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開成中学校 2024年度 2月1日入試 理科入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月1日

SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

開成中学校・2024年度 2月1日入試 理科

2024年度の開成中学校・理科を、全4大問から主要23項目に分けて解説します。水溶液と溶解度、月と暦、生き物の分類・生活、スイッチ回路と発熱を扱います。月の位置と回路の作図問題を除き、実験条件や数値の読み取り、選択肢を判断する根拠を整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|水溶液の見分け方と溶解度

この大問で学ぶこと

一つの性質で決めず、複数の実験結果を重ねる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1|水溶液Eの名前

炭酸水

  1. Eは蒸発させても固体が残らず、においがなく、青色リトマス紙を赤くする酸性の水溶液です。
  2. 候補のうち塩酸にも酸性という共通点がありますが、においの結果が異なります。三つの条件を同時に満たす炭酸水と判断します。

問2|水溶液Aの名前

塩酸

  1. Aも蒸発後に固体が残らず、青色リトマス紙を赤くします。さらに、においがあるという結果がEとの違いです。
  2. 与えられた候補と実験結果を組み合わせて塩酸と判定します。実際の実験で直接鼻を近づけてにおいをかいではいけません。

問3|BとCを区別する方法

イ

  1. BとCはともにアルカリ性で、蒸発後に白い固体が残ります。この二つの結果だけでは重そう水と石灰水を区別できません。
  2. 二酸化炭素を加えると、石灰水は白くにごります。この変化の違いを調べるイを選びます。

問4|50℃で水100gに溶けるホウ酸

11g

  1. 水80gには25℃で4.0gが溶け、50℃にすると、さらに4.8gが溶けます。50℃で溶ける総量は4.0+4.8=8.8gです。
  2. 水100g当たりへ直すと8.8÷80×100=11g。「さらに」の4.8gを総量と取り違えないようにします。

問5|25℃でも全部溶かすために加える水

40g

  1. 25℃で水80gに4.0g溶けるので、水100gでは5.0gが限度です。ホウ酸7.0gをすべて溶かす水は7.0÷5.0×100=140g必要です。
  2. 最初からある水は100gなので、追加するのは140−100=40gです。溶液全体の重さではなく、水の重さを基準にします。

問6|実験からいえること

イ・オ

  1. クエン酸水溶液では、濃度を薄くすると酸性が弱くなるというイが実験結果に合います。一方、同じ濃度でも物質が違えば酸性の強さが同じとは限らないのでオも適切です。
  2. pHの数値は酸の重さに単純比例しません。また、調べていない条件で必ず気体が発生する、と実験結果を超えて断定しないことが大切です。

第2問|月の満ち欠けと暦

この大問で学ぶこと

月の周期と太陽の周期を別々に整理する

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1|昔の暦と現在の暦の基準

昔=イ、現在=エ

  1. 昔の暦は月の満ち欠けを1か月の基準とし、太陽に関係する季節の巡りに合うよう、うるう月で調整する太陰太陽暦です。
  2. 現在の暦は太陽に基づく1年を基準にしますが、各月の区切りは月の満ち欠けに合わせていません。昔の暦の「年」まで月だけで決まると考えないようにします。

問2|大の月と小の月を6回ずつ組み合わせた1年

354日

  1. 大の月30日と小の月29日を1組にすると59日です。
  2. 12か月は6組なので、(30+29)×6=354日。太陽に基づく1年より約11日短いため、年ごとに季節からずれていきます。

問3|うるう年の規則

a=うるう年、b=平年、c=うるう年

  1. 西暦が4で割り切れる年は、原則うるう年です。ただし100で割り切れる年は平年、さらに400で割り切れる年はうるう年に戻ります。
  2. 例外の中にも例外があります。1900年は平年、2000年はうるう年となり、4で割れるかだけでは決まりません。

問4|旧暦7月7日の南の空の月

エ

  1. 旧暦の月初めは新月のころなので、7日は新月から約1週間後です。満月へ向かう途中の上弦に近い月になります。
  2. 南の空に見える上弦の月は右側が明るく見えます。この形に合うエを選びます。

問5|うるう月を入れる頻度

エ。19年に7回程度。

  1. 太陰暦12か月は太陽年より約11日短く、19年分では約209日の差になります。
  2. 月1回分を約29.5日とすると209÷29.5は約7。したがって19年に7回程度のうるう月で調整します。現在の暦の「4年に1回のうるう日」とは別の仕組みです。

問6|2023年8月2日の満月の判定

ア。問題の定義ではスーパームーン。

  1. 距離の範囲は40.7万kmから35.7万kmで、差は5.0万kmです。問題の境界Cは40.7−5.0×0.9=36.2万kmです。
  2. 8月2日の距離35.8万kmは36.2万kmより小さいので、指定された定義ではスーパームーンに当たります。「その年で最も近い1回だけ」とは限りません。

第3問|ゲームの虫と実際の生き物

この大問で学ぶこと

分類・食べ物・成長段階を分けて確かめる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1|昆虫ではない生き物

カ・ケ。オカダンゴムシ・ジョロウグモ。

  1. 昆虫の成虫は頭・胸・腹からなり、胸に3対6本の足があります。
  2. オカダンゴムシやジョロウグモは昆虫とは体のつくりが異なります。ゲーム内で「虫」にまとめられていても、理科の分類とは同じとは限りません。

問2|同じ食べ物のグループで種類が最も多いもの

イ・エ・カ・キ・ケ

  1. ナナホシテントウ・アキアカネ・ギンヤンマ・オオカマキリ・ジョロウグモは、ほかの虫などを捕らえて食べるグループです。
  2. チョウ類の蜜、セミ類の樹液などと分けて数えると、このグループが5種類で最多になります。幼虫と成虫で食べ物が違う種類は、設問がどの段階を指すかにも注意します。

問3|冬を越すときの姿

(1)ウ、(2)エ、(3)イ、(4)ア、(5)ア

  1. モンシロチョウはさなぎ、ナナホシテントウは成虫、カブトムシは幼虫で冬を越します。
  2. オオカマキリとエンマコオロギは卵で冬を越します。すべての昆虫が同じ姿で冬を越す、と一括りにしないことが大切です。
冬越しの姿を整理
生き物冬越しの姿
モンシロチョウさなぎ
ナナホシテントウ成虫
カブトムシ幼虫
オオカマキリ卵
エンマコオロギ卵

問4|さなぎになる昆虫

ア・イ・キ

  1. モンシロチョウ・カブトムシ・クロオオアリは、卵・幼虫・さなぎ・成虫と育つ完全変態の昆虫です。
  2. トンボやバッタなどは、幼虫から成虫になる間にさなぎの段階を経ません。見た目の違いだけでなく、成長の順序で判定します。

問5|幼虫の暮らす場所

(1)イ、(2)ウ、(3)エ、(4)イ、(5)ウ

  1. モンシロチョウとショウリョウバッタの幼虫は、問題の分類では葉の裏などです。カブトムシとアブラゼミの幼虫は土の中です。
  2. アキアカネの幼虫はヤゴで、水中に暮らします。成虫が飛ぶ場所から、幼虫のすみかを決めないようにします。

第4問|スイッチ回路と電熱線

この大問で学ぶこと

電流が流れる道をたどってから発熱を比べる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

問1|一つのスイッチを閉じて最も明るくなる回路

ウ

  1. スイッチを閉じた後、電池から豆電球を通って戻る道をたどります。電池2個が直列につながり、豆電球へ大きな電圧がかかるウを選びます。
  2. 電池の数だけでなく向きを確かめます。回路が途切れたままなら、電池があっても豆電球には電流が流れません。

問2|二つとも閉じないと点灯しない回路

オ

  1. 二つのスイッチが同じ電流の道に直列に入った回路では、どちらか一方が開いていると道が途切れます。
  2. オは二つをともに閉じたとき、初めて電池・豆電球を通る閉じた道ができます。並列の別経路があるかも調べます。

問3|二つ目を閉じても明るさが変わらない回路

イ・ウ

  1. 最初のスイッチを閉じた状態と、二つ目も閉じた状態を、それぞれ電池からたどって比べます。
  2. イ・ウでは豆電球にかかる電圧の条件が変わらず、明るさも変わりません。スイッチが増えたこと自体ではなく、豆電球につながる電池の関係を見ます。

問4|電熱線の本数・電流・温度上昇

①6:3:2、②比例、③反比例

  1. 同じ電熱線を直列に1本・2本・3本と増やすと、電流は3A・1.5A・1Aです。同じ時間の温度上昇もこの順の比となり、3:1.5:1=6:3:2です。
  2. この実験のように電源を一定にして直列の本数を変える条件では、温度上昇は電流に比例し、本数に反比例します。電熱線1本の条件を変える別の実験へ、そのまま一般化してはいけません。

問5|最も水温を上げる回転スイッチの位置

d

  1. bではスイッチの先が左の電熱線につながっておらず、電流の道ができません。cでは左の電熱線2本が直列につながります。
  2. dでは右の電熱線1本が電池につながります。同じ電源・同じ時間では、2本直列のcより1本のdの方が回路全体の発熱が大きくなります。見た目の近さではなく、導線が本当に接続しているかを確認します。

問6|モーターが最も速く回る回路

d

  1. 同じモーターに対して、電池の向きと、モーターを通る道に直列につながる個数を比べます。
  2. dでは電池2個を使ってモーターに大きな電圧をかける接続になります。電池の向きは回転方向にも関係するため、速さと方向を区別して考えます。

解き直しの進め方

水溶液は各実験の結果を表にして、共通点と相違点を重ねましょう。月の周期と太陽の周期、昆虫の成虫と幼虫も分けて整理します。回路は電池から戻るまでを指でたどり、接続していない隙間や電池の向きを確かめてから、電流・発熱を比べます。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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