桜蔭中学校 2026年度 入試 算数入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年11月1日

SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

桜蔭中学校・2026年度 入試 算数

2026年度の桜蔭中学校・算数を、全4大問・17項目で全問解説します。座席と日付の条件整理、正多面体の接合、展示場の最短・最長経路、運賃の端数処理、回転体の体積を扱います。計算結果に加え、最小・最大の根拠や場合の数を漏れなく数える手順まで整理しています。第2問はA・Bを同じ大問内で扱います。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|計算・座席・日付の条件整理

この大問で学ぶこと

数の表し方をそろえ、漏れのない場合分けをする

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|小数と帯分数の計算

ア=8と57/320

  1. 小数を分数に直します。中かっこ内は(31/7)×(11/5)−(41/5−13/4)=671/140です。
  2. 割る数は8と8/21=176/21なので、671/140÷176/21=183/320。最後に35/4−183/320=2617/320=8と57/320となります。帯分数の整数部分を落とさず、かっこの内側から計算します。

(2)前半|47人の座席数の差を最小にする

イ=9、ウ=10

  1. 3人席をx列、2人席をy列とすると3x+2y=47です。列数が同じなら人数は5の倍数ですが、47は5の倍数ではないため差0にはできません。
  2. 差1を試すと、y=x+1で5x+2=47となりx=9、y=10です。逆のx=y+1では5y+3=47を整数で満たせません。差1が実現したので、これが最小です。

(2)後半|連続するどの人数でも座れる最小人数

エ=25

  1. すでに3人席2列と7人席1列、合計13人が座っています。残りを3人と7人の組合せで作れればよいことになります。
  2. 残り11人は3人席と7人席では作れないので、合計24人は不可能です。14以上24以下から始めると、いずれ24人にぶつかるため条件を満たしません。
  3. 25・26・27人では残りが12=3×4、13=3×2+7、14=7×2で実現します。以後は各場合へ3人席を1列ずつ足せるので、すべての人数を作れます。

(3)①|8桁の日付で二つの和が等しい日

オ=1月30日、10月10日、10月21日、11月20日、12月30日

  1. 2026の奇数番目の和は4、偶数番目の和は6です。月の十の位+日の十の位から、月の一の位+日の一の位を引いた差が2なら、全体の和が一致します。
  2. 1月では日の十の位−一の位が3となる30日。2〜9月は必要な差が4以上となり作れません。10月は差1の10日・21日、11月は差2の20日、12月は差3の30日です。
  3. 11月31日のように、数字の条件を満たしても存在しない日付は除きます。2026年は平年です。

(3)②|年と月日の和で条件を満たす日数

カ=24個

  1. 2026+100×月+日を4桁で表します。下2桁は26+日で27〜57の範囲となり、月ごとに上2桁が決まります。
  2. 例えば1月の上2桁は21です。下2桁の十の位−一の位が−1となれば左右の和が等しくなり、34・45・56、すなわち8・19・30日が該当します。
  3. 同じ手順で各月を調べると、個数は順に3・2・3・3・3・2・1・0・0・2・2・3。合計24個です。2月は28日、4月などは30日までという日付の条件も反映します。
月ごとに該当する日を確認
月該当する日個数
1月8・19・30日3
2月7・18日2
3月6・17・28日3
4月5・16・27日3
5月4・15・26日3
6月14・25日2
7月24日1
8・9月なし0
10月10・21日2
11月9・20日2
12月8・19・30日3

第2問|正多面体の接合と展示場の経路

この大問で学ぶこと

つなぐ数の規則と、経路の上限・下限を見つける

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

A(1)|正四面体ののりしろ

30cm²

  1. のりしろ1枚は幅2cm・長さ6cmの長方形から、四隅の直角三角形を取り除いた形です。面積は2×6−1×1÷2×4=10cm²です。
  2. 正四面体の辺は6本。展開図で4面をつなぐのに使うテープは3か所なので、残り3辺にのりしろを付けます。10×3=30cm²です。

A(2)|正八面体のテープとのりしろ

テープ7か所、のりしろ50cm²

  1. 8枚の面を一つの展開図へつなぐには、面の数より1少ない7か所の接合が必要です。
  2. 辺は8×3÷2=12本なので、のりしろで閉じるのは12−7=5か所。1枚10cm²より、合計50cm²です。面ごとに3辺を数えると、同じ辺を2回数える点に注意します。

A(3)|正二十面体のテープとのりしろ

テープ19か所、のりしろ110cm²

  1. 20枚の面をつなぐテープは20−1=19か所です。辺の総数は20×3÷2=30本です。
  2. 組み立てるときに閉じる残りの辺は30−19=11本なので、のりしろは10×11=110cm²です。面数が変わっても同じ数え方を使えます。

B(1)|5展示場を見学する最短経路

[1]→[6]→[11]→[16]→[21]、1時間58分

  1. 5か所を見るには、最初の[1]の後に少なくとも4区間移動します。1区間の最小距離は上向きの270mなので、移動は最低でも270×4=1080mです。
  2. 最も左の列を上へ進めば、この下限を実現できます。時速3.6kmは毎分60mなので移動18分、見学は20×5=100分。合計118分=1時間58分です。

B(2)|最長時間と展示場の選び方

2時間22分、78通り

  1. 出発点から右へ最大4列、上へ最大4段進めます。斜め1区間450mは、右360m+上270m=630mより短いので、距離を最大にするには斜めを使わず、[25]まで右4列・上4段の合計2520mを進みます。
  2. 2520÷60+100=142分=2時間22分。見学の間に方向転換できないため、5か所の見学でできる4区間を、右向きと上向きに分けて数えます。
  3. 右3区間・上1区間では、方向の並びが4通り、右4列の分け方が(1,1,2)の並べ方3通りで12通り。右1区間・上3区間も12通りです。
  4. 右2区間・上2区間では方向の並び6通り、右4列の分割は(1,3)(2,2)(3,1)の3通り、上も3通りで54通り。合計12+12+54=78通りです。

第3問|IC運賃と切符運賃

この大問で学ぶこと

切り捨てと四捨五入を、計算する順序どおり扱う

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)|大人は同額で子どもの切符が安い税抜き運賃

191円、228円、246円、264円

  1. 大人のIC運賃と切符運賃が同じなら、その額は10円の倍数です。子どもの切符だけが安くなるのは、その半額が10円の倍数にならず、下の10円単位へ切り捨てられる場合です。
  2. 大人の共通額は20で割ると10余る額です。税抜き180〜280円に対応するIC運賃198〜308円では、候補は210・230・250・270・290円となります。
  3. 税抜き運賃をn円とするとICは11n÷10の小数点以下切り捨てです。230円は整数のnから作れず、残りはn=191・228・246・264に対応します。それぞれ切符の四捨五入も同額になります。
大人と子どもの運賃を照合
税抜き大人IC=切符子どもIC子ども切符
191円210円105円100円
228円250円125円120円
246円270円135円130円
264円290円145円140円

(2)|A駅からB駅までの大人IC運賃

168円、188円、228円、248円、268円、288円、308円、328円、348円、368円、388円、408円、448円

  1. A→Bの大人ICをI円、B→Cの大人切符をT円とするとI+T=608です。Tは10円の倍数なので、Iは一の位が8の偶数です。子どものICはI÷2です。
  2. 大人切符を20円単位で表せるときだけ、その半分が子どもの切符と一致します。Tが20で割って10余ると、子どもの切符は大人の半額より5円安くなり、子どもの合計304円を満たせません。
  3. したがってTは20の倍数、Iは20で割って8余る額です。税抜き最低140円から、大人ICは最低154円、大人切符は最低150円です。Tは20の倍数なので最低160円となり、Iの候補は168から448まで20円刻みです。
  4. IC運賃は税抜き整数nから11n÷10を切り捨てて作るため、11で割って10余る額はできません。候補の208円と428円を除くと、上記13通りです。

第4問|3色の図形がつくる回転体

この大問で学ぶこと

円柱から穴を引き、斜めの部分は移してまとめる

解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。

(1)ア|赤色をCDのまわりに回す

ア=36

  1. 赤色の外側は半径3cm・高さ5cmの円柱です。中央の穴を回すと、外半径2cm・内半径1cm・高さ3cmの空洞ができます。
  2. 体積は{3²×5−(2²−1²)×3}×3.14=36×3.14cm³。解答欄には係数の36を書きます。

(1)イ|青色をCDのまわりに回す

イ=81

  1. 青色全体の外枠は、半径3〜6cm、高さ5cmの円筒です。白い穴は半径3〜4cmと5〜6cmの二つで、ともに高さ3cmです。
  2. 係数は(6²−3²)×5−{(4²−3²)+(6²−5²)}×3=135−54=81です。回転軸からの距離を半径として読みます。

(1)ウ|黄色をCDのまわりに回す

ウ=565.2cm³

  1. 黄色の外枠は半径6〜9cm、高さ5cmの円筒で、体積の係数は(9²−6²)×5=225です。中の白い三角形2個を取り除きます。
  2. 上の白い三角形を、CD軸に平行に下へ2cm移すと、下の白い三角形と合わせて半径7〜8cm・高さ3cmの長方形を埋めます。軸に沿って移しても回転した体積は変わりません。
  3. したがって二つの白い部分の係数の和は(8²−7²)×3=45。黄色の体積は(225−45)×3.14=565.2cm³です。

(2)エ|赤色と青色をEFのまわりに回す

エ=105

  1. 赤と青を合わせた外枠は、半径5cm・長さ6cmの円柱です。白い穴はそれぞれ高さ1〜4cmの範囲にあり、横幅1cmの穴が3個あります。
  2. 取り除く空洞の係数は(4²−1²)×3=45。全体の係数150から引き、5²×6−45=105です。

(2)オ|黄色をEFのまわりに回す

オ=188.4cm³

  1. 黄色の外枠は半径5cm・長さ3cmの円柱で、係数は75です。下の白い三角形の回転体は半径3cm・高さ1cmの円すいなので係数3です。
  2. 上の白い三角形の回転体は、半径5cm・高さ1cmの円柱から、半径5cmと2cmの円すい台を引いたものです。円すい台は大きい円すいから小さい円すいを引いて求めます。
  3. 斜めの線を軸まで延ばすと、半径5の円すいの高さは5/3cm、半径2の円すいの高さは2/3cmです。円すい台の係数は{25×(5/3)−4×(2/3)}÷3=13。上の白い部分の係数は25−13=12です。
  4. 黄色の係数は75−3−12=60。体積は60×3.14=188.4cm³となります。

解き直しの進め方

日付と運賃では、数字の条件を満たす候補を出してから、実際の日付や運賃として存在するかを確かめましょう。最短・最長は先に限界を求め、その値を実現する経路を示します。回転体は軸からの距離を半径に直し、外枠と取り除く部分を分けて、最後に円周率を掛けます。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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