2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2020 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
本郷中学校・2020年度 第1回 算数
全5大問を、答え・途中式・条件の読み取りから解説します。分数・小数の計算と逆算、平均・整数・仕事と転がる三角形、エレベーターの停止と高さの差、正六角形の頂点を動く経路、2回折った紙の切り抜きと回転体を扱い、各大問の学習テーマと解き直しのポイントも整理します。
第1問|分数・小数の計算と逆算
この大問で学ぶこと
割る数を含む式を、外側から元へ戻す
分数と小数を同じ形へ直すと、かっこの値を見通せます。逆算では、何を掛け、何で割ったかを1操作ずつ確認します。
解くときの着眼点:かっこの値を確定し、計算順を逆にたどります。
(1)
答え:8
- 9-1/2-8=1/2が、6÷(7+□)×5÷4の値です。
- 6÷(7+□)=1/2×4÷5=2/5なので、7+□=6÷2/5=15です。□=8です。
間違えやすい点:7+□を求めた後、7を引くところまで戻します。
(2)
答え:7
- 1.625+1と2/3-2と1/8=13/8+5/3-17/8=7/6です。
- 7/6÷5/24=28/5=5.6。差5.6-5.25=0.35を20倍して7です。
間違えやすい点:最初のかっこを5/24で割るため、24/5を掛けます。
第2問|平均・整数・仕事と転がる三角形
この大問で学ぶこと
小問ごとに、変わらない量を選ぶ
平均は合計点、積の末尾は2と5の組、分配は共通の比、仕事は1日の量へ直します。転がる図形は点が止まる回転も分けて数えましょう。
解くときの着眼点:全体と差、素因数、回転の中心を使い分けます。
(1)
答え:9回
- 昨日までをn回とすると64n+91=67(n+1)です。
- 3n=24で昨日までは8回。今日を含め8+1=9回です。
間違えやすい点:聞かれたのは今日までの回数です。
(2)
答え:12個
- 末尾の0は2×5を1組作るたびに1個増えます。2は十分にあるので5の個数を数えます。
- 5の倍数10個、さらに25の倍数2個に追加の5があるため、10+2=12個です。
間違えやすい点:25・50は5を2個ずつ含みます。
(3)
答え:1170個
- Cを1単位とするとBは2、Aは12単位より30個少なく、Dは5単位より50個多いので、合計20単位+20個です。
- 1単位は(2020-20)÷20=100個。Aは12×100-30=1170個です。
間違えやすい点:30個少ない量と50個多い量の差を、合計へ反映します。
(4)
答え:30日間
- AとBの1日の仕事は14/15÷6=7/45、Bは11/18÷5=11/90です。
- Aは7/45-11/90=1/30なので、1人では30日間です。
間違えやすい点:6日間と5日間の仕事量を、そのまま引きません。
(5)
答え:37
- 小さい順にa・b・c・dとします。a+b=46、a+c=51、b+d=62、c+d=67なのでd-a=16です。
- 残る55と58はa+dとb+cです。a+d=2a+16は偶数なので58です。
- d=(58+16)÷2=37。4数は21・25・30・37で、全ての和が条件に合います。
間違えやすい点:整数であることを使うと、中央の2つの和を区別できます。
(6)
答え:37.68cm
- 大きい三角形の1辺に沿って進む間、小三角形は辺上で2回120度、角を越えるとき1回240度回転します。点Pを中心にする120度の回転ではPは動きません。
- 各辺についてPが動くのは半径2cmの120度と240度の弧で計360度です。3辺で1080度になります。
- 軌跡は2×2×3.14×1080/360=37.68cmです。
間違えやすい点:角を越える回転は120度ではなく240度です。点P自身が支点の回転も長さへ加えません。
第3問|エレベーターの停止と高さの差
この大問で学ぶこと
高さの差の折れ点を、停止時間表へ戻す
1台の高さのグラフと2台の差のグラフを合わせると、どちらが止まっているかが分かります。差が一定というだけでは、停止とも移動とも決まりません。
解くときの着眼点:同じ傾きは同時移動か同時停止かを確かめます。
(1)
答え:6秒
- 全時間111秒から3回の停止27秒を引くと、実際に動いたのは84秒です。
- 1階から15階は14区間なので、84÷14=6秒です。
間違えやすい点:15区間ではなく、階の差14区間です。
(2)
答え:8階・9階・11階
- Aの最初の停止は42秒後で8階です。高さの差が57秒まで0なので、Bも42~51秒に8階で止まっています。
- 57~66秒はBだけが止まるため差が広がります。移動時間57-9=48秒で8区間進み、Bの2回目は9階です。
- 75~78秒はAだけ停止して差が縮まり、78~84秒は両者停止、84~87秒はBだけ停止です。Bの3回目の到着は78秒、移動時間78-18=60秒なので11階です。
| 区間 | 到着時刻 | 停止区間 |
|---|---|---|
| 1階→8階 | 42秒 | 42~51秒 |
| 8階→9階 | 57秒 | 57~66秒 |
| 9階→11階 | 78秒 | 78~87秒 |
| 11階→15階 | 111秒 | 到着 |
間違えやすい点:停止3回の累計を引いて、移動した階の区間数へ直します。
(3)
答え:③(11階に停止している)
- Bは78秒に11階へ着き、9秒後の87秒まで停止しています。
- 85秒は78~87秒の間なので、③です。
間違えやすい点:グラフの線が右上がりでも、それが差のグラフならBが動いているとは限りません。
第4問|正六角形の頂点を動く経路
この大問で学ぶこと
一度に全経路を書かず、各頂点の本数を引き継ぐ
Cを通らない六角形の道はB―A―F―E―Dの一本道になります。ある頂点へ来る経路数は、直前に隣にいた経路数の和です。
解くときの着眼点:通れないCを取り除き、回数ごとに足します。
(1)
答え:1
- Dへ最短で行くにはA→F→E→Dの3回、Aへ戻るにも3回必要です。
- Dを2回経由するため残る2回はD→E→Dに決まり、A→F→E→D→E→D→E→F→Aの1本です。
間違えやすい点:Cを通る近道は使えません。
(2)
答え:16
- 途中でAを3回通り最後にAへ戻るため、Aを出て戻る動きを4回行います。
- 移動は計8回なので、4回とも2歩の往復です。BかFのどちらへ往復するかが毎回2択で、2⁴=16本です。
間違えやすい点:出発時のAと最後のAを、途中の3回へ含めません。
(3)
答え:41
- 最初はAに1本。以後、隣の頂点からの本数を足して下表を作ります。
- 7回後はBに14本、Fに27本なので、8回後にAへ戻るのは14+27=41本です。
| 移動回数 | B | A | F | E | D |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
| 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 |
| 3 | 2 | 0 | 3 | 0 | 1 |
| 4 | 0 | 5 | 0 | 4 | 0 |
| 5 | 5 | 0 | 9 | 0 | 4 |
| 6 | 0 | 14 | 0 | 13 | 0 |
| 7 | 14 | 0 | 27 | 0 | 13 |
| 8 | 0 | 41 | 0 | 40 | 0 |
間違えやすい点:頂点Cの欄を作っても常に0とし、Cを経由する経路を混ぜません。
第5問|2回折った紙の切り抜きと回転体
この大問で学ぶこと
折り返しの対称を使い、穴と外側を分ける
2回折った紙は4枚重なっています。広げると中心にひし形の穴ができ、回転体も「円柱から穴の回転部分を引く」と考えられます。
解くときの着眼点:切り取られた中心の部分を先に求めます。
(1)
答え:28cm²
- 折った三角形OBCは正方形の1/4なので9cm²です。OE/OB=1/3、OF/OC=2/3よりOEFの面積は9×1/3×2/3=2cm²です。
- 残る1枚分は9-2=7cm²。4枚分で7×4=28cm²です。
間違えやすい点:切り取る三角形の面積も、長さの比2つを掛けて求めます。
(2)
答え:中心にひし形の穴があり、その外側を塗る
- Bを左下、Cを右下として、EはOBをOから1/3、FはOCをOから2/3の位置です。
- EをOについて反対側のOA上へ、FをOD上へ対応させた点をそれぞれE′・F′とします。E→F→E′→F′→Eを結ぶと、切り取られたひし形になります。
- このひし形の内部は白く残し、正方形のうちその外側全体を塗ります。
間違えやすい点:中心Oを含む部分が取り除かれるので、中心のひし形を塗りません。
(3)
答え:527.52cm³
- 正方形全体をCDの周りに回すと、半径6cm・高さ6cmの円柱で216×3.14cm³です。穴の面積は36-28=8cm²です。
- 穴の上下で対応する同じ高さの薄い横帯を1組にします。Bを横0、Cを横6とし、片方の帯の端が横a・bなら、もう片方は横6-b・6-aです。回転する円環の「外半径+内半径」は2つ合わせて12cmとなります。
- 円環の面積は3.14×(外半径-内半径)×(外半径+内半径)。2つの帯をならすと、穴の体積は平面の面積8×平均の半径和6×3.14=48×3.14cm³です。
- 残りは(216-48)×3.14=527.52cm³です。
間違えやすい点:穴は単純な円柱ではありません。上下の帯を組み合わせて体積をならす理由が必要です。
解き直しの進め方
差のグラフは停止時間表へ、経路は回数表へ直し、折り紙は切り取る穴の位置を復元して解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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