2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
渋谷教育学園渋谷中学校・2026年度 第1回 算数
2026年度第1回の算数全15設問を解説します。計算や場合の数から、整数の逆算、運賃の内訳、二つの四角すいの共通部分まで、条件を式・表・断面へ移す考え方を確かめましょう。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|計算・円・角度・食塩水・場合の数・速さ
この大問で学ぶこと
小問ごとに使う条件を切り替える
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|分数と小数の計算
20.26
- 6.75=27/4、3と5/9=32/9、4と1/2=9/2です。最初の積は24になります。
- かっこ内は11/25+4/3=133/75。これを7/3で割ると19/25=0.76なので、24-4.5+0.76=20.26です。
(2)|小さい円の半円の面積
50.24cm²
- ABは小円の直径でOも円周上にあるので、角AOBは90度です。OA=OB=8cmより、直角二等辺三角形です。
- ABの長さの二乗は8×8+8×8=128。小円の半径の二乗はその1/4で32なので、斜線の半円は32×3.14÷2=50.24cm²です。半径を無理に小数で求めず、その二乗を使います。
(3)|正多角形の辺の向き
111度
- 正三角形の角は60度、正八角形・正六角形の外角はそれぞれ45度・60度です。底辺と平行な補助線を引くと、上側で辺が作る小さい角は180-60-105=15度、180-60-99=21度になります。
- 正多角形の隣の辺へ向きを移し、求める角を作る辺の傾きは45-15=30度、60-21=39度です。従って下側の角は180-30-39=111度。辺を延長するときは、鋭角とその外側の角を取り違えないようにします。
(4)|二つの混合を比べる
350g
- AとBを同量混ぜると5%なので、5%からの濃さの差は同じ大きさで逆向きです。一回目はA150gとBxg、二回目はA400gとB(x+250)gなので、AとBの重さの差はどちらも同じです。
- 従って5%を超える食塩量は両方で同じです。一回目は全体の1%、二回目は全体の0.5%なので、二回目の全体量は一回目の二倍です。400+x+250=2(150+x)からx=350。A2.5%・B7.5%なら、500gで6%、1000gで5.5%となることも確かめられます。
(5)|円周上の点を交差せず組にする
14通り
- ①と結ぶ相手を決めると、その線の両側に残る点を、それぞれ交差しない組に分けます。両側の点数が偶数になる必要があるので、①の相手は②・④・⑥・⑧だけです。
- 二点の分け方は1通り、四点は2通り、六点は1×2+1×1+2×1=5通りです。八点は1×5+1×2+2×1+5×1=14通り。回転して同じに見えても、番号付きの点の組が違えば別の分け方です。
(6)|中心を経由して最短で再会する
出発から139.5秒後
- 円周は314mです。最初は向かい合うので314÷(2.5+1.5)=78.5秒後に会います。渋男さんの進んだ距離は196.25mで、時計回りでCを過ぎDの手前です。次のDまでは235.5-196.25=39.25m、15.7秒かかり、D到着は94.2秒後です。
- DからOまで50mを20秒で進み、O到着は114.2秒後。どの交差点を選んでもOから50mなので、円周へ戻るのは134.2秒後です。この時、敦子さんは反時計回りに117.75+(134.2-78.5)×3=284.85m進み、Aまであと29.15mの位置です。
- Aを選べば、向かい合って29.15÷(2.5+3)=5.3秒後に再会します。B・C・Dなら、進行方向に測った二人の間隔は264.65m・186.15m・107.65mで、いずれも29.15mより大きいため遅くなります。134.2+5.3=139.5秒後です。
第2問|四つの整数と平均・積・差
この大問で学ぶこと
一部の結果から、もとの数を逆算する
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|三個ずつの平均
B、47
- 四つの平均49・53・60・65を全部足すと、もとの各数は三回ずつ使われて三で割られるので、四整数の和そのものになります。和は227です。
- 最も小さい数を除く平均が65なのでA=227-65×3=32。同様にB=47、C=68、D=80です。素数はBの47です。
(2)|六つの積が五種類になる
1156
- E<F<G<Hなら、同じになり得る組はE×HとF×Gです。積を小さい順に並べるとEF、EG、EH=FG、FH、GHなので、EH=FG=1632、FH=2304です。
- FH/FG=H/G=2304/1632=24/17。またF/E=24/17なので、E=17m、F=24m、G=17n、H=24nと置けます。EH=408mn=1632よりmn=4。m<nなのでm=1、n=4です。
- 従ってE=17、F=24、G=68、H=96。空欄いのEG=17×68=1156で、六つの積も408、1156、1632、1632、2304、6528と確かめられます。
(3)|六つの差と和
K=67
- 隣同士の差をa=J-I、b=K-J、c=L-Kと置くと、六つの差はa、b、c、a+b、b+c、a+b+cです。I・J・Lは偶数、Kは奇数なので、aは偶数、b・cは奇数です。
- 最大の差はa+b+cで偶数です。二番目に大きい55は奇数で、a+bになります。cが55だとb+cとa+b+cの二つが55より大きくなってしまうからです。
- 32がaならb=23となり、19はcですが、二番目の差が23となって条件と合いません。従ってb+c=32です。bとcは共に32より小さいので、二番目の差19はb又はcであり、もう一方は13です。
- (a,b,c)は(42,13,19)又は(36,19,13)。和は4I+3a+2b+c=219なので、前者ならI=12、後者ならI=15で偶数条件に反します。よってI・J・K・L=12・54・67・86、K=67です。
| a | b | c | I | 判断 |
|---|---|---|---|---|
| 42 | 13 | 19 | 12 | 偶数条件に合う |
| 36 | 19 | 13 | 15 | Iが偶数でない |
第3問|区間別運賃と乗り降り
この大問で学ぶこと
人数の増減と、乗車した駅を分けて追う
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)朝|各乗車区間の人数
62000円
- A→Bが15人、A→Dが85人、C→Dが20人です。途中で誰も乗らないBと、誰も降りないCの条件を使います。
- 15×200+85×600+20×400=62000円です。全員に同じ運賃を掛けないようにします。
(2)昼|乗車駅別の内訳
71820円
- Cで乗る人数をuとすると、降りる人数は2.5uで、その差が33人なので1.5u=33、u=22、降車55人です。Bで降りる人数をbとすると乗車4b人、終点は100-b+4b-55+22=94。従ってb=9、B乗車36人です。
- C降車55人のうち、Aからの人数がBからより21人多いので、Aから38人、Bから17人です。A→Dは100-9-38=53人、B→Dは36-17=19人です。
- 9×200+38×350+53×600+17×300+19×580+22×400=71820円。人数を各区間に分けてから合計します。
| 区間 | 人数 |
|---|---|
| A→B | 9 |
| A→C | 38 |
| A→D | 53 |
| B→C | 17 |
| B→D | 19 |
| C→D | 22 |
(3)夕方|AからCで降りた人数
13人
- AからCで降りた人数をxとすると、BからCは20-x人です。A→Dは85-x人、B→Dはx人になります。
- 運賃合計は15×200+x×350+(85-x)×600+(20-x)×300+x×580+10×400=64000+30xです。64390円との差390円よりx=13人。C降車の出身駅を一人ずつ入れ替えると合計が30円変わる、と考えても解けます。
第4問|二つの四角すいの共通部分
この大問で学ぶこと
面上の交わりを先に決め、奥行きを使う
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
解くときの着眼点:点の位置を面AEHDで決め、そこから前後方向の長さがどう変わるかを確かめます。
(1)|立体Pの体積
288cm³
- ADの中点IとBCの中点Jを通る直方体の中央断面を考えます。二つの四角すいに共通する部分は、その断面で一辺6cmの正方形になります。
- Pはこの正方形を共通の底面とし、AとDを頂点に持つ二つの四角すいです。それぞれ高さは12cmなので、6×6×12÷3×2=288cm³です。
(2)|面AEHDで見える共通部分
24cm²
- 面AEHDでは、三角形ALHと三角形DLEの重なりを求めます。EからHへを横方向、底面から上へを高さとして見ます。Aは(0,12)、Dは(24,12)、Lは(12,0)です。
- ALとDEの交点をM、DLとAHの交点をN、AHとDEの交点をTとします。相似よりMは(8,4)、Nは(16,4)、Tは(12,6)で、共通部分はL・M・T・Nの四角形です。
- 対角線MNは8cm、LTは6cmで直角に交わります。従って面積は8×6÷2=24cm²です。
(3)|立体Qの体積
208cm³
- 前問の四角形をMNで二つの三角形に分けます。L側の三角形は面積16cm²、T側は8cm²です。前後の方向へ延ばしたQの奥行きは、各点の高さに応じて12cmからその高さを引いた長さになります。
- L・M・N・Tでの奥行きは12・8・8・6cmです。三角形を底面に、上面が平面となる柱状の部分の体積は「底面積×三頂点の奥行きの平均」で求められます。従って16×(12+8+8)÷3+8×(8+8+6)÷3=208cm³です。
- この公式は三角柱を三つの四面体へ分け、各四面体の「底面積×高さ÷3」を足すと導けます。ここでは奥行きの変わり方が直線的であることが条件です。最大の奥行き12cmだけを掛けると、余分な部分まで数えてしまいます。
| 頂点 | 底面からの高さ | Qの奥行き |
|---|---|---|
| L | 0cm | 12cm |
| M・N | 4cm | 8cm |
| T | 6cm | 6cm |
解き直しの進め方
整数の問題は求めた四数から全ての結果を作り直し、運賃は人数の内訳と合計を確認します。立体は先に面上の交点を決め、体積を求める奥行きがどこで変わるかまで説明して仕上げてください。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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