2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
開成中学校・2026年度 2月1日入試 算数
2026年度の開成中学校・算数を全4大問・16解説項目で整理します。動点のグラフ、異なる数字で作る分数、材料の模様を含む立方体の切断、六角形の頂点から作る三角形を扱います。作図は問題冊子の点へ書き込めるよう、位置や長さの比を説明しています。
第1問|往復する点と三角形の面積
この大問で学ぶこと
動く直線の交点を、中点と相似で扱いやすくする
(1)RとEの距離のグラフ
(秒,cm):(0,15)→(3,18)→(5,10)→(9,6)→(15,30)→(21,6)→(25,10)→(27,18)→(30,15)
- Pは上辺、Qは下辺にあるので、中間の高さにあるRはPQの中点です。左端からP・Qまでの距離をp・qとすれば、ER=(p+q)÷2です。
- Pが折り返す時刻は3・9・15・21・27秒、Qは5・15・25秒。この時刻でp・qを求め、平均をグラフへ打ちます。
- 各折り返しの間はP・Qが一定の速さで動くので、Rも一定の速さで動きます。示した点を順に直線で結べば完成します。
| 時刻(秒) | ER(cm) |
|---|---|
| 0 | 15 |
| 3 | 18 |
| 5 | 10 |
| 9 | 6 |
| 15 | 30 |
| 21 | 6 |
| 25 | 10 |
| 27 | 18 |
| 30 | 15 |
(2)a|0〜30秒で面積300cm²となる時刻
2回。12.5秒後、17.5秒後
- 三角形EPQはERを共通の高さとして上下の三角形に分けられ、面積はER×15cmです。したがって300cm²となるのはER=20cmのとき。
- 9〜15秒ではERが6から30へ、毎秒4cm増えるので、9+(20−6)÷4=12.5秒です。
- 15〜21秒では30から6へ毎秒4cm減るので、15+(30−20)÷4=17.5秒。この2回だけです。
(2)b|30〜60秒で面積300cm²となる時刻
4回。35秒後、40秒後、50秒後、55秒後
- 30秒後のP・Qは、出発時と同じ位置からそれぞれ反対向きに動きます。したがって後半のERは、前半のグラフを高さ15cmの線で上下反転したものです。
- 後半のER=20は、前半のER=10に対応します。前半で10cmとなるのは5・10・20・25秒なので、30秒を足して35・40・50・55秒です。
(3)Sも動くときの面積300cm²
2回。43と1/3秒後、46と2/3秒後
- 三角形PQSも、上・下の高さが15cmずつなので面積は15×RS。よってRとSの距離が20cmになる時刻を探します。Sは15秒でGへ、30秒でEへ戻り、その後も同じ動きを繰り返します。
- RとSのグラフを重ね、折り返しごとに比べると、距離20cmに届くのは39〜45秒と45〜51秒です。39〜45秒では、SのEからの距離が2t−60、Rは180−4tなので、S−R=6t−240。これが20からt=130/3秒です。
- 45〜51秒では、Sが120−2t、Rが4t−180。S−R=300−6t=20からt=140/3秒です。ほかの区間は両端の距離を確認し、20cmをまたがないことを確かめます。
第2問|異なる数字で作る分数
この大問で学ぶこと
分母を小さくする利点と、残る数字の使い方を比較する
(1)4桁÷2桁の最大値
9876/12=823
- 分母の最小は12。そのとき残った数字から分子を最大にすると9876です。9876÷12=823。
- 分母を13以上にすれば、分子を最大の9876としても9876÷13<823です。したがって、分母12と分子9876の組が最大になります。
(2)a|分数の和の最大値
9864/12+75/3=847
- 1桁の分母を1にすると、2桁の分母は23以上になり、上から大きめに見積もっても9876÷23+98<847です。1桁の分母が2以上で、2桁の分母が13以上の場合も、9876÷13+98÷2<847。よって2桁の分母は12に絞れます。
- 残る3〜9から、右の分数に使う3個を選びます。その3個をa<b<cとすれば、右を最大にする入れ方は(10c+b)÷aで、左の分子は残る4個を大きい順に並べます。
- 3個の選び方35通りを比べると、右を75/3、左を9864/12にする組が最大です。9864÷12=822、75÷3=25、和は847です。最も大きい分子9876を左へ置くだけでは最大になりません。
| 左の分数 | 右の分数 | 和 |
|---|---|---|
| 9864/12 | 75/3 | 847 |
| 9865/12 | 74/3 | 846.75 |
| 9854/12 | 76/3 | 846.5 |
(2)b|17より少し小さい例
1356/97+24/8
- 1356=97×14−2なので、左の分数は14−2/97。右の24/8は3です。
- 和は17−2/97となり、17より約0.0206小さい数です。1〜9をそれぞれ1回ずつ使う条件も確認できます。
第3問|材料を組み合わせた立方体の切断
この大問で学ぶこと
真上からの模様を切断面へ移し、厚さの平均で体積を求める
(1)切断面ABCの黒い部分
上部の左右に1個ずつ、中央下部に1個の長方形
- 解答の三角形をA・Cが上、Bが下になる向きに見ます。ACを8等分し、左から1・3・5・7番目の点を使います。三角形の高さをHとします。
- 左の長方形はAC上の1〜3番目の区間を上辺として、下へH/4。右の長方形は5〜7番目の区間を上辺として、同じくH/4です。
- 中央の長方形はAC上の3・5番目から下ろした垂線の間で、上端はACからH/4、下端は3H/4の高さです。この3か所を斜線にします。上面のひし形の角を切断面へ投影すると、この配置になります。
(2)Dを含む立体Wの黒い体積
40cm³
- 真上から見て、Aを(0,0)、Dを(8,0)、Cを(8,8)に対応させます。切断面は、同じ上面位置で横の差x−yだけ上面から下がるので、D側に残る厚さはx−yです。x≧yの側だけを考えます。
- 黒いひし形のうち、中央右の1個は面積8cm²がすべてD側へ入ります。頂点での厚さは2・6・6・2cmで、向かい合う点の和が8cmとなるため平均4cm。体積は8×4=32cm³です。
- 対角線上の左上と右下のひし形は半分ずつ残り、底面積は各4cm²。厚さは0から2cmへ直線的に変わり、平均1cmなので各4cm³です。残るひし形はD側に入りません。合計32+4+4=40cm³です。
第4問|正六角形の頂点で作る三角形
この大問で学ぶこと
内部の点を先に決め、合同な形を分類して数える
(1)正三角形Aの面積と個数
3cm²、12個
- 正六角形1個は、中心を結ぶと面積1cm²の正三角形6個に分かれます。Aの面積はその3個分、3cm²です。
- 三角形の内部に入る点を先に決めます。中央の正六角形の6頂点には各1個、その外側のくぼんだ6頂点にも各1個のAが対応します。6+6=12個です。
(2)a|二等辺三角形Bの面積
5cm²
- 頂点を結ぶ補助線で正六角形を面積1cm²の小三角形に分け、Bの外側へ出る部分と欠ける部分を足し引きします。面積は小三角形5個分です。
- 同じ5cm²でも合同でない三角形があるため、面積だけでBと同じ形だと判断せず、辺の長さも確認します。
(2)b|Pを内部に含むBと合同なもの
3個
- Pは中央の正六角形の頂点の1つです。Pを囲む三角形を作り、三辺が元の正六角形の辺にならないこと、途中に別の点を通らないことを確認します。
- Bと同じ二等辺三角形に絞ると3個です。内部にもう1点入る候補や、辺が点を通る候補を除いて数えます。
(2)c|Qを内部に含むBと合同なもの
2個
- Qは中央の6頂点ではなく、その外側のくぼんだ頂点です。Pと同じ位置だと考えないようにします。
- Qを内点としてBと同じ辺の組を持つものを残すと2個です。
(2)d|Bと合同なものの総数
30個
- 中央の正六角形の6頂点は、Pと同じ位置関係で各3個。外側のくぼんだ6頂点は、Qと同じ位置関係で各2個です。
- どの三角形も内部の点がちょうど1個なので、この点ごとに分ければ重複しません。6×3+6×2=30個です。
(3)そのほかの種類①|5cm²の不等辺三角形
5cm²、48個。例:B1・E1・F2を結ぶ三角形
- 図の24頂点を、上から下へ7段に分けてA段〜G段と呼び、各段を左から番号付けします。各段の点数は2・4・4・4・4・4・2です。この呼び方でB1・E1・F2を結ぶと、条件を満たす5cm²の不等辺三角形になります。
- 中央6頂点を内部に含むものは各6個、外側のくぼみ6頂点を含むものは各2個。合計6×6+6×2=48個です。面積がBと同じでも、三辺の組が違うので別の種類です。
| 形 | 中央6点の各個数 | 外側の6点の各個数 | 総数 |
|---|---|---|---|
| 正三角形・3cm² | 1 | 1 | 12 |
| 二等辺三角形・5cm² | 3 | 2 | 30 |
| 不等辺三角形・5cm² | 6 | 2 | 48 |
| 不等辺三角形・4cm² | 6 | 4 | 60 |
(3)そのほかの種類②|4cm²の不等辺三角形
4cm²、60個。例:C1・E1・E2を結ぶ三角形
- 同じ頂点の呼び方でC1・E1・E2を結ぶと、条件を満たす4cm²の不等辺三角形になります。
- 中央6頂点を内部に含むものは各6個、外側のくぼみ6頂点を含むものは各4個。合計6×6+6×4=60個です。
- 図へ点の呼び名を書き込んだうえで、例の三角形を結び、辺上の別の点や内部の点数も確かめましょう。
解き直しの進め方
動点は折り返しの時刻、図形の数え上げは内部の点を基準に整理しましょう。三角形は面積が同じでも合同とは限らないため、辺の長さと内点・辺上の条件を別々に確認します。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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