2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
麻布中学校・2025年度 入試 理科
2025年度の麻布中学校・理科を、全4大問から主要20設問を選んで解説します。素数ゼミの周期は最小公倍数、生態系と森林は物質の循環、光の実験は条件の比較を軸に読み解きます。作図を含む全小問の網羅解説ではありません。
第1問|素数ゼミの発生周期
この大問で学ぶこと
同時に現れる年を最小公倍数で整理する
問2|2024年より前の同時発生
1803年
- 13年と17年の周期がそろう間隔は、最小公倍数13×17=221年です。
- 前回は2024−221=1803年。単に13年または17年を引くのではなく、両方がそろう周期を使います。
問4|13年周期と17年周期の分布
a=ウ、b=ク
- 本文では寒い地域ほど幼虫の成長に長くかかるとされています。北アメリカの南側は比較的温暖なので13年周期、北側は寒冷なので17年周期と結び付けます。
- 東西ではなく南北の気温差を使い、aは南を示すウ、bは北を示すクです。
問6|同時に出会う年数
a=84、b=182、c=60
- 12年と14年では最小公倍数が84年。12=2²×3、14=2×7なので、2²×3×7=84です。
- 13年と14年は互いに素で13×14=182年。12年と15年は共通因数3を持つため、12×15÷3=60年です。
| 寿命の組合せ | 最小公倍数 |
|---|---|
| 12年・13年 | 156年 |
| 12年・14年 | 84年 |
| 12年・15年 | 60年 |
| 13年・14年 | 182年 |
| 13年・15年 | 195年 |
| 14年・15年 | 210年 |
問7|12年ゼミが1000年間に出会う平均回数
(1)6.4回、(2)11.9回、(3)16.7回
- 平均回数は1000年を同時に現れる周期で割ります。13年ゼミは1000÷156=約6.410回、14年ゼミは1000÷84=約11.905回です。
- 15年ゼミは1000÷60=約16.667回。小数第2位を四捨五入して、6.4回・11.9回・16.7回です。実際の1000年間の開始年による回数ではなく、平均を求めています。
問8|3種類との平均回数の合計
35回
- 丸める前の1000/156+1000/84+1000/60=約34.9817を使います。
- 同時に2種類に出会う場合も2回と数える条件なので、そのまま足して小数第1位を四捨五入し、35回です。
問9|出会いが最少・最多の寿命
最少=13年、最多=12年
- 他の3種類と出会う平均回数を、それぞれの最小公倍数の逆数の和で比べます。13年は1000/156+1000/182+1000/195=約17.0回です。
- 12年は約35.0回、14年は1000/84+1000/182+1000/210=約22.2回、15年は1000/60+1000/195+1000/210=約26.6回。よって最少13年、最多12年です。
第2問|生態系と分解者の役割
この大問で学ぶこと
食べる・食べられる関係を、養分の循環につなぐ
問1|生き物どうしの食べる・食べられるつながり
しょくもつれんさ
- 植物を食べる動物、さらにその動物を食べる動物というつながりは食物連鎖です。
- 設問はひらがな指定なので、答えは「しょくもつれんさ」と書きます。
問3|動物が植物の数を増やす例
解答例:花粉を運び、受粉を助ける。
- グループⅡにはミツバチなどの植物を利用する動物が含まれます。花の蜜や花粉を利用する一方、別の花へ花粉を運ぶ働きがあります。
- 単に「エサを食べる」では植物の数を増やす説明にならないので、受粉を助ける結果まで書きます。
問5|増えるものを選ぶ
ア、オ、カ
- 植物を食べるグループⅡが増えすぎると、捕食するⅢのエサが増え、植物Ⅰは減ります。その後、Ⅱは捕食やエサ不足で減る方向になります。
- 逆にⅡが減りすぎると、Ⅲはエサが減って減り、植物Ⅰは食べられにくくなって増えます。その結果、Ⅱも増える方向へ戻るので、増える箇所はア・オ・カです。
間違えやすい点:変化は一度に起きるのではなく、設問の文の順に追います。
問7|分解されるものと土に含まれるもの
あ=ウ、い=イ
- 死んだ生物も生きた生物も、分解者から見ると養分のかたまりです。したがって「あ」は養分のウ。
- 分解が進むことで植物が利用できる成分を含む土ができるため、「い」は肥料のイです。
問8|分解者が不可欠な理由
ア、カ
- 死体や落ち葉などの分解が進まなければ、地表にそれらがたまります。分解者は養分を循環させ、ほかの生物が使える土をつくる働きを担います。
- 酸素をつくる主な働きは植物の光合成です。分解者が酸素や水を唯一つくるという説明にはしません。
第3問|森と水・窒素の循環
この大問で学ぶこと
水を一時的に蓄える働きと、総量への影響を分ける
問1|浄水場で通常行わない処理
ウ
- 砂や土を沈める沈殿、ろ過、塩素による消毒が浄水処理の基本です。
- 家庭で行うような水の煮沸を、浄水場で水全体に行うわけではありません。したがってウです。
問3|雷と稲の生育の関係
a=ア、b=ウ、c=オ
- 雷の大きなエネルギーにより、空気中の窒素から水に溶けやすい窒素化合物ができ、雨とともに土へ届くという説明です。
- 雨が降ることが多く、植物が使える窒素も供給されるため、本文の説明では稲が豊作になる方向です。単に雷の光そのものが光合成を増やすとは考えません。
問5|森があると川へ出る水の合計が減る理由
解答例:木が根から吸収した水の一部を、葉から蒸散するため。
- 森の土に一時的にためられた水は、後で川へ出る分もあります。それだけでは合計量が減る理由になりません。
- 根が吸収した水が蒸散で大気へ戻る経路を示すことで、川へ流れない分を説明できます。
問6|林の適切な手入れ
ア
- 本文では若い木が窒素を吸収し、木が多すぎると生育や根の発達に影響すると説明されています。適度に枝や木を減らす手入れを選びます。
- 肥料を大量に与えると流出窒素を増やしかねず、落ち葉をすべて除くと保水や養分循環を損ないます。
問7|植え替え後の窒素流出のグラフ
a=ア、b=イ、c=エ
- 伐採直後のⅡでは若木の根が十分育たず、窒素を吸収しきれないため流出量が増えます。
- Ⅲは成長中の木の根が十分発達し、多くの窒素を吸収するため流出が減る期間です。Ⅳは十分成長した木が増えて必要量が小さくなり、流出量が再び増える期間と読みます。
第4問|LEDの光が伸びて見える実験
この大問で学ぶこと
観察条件を変え、原因の候補を一つずつ除く
問3|自ら光を出すもの
ア、オ
- ろうそくの炎と液晶テレビの画面は、自分から光を出して見えます。
- 月やダイヤモンド、投影されたスクリーン、紙幣の光る部分は、外から来た光を反射するものです。光って見えることと光源であることを区別します。
問4|部屋を暗くする理由
解答例:室内の照明が窓ガラスに反射し、街灯の光を見分けにくくするため。
- 明るい室内から暗い外を見ると、室内の光がガラスに映り込みます。
- 照明を消して反射光を減らすと、外の光源を観察しやすくなります。
問5|最初の2つの観察だけで除ける原因
ア、エ
- 光が伸びるときも伸びないときも、外が夜で暗いという条件は共通です。風についても、部屋の内外で変わらない外の状態だけでは見え方の変化を説明できません。
- 一方、温度差やガラスの汚れ、網戸の有無などはこの時点では条件が違うため、まだ候補から外せません。
問6|実験1〜5から分かる原因
カ
- 温度差を作った実験1・2では伸びず、砂ぼこりだけの実験3でも十字には伸びません。
- 網戸を付けた実験4では十字に、細いすき間を作った実験5ではすき間と直角の方向に光が伸びています。これらの結果をまとめると、網戸の細かいすき間が原因と判断できます。
解き直しの進め方
周期は最小公倍数の表を、実験は変えた条件と変えない条件の表を作って復習しましょう。水や窒素の循環は、植物・土・川・大気を矢印で結び、どこへ移るのかを説明できるようにします。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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