2026年8月19日
予習シリーズ社会5年上の進め方【四谷大塚の予習シリーズ5上第6回 公害と環境問題】
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目次
1. はじめに:この記事を読んで得られるメリットと実戦力
予習シリーズ5年上第6回のテーマは「公害と環境問題」です。工業分野の学習からつながる単元であると同時に、地球温暖化やSDGsといった今まさに世の中で話題になっているテーマとも直結しており、中学受験社会の中でもトレンド中のトレンドと言える単元です。典型的な出題としては、熱帯林の減少、砂漠化、オゾン層の破壊、酸性雨、地球温暖化などが挙げられ、近年は出題率も高い傾向にあります。SDGsという言葉自体への関心が世の中から薄れない限り、しばらくは要注意テーマであり続けるでしょう。
【本記事を読むメリット】
この記事を読むことで、公害を整理する最大のコツである「原因と結果」の対応関係を、4大公害病や地球規模の環境問題ごとに具体的に押さえられるようになります。また、解決策を記述させるタイプの入試を受ける場合に備えて、どこまで踏み込んで理解しておくべきかの目安も分かります。
2. 国内の公害:4大公害病と公害対策の歴史
◆公害とは何か、なぜ問題になったのか
公害とは、人々の活動によって環境に悪影響が生じることを指します。特に問題が深刻化したのは、戦後の高度経済成長期です。この時期は工業がとにかく右肩上がりで発展していく一方、企業側が環境への配慮をせずに排水や排煙を垂れ流してしまったため、各地で深刻な健康被害や環境破壊が発生しました。
公害と一口に言っても種類はさまざまです。予習シリーズ56ページにある大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下という6つの種類は、漢字を見れば内容がイメージできるものがほとんどなので、まずは名称と内容をひと通り一致させておきましょう。なお、公害の種類別の苦情件数の割合を見ると、2019年の時点では「騒音」がトップになっています。大気汚染との差はそれほど大きくないため、最新のデータでは順位が入れ替わっている可能性もある点は意識しておくとよいでしょう。
🏭 光化学スモッグの仕組み
公害の関連事項として、光化学スモッグも押さえておきたいポイントです。自動車の排気ガスに含まれる物質が、太陽の光と反応することで有害な物質に変わってしまい、目や喉の痛みなどの被害を引き起こします。夏の、風の強い日に発生しやすいという特徴も合わせて覚えておきましょう。かつては「光化学スモッグ注意報」が頻繁に出されていましたが、近年は以前ほど耳にする機会が少なくなっています。
◆足尾銅山鉱毒事件と4大公害病
公害の歴史を語るうえで欠かせないのが、日本最初の公害事件とされる足尾銅山鉱毒事件です。栃木県の足尾銅山から流れ出た有害な物質が原因となり、渡良瀬川の流域で田畑が荒れ、魚が死んでしまうという被害が発生しました。「渡良瀬川」「栃木県」という具体的な地名は入試でも問われやすいポイントなので、セットで覚えておきましょう。
そして、公害と言えば最も重要なのが4大公害病です。まずは位置(地図上のどこで発生したか)を押さえたうえで、それぞれの原因物質と被害の内容を一つずつ整理していくことが大切です。
⚠️ 4大公害病はセットで整理する
水俣病:熊本県水俣市で発生。原因物質は有機水銀で、汚染された魚を食べた人々の神経が壊され、体が動かなくなるなどの被害が出ました。
新潟水俣病(第二水俣病):新潟県阿賀野川流域で発生。水俣病と同じく有機水銀が原因です。
イタイイタイ病:富山県神通川流域で発生。原因物質はカドミウムで、体内に取り込まれると骨がもろくなり、骨折しやすくなる(その痛みから「痛い痛い病」と呼ばれる)という被害が出ました。
四日市ぜんそく:三重県四日市市で発生。石油コンビナートから排出された亜硫酸ガスが原因物質で、呼吸困難になる患者が発生しました。
このように「発生地域」「原因物質」「被害の内容」の3点をセットで覚えることが、原因と結果を整理するという公害単元攻略の基本です。
◆国と地方公共団体の取り組み
高度経済成長期に人々の健康や環境に深刻な被害が出たことを受け、国は対策に乗り出しました。1971年には環境庁が設置され、環境に関する行政を担う役所として機能するようになります。この環境庁は、現在では環境省へと格上げされています。また、役所が動くためには法律の整備も必要になるため、環境基本法が定められました。もともとは公害対策基本法という法律があり、それが後に環境基本法として整備し直された、という流れも押さえておくとよいでしょう。
さらに、公害の実情は地域ごとに異なるため、日本全国で一律に定められる法律だけでは対応しきれない部分があります。そこで、都道府県や市町村が地域の実情に合わせて独自に定める決まりを条例といいます。「環境庁(環境省)」「環境基本法」「条例」という3つの用語は、それぞれの役割の違いを意識しながら整理しておきましょう。
3. 地球規模の環境問題とわたしたちにできること
◆地球温暖化と二酸化炭素
国内の公害に続いて登場するのが、地球規模の環境問題です。1993年には、地球規模で環境問題が叫ばれるようになったことを受けて、日本でも環境基本法が定められました。地球規模の環境問題の代表格が地球温暖化です。化石燃料を燃やすと二酸化炭素が発生し、この二酸化炭素には地表の熱を逃がしにくくする温室効果があるため、結果として地球全体の気温が上昇してしまいます。
地球温暖化が進むと、台風が発生しやすくなったり大雨が増えたりするなど気象への影響が出るほか、南極の氷が溶けることで海水面が上昇し、水没してしまう土地が出てくることも懸念されています。なお、二酸化炭素の排出量の割合は中国が1位となっており、上位の顔ぶれはある程度固定化しています。日本の割合は面積の割には大きいものの、上位国と比べるとそれほど突出してはいない、という位置づけで理解しておくとよいでしょう。
🌏 地球規模の環境問題は4種類セットで
熱帯林の減少:赤道付近は降水量が多く木がよく育つため熱帯林が広がりますが、これが切り出されることで二酸化炭素を吸収する働きが弱まり、地球温暖化を進めてしまいます。
海洋汚染:海に捨てられたプラスチックごみなどが原因で、海の生き物の体内にマイクロプラスチックなどの有害な物質が蓄積することが指摘されています。
酸性雨:酸性の雨が降ることで銅像などの金属がさびたり、森林が枯れたり、川に流れ込んで魚に被害が及んだりします。工業が盛んな国の上空で発生しやすいという特徴があります。
オゾン層の破壊:地球にはオゾン層と呼ばれる層があり、紫外線を吸収して私たちを守ってくれています。しかし、スプレーや冷蔵庫に使われていたフロンガスの影響でオゾン層が破壊され、南極上空にはオゾンホールができてしまいました。現在はフロンガスの使用が規制され、オゾン層は少しずつ元に戻りつつあります。
◆持続可能な開発とわたしたちにできる取り組み
これらの環境問題の解決に向けたキーワードが、持続可能な開発です。一時的に大きな努力をするのではなく、無理なく続けられる形で環境への負荷を減らしていく考え方で、SDGs(持続可能な開発目標)という言葉とセットで押さえておきたい用語です。
具体的な取り組みとしては、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の生活スタイル、食品ロスをなくす取り組み(余った食品を集めるフードバンクなど)、エコカーの普及などが挙げられます。エコカーには、ガソリンと電気を使い分けて走るハイブリッド車、充電した電気だけで走る電気自動車、水素と酸素を反応させてつくった電気で走る燃料電池車の3種類があり、それぞれの仕組みの違いも整理しておくと安心です。
📝 記述対策のポイント
環境問題は「原因→結果」という因果関係で整理されている単元です。用語を単独で覚えるのではなく、常に「何が原因で」「どのような結果が生じるのか」をセットで説明できるようにしておくことが大切です。解決策を記述させる学校を受験予定の場合は、3Rやエコカーのように「何をすれば、どの原因が減らせるのか」まで一歩踏み込んで理解しておきましょう。
4. まとめ・解説動画(タイムスタンプ付き)
今回学習した公害と環境問題は、4大公害病のような国内の歴史的な公害と、地球温暖化やオゾン層の破壊といった地球規模の環境問題の2つに大きく分けて整理するのがポイントです。どちらも「原因」と「結果」をセットで押さえることが得点力に直結します。動画では、水俣病についてさらに詳しく取り上げた「ちょっとくわしく」の内容にも触れられていますが、ここでも問われるポイントは変わらず原因と結果です。そこだけを押さえておけば十分に対応できます。
📺 動画インデックス:各回の解説へ直行
以下の「▶ 再生開始」ボタンをクリックすると、それぞれの回の社会の解説が始まる秒数から直接再生されます。お子様の復習や、家庭学習での親御様の確認にぜひご活用ください。
| 学習回 | 主なテーマ | 解説を再生する |
|---|---|---|
| 第6回 | 公害と環境問題 | ▶ 再生開始 (29:22〜) |
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