2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
慶應義塾中等部・2024年度 一次試験 算数
全21小問を、基本計算からタイルの回転まで順に解説します。面積の差、水量グラフの傾き、回転による重複を整理し、条件を別の形に置き換える力を育てます。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|計算・余り・数え上げ・縮尺
この大問で学ぶこと
分数計算と単位の変換を確実にする
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)分数の混合計算
1と45/56
- かっこの中を左から計算します。14/9÷25/12÷7/10=16/15です。
- 128/63÷16/15=40/21。最後に89/24−40/21=101/56=1と45/56となります。
(2)逆算
3/7
- 1.44÷0.5=2.88なので、分子は2.88×(7.43+2.57)=28.8です。
- 求める分数をxとすると28.8÷x=67.2。x=28.8÷67.2=3/7です。
(3)二つの割り算で同じ余り
635
- 5を引くと6と14の公倍数になります。最小公倍数は42なので、数は42の倍数に5を加えた形です。
- 620に近い候補は593と635です。差は27と15なので635を選びます。
(4)異なる数字による奇数
18通り
- 一の位は1か3の2通りです。百の位は0と一の位の数字を除いて3通りです。
- 十の位は残り3通り。2×3×3=18通りです。0を十の位に使うことはできます。
(5)地図の面積と実際の面積
1.125 km²
- 地図の1cmは実際の0.25kmです。面積は長さの倍率を2回掛けます。
- 18×0.25×0.25=1.125 km²。長さの縮尺を面積にそのまま掛けないようにします。
第2問|食塩水・仕事・体積・速さ
この大問で学ぶこと
全体量と一単位当たりの量を区別する
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)二種類の食塩水
90g
- 2%150gに含まれる食塩は3gです。加える10%食塩水をx gとすると、食塩は3+0.1x gです。
- 3+0.1x=0.05(150+x)より0.05x=4.5、x=90です。
(2)三人の仕事算
28日目
- 仕事全体を90と置くと、Aは1日2、AとBは5、三人では10です。したがってBは3、Cは5です。
- Cが9日で45、Bが7日で21を進め、残り24です。Aは12日かかるので、9+7+12=28日目に終わります。
(3)沈めた鉄球の重さ
395g
- 水位の上昇で増えた見かけの水の体積が、完全に沈めた鉄球の体積です。5×5×2=50cm³です。
- 1cm³当たり7.9gなので50×7.9=395gです。球の半径を求める必要はありません。
(4)反対方向に走る列車
時速97.8km
- すれ違う間に進む距離の和は320+400=720m。二列車の速さの和は720÷15=48m/秒です。
- 48×3.6=172.8km/時。列車Bは172.8−75=97.8km/時です。
(5)歩幅と歩数の違い
80歩
- 父と子の歩幅の比は3:2、同じ時間の歩数の比は4:5です。同じ時間に進む距離の比は12:10です。
- 父4歩分は12単位、子5歩分は10単位なので1組で2単位縮まります。先行距離は子20歩=40単位。20組で追い付き、父は4×20=80歩です。
第3問|角度・面積比・おうぎ形・回転体
この大問で学ぶこと
図を分けて等しい長さと面積比を見抜く
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)正三角形と正方形の角
75度
- 正方形の右下をB、内側の正三角形の頂点をP、外側の頂点をQとします。BPとBQは正方形の一辺に等しいので三角形BPQは二等辺三角形です。
- Bでの角PBQは120−30=90度なので、BPQの底角は45度です。PからBへの辺は水平線となす角が60度で、PからQへの直線は水平線と60−45=15度をなします。求める角は90−15=75度です。
(2)平行四辺形の面積比
44と4/7 cm²
- 左上A、右上B、右下C、左下Dとし、DC上の点をE、ACとBEの交点をPとします。DE:EC=2:1なのでAB:EC=3:1です。
- 平行なABとECを底辺とする相似な三角形からAP:PC=3:1。Pの底辺DCからの高さは全体の1/4です。
- 三角形EPCは全体の1/3×1/4×1/2=1/24、三角形PBCは全体の1/8です。左下の部分は1/2−1/24=11/24なので、指定された二部分の和は11/24+1/8=7/12です。
- 26÷7/12=312/7=44と4/7cm²です。
(3)おうぎ形と直角三角形の差
9.42cm²
- おうぎ形の中心をO、上端をP、斜辺と弧の交点をCとします。OP=OC=6、角OPC=60度なので三角形OPCは正三角形です。
- 上側の色部分は中心角60度のおうぎ形から正三角形を引いたものです。下側の色部分は大きい直角三角形から、四分円と上側の色部分の差を引いたものです。
- 大きい直角三角形は正三角形OPCの面積の2倍です。そのため正三角形の面積が相殺され、色部分の和は60度のおうぎ形2個−90度のおうぎ形=30度のおうぎ形です。
- 6×6×3.14×30/360=9.42cm²。斜めの辺の長さを求めず、面積の引き算で処理できます。
(4)台形を回転させた立体
643.7cm²
- 回転体は半径8cmと3cm、母線12cmの円すい台です。表面は側面と両端の二つの円です。
- 円すい台の側面積は(8+3)×12×π=132π、両端の円は(8²+3²)π=73πです。
- 合計205π=643.7cm²。母線12cmを回転体の高さとして円柱の公式に代入しないようにします。
第4問|分母が倍になる分数列
この大問で学ぶこと
まとまりの個数とまとまり内の位置を数える
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)31/64の順番
47番目
- 分母2、4、8、16、32のまとまりの個数は1、2、4、8、16です。分母64の前には31個あります。
- 分子31は1、3、5、…の16番目なので31+16=47番目です。
(2)50〜60番目の和
8と5/64
- 分母64のまとまりは32〜63番目です。50番目の分子は37、60番目は57です。
- 37から57まで2ずつ増える11個の和は(37+57)×11÷2=517。517/64=8と5/64です。
第5問|二つの貯水槽の折れ線グラフ
この大問で学ぶこと
傾きの変化を給水量と排水量に分ける
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)一時間の給水量
毎時190L
- Aは3時間で320Lから200Lになり、排水は毎時40Lです。6時間の給水中に200Lから1100Lへ900L増えるので正味の増加は毎時150Lです。
- 給水量は150+40=毎時190Lです。Bも同じ量が給水されます。
(2)Bへの最初の給水開始
5時間40分後
- Bの給水中は200Lから800Lへ6時間で増えます。正味毎時100Lなので、排水は190−100=毎時90Lです。
- 初めの710Lが200Lになるまで(710−200)÷90=17/3時間。5時間40分後です。
(3)水量が二回目に一致する時刻
22と2/21時間後
- Aは3〜9時間に給水され、その後毎時40L減ります。Bは17/3〜35/3時間に給水され、800Lから200Lまで減るのに600÷90=20/3時間かかるため、2回目の給水開始は55/3時間後です。
- この時刻のAは1100−40×(55/3−9)=2180/3 L、Bは200Lです。差は1580/3 Lで、Aが毎時40L減りBが毎時100L増えるので毎時140Lずつ差が縮みます。
- 一致まで1580/3÷140=79/21時間。55/3+79/21=464/21=22と2/21時間後です。
- 最初の一致は4時間後です。2回目の一致はAの排水区間、Bの2回目の給水区間に入ることも確かめます。
第6問|タイルの形と二色の配置
この大問で学ぶこと
回転で同じになるものだけをまとめる
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)白いタイル四枚の形
7種類
- 形を直線、正方形、T形、L形2種、ジグザグ2種に分けます。裏返しは認められず、左右反転の形は回転で重ならなければ別です。
- 直線1+正方形1+T形1+L形2+ジグザグ2=7種類です。
(2)白黒両方を使う四枚の配置
70種類
- 白黒が両方あるので、黒0枚と黒4枚を除きます。まず7種類それぞれに2⁴−2=14通りを塗り分け、形を保つ回転で重なるものをまとめます。
- 直線は180度回転で同じになる塗り分けが2通りあり、(14+2)÷2=8種類。正方形は90度・270度回転で固定されるものが0、180度回転で固定されるものが2なので、(14+0+2+0)÷4=4種類です。
- T形と二つのL形はそれぞれ14種類。二つのジグザグはそれぞれ直線と同様に8種類です。合計8+4+14+14+14+8+8=70種類です。
| 形 | 配置の数 |
|---|---|
| 直線 | 8 |
| 正方形 | 4 |
| T形 | 14 |
| L形(左右それぞれ) | 14+14 |
| ジグザグ(左右それぞれ) | 8+8 |
| 合計 | 70 |
間違えやすい点:色をすべて反転した配置も自動的に同じとは限りません。回転で一致するかで判断します。
解き直しの進め方
図形は補助点に名前を付け、面積比を全体の何分の一かで記録しましょう。水槽は給水と正味の増加を分け、場合の数は回転で一致する条件を先に決めてから数え直します。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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