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渋谷教育学園幕張中学校 2026年度 一次 理科入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月1日

SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

渋谷教育学園幕張中学校・2026年度 一次 理科

4大問の実験・表・グラフを読み解きます。計算では何を足し引きしたか、考察ではどの比較から結論を出したかを示し、月食の計算は問題の指定値と丸め方に合わせて説明します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|閉じ込めた空気と大気圧

この大問で学ぶこと

手の力と、空気にかかる力の合計を区別する

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|空気の体積が半分

4000g

  1. 最初の40mLの半分は20mLです。グラフで縦軸20mLの位置から曲線、さらに横軸へたどります。
  2. 手が加える力は4000gです。この問題のgは、はかりの目盛りで表した力の大きさとして扱います。

(2)|関係式の定数

①4000、②160000

  1. 式は(手の力+①)×体積=②です。手の力0・体積40より①×40=②、手の力4000・体積20より(4000+①)×20=②です。
  2. 二つを比べると①=4000、②=4000×40=160000です。手で押さないときも、大気がピストンを押していることを式へ入れます。

(3)|9000gで押す

12.3mL

  1. (9000+4000)×体積=160000なので、体積は160000÷13000です。
  2. 12.307…mLを小数第1位へ丸めて12.3mLです。手の力9000だけを分母にしないようにします。

(4)|50mLまで引く

800g

  1. 体積50mLのとき、ピストンを押す合計の力は160000÷50=3200gです。大気は4000g相当で押すので、差を外へ引く必要があります。
  2. 引く力は4000−3200=800gです。押す力を正とした式では−800に相当します。

(5)|標高の高い実験室

③3200、④128000

  1. 大気が押す力は最初の80%なので、4000×0.8=3200gです。手の力0のときの体積は、改めて40mLにそろえています。
  2. 従って(手の力+3200)×体積=3200×40=128000です。容器内の空気の量も最初と同じだと決め付けません。

(6)|実験2のグラフ

エ

  1. どちらも力0では40mLから始まります。同じ正の力Fなら、実験1は40×4000/(F+4000)、実験2は40×3200/(F+3200)です。
  2. 実験2の方が体積が小さくなるので、出発点が同じで実線が点線より下を通るエです。

第2問|クエン酸・重曹の反応と温度

この大問で学ぶこと

逃げた気体、残った物質、熱の収支を読む

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|反応前後の重さ

X=30.00g、Y=30.48g

  1. Xはカップ8.00g、水20.00g、クエン酸2.00gの合計で30.00gです。
  2. その後に重曹1.00gを加え、二酸化炭素0.52gが外へ出るので、Y=30.00+1.00−0.52=30.48gです。加えた重曹を忘れないことが要点です。

(2)|反応後に残るもの

クエン酸はA・Bに残り、重曹はC・D・Eに残る

  1. クエン酸2.00gに対し、重曹を増やすと二酸化炭素は0.52、1.04、1.38gと増え、その後は1.38gで一定です。C以降はクエン酸を使い切り、重曹が余ります。
  2. A・Bは重曹を使い切っているため、クエン酸が余ります。「沈殿なし」は全ての物質が反応し切ったという意味ではありません。溶けて残るクエン酸も考えます。
反応後に残る原料(○は残る、×は残らない)
測定クエン酸重曹
A○×
B○×
C×○
D×○
E×○

(3)|二酸化炭素の発生量のグラフ

原点から増え、1.38gで横ばい

  1. 測定点は(重曹g,二酸化炭素g)=(1,0.52)(2,1.04)(3,1.38)(4,1.38)(5,1.38)です。
  2. 重曹が不足する間は原点から比例する直線を引き、約2.65gの所で1.38gへ達した後は水平にします。測定点だけを折れ線で結び、2〜3gの間も一律の傾きにしないようにします。
グラフへ打つ測定点
重曹g二酸化炭素g
1.000.52
2.001.04
3.001.38
4.001.38
5.001.38

(4)|過不足なく反応する重曹

2.7g

  1. 重曹1gから二酸化炭素0.52gが出るので、1.38gを出すための重曹は1.38÷0.52=2.6538…gです。
  2. 小数第1位までで2.7gです。表で初めて沈殿がある3.0gを、そのまま必要量にはしません。

(5)K|全体を半量にする

イ:6〜8℃

  1. Kはクエン酸・重曹・水を全て基準Bの半量にしています。反応で出入りする熱も、温度を変える対象の量も、おおむね半分です。
  2. そのため温度低下は基準7.3℃に近く、6〜8℃の範囲です。薬品だけを半量にして水を据え置く場合とは違います。

(5)L|薬品を増やす

ウ:8℃より大きい

  1. Lは水20mLのままクエン酸と重曹を3gずつに増やします。反応する量が増え、熱を吸収する量も増えます。
  2. 基準の7.3℃より大きく下がると考え、ウを選びます。表2の重曹3g・クエン酸2gでも9.6℃下がる結果を参考にします。

(5)M・N|不足する薬品を見分ける

M=ア:6℃より小さい、N=イ:6〜8℃

  1. Mはクエン酸が1gしかないため、それを使い切ると反応が止まります。二酸化炭素は最大約0.69gで、基準1.04gより少ないため、温度低下も小さくなります。
  2. Nは重曹が2gのままなので、クエン酸を3gにしても反応量は基準とほぼ同じです。余ったクエン酸の分も考えて厳密な同温度とは断定せず、6〜8℃を選びます。

(6)|温度が下がる操作

イ・エ

  1. 水に食塩を溶かすときは熱を吸収して水温が下がります。机に吹き付けた消毒用アルコールは、蒸発する際に机などから熱を奪います。
  2. 塩酸とアルミニウムの反応、豆電球への通電、鉄粉の酸化は、選択肢で下線を引かれた対象を温める側です。

第3問|トマトの成長と栄養分の移動

この大問で学ぶこと

葉が作る量と、運ばれた後の割合を分ける

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|光合成の材料

あ=水、い=二酸化炭素

  1. 根から吸収した水と、葉へ取り入れた二酸化炭素を材料にします。
  2. 光は反応を進めるエネルギーで、デンプンなどの栄養分を作ります。酸素は材料ではなく、光合成によって生じる側です。

(2)|呼吸に関わる気体

う=酸素、え=二酸化炭素

  1. 植物も酸素を使って栄養分を分解し、生命活動のエネルギーを得ます。
  2. そのとき二酸化炭素が生じます。明るいときは光合成と呼吸が同時に起こるため、気体の出入りの差と、各はたらきそのものを区別します。

(3)|弱い光のもとでの成長

①処理株、②高い、③強い

  1. ネットをかけた処理株は、無処理株より草丈が大きく伸びています。これは弱い光の環境での形の変化です。
  2. 日かげから抜け出すため、普通葉を高い位置へ伸ばし、より強い光を受ける方向の成長と考えます。草丈が高いだけで収量や全体の栄養量が多いとは判断しません。

(4)|葉を大きくする不利な点

例:葉を維持する呼吸に使う栄養分が多くなってしまう点。

  1. 大きな葉は光を受ける面積を増やしますが、その葉の細胞を維持するにも呼吸が必要です。
  2. 指定語の「栄養分」「維持」を用い、光合成で作った栄養分のうち維持へ消費する分も多くなる、と説明します。

(5)|第一花房への分配率

5%

  1. 光合成量を100とすると、転流した量は40、第一花房へ渡った量は2です。分配率の分母は100ではなく、転流した40です。
  2. 2÷40×100=5%です。「元の光合成量の2%」と「転流したうちの何%か」を混同しません。

(6)|処理株の分配の変化

①根、②上、③第一花房

  1. 図6で処理株と無処理株を同じ測定週で比べます。処理株では根へ分配する割合が低くなっています。
  2. また普通葉8より上にある部分、とくに第一花房へ分配する割合が高い傾向です。0%の横線は葉8の高さを示し、下側の棒も負の分配ではありません。

(7)|図6から読めること

イ・ウ

  1. 四つの週の転流率は、いずれも処理株の方が低くなっています。また両方の株で、第一花房への分配率は1週間後より4週間後の方が高くなっています。
  2. 無処理株の転流率は47.2→71.9→61.0→48.2%で、上がり続けるわけではありません。他の普通葉への分配も図中にあります。

第4問|月食・月の満ち欠けと距離

この大問で学ぶこと

図の比と、問題で指定された近似を使う

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|皆既月食の後の月

約1週間後=ウ、約2週間後=ア

  1. 月食が起こるのは満月のときです。約1週間後は下弦で、南の空では左半分が明るい月です。
  2. 約2週間後は新月で、太陽とほぼ同じ方向にあるため観察できません。月食で暗くなった状態が次の週も続くわけではありません。

(2)|欠け際のクレーターが見やすい理由

横や斜めから光が当たり、影ができるため

  1. 普通の満ち欠けの境目では、太陽光が月面へ斜めに当たり、クレーターの縁や内部に影ができます。
  2. 部分月食の月は満月の配置なので、明るい部分には太陽光がほぼ正面から当たり、凹凸の影が目立ちません。欠け方の原因と、光が当たる向きを分けて説明します。

国立天文台|月食の観察のしかた

(3)|月の軌道での地球の影

9400km

  1. スケッチでは月の直径8.0cmに対し、地球の影の直径23.5cmです。問題で月の直径を3200kmと指定しています。
  2. 3200×23.5÷8=9400kmです。図の下の地平線の向きは、直径の比の計算を変えません。

(4)|五円玉の穴との見え方

384000km

  1. 穴の直径5mmと目まで600mmの比が、月の直径3200kmと距離の比に等しいと考えます。
  2. 3200×600÷5=384000kmです。cmとmmをそろえてから比を使います。ここでは月の実測直径を持ち込まず、問題の3200kmを用います。

(5)①②|月の速さと向き

①毎秒1km、②B

  1. 円周率3として軌道の長さは384000×2×3=2304000kmです。27日=2332800秒なので、速さは約0.988km/秒、整数で毎秒1kmです。
  2. 月は恒星に対して日々東側へ移ります。問題図の地平線と見かけの通り道では、地球の影へ向かう向きはBです。日周運動で空全体が西へ動く向きとは分けます。

(5)③|通り道Xの皆既時間

約53分

  1. 図5の皆既が始まるときと終わるときの月は、互いに接しています。その二つの月の中心間は月の直径と同じ3200kmです。
  2. 問題の指示どおり①で丸めた毎秒1kmを用いるので、3200÷1÷60=53.33…分、整数で約53分です。実際の月食の観測時間そのものを求める設問ではありません。

(5)④|皆既が最も長く続く場合

約103分

  1. 影の中心を通るYでは、月全体が影の中にある間に中心が進む距離は、地球の影の直径から月の直径を引いた9400−3200=6200kmです。
  2. 6200÷1÷60=103.33…分なので約103分です。影の直径全体を、そのまま移動距離にはしません。

(6)|毎月は月食が起きない理由

オ

  1. 月の公転面と、地球が太陽を回る公転面は、完全には平行ではありません。
  2. そのため満月のたびに月が地球の影へ入るわけではなく、影の北や南を通る場合が多くなります。自転と公転の周期が等しいことは、月が同じ面を向ける理由です。

国立天文台|月食とは

解き直しの進め方

グラフの縦軸・横軸と、実験でそろえた条件を確認します。,反応が止まる理由と、物質が余る場所を表で対応させます。,割合の分母、単位、近似の順番を問題文へ戻って確認します。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

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