2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
慶應義塾中等部・2025年度 一次試験 算数
短問、図形、水槽、選挙、平方数の六つの大問です。全21小問について、解法の順序と検算の仕方をまとめます。選挙の問題では、同数も含めて当選が確実かを調べることが要点です。
第1問|分数計算・整数・場合の数
この大問で学ぶこと
分数の変形と、範囲ごとの場合分けを使う
解くときの着眼点:条件に合う数を式で表し、端の値と最小の正の数を確かめます。
(1)|帯分数の計算
2と2/9
- 左のかっこは81/26-11/6=50/39。右のかっこは2/3÷26/21÷14/15=15/26です。
- 全体は50/39÷15/26=20/9=2と2/9。割り算が続くところは左から順に計算します。
(2)|小数と分数の逆算
5/6
- 中かっこは97/25-(2/3)×(13/6+10/3)=97/25-11/3=16/75です。
- 割る数は16/75÷8/175=14/3。よって求める数は11/2-14/3=5/6です。求める数が分母側にあるため、割られる数と答えの関係を確認します。
(3)|二つの整数条件
2と1/7
- 3/7で割って整数なので、候補は3/7の正の整数倍です。k倍とすると、14/5を掛けた結果は6k/5になります。
- これが整数になる最小の正のkは5。求める数は15/7=2と1/7です。
(4)|250以上450未満の三桁
24個
- 百の位が2なら十の位は5のみで、一の位は1・3・4の3通り。百の位が3なら十の位4通り、一の位3通りで12個。
- 百の位が4なら十の位は1・2・3の3通り、一の位は残り3通りで9個。合計3+12+9=24個です。450未満という上端を確認します。
(5)|2025の約数の和
3751
- 2025=81×25=3⁴×5²なので、約数は3の累乗と5の累乗の積で表せます。
- 全ての約数の和は(1+3+9+27+81)×(1+5+25)=121×31=3751。二つのかっこを展開すると、各約数が一度ずつ現れます。
第2問|買い物・速さ・比・水量
この大問で学ぶこと
残った量と、時間当たりの量を取り違えない
解くときの着眼点:何を1とするか、どの時点の量をもとにするかを書き込んでから計算します。
(1)|残金から戻す
240円
- ペン購入前の残金をR円とすると、購入後はR-(2R/3-20)=R/3+20=180。従ってR=480円です。
- 初めの所持金をM円とすれば7M/9-80=480なのでM=720円。ノートは720×2/9+80=240円です。二回目の割合のもとは初めの金額ではありません。
(2)|途中で速さが変わる道のり
26と2/3km
- 全体をL kmとすると、自転車の時間は(L/5)÷10=L/50時間、車は(4L/5)÷20=L/25時間です。
- 合計3L/50=96/60=8/5より、L=80/3=26と2/3kmです。道のりの比と時間の比を同じにしないようにします。
(3)|姉妹の所持金
540円
- 初めを姉3k円・妹2k円とすると、変化後は3k-400と2k+270で、その比が2:9です。
- 9(3k-400)=2(2k+270)から23k=4140、k=180。姉の初めは3×180=540円です。
(4)|水が入り続けるタンク
562.5L
- 毎分の流入量をr Lとすれば、初めの水量は(150-r)×10でも(125-r)×18でも表せます。
- 1500-10r=2250-18rよりr=93.75。初めの水量は(150-93.75)×10=562.5Lです。くみ出した全量を初めの量としてはいけません。
(5)|車輪の回転数の差
408m
- 1m進むと前輪は1/1.7回、後輪は1/1.2回転します。差は5/6-10/17=25/102回です。
- 回転数の差が100になる道のりは100÷(25/102)=408mです。周の短い後輪の方が多く回転することを確認します。
第3問|平面図形と回転体
この大問で学ぶこと
相似・円の中心角・外に現れる面をつなぐ
解くときの着眼点:回転前の辺を一本ずつ追い、回転後の側面・円・輪のどれになるか確認します。
(1)|正方形の対角線と外角
26°
- 斜めの直線と対角線の交点をP、正方形の左下をB、右上をDとします。角BDPは45-32=13°です。
- Pがもう一本の対角線上にあるのでPB=PD。三角形BPDの底角は二つとも13°です。xは頂点Pの外角なので、13+13=26°になります。
(2)|台形から相似な三角形へ
75cm²
- 四角形DBCEは高さ6.6cmの台形なので、上底DEは51.48×2÷6.6-10=5.6cmです。
- 三角形ADEとABCは相似で、AE:AC=5.6:10。従ってECはACの0.44倍です。AC=6.6÷0.44=15cm、面積は10×15÷2=75cm²です。
(3)|円から白い部分を引く
94.62cm²
- 斜めの弦の左端をPとし、中心Oと結びます。円周上の15°に対応する中心角は30°なので、白い部分は中心角30°の扇形と三角形OPR(Rは右端)に分けられます。
- 扇形は6×6×3.14×30/360=9.42cm²。Pの直径からの高さは3cmなので三角形は6×3÷2=9cm²。円全体113.04から18.42を引くと94.62cm²です。
(4)|くぼみと段差のある回転体
1256cm²
- 全体の最も外側は半径8cm・高さ8+2+3=13cmの円柱の側面です。上には半径2と8、母線10の円すい台状のくぼみ、下には半径4・高さ3のくぼみがあります。
- 外側面208π、上の斜面100π、下の内側面24π、水平な面は4π+16π+48π=68π。合計400π=1256cm²です。上端は円すい台の斜面と外側面が線で出会うだけなので、半径8の円をもう一枚加えません。
| 部分 | 面積(πを除く) |
|---|---|
| 外側の円柱側面 | 2×8×13=208 |
| 上のくぼみの斜面 | (2+8)×10=100 |
| 下のくぼみ側面 | 2×4×3=24 |
| 水平な三つの面 | 4+16+48=68 |
| 合計 | 400 |
第4問|仕切りのある水槽
この大問で学ぶこと
水平なグラフの間に、どこへ水が入るか考える
解くときの着眼点:Aの水面が水平でも、水が止まったとは限りません。Bを満たす時間を使って注水量の変化を読みます。
(1)|初めの注水量
毎分13と1/3cm³
- 底面積は直角三角形なので8×12÷2=48cm²。Aは全体の8/9で128/3cm²です。
- Aの水面が5cmになるまで16分かかるので、注水量は(128/3)×5÷16=40/3=13と1/3cm³/分です。
(2)|注水量を変えた時刻
17と1/3分後
- 19分以後は全体の面積48cm²で、27分間に水面が3cm上がります。変更後の注水量は48×3÷27=16/3cm³/分です。
- 16〜19分はAの高さが変わらず、Bへ水が流れます。Bを5cmまで満たす量は48×1/9×5=80/3cm³。初めの速さでt分、変更後で3-t分とすれば(40/3)t+(16/3)(3-t)=80/3、t=4/3。変更は16+4/3=17と1/3分後です。
第5問|二人を選ぶ選挙
この大問で学ぶこと
落選する最悪の票の集まり方を考える
解くときの着眼点:同数なら確実な当選とは言えません。残り票を最も不利に配る場合まで調べます。
(1)|必ず当選する票数
101票
- 二人がA以上の票を取れるなら、Aは確実とは言えません。Aが100票では、100・100・100という三人同数が起こり得ます。
- 101票なら他の人に残るのは199票で、二人が101票以上を取るには202票必要なので不可能。最低101票で確実に二位以内になります。
(2)|80票開票後のA
あと74票
- Aがあとx票取ると23+x票です。Aを落とすには、最も票の多いC31票とB16票が、それぞれAに追い付けばよいと考えます。
- 必要な追加は(23+x-31)+(23+x-16)=2x-1票。一方、他の人に残る票は220-x票です。2x-1>220-x、すなわち3x>221となる最小の整数は74です。73では同数以上の二人を作れるため確実ではありません。
(3)|193票開票後のC
あと48票
- Aは既に121票あり、残り179票を二人が121票以上に分けることはできないので当選確実です。Cは、他のB・D・Eに抜かれない票数を考えます。
- Cがあとx票なら35+x票。Bが残りの全て107-x票を取ると23+107-x=130-x票です。35+x>130-xよりx>47.5、最低48票。47票ではBに追い付かれる可能性があります。
第6問|平方数の和
この大問で学ぶこと
大きさの順に並べ、重複なく調べる
解くときの着眼点:0²=0を含め、1個や2個の平方数だけで表せる数も三つの和として扱います。
(1)|残りの平方数
53
- 3²+5²+11²=9+25+121=155。残りは2964-155=2809です。
- 50²=2500を手掛かりに、53×53=2809と確かめます。
(2)|三つの平方数で表せない数
15個
- 0も使えるので、三つの数を0≦a≦b≦c≦10としてa²+b²+c²を調べます。順序を変えただけのものを別の場合として数えないことが大切です。
- 1〜100で表せないのは7・15・23・28・31・39・47・55・60・63・71・79・87・92・95の15個です。最大の平方数c²を先に固定し、残りが二つの平方数の和になるかを小さい数から表で照合します。
| 範囲 | 三平方数の和で表せない数 |
|---|---|
| 1〜20 | 7・15 |
| 21〜40 | 23・28・31・39 |
| 41〜60 | 47・55・60 |
| 61〜80 | 63・71・79 |
| 81〜100 | 87・92・95 |
解き直しの進め方
式に入れる前に、残金・水量・票の総数などの不変量を確認します。図形は相似と露出する面、規則性は小さい場合の表へ戻り、答えを別の方法でも検算しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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