麻布中学校 2026年度 入試 算数入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月1日

SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

麻布中学校・2026年度 入試 算数

2026年度の麻布中学校・算数を全問解説します。面積の一定部分、食塩量の逆算、列車の相対速度、逆順を同一とする数え方、円弧の相殺、整数操作の逆算を、大問ごとに整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|五角形の中の面積

この大問で学ぶこと

動く点を含む三角形から、変わらない面積を取り出す

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

解くときの着眼点:BCとDEを底辺にすると、2つの高さの和が正方形の幅になります。

第1問|三角形ABP

3.375cm²

  1. 正方形BCDEの面積は3×3=9。直角二等辺三角形ABEではBEが斜辺なので、面積はBE²÷4=9÷4=2.25。五角形全体は11.25cm²です。
  2. Pから辺BC・DEまでの距離の和は正方形の幅3cm。したがって三角形BCPとDEPの面積の和は、3×3÷2=4.5cm²で一定です。
  3. 残るABP・APE・CPDの面積の和は11.25−4.5=6.75。条件からABP=APE+CPDなので、ABPは6.75÷2=3.375cm²です。

間違えやすい点:図の見た目でPの位置を決めず、向かい合う辺を底辺にした面積の和を使います。

第2問|食塩水の順次移動

この大問で学ぶこと

濃さより先に、移した液量と食塩量を追う

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

第2問|はじめのBの濃さ

4%

  1. 最後のAは、残った50gとCから戻した200gで250g。食塩量は250×0.097=24.25gです。残った50gの食塩は50×0.15=7.5gなので、戻した200gには16.75g含まれます。
  2. 移す直前のCは320g。同じ濃さのまま200gを移すため、C全体の食塩は16.75×320÷200=26.8g。もとのCの食塩7gを引くと、Bから移した220gの食塩は19.8gです。
  3. 混合後Bの濃さは19.8÷220=0.09。B全体550gの食塩は49.5gで、そのうちAからの分は250×0.15=37.5g。したがって、もとのBの食塩は12g、濃さは12÷300×100=4%です。

第3問|列車の追い越しとすれ違い

この大問で学ぶこと

同じ列車の長さを、相対速度の式でつなぐ

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)AとBの速さの比

8:5

  1. B同士の反対向きの走行では、3秒間に先頭が相手の列車1本分を進みます。Bの速さをvとすると、Bの長さは2v×3=6v。
  2. 追い越しの条件では、10秒間の相対移動距離がB1本分です。したがってAとBの速さの差は6v÷10=0.6v。Aの速さは1.6vとなり、比は8:5です。

間違えやすい点:最初の条件は、Aの先頭がBの最後尾から先頭へ進む場面です。列車2本分の長さにしません。

(2)AとBの長さの比

83:60

  1. 速さをA=8、B=5と置くと、Bの長さは(5+5)×3=30。
  2. 出会ってから完全にすれ違う5.5秒では、2本の長さの和を進むため、和は(8+5)×5.5=71.5。Aの長さは71.5−30=41.5で、41.5:30=83:60です。

(3)Aの長さ

103.75m

  1. 鉄橋の両端から先頭が同時に入り、4秒で出会います。速さの和は130÷4=32.5m/秒。速さの比8:5の1に当たる速さは32.5÷13=2.5m/秒です。
  2. (2)でAの長さは速さ比の1を基準に41.5倍だったので、41.5×2.5=103.75m。Bは30×2.5=75mで、合計178.75mを32.5m/秒で割ると5.5秒になり、条件も確認できます。

第4問|連結部品が異なるおもちゃの列車

この大問で学ぶこと

Aの向きと逆順の重複を、別々に整理する

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)7両の列車

5通り

  1. 両端がYになるにはAの台数は偶数です。Aを2台ずつの組として考えると、各組の内側はX同士、組と組の境目はY同士になります。Bは各組の内側にだけ入れられます。
  2. Aが2台ならB5台を入れる場所は1つで1通り。Aが4台ならB3台を2か所へ分け、逆順を同一にすると(0,3)と(1,2)の2通り。
  3. Aが6台ならB1台の位置は端側の組または中央の組で2通り。合計は1+2+2=5通りです。

(2)9両の列車

12通り

  1. Aの台数を2・4・6・8に分けます。Bの台数は順に7・5・3・1。
  2. A2台は1通り。A4台ではB5台を2か所へ分け、逆順を除くと(0,5)・(1,4)・(2,3)の3通り。
  3. A6台では3個のBを3か所に分ける順序付きの分け方が10通りです。そのうち逆順でも同じものは(0,3,0)と(1,1,1)の2通りなので、(10+2)÷2=6通り。
  4. A8台では1個のBの位置4か所を逆順でまとめて2通り。合計1+3+6+2=12通りです。

間違えやすい点:逆順で自分自身に戻る並びもあるので、すべてを単純に2で割ると数え落とします。

第5問|円を分けた図形の周の長さ

この大問で学ぶこと

直線部分を相殺し、円弧の長さを求める

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)図形ケの周

12.28cm

  1. 外側の3つの図形の円弧の長さの合計をa、切り口の長さの合計をcとします。外側3つの周の和はa+c、中央の周は12.56−a+cです。両者が等しいのでa=6.28cm。
  2. 外側3つの周は等しく、円弧が長いほどその切り口も長くなるため、3つの円弧は等しい長さです。1つの円弧は全周の6分の1で、中心角60度。対応する弦は半径と同じ2cmです。
  3. 中央の周は、残った半周6.28cmと3本の切り口6cmを合わせて12.28cmです。

(2)斜線の面積

5.14cm²

  1. 上下の端の図形の周が等しいので、切り口は中心に関して対称になります。中の2つも等しい周であるため、真ん中の切り口は直径です。
  2. 一番上の円弧PQの長さをa、弦PQをcとします。上の図形の周はa+c。その下の帯の周は半周6.28−aに弦cと直径4を足したものなので、a+c=6.28−a+c+4。これよりa=5.14cmです。
  3. 斜線は扇形OPQです。扇形の面積は「円弧の長さ×半径÷2」で、5.14×2÷2=5.14cm²になります。

第6問|2を足して3で割る操作

この大問で学ぶこと

順方向の計算を、逆算と変わらない量に置き換える

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)325からの変化

325 → 109 → 37 → 13 → 5

  1. (325+2)÷3=109、(109+2)÷3=37、(37+2)÷3=13、(13+2)÷3=5。
  2. 5を3で割った余りは2なので、ここで操作を終えます。

(2)ちょうど4回で2になる数

82

  1. 逆操作は「3倍して2を引く」です。2から逆に4回たどると、2 → 4 → 10 → 28 → 82。
  2. 順に確かめると82 → 28 → 10 → 4 → 2。途中の82・28・10・4はすべて3で割ると1余り、4回目の2で止まります。

(3)操作回数が最も多い数

730、1459

  1. 数nから1を引いた量に注目します。操作後の数から1を引くと、(n+2)÷3−1=(n−1)÷3。つまり毎回n−1が3分の1になります。
  2. 6回行うにはn−1が3⁶=729の倍数であればよく、2026以下ではn=730、1459です。7回にはn−1が2187の倍数である必要があり、範囲外になります。
  3. 実際に730は730 → 244 → 82 → 28 → 10 → 4 → 2、1459は1459 → 487 → 163 → 55 → 19 → 7 → 3となり、どちらも6回で止まります。

(4)最後まで変わらない一の位|6以外

1

  1. 1回の前後で一の位が同じなら、前後の数の差が10の倍数です。n−(n+2)÷3=2(n−1)÷3より、n−1は15の倍数になります。
  2. したがってnの一の位は1か6に限られます。1の例は271 → 91 → 31 → 11で、いずれも一の位が1のまま止まります。6以外では1だけです。

(5)ちょうど3回、一の位が変わらない数

10個

  1. 3回後に止まる数をtとすると、逆操作を3回行ったはじめの数は27t−26です。範囲条件から2≦t≦76。また、止まるためにはtを3で割った余りが0または2であることが必要です。
  2. 逆操作で一の位を変えない条件は、(3t−2)−t=2(t−1)が10の倍数、すなわちtを5で割ると1余ることです。この条件は逆操作後も保たれます。
  3. 2〜76で5で割ると1余る数は6、11、16、…、76の15個。このうち3で割ると1余る16・31・46・61・76の5個を除き、15−5=10個です。

間違えやすい点:最後のtが3で割ると1余る場合は、操作がもう1回続くので除きます。

解き直しの進め方

第4問はAの台数別に分けた表を自分で再現し、第6問は「n−1が3分の1になる」ことを式で説明しましょう。答えを覚えるだけでなく、重複を除く基準と操作が止まる条件を言葉にすることが目標です。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

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点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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