2025年3月7日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
海城中学校・2025年度 一般入試① 算数
一般入試①の6大問を解説します。式の並べ方と式そのものの種類、船の先頭と最後尾、立体の共通部分を区別して考えます。
第1問|計算・比例・利益・約分・円の角
この大問で学ぶこと
条件をそろえてから、短い式にする
比例や利益では何を基準にするか、約分や円の角度ではどの関係が使えるかを小問ごとに判断します。数値を出す前に、条件を式や図へ置き換える練習をします。
解くときの着眼点:条件を式に置き換え、基準となる量をそろえます。
(1)
答え:6
- 14.4-1と1/5×3=10.8、1/6÷12=1/72です。
- 9÷10÷10.8=1/12。最後に1/72で割るので、1/12×72=6です。
間違えやすい点:割り算を勝手にまとめず、左から順に計算します。
(2)
答え:246cm
- 同じ幅を測る本数は41/7本と41/6本なので、棒A:棒B=7:6です。長さの差の1が6cmに当たります。
- 棒Aは42cm。廊下の幅は42×41/7=246cmです。
間違えやすい点:本数が多い棒ほど1本の長さは短くなります。
(3)
答え:99個
- 定価は300×1.2=360円、値引後は360×0.8=288円です。全部値引きなら利益は(288-300)×150=-1800円です。
- 実際の利益との差は5328+1800=7128円。定価で1個売ると72円増えるので7128÷72=99個です。
間違えやすい点:原価の2割引きではなく、定価の2割引きです。
(4)
答え:16個
- 60=2²×3×5なので、分子が2・3・5のどれでも割れなければ約分できません。
- 1~30で条件に合うのは1、7、11、13、17、19、23、29の8個。31~59にも対応する8個があり、合計16個です。
間違えやすい点:1と59も約分できない分数に含みます。
(5)
答え:40度
- 円周9等分の1区間は中心角40度です。2本の割線の遠い交点同士の弧は3区間で120度、近い交点同士の弧は1区間で40度です。
- 円の外で交わる2本の割線の角は、2つの弧に対する中心角の差の半分です。(120-40)÷2=40度となります。
間違えやすい点:円周角の定理を2つ使って差を取ると、この外側の角の関係を確かめられます。
第2問|直角三角形の折り返し
この大問で学ぶこと
折り返しで保存される辺と角を使う
折り返す前後で辺の長さと角度は変わりません。重なった部分だけを見るのでなく、元の三角形と移った三角形を対応させると、二等辺三角形や相似を見つけやすくなります。
解くときの着眼点:折り返しでAB=BE、AD=DE、折り目をはさむ角が等しいことを使います。
(1)
答え:4.8cm
- AとEがともにCA上なので、折り目BDはAEに垂直、つまりCAに垂直です。BDは三角形ABCの高さになります。
- ABCの面積は6×8÷2=24cm²。10×BD÷2=24よりBD=4.8cmです。
間違えやすい点:折り目は、対応する2点を結ぶ線分の垂直二等分線です。
(2)
答え:12cm
- EがBC上なら、BE=BA=6cmなのでCE=8-6=2cmです。
- 折り返しからDE=DA。したがって周はCD+DE+EC=CD+DA+2=CA+2=12cmです。
間違えやすい点:Dの位置を求めなくても、ADとDEの等しさで周をまとめられます。
(3)
答え:9.6cm²
- DEがBCに垂直なのでDEとABは平行です。角ADB=角BDE=角DBAとなり、三角形ABDはAD=AB=6cmの二等辺三角形です。
- CD=CA-AD=4cm。三角形BCDとBCAは頂点BからCAへの高さが共通なので、面積比はCD:CA=4:10です。
- 24×4/10=9.6cm²です。
間違えやすい点:面積比では、CA上の底辺CDとCAを比べます。
第3問|文字と演算記号の並べ方
この大問で学ぶこと
何を同じ並べ方とするかを決める
見た目の順番を区別する問いと、式として同じものをまとめる問いで数え方が変わります。掛け算のまとまり、足し算の順序をどこまで区別するかを先に整理して重複を防ぎます。
解くときの着眼点:前半では見た目の順序を区別し、後半では掛け算のまとまりと足し算の順序を同一視します。
(1)
答え:480通り
- 文字の並びは5×4×3×2×1=120通りです。
- +を入れる場所は4か所から1つなので4通り。120×4=480通りです。
間違えやすい点:前半では同じ計算結果になる順序も別に数えます。
(2)
答え:720通り
- 文字の並び120通りに対し、+の2か所は4か所から2つ選びます。
- その選び方は4×3÷2=6通り。120×6=720通りです。
間違えやすい点:+2個の左右を入れ替えても同じ配置なので2で割ります。
(3)
答え:15通り
- +で区切ると、文字の個数は1個と4個、または2個と3個になります。
- 1個の側を選ぶ方法は5通り、2個の側は5×4÷2=10通り。まとまり内と左右の順序は区別しないので、合計15通りです。
間違えやすい点:1+4と4+1を二重に数えません。
(4)
答え:25通り
- 3つのまとまりの大きさは3・1・1、または2・2・1です。3・1・1は3文字の組を選ぶので10通りです。
- 2・2・1は、1文字を5通りで選び、残り4文字を2組に分ける3通りを掛けて15通りです。合計25通りです。
間違えやすい点:同じ大きさの2組を入れ替えた重複を取り除きます。
第4問|流水算と船の長さ
この大問で学ぶこと
船の長さと停止時間を、位置関係へ入れる
流れのある川では上りと下りの速さが異なり、船全体の到着と先頭どうしの出会いでも必要な距離が変わります。進んだ時間と止まった時間を分け、各時刻の先頭・最後尾を整理します。
解くときの着眼点:到着は船全体が入る瞬間、出会いは先頭同士です。移動距離の違いを式へ反映します。
(1)
答え:毎分200m
- 船の静水時の速さをv m/分とします。上下の所要時間は15分と55/3分で、どちらも先頭が進む距離はAB間+船長です。
- 15×(v+20)=55/3×(v-20)。45v+900=55v-1100よりv=200です。
間違えやすい点:18分20秒は55/3分です。
(2)
答え:AB間3290m、船の長さ10m
- 2そうの先頭が出会うまでの速さの和は220+180=400m/分です。8分13.5秒=8.225分なので、AB間は400×8.225=3290mです。
- 1そうの先頭が到着まで進む距離は220×15=3300m。AB間との差3300-3290=10mが船長です。
間違えやすい点:出会いの距離には船長を足しません。
(3)
答え:3000m
- 原問題の停止時間は12分間です。停止中に流される距離は20×12=240m。動いていた時間は30-12=18分です。
- ターボ中の上りは200×1.1-20=200m/分、通常の上りは180m/分。ターボの時間をt分とすれば、200t+180×(18-t)-240=3300です。
- 20t=300よりt=15分。故障まで進んだ距離は200×15=3000mです。
間違えやすい点:停止中も船は下流へ流されます。到着までの先頭の移動距離3300mを使います。
第5問|三角柱の共通部分
この大問で学ぶこと
共通部分を、計算できる立体へ分割する
重なった三角柱の外形をそのまま測るより、断面が切り替わる位置で分けると体積を求めやすくなります。分けた立体を図の中で対応させ、重複と抜けがないように積み上げます。
解くときの着眼点:立方体の辺3cmを半分にする位置で、共通部分を三角柱・四角すい・三角すいに分けます。
(1)
答え:6と3/4cm³
- 前後方向の位置に対し、アの上限は一方へ上がる斜面、ウの上限は反対へ上がる斜面です。両方に入る部分を側面で見ると、底辺3cm・高さ1.5cmの三角形です。
- この断面が幅3cmに続く三角柱なので、3×1.5÷2×3=6.75cm³です。
間違えやすい点:2つの三角柱の体積を足すのではなく、両方の条件を満たす共通部分を見ます。
(2)
答え:9cm³
- アとイの共通部分は、底面EFGHを底面、頂点Aを頂点とする四角すいになります。高さごとに見ると、正方形の断面が上へ向かって縮み、Aで1点になります。
- 底面積9cm²、高さ3cmなので9×3÷3=9cm³です。
間違えやすい点:頂点と底面が原問題のどの点に対応するか確認します。
(3)
答え:5と5/8cm³
- (1)の三角柱から、イに入らない部分を除きます。右側の面CDHGの中心をT、立方体の中心をOとすると、除く部分は三角すいGHTOです。
- 三角形GHTは底辺GH=3cm、高さ1.5cmで面積2.25cm²。Oから右側面までの距離は1.5cmなので、除く体積は2.25×1.5÷3=1.125cm³です。
- 6.75-1.125=5.625cm³、つまり5と5/8cm³です。
間違えやすい点:三角すいの高さはOから面CDHGへの垂直距離です。
第6問|ロボットの衝突と回収
この大問で学ぶこと
衝突の前後を、時刻・位置・向きで管理する
ロボットの衝突では、速さだけでなく進む向きが次の出来事を決めます。次に起こる衝突を選び、その瞬間の位置と向きを更新する方法で、途中の条件を取り違えずに追えます。
解くときの着眼点:衝突のたびに対象ロボットの向きが反転します。時刻・位置・向きを表にして追うと整理できます。
(1)
答え:60秒後、右端
- ②は初め左端から2mにいます。10秒後に3mの位置で③と衝突し、左へ向きを変えます。
- 30秒後に1mの位置で①と衝突して右へ向きを変えます。その後は4mの右端まで3mを進むので、さらに30秒です。
- 合計60秒後に右端へ着きます。
間違えやすい点:止まったロボットにぶつかったとき、ぶつかった側も反転します。
(2) ア
答え:8回
- ⑤が衝突する時刻を順に追うと、10、30、40、50、60、70、80、90秒後です。
- そのときの左端からの位置は6、4、5、4、5、4、5、4mです。衝突のたびに反転し、90秒後の8回目で右向きになります。
| 時刻(秒後) | 左端からの位置(m) | 衝突後 |
|---|---|---|
| 10 | 6 | 左向き |
| 30 | 4 | 右向き |
| 40 | 5 | 左向き |
| 50 | 4 | 右向き |
| 60 | 5 | 左向き |
| 70 | 4 | 右向き |
| 80 | 5 | 左向き |
| 90 | 4 | 右向き |
間違えやすい点:⑤以外のロボットも衝突後に動くため、初めの静止位置に固定しないようにします。
(2) イ
答え:150秒後、右端
- 最後の衝突は90秒後、左端から4mの位置です。その後⑤の右側には、再び衝突するロボットは残りません。
- 右端10mまで6mを毎秒0.1mで進むので60秒。90+60=150秒後に右端へ着きます。
間違えやすい点:衝突が終わる時刻と、端に到着する時刻を区別します。
解き直しの進め方
解き終えたら、各大問の「解き直しの到達点」を使って確認しましょう。答えだけを直す前に、条件を取り違えたのか、最初の一手が決まらなかったのか、計算で崩れたのかを分けます。解説を閉じて途中式を再現し、日を空けて同じ考え方を使えるか確かめてください。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、条件の読み違い・着眼点・計算に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で図や式を作り直す | 同じ答えが出るだけでなく、式の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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