴こえる・聴こえないという違いを、二人が受け取る世界の違いへ置き換えます。
- 三十五字以上五十字以内で、二人の立場と感じ方の違いの両方を書きます。
間違えやすい点:単に二人の性格が違うという答えにしない。
問八(2)|ひとつの宇宙という比喩
進塾の記述例:今まで気づかなかっただけで、陽子と静香には、見えなくても確かに存在する姉妹の絆があったということ。
- 明るいと見えなかった星も、元からそこにあります。
- 同様に、別々だと思っていた二人にも、以前からつながりがあったという気づきを三十五字以上五十字以内で説明します。
間違えやすい点:新たに絆が生まれたというより、すでにあった絆への気づきとして読む。
解き直しの進め方
記述は内容をそろえた後に字数を数えます。論説の筆者の評価を一般的な事実へ置き換えず、物語では心情の根拠となる会話・行動へ戻って復習しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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