2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
開成中学校・2025年度 2月1日入試 理科
2025年度の開成中学校・理科を、全4大問から主要22項目に分けて解説します。食塩・砂糖の実験、ばねの条件と定数、地球上の移動と天気、クモの巣の比較実験を扱います。数値を求める問題では、表から読み取った関係と計算過程を対応させます。
第1問|食塩と砂糖を調べる実験
この大問で学ぶこと
物質の性質・操作・測定の信頼性を分けて考える
問1|リトマス紙の変化
酸性:青→赤。アルカリ性:赤→青。
- 青色リトマス紙が赤くなるのは酸性、赤色が青くなるのはアルカリ性です。
- 食塩水と砂糖水の区別は、この変化だけではできません。変化の有無で何を判定する試薬なのかを確認します。
問2|実験操作に関する空欄
ア=なめ、イ=変わら、ウ=保護めがね、エ=食塩、オ=蒸発皿、カ=重さ
- 実験器具に入れた物はなめて調べません。加熱で砂糖は焦げますが、食塩は変わりません。飛び散る可能性があるため保護めがねを使います。
- 焦がした残りを水で処理してろ過し、溶けた食塩を蒸発で取り出します。食塩だけの重さを知るには、先に空の蒸発皿の重さを量ります。
問3|最低の食塩の割合
20%
- 冷えた後の皿込みの重さ15.0gから、空の皿14.5gを引くと、回収した食塩は0.5gです。
- 元の試料は2.5gなので、0.5÷2.5×100=20%。途中で少し失った可能性があるため、回収量から分かるのは最低の割合です。
問4|加熱で水がなくなる直前に起きたこと
解答例:食塩が飛び散った。
- 最後まで強く加熱すると、水が少なくなった所で中身が飛び散ることがあります。
- 食塩が外へ失われると回収した重さが小さくなり、求めた割合も実際より小さくなります。操作の出来事と測定誤差を結び付けます。
問5|容器全体の割合を調べる前の操作
均一にまぜて
- 容器の中で食塩と砂糖が偏っていると、一部分だけ取り出した2.5gが容器全体の割合を代表しません。
- あらかじめ均一に混ぜてから取り出すことで、試料と容器全体の割合をそろえます。試料を増やすだけでは偏りが必ず解消するわけではありません。
第2問|ばねの太さ・巻き数とばね定数
この大問で学ぶこと
表の変化を倍率で捉え、複数の条件を順に変える
問1|1cm縮めるのに必要な重さ
40g/cm
- おもりを10g増やすと、ばねの長さは4.75cmから4.50cmへ0.25cm縮みます。
- 1cm縮めるには10÷0.25=40g。表のどの2点を使っても同じ傾きを確認できます。自然の長さは5cmです。
問2|80巻きのばね定数
30g/cm
- 巻き数が10・20・30・40へ増えると、ばね定数は243・121.5・81・60.75となり、巻き数との積が一定です。
- 80巻きでは243×10÷80=30.375。四捨五入して整数の30g/cmです。
問3|金属線の断面積
0.14mm²
- 断面積が0.09から0.18へ2倍になると、定数は54から216へ4倍。定数は断面積の2乗に比例します。
- 121.5÷54=2.25=1.5²なので、断面積は0.09×1.5=0.135mm²。小数第3位を四捨五入して0.14mm²です。
問4|ばね自体の断面積が81mm²のとき
27g/cm
- ばね自体の断面積が9から36へ4倍、すなわち直径が2倍になると、定数は720から90へ1/8倍です。ばねの直径の3乗に反比例すると読めます。
- 断面積が9から81へ9倍なら直径は3倍で、定数は1/27倍。720÷27=約26.667を四捨五入して27g/cmです。
問5|3条件を同時に変えたばね
51g/cm
- 問1の定数40を基準にします。金属線の断面積0.08→0.16は2倍なので定数4倍、ばねの断面積16→36は直径1.5倍なので定数を1.5³で割ります。
- 巻き数27→25は、定数を27/25倍します。40×4÷(1.5³)×27/25=51.2。四捨五入して51g/cmです。
| 変更する条件 | 変化 | 定数へ掛ける倍率 |
|---|---|---|
| 金属線の断面積 | 2倍 | 4 |
| ばね自体の断面積 | 9/4倍(直径3/2倍) | 8/27 |
| 巻き数 | 27→25 | 27/25 |
問6|仕切り左側のばねの長さ
3.4cm
- 問1のばねは自然長5cm、定数40g/cmです。左の長さをa、右をbとすると、仕切りの幅を引いてa+b=8.7−1.1=7.6。
- 仕切りに働く力は左1本と右2本で等しいので、40(5−a)=2×40(5−b)。これより2b−a=5です。
- 2式からb=4.2、a=3.4cm。箱の幅をそのままばねの長さの和にしないようにします。
問7|AC:CB
3:1
- ばねaは自然長5cm・定数40、巻き数を2倍にしたbは自然長10cm・定数20です。板が水平の高さをhとすると、支える力の和は40(5−h)+20(10−h)=50+140。
- これよりh=3.5cm。aは60g分、bは130g分を支えています。板自身50gの分は両端へ25gずつなので、球の分は左35g、右105gです。
- 球の位置の距離比は支える力の逆比となり、AC:CB=105:35=3:1です。
第3問|地球上の移動と天気
この大問で学ぶこと
地球の自転、雲の移動、現地の時刻を対応させる
問1(1)|西へ飛ぶ飛行機Aの8時間後
日付=イ、時刻=カ。12月25日・昼の12時。
- 飛行機Aは24時間で西へ1周するので、地球の自転による太陽の見かけの動きと同じ速さで西へ進みます。太陽に対する位置はほぼ変わらず、現地では昼ごろが続きます。
- 8時間では経度120度分だけ西へ移り、日付変更線をまだ越えないので12月25日です。日付と時刻を別々に確認します。
問1(2)|24時間の飛行中に起こる日の出
A=0回、B=2回
- Aは太陽に対する位置を保つため、昼から夜へ移らず、日の出も起こりません。
- Bは地球の自転方向へ同じ速さで進み、太陽に対する回り方が地表にいる場合の2倍になります。24時間で昼夜を2周期経験するので、日の出は2回です。
問2|ロケットに積む、水素を燃やすための物質
酸素
- 水素は燃料ですが、宇宙空間には燃焼に使える空気がほとんどありません。
- 燃料とともに酸素も運ぶことで、外の空気に頼らず燃焼できます。漢字2字の指定に合わせて酸素と書きます。
問3|天気の説明で誤っているもの
ウ
- 台風の中心には目があり、中心付近では周囲の強風域より風や雨が弱い場合があります。中心から離れるほど一様に強くなるわけでもありません。
- したがって「中心で最も強く、離れるほど弱い」とするウが誤りです。一般の雲の動きと台風の進路を同じ規則で決めないようにします。
問4|降水分布と雲画像の順序
(1)オ、(2)C→A→D→B
- 画像Aでは、西日本へ雨雲が接近している一方、東日本にはまだ広く雲がかかっていません。降水が西側へ集中するオを対応させます。
- 各地の天気では、初日は東京などが快晴、2日目は西日本で雨、3日目は東京・新潟で雨、4日目は東京が快晴へ戻っています。この西から東への変化に合う順はC・A・D・Bです。
第4問|クモの巣と行動を調べる実験
この大問で学ぶこと
確かめた条件と、調べていない条件を混同しない
問1|昆虫とクモの足
あ=6、い=8
- 昆虫の足は胸に3対で6本、クモは4対で8本です。
- ともに節足動物ですが、クモは昆虫の仲間ではありません。足の本数を区別の根拠にします。
問2|さなぎにならず成虫になる昆虫
イ。トンボ
- トンボは卵・幼虫・成虫と育ち、幼虫から成虫になる間にさなぎを経ません。
- モンシロチョウ・カブトムシ・テントウムシは、さなぎを経る完全変態です。
問3|実験1からいえること
ウ
- クモaはAでは300cm²、Bへ移した翌日は200cm²、その次の日にはBでも300cm²の巣を張っています。
- 移した直後には前より小さな巣になるというウが適切です。巣を壊さない対照は調べていないので、毎日張り替えるというイはこの実験だけではいえません。
問4|実験1・2から誤りと判断できること
エ
- クモbはAでもBでも、翌日もその次の日も約450cm²の巣を張っています。したがって、移動先では前より小さい巣になるとするエは誤りです。
- 一方、巣を壊さなければ使い続けるかどうかは、この実験では調べていません。「誤りと分かる」と「まだ分からない」を分けて判断します。
問5|定住性・移住性の比較
①=ア、②=イ、③=ア
- 移住性のクモは新しい場所ではまず小さな巣を張り、エサが取れれば大きくします。取れなければ別の場所へ移って張り直すので、①は小さな、②は新しい場所です。
- 実験で移動直後に小さな巣となったクモaが、この説明に合う移住性のクモです。巣を大きく保つbと区別します。
解き直しの進め方
実験結果は「分かったこと」「調べていないこと」を別に書きましょう。ばねは変えた条件を一つずつ倍率に直し、最後にまとめます。天気の資料は、1地点だけでなく西日本から東日本への変化を合わせて読みます。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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