2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
立教池袋中学校・2026年度 第1回 理科
立教池袋中学校2026年度第1回理科から、全6大問の主要設問を選んで解説します。全小問を網羅する解説ではありません。藻の燃料、原子の考え方、電波、天体、土星、さおばかりを題材に、資料の数値を使う手順を確認します。
第1問|藻からつくる燃料
この大問で学ぶこと
単位と割合をそろえて表を比べる
1)藻の仲間ではないもの
ウ(オオカナダモ)
- オオカナダモは根・茎・葉をもつ水生の種子植物です。
- 水中にすむ植物をすべて藻と考えず、体のつくりと分類を区別します。
2)オイルの量の比較
5.6倍
- 比較する5植物の合計は5950+2689+1190+446+172=10447Lです。
- 藻の58700Lを合計で割ると58700÷10447=約5.618倍。小数第2位を四捨五入して5.6倍です。
3)成分を密度で比較する
エ(軽油)
- 0.4L=400cm³です。328gなので、1cm³当たり328÷400=0.82gです。
- 表の軽油0.80〜0.84g/cm³に当てはまります。Lのまま割った値と、1cm³当たりの値を混同しないようにします。
4)バイオ燃料と関係が深い用語
ア(カーボンニュートラル)
- 植物は成長するとき、光合成によって二酸化炭素を取り込みます。燃やすときに出す二酸化炭素との関係で、カーボンニュートラルという考え方に結び付きます。
- 燃料の栽培・製造・輸送まで無条件に排出ゼロになる、という意味ではありません。
第2問|質量保存と原子
この大問で学ぶこと
混ざる割合と結び付く割合を分ける
1)2)燃焼と増えた質量
酸素(イ)/反応した酸素(ウ)
- スズを加熱すると酸素と結び付きます。密閉した容器全体では、反応の前後で質量は変わりません。
- 容器を開けて増えた質量は、燃焼に使われて減った酸素を補う空気が入った分です。反応後のスズが増えた質量は、結び付いた酸素の質量に相当します。
3)同じスズの質量に対する酸素の比
1:2(イ)
- 酸素12%の物質ではスズが88%、酸素21%の物質ではスズが79%です。
- 同じスズの質量にそろえるには、酸素とスズの比12/88と21/79を比べます。約0.136:0.266なので、最も近い1:2を選びます。
4)窒素原子と酸素原子の質量比
7:8(エ)
- 原子が1個ずつ結び付く物質で酸素53.3%なら、窒素は46.7%です。
- 窒素1個:酸素1個=46.7:53.3で、選択肢では7:8が最も近くなります。
第3問|電波と金属
この大問で学ぶこと
電波を通しにくい物と化学的性質を整理する
1)電波の説明として正しくないもの
エ
- アルミホイルのような金属で親機を覆うと、電波は遮られやすくなります。強くなるとするエが誤りです。
- 壁や金属による遮蔽と、距離による弱まりを分けて判断します。
2)3)金属と発生する気体
①鉄・②アルミニウム・③銅(イ)/気体は両方ともウ
- 塩酸に溶けた後に黄白色の物質が残る①は鉄、水酸化ナトリウム水溶液にも溶ける②はアルミニウム、赤みを帯びる③は銅です。
- ①②で発生する気体は水素で、火を近づけるとポンと音を立てて燃える特徴があります。二酸化炭素の石灰水の反応と区別します。
4)アンテナの長さ
6cm
- 本文では、アンテナの長さは振動数に反比例するとされています。1MHzのとき150mなら2400MHzでは150÷2400=0.0625mです。
- cmに直すと6.25cm。小数第1位を四捨五入して6cmです。
第4問|月・恒星・惑星
この大問で学ぶこと
見える時刻と天体の分類を対応させる
1)明け方に出る月の形
ア(右が欠けた細い月)
- 月の出は5時10分で日の出6時46分の少し前、月の入りは昼過ぎです。太陽より少し西にあり、明け方に見える新月前の細い月です。
- 満月なら夕方に出て朝に沈みます。まず出入りの時刻から位相を考えます。
3)4)彦星と惑星
17時30分ごろ(ア)/太陽系内は夕づつ・よばひ星(エ)
- 彦星は夏の大三角をつくるアルタイルです。夏の星座は冬には夕方の西の空に見えるため、選択肢では17時30分ごろです。
- 夕づつは金星、よばひ星は流れ星で、太陽系内の天体に関係します。すばるやアルタイルは太陽系の外にあります。
第5問|土星の環
この大問で学ぶこと
大きさの比と見え方を区別する
1)2)環の見え方と薄さ
ア/エ(巨大シャボン玉と膜)
- ガリレオの望遠鏡では環をはっきり分解できず、耳のように見えていました。環を横から見る時期には薄くなって見えにくくなります。
- 土星の大きさ109000kmに対し環の厚さ100m=0.1kmなので、比は約109万:1です。直径100cm=1000mmと膜0.001mmの比100万:1が近い値です。
3)環が見えなくなる状況の誤り
イ
- 環全体が土星本体の影へ完全に入ることはありません。これを見えなくなる理由とするイが誤りです。
- 環は土星本体の外側へ広がっています。環を横から見る場合や、光の当たらない側から見る場合とは分けて考えます。
4)土星の公転周期
約10600日(エ)
- 前の衝から次の衝までは約378日です。その間に地球が一周に加えて進む角度は、360×(378−365)÷365度になります。
- 土星も同じ角度だけ進んだと考えるので、公転周期は378×365÷13=約10613日です。最も近い10600日を選びます。
第6問|さおばかりとてこ
この大問で学ぶこと
もともとのつり合いから追加分を考える
1)2)棒と皿のつり合い
ア/水平を保ったまま(イ)
- 皿の重さによる回転のはたらきと、棒全体の重さによる逆向きのはたらきが等しいため、水平になっています。
- 支点そのものにおもりをつるしても腕の長さが0なので、回転させるはたらきは増えません。
3)45cmの目盛り
500g
- 支点は左端から18cm、皿は左端から9cmなので、皿の腕は9cmです。
- 棒と皿はすでにつり合っているので、追加した物体だけを比べます。物体の重さ×9=100×45より、500gです。
4)おもり2個の目盛り
300g
- おもりが1個のとき150gとつり合う位置は、150×9÷100=13.5cmです。
- 同じ位置に100gのおもりを2個つるすと、回転させるはたらきが2倍になるため、目盛りも150×2=300gになります。
5)皿を支点に近づける場合との比較
ウ
- 点Aは点Bより支点から遠いので、同じおもりの移動範囲で量れる最大質量は小さくなります。
- 一方、物体の重さが1g増えたときに必要なおもりの移動距離は長くなります。目盛り間隔が広がり、細かな重さを読み取りやすくなります。
解き直しの進め方
表の値は単位をそろえてから比較します。化学では密閉した全体の質量、てこではもとのつり合いと追加分を分け、天体は見える時刻と空間的な位置関係を結び付けて説明しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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