2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
共立女子中学校・2024年度 2月1日入試 理科
2024年度2月1日入試の理科を、実験操作・中和・生態・天体・磁石の5大問から解説します。重要設問の根拠と、測定値や図を整理する順序を示します。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|実験操作とばねのグラフ
この大問で学ぶこと
操作の目的と、グラフの軸を確かめる
正誤判定では安全な加熱や器具の使い方、作図では重さとばねの長さを扱います。暗記だけでなく、なぜその操作なのかを考えます。
解くときの着眼点:測る対象と器具の使い方、長さと縮みを区別する。
(1)〜(4)|操作の正誤
誤・正・誤・誤。
- 葉の脱色に使うアルコールは引火しやすいため直接火で加熱せず、湯を介して温める。
- 電流の大きさが不明なときは、大きい電流を測れる端子から始める。星座早見は見る方角を下に合わせ、メスシリンダーは液面の底を水平に読む。
間違えやすい点:結果の数字だけでなく、操作により事故や測定誤差を避ける理由を確認する。
(5)|ばねの長さのグラフ
(0g,30cm)と(50g,20cm)を結ぶ右下がりの直線。
- 10gごとに2cm縮むので、50gでは10cm縮む。長さは30−10=20cm。
- 縦軸は長さcm、横軸は重さgとして、原点ではなく縦軸30cmから線を引く。
間違えやすい点:縮みのグラフなら右上がりだが、本問はばねの長さを表す。
第2問|濃さの違う塩酸の中和
この大問で学ぶこと
中和に必要な量を、塩酸1cm³当たりで比べる
異なる体積と濃さの塩酸を、同じ濃さの水酸化ナトリウム水溶液で中和します。必要な相手の量を、そのまま比較せず、塩酸の体積で割ってそろえます。
解くときの着眼点:反応する量の比から、濃さと必要体積を求める。
(1)〜(3)|性質と濃さ
(1)B、(2)1.5倍、(3)④。
- ①〜④で、水酸化ナトリウム水溶液の量÷塩酸の量は60/45、5/20、30/30、90/60。
- ④と③は1.5:1、最も大きいのも④。塩酸はムラサキキャベツ液を赤くする酸性。
間違えやすい点:相手が90cm³必要だったから、という理由だけでは濃さを比較できない。
(4)・(5)|量を増やした場合
160cm³、C。
- ①の塩酸45cm³に相手60cm³。120cm³なら60×120÷45=160cm³。
- 酸を中和する側の性質はアルカリ性で、選択肢ではアンモニア水を選ぶ。
間違えやすい点:身近な薬品の設問は性質を問うもの。実生活で別の薬品を代用する意味ではない。
第3問|野生動物と個体数の推定
この大問で学ぶこと
部分の調査を全体へ広げる条件を読む
動物の保護と人の活動の関係、生息数を推定する区画法を扱います。区画の結果を平均し、同じ面積当たりにそろえて全体へ換算します。
解くときの着眼点:数の推定と、生態系を守る考え方を分けて整理する。
(1)|保護政策の順序
A→C→D→E→B。
- 乱獲で減少し、保護されて回復し、農林業への影響が広がった後、地域を分けて個体数を調整する流れを追う。
- 文どうしの原因と結果を矢印で結ぶ。
間違えやすい点:政策名を知らなくても、減少・保護・回復・被害という因果関係を使える。
(2)|区画法
9300頭。
- 100ヘクタールの3区画の平均は(29+33+31)÷3=31頭。
- 30000÷100=300区画分なので31×300=9300頭と推定する。
間違えやすい点:区画が全体を代表しているという前提の推定であり、実数を確定した値ではない。
(3)〜(5)|生物と人の関係
生物多様性、B、A(イノシシ)。
- 生物の多様な生き方とつながりを生物多様性と呼ぶ。
- 里山管理や人慣れ、捕獲者の減少と分布拡大の関係を読む。古くから日本にいる動物という条件で、外来生物の選択肢を除く。
間違えやすい点:分布が拡大したという一点だけで、外来種とは判断しない。
第4問|金星の見え方と公転
この大問で学ぶこと
地球から見た方向と、軌道上の速さを区別する
金星が見える時間帯を位置関係から考え、公転軌道の大きさと周期を使って速さを比較します。近いほど必ず遅いといった直感に頼らず、距離÷時間で判断します。
解くときの着眼点:観測者を地球に固定し、太陽との方向差を見る。
(1)〜(3)|金星を見られる時間
惑星。金星は地球より内側を公転するため。アの位置は明け方・東(A)、長く見える位置はウ。
- 金星は地球から見ると太陽から大きく離れた方向には来ない。
- 真夜中は太陽と反対側の空を見るため金星は見えない。図では地球の自転と日の出・日の入りの向きを書き込む。
間違えやすい点:内側の惑星だから暗い、という理由ではない。
(4)|公転の速さ
木星<地球<金星(G)。
- 軌道の1周は太陽からの距離に比例するとして、距離÷周期を比較する。
- 地球を1とすると金星は0.72÷0.62≒1.16、木星は5.2÷11.8≒0.44となる。
間違えやすい点:公転周期の長短だけでなく、1周の距離も合わせて比べる。
第5問|磁化と電磁石
この大問で学ぶこと
細かく分けても磁石には二つの極がある
鉄の磁化から、小さな磁石の向き、電磁石の強さと極へ進む大問です。強さと極の向きを、別の条件で考えます。
解くときの着眼点:巻き数と電流の量を比べ、電流の向きで極を判定する。
(1)〜(3)|磁化と磁石の分割
B(アルミニウム)、B、A。
- 棒磁石を分けても、各部分にN極とS極ができる。
- 小さな磁石の向きがばらばらなら全体として打ち消し合い、外から磁石を近づけて向きをそろえると作用が現れる。
間違えやすい点:半分に割るとNだけ・Sだけの磁石ができると考えない。
(4)|電磁石の比較
①C、②E、③C・D・F。
- 本問ではコイルの抵抗がすべて同じという条件で、電池のつなぎ方から電流を比べる。巻き数と電流を合わせて強さを比較する。
- 極は右手の指を電流の回る向きに合わせ、親指の側をN極として判定する。
間違えやすい点:実際の線の長さの違いを持ち込まず、与えられた「抵抗が同じ」の条件に従う。
解き直しの進め方
作図では軸と単位から確認します。比較問題は1cm³当たり・100ヘクタール当たりなど基準をそろえ、会話文のモデルを自分の言葉で説明してから解き直しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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