2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
麻布中学校・2026年度 入試 国語
2026年度の麻布中学校・国語は、戦時中の収容所で交わされた暗号の手紙と、主人公の仲直りの経験が重なる物語です。問一〜十二を13項目に分け、人物関係・心情の根拠・結末の読み方を解説します。記述の解答例は、本文の要点を進塾で整理したもので、表現が唯一の正解という意味ではありません。
第1問|時を超えた手紙と友情
この大問で学ぶこと
主人公自身の経験と、過去の友人たちの経験を重ねて読む
解くときの着眼点:感情の名前を先に決めず、出来事→分かったこと→気持ちの変化の順で根拠をつなぎます。
問一|知らせずに行ったこと
解答例:生徒にはルールが2種類あることを伝えず、異なるルールを配って同じゲームをさせたこと。
- 指示語が指すのは、ゲームが混乱した原因となった実験の方法です。単にゲームをしたことでは足りません。
- ①ルールが2種類、②その違いを参加者へ知らせない、の両方を入れます。結果として生徒同士が争ったことと、行った操作を分けて答えます。
問二|ひいおばあちゃんが会いたい相手
解答例:幼なじみのマサコ。
- 問われているのは、仁美や母との関係を通して誰かを特定することです。後の調査で明らかになる、ひいおばあちゃんの幼なじみのマサコを答えます。
- 長く会えずにいた相手を求めているので、目の前にいる仁美や家族と取り違えないようにします。
問三|お礼の手紙につながる段落
最初は、外
- 指定は段落の最初の5文字です。外国人の多い場所へ近づくことが怖かった仁美が、相手への感謝から、もっと世界を知り言葉を学びたいと考える段落を探します。
- 本文の段落の初めをそのまま抜き出し、句読点も1文字として「最初は、外」の5文字で答えます。
問四|日記から分かったこと
解答例:ひいおばあちゃんとマサコが、戦時中の収容所で、今回届いた手紙と同じ暗号を使ってやり取りしていたこと。
- 調査によって、今回の手紙だけでなく、祖母の遺品に残った日記と暗号の手紙が見つかっています。
- 戦時中・2人の関係・同じ暗号でのやり取りを結び付けます。日記があったことだけでなく、そこから2人の過去の何が分かったかを説明します。
問五|仁美の興味の広がり
エ
- はじめは解読できない手紙の内容に関心がありましたが、日記や収容所についての話を通して、日系人の歴史や暮らしにも目が向き始めます。
- 郵便経路や国ごとの通信手段の変化に興味を持つことが中心ではありません。「手紙の内容から当時の生活の背景へ」という広がりに合うエです。
問六|手紙に感じた期待
解答例:口ではうまく言えない、花に謝って仲直りしたい思いも、手紙ならきちんと届けられるかもしれないという期待。
- 仁美は花と絶交したままで、相手の考えも自分の気持ちも伝わらない状態にあります。ひいおばあちゃんの話から、手紙という方法を思い付きます。
- 何となく手紙を書くのが楽しみという気持ちではなく、花との関係を変えられる可能性を具体的に書きます。
問七|2人が涙を流したときの心情
解答例:互いに謝りたかったことが伝わり、仲直りできた喜びと安心を感じている。
- 仁美が先に手紙を出し、翌日花も小さな手紙を持って来ます。2人とも謝る言葉を口にでき、同じ思いだったことが分かります。
- 涙だけを見て悲しいと決めず、その前のやり取りと、その後一緒に遊んだ場面から、喜びや安堵を読みます。
問八|収容所内で生まれた違い
解答例:同じ日系人でも、日本人として日本への思いを持つ人と、アメリカ市民としてアメリカに忠誠を誓う人に分かれたということ。
- ひいおばあちゃんの家族とマサコの家族は、同じ出自でも戦争に対する考えや帰属の意識が異なっていました。
- 血縁や言葉が共通なら考えも同じ、とは限りません。日本側かアメリカ側かという立場の違いが、身近な人を隔てたことを説明します。
問九|仁美が受け取ったひいおばあちゃんの思い
イ
- ルールの異なるゲームは、立場が違えばどちらも自分が正しいと思い、相手と争う可能性を表します。仁美は過去の戦争の話と対応させて理解します。
- 子どもたちに同じつらさを繰り返してほしくない、相手と対話してほしいという願いに合うイです。ひいおばあちゃんが国家の方針だけを伝えたいという説明にはしません。
問十|体が震えるときの心情
解答例:解読したマサコの手紙が、隣に置いた花の手紙と同じく、変わらない友情を伝えるものだと分かり、強く感動している。
- 仁美は花の折り紙から暗号の仕組みに気付き、解読をやり直します。そこで現れたのは、友達であり続けたいという言葉でした。
- 震えは恐怖ではありません。現在の自分と花の仲直り、過去の2人の友情が重なり、長い間届かなかった思いに圧倒されていると読みます。
問十一(1)|返事が78年届かなかった理由
解答例:家族が戦争への立場の違いから対立し、マサコが手紙を出せずにいるうちに、ひいおばあちゃんの家族が別の収容所へ移り、離れてしまったため。
- 解読が難しかったことは、今回の配達後の問題です。戦時中にマサコが返事を出せなかった事情とは分けます。
- 家庭同士の対立で手紙を出せない状態と、その後の収容所の移動という2段階を押さえます。単に戦争で会えなかったからとまとめないようにします。
問十一(2)|78年前の返事が自分の手にあるときの思い
解答例:花と手紙で仲直りし返事をもらう喜びを知ったため、マサコが長く伝えられなかった友情を深く感じ、国や言葉を越えて手紙を運んだ人々の思いとともに、ひいおばあちゃんへ届けられることを喜んでいる。
- 仁美自身の変化は、花に謝る手紙を出し、返事を受け取った経験にあります。これによって、返事を待つひいおばあちゃんと、思いを届けたかったマサコの気持ちが身近になります。
- 結末には、異なる国や言葉を持つ人々が手紙へ説明を書き加え、受け渡した経路が振り返られます。2人の友情だけでなく、届けようとした人々の思いも入れます。
- 最後に自分が手紙を届ける立場になった喜びをまとめます。冒頭の外国人への不安から、違いを越えて思いをつなぐ側へ変わった物語全体の流れを使います。
| 観点 | 仁美と花 | ひいおばあちゃんとマサコ |
|---|---|---|
| 隔たり | 思いを話せず絶交 | 家族の立場と戦争による断絶 |
| 手紙 | 謝罪と返事で仲直り | 届かなかった友情の返事 |
| 結末でのつながり | 返事の喜びを知る | 時を超えて思いが届けられる |
問十二|漢字
a=険悪、b=感心、c=複雑、d=模様
- ゲームの後の雰囲気は険悪、人の行動に心を動かされるのは感心、折り方は複雑、文字のようにも見える形は模様です。
- 感心を関心、模様を模形などと取り違えず、本文の意味に合う熟語を選びます。
解き直しの進め方
場面ごとに、仁美が誰のどんな思いを理解したかをまとめましょう。最終記述は、花から返事をもらった経験、過去の2人の友情、国や言葉を越えた人々の協力を関連付けて書き、解答欄の指定にも合わせて整えます。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
志望校の過去問を、次の学習計画へ
点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。
赤羽で学習塾をお探しなら
- 会社名
- 進塾
- 住所
- 〒115-0055 東京都北区赤羽西1‐39‐1伊藤ビル3階
- 電話番号
- 03-5924-7747
