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大問1:小問集合
計算問題を中心に、和差算や平面図形、積み木、等積変形など、基本的な単元から5問が出題されました。計算力と基礎知識の定着を確認する内容で、出題形式に慣れていれば得点しやすい構成です。特に角度問題では、二等辺三角形を見抜く力が問われるなど、思考力とスピードの両方が求められます。試験の導入として取り組みやすく、正確さが勝敗を左右するセクションです。
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大問2:日暦算
カレンダーを題材に、曜日や日数の条件を整理しながら、解いた問題数の合計を求める問題です。設問はつるかめ算的な発想を要し、式の立て方と日数の把握が解答の鍵を握ります。問題文の条件を正確に読み取り、平日・休日の差や追加問題の影響などを丁寧に整理する力が必要です。落ち着いて対処すれば標準的な内容で、合格者は確実に得点したい問題です。
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大問3:水位の変化とグラフ
L字型水槽に水を注ぐ際の水位変化をグラフで読み取る問題で、図形の理解とグラフ読解力を組み合わせた思考力重視の内容です。表面積から底面積を導出する(1)、注水量から水深を求める(2)、グラフの折れ方から注水停止などの状況を推測する(3)と、段階的に難易度が上がる構成です。特に(3)は発想力を必要とし、正確な読み取りが要求されました。
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大問4:数の性質(2025の分数列)
2025を分母とする連続した分数列を用いた問題で、数の性質と条件整理が問われます。分母2025の素因数分解や約数の知識が重要で、分数が既約かどうかを見極める力も必要でした。設問は、ある条件に合致する分数の個数を数え上げたり、最大・最小の該当分数を特定したりするもので、整数問題の基本に忠実な出題です。準備していれば得点源にできます。
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大問5:正十二角形と円
正十二角形と円を題材にした図形問題です。中心角30度の性質や対角線を利用して、図形内の長さや面積を求める問題が出題されました。補助線を活用して相似や合同の図形を読み取る力が問われ、典型的な図形の定石を活かして対応できる内容です。後半は少し工夫が必要でしたが、図形が得意な受験生にとっては得点しやすいセクションといえます。
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大問6:速さと比
3日間の運動記録から速さと時間の比を使って1周の距離や所要時間を求める問題です。複数の条件を整理しながら、日ごとの変化を式で表現する必要があり、速さと比の関係を正しく理解していることが前提となります。設問間で条件が連動しており、1問ごとの精度が全体の正答率に影響を与えました。計算力に加えて論理的整理力が試される構成です。
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大問7:食塩水と濃度
複数の濃度差を持つ食塩水の混合に関する問題で、与えられた差や加えた食塩の量から、それぞれの重さや濃度を推定していきます。設問の条件を食塩の重さに置き換えて比較することが必要で、初手でその発想に至るかどうかで明暗が分かれました。難易度は高く、最終問題として合否を分ける1問となった可能性が高い設問でした。