2026年10月27日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
本郷中学校・2026年度 第1回 理科
2026年度第1回の全4大問を、静電気・生物・気象・物質の性質に分けて解説します。日常や歴史の題材を、授業で学ぶ原理へ置き換える手順を示します。
第1問|エレキテルと静電気
この大問で学ぶこと
電気を通す場所と、逃がさない場所
歴史上の道具を、摩擦・導体・絶縁体・放電という原理に分けます。同じ装置でも、電気を送る部分とためる部分では、必要な性質が異なります。
解くときの着眼点:道具の各部分の役割を、電気の移動で説明する。
(1)|道具の名称
エレキテル
- ガラスを回して摩擦を起こし、静電気をためる装置です。
- 歴史で学ぶ名称と、理科で学ぶ働きを対応させます。
間違えやすい点:カタカナの名称指定を守る。
(2)|摩擦で生じるもの
静電気
- 異なる物質をこすり合わせると電気の偏りが生じます。
- 電気がたまる状態と、電流が流れ続ける状態を区別します。
間違えやすい点:漢字3字の指定を確認する。
(3)|電気を伝える材料
ア:金属
- 装置から人へ電気を伝える必要があるので、導体を選びます。
- 絹やゴムなどの絶縁体では、その役割を果たしにくくなります。
間違えやすい点:ひものような外観より働きで選ぶ。
(4)|座っている台の役割
記述例:体から床へ電気が逃げるのを防ぎ、体に電気をためやすくするため。
- 地面につながると、ためた電気が逃げやすくなります。
- 台で絶縁するという目的を、電気をためることとつなぎます。
間違えやすい点:高く座って見やすくするため、だけでは不十分。
(5)|季節と条件
エ:冬/空気が乾燥し、湿度が低いこと。
- 湿度が低いと電気が逃げにくくなります。
- 季節名だけでなく、その季節の条件を説明します。
間違えやすい点:低温そのものだけを理由にしない。
(6)|雷に関係する粒
エ:氷の粒と氷の粒
- 雲の中の氷の粒の衝突などで電荷が分かれます。
- 雷は大きな電位差によって起こる放電と捉えます。
間違えやすい点:水蒸気を目に見える粒として扱わない。
(7)|稲妻と栄養
2:ちっ素/3:酸素/A:エ(放電)
- 多くの植物は空気中のちっ素を直接には利用できません。
- 放電によってできたちっ素化合物が雨に取り込まれ、根から利用できる栄養供給につながります。
間違えやすい点:根からちっ素の気体を吸う、と書かない。
第2問|食物連鎖と分類
この大問で学ぶこと
関係は矢印、特徴は比較表にする
一種の増減は、食べる・食べられる関係を通してほかの生物へ波及します。動物の分類では生息場所ではなく、呼吸・体温・繁殖などを基準にします。
解くときの着眼点:一段ずつ増減を追い、分類の基準をそろえる。
(1)|ラッコ減少の影響
ウ
- ラッコが減る→ウニが増える→ケルプが食べられて減る、という順です。
- ケルプの森をすみかとする生物にも影響が及びます。
間違えやすい点:ラッコがケルプを食べる関係を足さない。
(2)|個体数の関係
ア
- ラッコが増えれば、食べられるウニが減り、ケルプは増える方向に変化します。
- 間の生物を通した間接的な影響を見ます。
間違えやすい点:反比例などの数式関係と断定しない。
(3)|藻類
イ・エ・オ
- コンブ・アオミドロ・ミカヅキモを選びます。
- ゼンマイはシダ植物、アオカビは菌類です。ゾウリムシは藻類ではありません。
間違えやすい点:小さい生物を同じ仲間にまとめない。
(4)|三つの動物群の共通点
①ア ②ク ③ウ ④エ
- ①ほ乳類と鳥類は恒温動物、②鳥類とは虫類は殻のある卵、③ほ乳類とは虫類は歯、④三者は肺呼吸です。
- 入試で用いる代表的な特徴の比較として整理します。
間違えやすい点:一部の種の例外と、設問の代表的特徴を区別する。
(5)|具体的な動物
ほ乳類:エ・オ・ス/鳥類:ウ・キ/は虫類:ア・ク・サ
- コウモリ・クジラ・シャチはほ乳類、ペンギン・ハトは鳥類です。
- ヤモリ・ヘビ・ウミガメはは虫類。イモリ・サンショウウオ・カエルは両生類として分けます。
間違えやすい点:水中にすむか、飛べるかだけで分類しない。
第3問|気温・大気・暑さ指数
この大問で学ぶこと
条件の切り替わりを見つけて計算する
長期的な傾向線と各年の値を分け、フェーン現象では雲のある区間を分けます。暑さ指数は気温そのものではなく、複数の値を使う指標です。
解くときの着眼点:各区間の条件と、式の各項の意味を説明する。
(1)|100年間の上昇
エ:約1.4℃
- 1900年と2000年の傾向線を読み、差を求めます。
- 折れ線の一時的な上下ではなく、直線が示す変化を見る問題です。
間違えやすい点:2020年代までの差にしない。
(2)|大気の変化
1:光合成/2:オゾン
- 光合成による酸素供給と、オゾンによる紫外線の吸収を結びます。
- 生物が環境を変え、その環境が陸上進出を支えるという流れです。
間違えやすい点:酸素とオゾンを同じものとして答えない。
(3)|陸上へ進出した側
植物
- 動物か植物かという設問の二択を確認します。
- 陸上の生産者と、それを利用する動物の関係として押さえます。
間違えやすい点:本文にない細かな進化年代を付け足さない。
(4)|フェーン現象
32℃
- 風下Aは38℃。山頂1800mから下りると18℃上がるので、山頂は20℃です。
- 風上Bから600mは6℃低下、600~1800mは12×0.5=6℃低下です。
- Bから山頂まで計12℃低下するので、Bは20+12=32℃です。
| 区間 | 高度差 | 温度変化 |
|---|---|---|
| B→C | 600m上昇 | 6℃低下 |
| C→D | 1200m上昇 | 6℃低下 |
| D→A | 1800m下降 | 18℃上昇 |
間違えやすい点:雲のある区間まで1℃/100mにしない。
(5)①|湿球温度
イ
- ガーゼの水が蒸発するとき、球部から熱を奪います。
- 状態変化に必要な熱が、温度低下の理由になります。
間違えやすい点:ぬれた水が冷たいから、だけにしない。
(5)②|黒球温度
エ
- 黒い表面は光を吸収し、そのエネルギーで温度が上がります。
- 熱を伝えやすい金属の性質だけでは、黒くする理由は説明できません。
間違えやすい点:吸収と熱伝導を分ける。
(5)③|設問の35℃以上の条件
エ・オ
- 指定式0.7×湿球+0.2×黒球+0.1×乾球へ代入すると、ア32.2、イ33.4、ウ34.6、エ35.8、オ37.0です。
- 問題の数値条件ではエ・オです。実際の警報は地域や予測なども条件に含み、この表だけで現実の発表を判定するものではありません。
間違えやすい点:気温35℃と暑さ指数35℃を混同しない。
第4問|金属・蒸発・密度
この大問で学ぶこと
質量を保ち、単位で量をつなぐ
金めっきと温度計を題材に、蒸発・融点・膨張を考えます。価格→質量→体積と、単位を確かめながら式をつなぐことが計算の要点です。
解くときの着眼点:変化する量と保たれる量を区別する。
(1)|めっきの仕組み
1:水銀/2:加熱/3:蒸発
- 常温で液体の金属という条件から水銀を選びます。
- 加熱して水銀を蒸発させ、金を残す歴史的製法です。実践する実験の案内ではありません。
間違えやすい点:禁止された語へ言い換えず指定の語を使う。
(2)|蒸発の例
ア・オ
- 煮物の水分が減って味が濃くなることと、洗濯物が乾くことです。
- 鏡の曇りは凝結、脂の固化や結晶の析出は別の変化です。
間違えやすい点:溶けていた気体が抜ける現象まで同一視しない。
(3)|金の体積
約22694cm³
- 76億6500万円=7,665,000,000円です。
- 7,665,000,000÷17,500=438,000g。438,000÷19.3=22694.3…cm³です。
- 小数第1位を四捨五入します。金価格は設問の仮定を用います。
間違えやすい点:現在の金相場に置き換えない。
(4)①|温度計の仕組み
4:温度/5:大きく
- 温度が上がると、1cm³あたりの質量が小さくなります。
- 同じ質量なら体積が増えるので、その膨張を目盛に対応させます。
間違えやすい点:温度で質量自体が減ると解釈しない。
(4)②|低温を測れない理由
記述例:約−39℃で水銀が固まり、液体の膨張を利用できなくなるため。
- −89.2℃は、問題に示された融点より低温です。
- 装置が液体であることを前提とする点に着目します。
間違えやすい点:目盛の不足だけを理由にしない。
解き直しの進め方
フェーン現象は区間表、暑さ指数は代入表、金の体積は単位付きの式で解き直します。知識不足と条件の使い分けの誤りを分けて復習しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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