2026年11月4日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
駒場東邦中学校・2024年度 2月1日入試 国語
村上雅郁「きみの話を聞かせてくれ」の「タルトタタンの作り方」を素材とする物語文です。ケーキ作りを通じた交流を手掛かりに、主人公と祇園寺先輩が、周囲の期待する像と自分のあり方の違いへ向き合う過程を読みます。記述の解答例は進塾独自の一例です。
漢字・語句|問1〜2|漢字と語句
この大問で学ぶこと
人物の印象を表す語を文脈で読む
問1 1
逆光
- 光が後ろから当たり顔が見えにくい場面です。光の向きの語です。
問1 2
意外
- 予想に反していることです。意思の意と外を使います。
問1 3
容姿
- 顔や姿かたちです。容器の容、姿勢の姿を書きます。
問1 4
解放
- 縛られた状態から自由になる意味です。扉などを開ける開放と区別します。
問1 5
他言
- ほかの人へ話すことです。言葉を使って他人へ伝える意味を確かめます。
問1 6
殺気
- 相手へ攻撃しそうな気配です。殺の部品を正しく書きます。
問1 7
接点
- 人とのつながりが生まれる箇所です。接するの接を使います。
問1 8
拾
- インターネットで情報を拾う文脈です。捨てるの捨と混同しません。
問1 9
気配
- その場に感じられる様子です。気と配の二字をそろえます。
問1 10
額
- 顔のひたいです。お金の額と同じ字を使います。
問1 11
証明
- あることが正しいと明らかにする意味です。証の言偏に注意します。
問1 12
神聖
- 侵しがたい大切なものという文脈です。神のしめす偏、聖の下の王を書きます。
問1 13
文武
- 学問と武道です。勉強と剣道などを両立する先輩の人物像に対応します。
問1 14
険
- 顔つきに険があるという表現です。険しいの険を使います。
問1 15
群
- ひとかたまりになった人々という文脈です。君と羊の組を確認します。
問2 A〜Cの語句
Aイ、Bア、Cオ
- 凛としたは、引き締まったきりりとした様子。おごそかなは、近寄りがたく重々しい様子。黄色い笑い声は、かん高い笑い声です。
- 祇園寺先輩の初登場、主人公の真剣な言い方、からかう女子たちの声へ戻し、場面の印象と一致させます。
交流と気づき|問3〜8|先輩との交流と型への気づき
この大問で学ぶこと
好意的な言葉も相手を縛る場合を考える
問3 黒野先輩のため息
例:話を切り出さない祇園寺先輩にあきれたから。
- 25字以内で、ため息をついた人と、その原因になった人を分けます。主人公が勝手に誤解したことではなく、先輩が本題を言えずにいる場面へ戻ります。
問4 女子のお菓子作りが理解されやすい理由
例:お菓子作りは女の子がするものだという偏見があるから。
- 30字以内で、理解されやすさの背景にある社会の固定観念を答えます。女性に生まれつき料理の能力がある、と説明するのではありません。
問5 衝撃を受けた理由
イ
- 主人公自身には先輩の語る考え方が心地よくても、友人だった女子には、女の子と関わりたくないと響いていたことに気付きます。自分の意図と、相手が受け取る意味のずれが衝撃です。
問6 先輩が不自由になった変化
例:従来の女の子らしさを拒んで自分らしく生きていたはずが、周囲の期待する格好いい女子像を守ろうとして、好きなことさえできず不自由になったこと。
- 80字以内の例で69字です。古い女性像から離れたことだけでなく、別の格好いい像に縛られたという変化を示します。
- 強く、格好よく、自由に生きることと、その姿を他人の期待に合わせて守り続けることは違います。ケーキを食べることすら許せなくなった行動が具体例です。
問7 兄の言葉をそのまま先輩へ使えない理由
エ
- 兄は周囲に認められた優等生として自分の道を進めるのに対し、主人公は周囲の言葉で傷ついてきました。同じく偏見や期待に苦しむ祇園寺先輩へ、自分の道を行けばよいと簡単に言い切れません。
問8 二人を「ぼくら」と考えた理由
例:自分らしく生きたいのに、周囲に決めつけられるという同じ苦しさを感じたから。
- 45字以内で、性別や趣味が同じだからではなく、他人にあり方を定義されたくないという共通点を答えます。
- かっこいい女子像を守る先輩と、かわいい・女子らしいと見られる主人公は、外見上は反対でも同じ問題を抱えています。
結末と全体|問9〜12|最後の行動と現実への応用
この大問で学ぶこと
相手の尊厳を守る強さを結末から読む
問9 先輩ともっと話したい思い
オ
- 先輩の言葉を通して、自分が嫌だと感じていたことがはっきりしたため、その思いを先輩へ伝えたいと考えています。自分だけで強くなって先輩を守るというアや、恋愛感情へまとめるウは本文にありません。
問10 主人公の変化と女子への思い
例:容姿や趣味を性別の型に当てはめられる苦しさを抱えていたが、同じ思いを持つ祇園寺先輩との交流を通じ、好意的な言葉でも本人のあり方を決めつけるのは尊厳を傷つけると気づき、自分が自分であるために他人の偏見へ立ち向かう強さを持とうとした。
- 100〜130字の指定に対し、この例は115字です。初めの苦しさ、先輩との交流での気づき、結末で持とうとする強さを順に入れます。
- 女子を単に嫌っている、前向きになった、というだけでは結末の怒りと結び付きません。からかう相手へ声を上げるのは、誰かの型へ押し込められないための行動です。
問11 本文から読み取れること二つ
ウ・カ
- ウは、なぜ恥ずかしいのかという主人公の問いが、先輩に自分を縛っていた像を見直すきっかけを与える点です。カは、女子の言葉が甘いにおいへの反応と、何かを隠しているのではないかという探りの二つに読める点です。
- 祇園寺という姓の神聖さとウサギのイメージが一致しないから悩んだというアや、黒野が自分のケーキを否定されてむっとしたというエは、話の焦点を外しています。
問12 「らしさ」の具体例
例:日本代表の選手に、容姿を理由に「日本人らしくない」と言うこと
- 本文の性別の話だけでなく、国籍・職業・年齢などの型で他人を決め付ける場面へ広げます。この例は、その発言を正しいとするのでなく、本人のあり方を一方的な像で測る偏見の例です。
- 受験生ならこうあるべきという押し付けと同じように、本人が実際に何をし、何を大切にしているかを見ず、見た目や属性だけで判断している点が共通します。
解き直しの進め方
人物の発言を、意図・相手の受け止め・その後の行動に分けます。「自分らしく」と一言でまとめず、何に縛られ、何を守ろうとしているのかを本文の場面で説明しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
志望校の過去問を、次の学習計画へ
点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。
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