2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
麻布中学校・2025年度 入試 算数
2025年度の麻布中学校・算数を全問解説します。回転の支点、平行線と面積比、周回ごとの速さ、食塩水の整数条件、正六角形の共有辺を、それぞれ図や式で整理するのが中心です。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|正三角形が転がるときの軌跡
この大問で学ぶこと
点が支点になる回と、円弧を描く回を分ける
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)1辺3cmの正三角形の周り
18.84cm
- 転がるとき、支点がPならPは動かず、別の頂点が支点ならPは半径1cmの円弧を描きます。辺の途中での回転角は120度、外側の頂点を回るときは240度です。
- 3つの頂点に印を付けて順に追うと、この図ではPが動く回転は120度が3回、240度が3回。中心角の合計は1080度で、円3周分です。
- 求める曲線の長さは2×1×3.14×3=18.84cm。Pが止まる回を長さに加えないことが大切です。
(2)1辺50cmの正三角形の周り
213.52cm
- 辺の途中の回転は各辺49回で147回、角での回転は3回です。支点となる頂点は3回で一巡するので、150回の回転のうち各頂点が支点になる回数は50回ずつです。
- 50を3で割った余りは2なので、3つの角の支点は異なる頂点になり、そのうち1回はPです。Pが支点になる途中の回転は残り49回。したがってPが動く回数は、120度が147−49=98回、240度が3−1=2回です。
- 中心角の合計は120×98+240×2=12240度、円34周分。長さは2×1×3.14×34=213.52cmです。
間違えやすい点:移動距離を大きな三角形の周の長さで代用しません。求めるのは頂点Pが描く曲線です。
第2問|平行四辺形の線分比と面積比
この大問で学ぶこと
線分上の比を、同じ高さの三角形の面積比へ移す
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
第2問|AF:BC
5:16
- AE=2+3+3=8cmなのでAH:HE=1:3。三角形ABEの面積は、平行なABとCDの間にあるため、平行四辺形ABCDの半分です。
- 三角形ABHはABEのAH÷AE=1/4倍だから、全体の1/8です。Eの高さは全体の1/5、HはAEを1:3に分けるため、その高さは全体の4/5。よってBH:BF=4:5です。
- 三角形ABFはABHの5/4倍で、全体の5/32。これを底辺AFと高さBからADまでの距離で表すと、平行四辺形の面積に対する割合はAF÷BC÷2です。したがってAF÷BC=5/16になります。
第2問|四角形BGIHの面積
平行四辺形ABCDの27/64倍
- IはAEを5:3に分けるので、Iの高さは全体の1/2。FI:FG=1:2、FH:FB=1:5です。
- 面積比と直線上の比を変えずに、平行四辺形を長方形へ移して考えます。B=(0,0)、C=(16,0)、A=(0,16)、D=(16,16)とすれば、E=(16,3.2)、I=(10,8)、F=(5,16)です。IはFGの中点なので、G=(15,0)。よってBG:BC=15:16です。
- 三角形BGFは全体の15/32。三角形FHIはFBGの(FH÷FB)×(FI÷FG)=1/10なので、求める四角形は15/32×9/10=27/64倍です。
第3問|周回ごとに遅くなる兄と弟
この大問で学ぶこと
周回ごとの時間を足し、反対向きの道のりを合計する
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)兄が1周するまでの弟の道のり
408m
- 兄の1周目の速さは分速165mなので、所要時間は1020÷165=68/11分。
- 弟は分速66mで動くため、66×68/11=408mです。
(2)兄が2周するまでの弟の道のり
918m
- 兄の2周目の速さは165−33=132m/分。弟がその間に進む道のりは1020÷132×66=510mです。
- 1周目の間の408mも含め、408+510=918mです。
(3)兄が止まるまでのすれ違い
9回
- 兄の各周の速さは165・132・99・66・33m/分。その各周の間に弟が進む距離は408・510・680・1020・2040mで、合計4658mです。
- 兄は5周で5100m進み、2人は反対向きなので、2人の道のりの和が1020m増えるごとに1回すれ違います。和は5100+4658=9758m。
- 1020×9=9180、1020×10=10200なので、すれ違いは9回です。出発時はすれ違いに数えません。
第4問|コップ単位の食塩水の混合
この大問で学ぶこと
濃さの差から本数比を出し、整数条件に落とし込む
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)7%になるコップ数の組
81組
- 17%と3%を混ぜて7%にする液量比は(7−3):(17−7)=2:5。Aは1個50g、Bは1個70gなので、コップ数a:b=(2÷50):(5÷70)=14:25です。
- a=14k、b=25kと置きます。どちらも2025個以下で、より厳しい条件は25k≦2025。k=1〜81の81組です。
(2)さらにAを加えて9%にする組
19組
- 7%の段階では、A=14k個、B=25k個で、液量は50×14k+70×25k=2450k gです。17%を加えて9%にするには、加える液量がもとの(9−7)÷(17−9)=1/4倍なので、Aの追加数o=2450k÷4÷50=49k/4。
- oが整数になるにはkが4の倍数。k=4mと置くと、最初のAは56m個、Bは100m個、追加Aは49m個です。
- Aは合わせて105m個使うので105m≦2025、Bは100m≦2025。m=1〜19となり、19組です。
間違えやすい点:追加のAも、最初の2025個の中から取ります。最初と追加のAを合計して上限を確認します。
第5問|正六角形と棒の本数
この大問で学ぶこと
共有する辺を1本だけ数える式を作る
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)3段・各段5個の図形
60本
- 15個を別々に作ると6×15=90本。同じ辺を共有する部分を1本ずつ引きます。
- 横の共有辺は各段4本で12本。段と段の間はそれぞれ9本で18本。合計30本が重なるので、90−30=60本です。
(2)2段のほうが100本多いときの六角形の数
306個
- 3段・各段n個なら、横の共有辺が3(n−1)、段の間が2(2n−1)。棒の数は18n−3(n−1)−2(2n−1)=11n+5です。六角形の総数N=3nを使うと11N/3+5。
- 2段・各段m個なら棒は12m−2(m−1)−(2m−1)=8m+3。総数N=2mでは4N+3です。
- 差は(4N+3)−(11N/3+5)=N/3−2。これが100なのでN=306個です。
(3)棒が同数となる総数の組
(54,50)、(78,72)、(102,94)
- 3段の総数をイ=3n、2段の総数をウ=2mとすると、棒が等しい条件は11n+5=8m+3、すなわち11n−8m=−2です。
- これよりnは8で割ると2余るのでn=8t+2、m=11t+3。総数はイ=24t+6、ウ=22t+6になります。
- 両方が40〜120個となるのはt=2・3・4。順に(54,50)、(78,72)、(102,94)です。
解き直しの進め方
第1問は支点になる頂点に印を付けて追い、第4・5問は整数の文字を使って上限まで確認しましょう。解き直しでは、式を立てた後に「どの整数が許されるか」を説明するところまで仕上げます。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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