攻玉社中学校 2024年度 第1回 社会入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月4日

SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

攻玉社中学校・2024年度 第1回 社会

戦争の歴史、水と環境、政治・経済の3題を解説します。史実の順序、地形や気候の理由、制度の用語の違いを、資料の年次とともに確認します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|戦争と平和の歴史

この大問で学ぶこと

出来事と背景を時代順に整理する

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1

i吉野ヶ里、ii明智光秀、iii朝鮮

  1. 佐賀県の弥生遺跡は吉野ヶ里、本能寺の変の相手は明智光秀。豊臣秀吉の侵略、戦後の分断と戦争を朝鮮へつなげます。

問2

ウ:源義家・足利義満

  1. 後三年合戦は11世紀なので源頼朝ではなく源義家。南北朝の合一は1392年、足利義満の時代です。

問3

ウ:中尊寺

  1. 奥州藤原氏が平泉に整えた寺院です。金色堂と藤原清衡を対応させます。

問4

ア:太平記

  1. 南北朝の動乱を描く軍記物語です。平家物語の源平合戦、江戸期の古事記伝と時代を分けます。

問5

エ

  1. 厳島神社の造営と日宋貿易に関係するのは平清盛です。源頼朝との取り違えが誤りです。

問6

オ:小田原

  1. 後北条氏の本拠地は小田原城。春日山・駿府・安土・山口をそれぞれの大名と整理します。

問7

ア

  1. 大友宗麟はキリスト教を保護した大名です。1587年のバテレン追放令は豊臣秀吉。五榜の掲示でも禁教は続きました。

問8

遼東半島

  1. 日清戦争後に下関条約で得た後、三国干渉で清へ返還しました。台湾・澎湖諸島との違いを確認します。

問9

エ

  1. 令和の出典は万葉集です。日本書紀とするところが誤り。一世一元の制は明治からと結びます。

問10

イ:柳条湖事件

  1. 1931年の南満州鉄道爆破を口実に関東軍が行動しました。盧溝橋事件1937年やノモンハン事件1939年と区別します。

問11

イ:鈴木貫太郎

  1. 1945年8月のポツダム宣言受諾を決めた内閣です。尾崎行雄は政党政治、近衛文麿・大隈重信は異なる時期の首相です。

問12

ア

  1. 選択肢では北海道・北東北の縄文遺跡群が2021年で最新です。小笠原諸島2011年、富士山2013年、長崎の潜伏キリシタン関連遺産2018年と比較します。

第2問|水を使う知恵と環境

この大問で学ぶこと

地形・気候・暮らしを結び付ける

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1

i徳川吉宗、ii大久保利通

  1. 見沼代用水は享保の改革の新田開発、安積疏水は明治の殖産興業・士族授産の文脈で捉えます。

問2

エ:猪苗代湖

  1. 福島県の安積疏水の水源です。湖、用水、周辺の農地を地図で結びます。

問3(1)

兵庫県

  1. 提示資料のため池数が最多の県です。瀬戸内の少雨と農業用水確保を関連づけます。資料は2021年時点として読みます。

問3(2)

ア

  1. 年間を通じて比較的雨が少ない雨温図を選びます。冬に多雨な日本海側、夏に非常に多雨な太平洋側と比較します。

問3(3) 説明例

温暖で降水量が少ない。中国山地と四国山地が湿った季節風をさえぎるため。

  1. 特徴と理由を分けて書きます。冬の北西風と夏の湿った風のどちらも、山地の風下になることを説明します。

問4

クリーク

  1. 佐賀平野に網の目状に広がる水路です。水をため、農業用水を効率よく使う工夫と結びます。

問5

イ

  1. 入試当時の資料では、日本の米の輸出量は増える傾向にありました。減っているとする説明が不適切です。食料自給率の高さと輸入があることは両立します。

問6(1)

エ:スプロール現象

  1. 市街地が無秩序に郊外へ広がることです。熱がたまるヒートアイランド、中心部の人口減少を表すドーナツ化と区別します。

問6(2)

ビオトープ

  1. その地域の野生生物が生息できる空間です。水辺や緑地を単なる景観ではなく、生き物の生活場所として捉えます。

問7(1)

ふっとうか

  1. 2023年の国連事務総長の発言にある地球沸騰化を、設問指定のひらがなで答えます。現在の公式区分名を問う設問ではありません。

問7(2)

線状降水帯

  1. 発達した雨雲が次々と同じ地域を通り、帯状に連なって強い雨を降らせます。

問8

エ:約4000億m³/年

  1. 設問の概算として年降水量を約1500mmと見て、蒸発散500mmを引くと約1m。日本の面積約38万km²=3800億m²なので、約3800億m³、選択肢では4000億m³です。単位をmへそろえます。

第3問|政治と経済の制度

この大問で学ぶこと

似た制度を比較して誤りを直す

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1

エ

  1. 女性議員などの一定割合を定める制度はクオータ制です。アダムズ方式は議席配分の計算方法なので、名称の取り違えです。

問2

ウ

  1. 国政調査権が裁判所の判決にも及ぶとする説明は不適切です。司法権の独立を侵して、個々の裁判を国会が左右できるわけではありません。

問3

エ

  1. 衆議院解散は、69条によるものが7条によるものより多い、という説明が誤りです。設問は2023年末時点を基準にしています。

問4

エ

  1. 裁判員制度は地方裁判所の一定の重大な刑事事件の第一審が対象です。高等裁判所で導入されるという説明は誤りです。

問5

ア

  1. 住民が自ら決めるのが住民自治、地方公共団体が国から一定の独立性をもつのが団体自治です。二つの語の定義が逆になっています。

問6

エ

  1. コンツェルンは資本関係などで結び付く企業集団です。全国的にすべて禁止されたとする部分が誤り。戦後の財閥解体や独占禁止法と、企業集団一般の区分を分けます。

問7

2024年

  1. 自動車運転業務への時間外労働の上限規制などにより、物流の人手や輸送力への影響が懸念された2024年問題です。解答欄の「問題」に重ねず年を答えます。

解き直しの進め方

誤文のどの語が違うかを一つずつ直しましょう。資料計算は単位換算を省略せず、記述は特徴と理由を分けて書くことで、知識を説明する力へつなげます。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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