本郷中学校 2025年度 第1回 理科入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

本郷中学校・2025年度 第1回 理科

2025年度の本郷中学校第1回理科は、音、食塩水、生物、太陽の四大問です。身近な現象や社会で話題となった出来事を、実験値と基礎原理に戻して考える構成です。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|音の高さ・速さ・伝わり方

この大問で学ぶこと

何が振動しているかで考える

弦、試験管内の空気、コップでは振動するものが違います。同じ水の増減でも、音の高さが逆に変わる場合があることに注意します。

解き直しの到達点音の大きさ・高さ・速さを混同せず説明する。

解くときの着眼点:音の大きさ・高さ・速さを混同せず説明する。

(1)~(3)|音の基本

(1)エ/(2)キ/(3)ウ。

  1. 低い弦の音は、弱く張る・太くする・長くするという条件で考えます。
  2. はじいた後に振動の幅が小さくなると音は小さくなりますが、振動数がほぼ同じなら高さは大きく変わりません。
  3. 音は物質の振動として伝わり、真空を伝わる光とは区別します。

間違えやすい点:音が弱くなることを、低くなることと言い換えないこと。

(4)~(6)|吹く場合とたたく場合

(4)ア/(5)エ/(6)ア。

  1. 試験管の口を吹くと、内部の空気が主に振動します。空気の部分が短いほど高い音になります。
  2. コップをたたくとコップと水を含む系が振動し、水が少ない方が振動しやすく高い音になります。

間違えやすい点:水が多いと高い、という一つの規則を両方に当てはめないこと。

(7)・(8)|音速と音の曲がり方

(7)秒速352m/(8)⑥ア・⑦イ・⑧ア・⑨イ。

  1. グラフから0℃で331m/秒、1℃上昇で0.6m/秒増える関係を読み、331+0.6×35=352と計算します。
  2. 近づく救急車は高く、遠ざかると低く聞こえます。
  3. 昼は地面付近が暖かく音速が速いため、音は上方へ曲がり、地表の遠方へ届きにくくなります。

間違えやすい点:音速の変化と、音源の移動による高さの変化は別の現象です。

第2問|死海と食塩水の密度

この大問で学ぶこと

重さは足せても、体積は単純には足せない

塩分濃度と浮き沈みを、実験の測定値から考えます。環境の変化と、溶解・密度の計算を結び付ける大問です。

解き直しの到達点濃さは質量、浮き沈みは1cm³当たりの重さで判断する。

解くときの着眼点:濃さは質量、浮き沈みは1cm³当たりの重さで判断する。

(1)~(3)|湖の変化と物質の保存

(1)キ/(2)塩の層・溶け出す・淡水/(3)ウ・オ。

  1. 問題の説明では気温上昇に伴う蒸発の増加を考えます。
  2. 水位低下後に淡水が地下へ入り、塩の層を溶かすと空洞ができ、上の土砂を支えにくくなります。
  3. 溶かす前後で重さは保存されますが、水と食塩の体積の和が水溶液の体積になるとは限りません。

間違えやすい点:現実の湖の縮小原因すべてを、気温だけで説明したことにしないこと。

(4)・(5)|濃さを計算する

(4)13%/(5)20g。

  1. 15÷(100+15)×100=約13.04%なので、整数で13%です。
  2. 飽和濃度26%なら、水100gに対して食塩は100×26÷74=約35.14g必要です。
  3. すでに15gあるため、追加は約20.14g、指定に従って20gとなります。

間違えやすい点:食塩を加えると分子だけでなく、分母の水溶液の重さも増えます。

(6)|卵が浮く条件

ア・エ・オ。

  1. 卵の密度は66÷60=1.1g/cm³です。
  2. 表から食塩水100gの体積を使い、100÷体積で密度を比べます。
  3. 12%では約1.083、18%では約1.130となるので、卵が浮く境目はその間です。20%や25%なら浮くと判断できます。
何を比べるか
問い比較する量
濃さ食塩の質量÷水溶液の質量
浮き沈み物体と液体の密度
溶かした後の体積実験で得た測定値

間違えやすい点:濃度の数値だけを卵の重さ66gと比べないこと。

第3問|タンポポの構造と外来生物

この大問で学ぶこと

生物の特徴と、調査方法を結び付ける

花の構造、標本区画による個体数推定、生態系への影響を問います。既習の分類知識と、本文の新しい条件を使い分けます。

解き直しの到達点平均から全体へ推定する手順を説明する。

解くときの着眼点:平均から全体へ推定する手順を説明する。

(1)~(3)|花と分類

(1)Aイ・柱頭、Bア・やく、Cエ・がく/(2)カ/(3)カ・キ。

  1. 柱頭は花粉を受け、やくでは花粉が作られます。タンポポの綿毛になる部分はがくです。
  2. 双子葉類の一般的特徴は子葉2枚・網状脈・主根と側根。
  3. ハルジオンとヒマワリは、小さい花が集まっているキク科の仲間として整理します。

間違えやすい点:綿毛が種子そのものだと考えないこと。

(4)|区画から全体を推定する

④200/⑤2000個体。

  1. 調べた5区画の合計は11+10+8+12+9=50、平均10個体/m²です。
  2. 全体は200m²なので10×200=2000個体と推定します。
  3. 調査した場所の偏りが小さいという前提での推定であり、全数を数えた結果ではありません。

間違えやすい点:調べた25m²を全体と取り違えないこと。

(5)~(7)|外来生物を読む

(5)在来/(6)カ・コ/(7)キ(マングース)。

  1. 外来かどうかは生物の種類だけでなく、どの地域へ人が持ち込んだかによります。コイやワカメは国外で外来生物になる例です。
  2. 奄美大島の例では、昼行性と夜行性の違いから、導入目的と実際の影響が一致しなかったことを考えます。

間違えやすい点:日本にいる外来生物だけを選ぶ問いではありません。

第4問|太陽活動・南中高度・日食

この大問で学ぶこと

比と単位をそろえて、天体を計算する

太陽風の到達時間、黒点の移動、投影像の比などを扱います。話題の新しさに惑わされず、問題で指定された数値を使います。

解き直しの到達点時間・角度・長さの比を、一つずつ求める。

解くときの着眼点:時間・角度・長さの比を、一つずつ求める。

(1)~(3)|発光と太陽の動き

(1)ア/(2)104時間10分/(3)オ。

  1. 帯電した粒子による発光を蛍光灯と結び付けます。
  2. 太陽風の時間は150000000÷400=375000秒。3600で割り、104時間と600秒=10分です。
  3. 25日で360°動くなら7日で100.8°。図の緯度と経度を追って位置を選びます。

間違えやすい点:光の到達時間を使わず、指定された太陽風の速さで計算すること。

(4)・(5)|南中高度と黒点の大きさ

(4)ア・87.4°/(5)2.7倍。

  1. 夏至の南中高度は90−緯度+23.4°。那覇なら90−26+23.4=87.4°です。
  2. 投影像は20cm=200mm。黒点と太陽の直径比は5÷200=1/40。太陽は地球の109倍なので109÷40=2.725、四捨五入して2.7倍です。

間違えやすい点:5mmと20cmをそのまま割らず、単位をそろえること。

(6)・(7)|飢饉と金環日食

(6)オ/(7)ウ。

  1. 短い日食と、作物に長期的な影響を及ぼす冷夏・干ばつなどを区別します。
  2. 月は地球から遠いほど見かけが小さくなり、太陽を隠し切れないと金環日食になります。
  3. 日食の並びは太陽―月―地球で、新月の位置関係です。

間違えやすい点:近い月ほど小さく見える、と距離と見かけの大きさを逆にしないこと。

解き直しの進め方

音は振動するもの、食塩水は質量と体積、生物は調査範囲、天体は単位に印を付けて再演習します。数値だけでなく、なぜその式でよいのかも説明しましょう。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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