2026年11月4日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
駒場東邦中学校・2025年度 2月1日入試 国語
いとうみく「天使のにもつ」を素材とする物語文です。職場体験中の風汰がしおん君と関わり、言葉にしにくい疑い、自分の無力さ、今できる応答へ向き合う過程を読みます。記述例は進塾独自の一例であり、同じ要点を満たすほかの表現も考えられます。
漢字・語句|問1・3〜6|漢字と語句
この大問で学ぶこと
文脈に合う意味を選び、文字を正確に書く
問1 1
臓器
- 体内の器官を表す語です。臓の月偏と、右側の臣などの形を確認します。
問1 2
成犬
- 成長した犬を表します。「成長」の成です。
問1 3
軽度
- 病気などの程度が軽いことです。重度と対比して意味を確認します。
問1 4
荷
- 重荷という語です。負担として引き受けるものを表します。
問1 5
晩
- 昼や朝との対比で夜を表します。日偏の晩を書きます。
問1 6
連行
- 人を連れて行くことです。連と行の二字をそろえます。
問1 7
路地
- 大通りから入る細い道です。道路の路、土地の地を使います。
問1 8
印象
- 人や出来事から受ける感じです。象の画を省略しないようにします。
問1 9
誤作動
- 機械などが意図と異なる働きをすることです。誤りの誤と動くの動を使います。
問1 10
案外
- 予想と違って意外に、という意味です。案内の案を使います。
問1 12
痛
- 身体が痛む文脈です。やまいだれの中の形を確認します。
問1 13
準備
- 必要なことを前もって整える意味です。準の下部の十を落とさないようにします。
問1 14
余計
- 必要以上であることです。「余裕」の余を使います。
問1 15
加減
- 量や程度を調整する意味です。加えることと減らすことの組です。
問1 11の扱い
提供解答では「解答なし」
- 提供された解答資料はこの項目を「解答なし」としています。この解説でも、漢字への置き換えを独自に断定したり、採点上の扱いを推測したりはしません。ほかの14項目とは分けて確認します。
問3 胃袋と心の関係
ウ
- 空腹で悪い方へ考えてしまうなら、まず食べてから考えるという意味です。食べた量だけ腹囲も大きくなるというイや、自己肯定感には食欲が不可欠というオへ一般化しません。
問4 共通する漢字
息
- 走って息が上がり、のどを使って息を飲み込むという二つの慣用的な表現です。別々の場面で同じ字を使えるかを確認します。
問5 B・Cの語句
Bオ、Cア
- おせっかいな人は、何かと人の世話を焼きたがる人。目を凝らすは、注意を集中してじっと見ることです。本文では、子どもの居場所を探そうとする先輩と、門の外から園内を見る風汰の行動へ対応します。
問6 仕事の責任
エ:義務
- 保育士が守るべき決まりとして個人情報を扱う場面です。個人の好みや信念ではなく、職業上守らなければならない義務として読みます。
前半から中盤|問2・7〜9|無責任さへの気づきと疑惑
この大問で学ぶこと
言葉にすることへの恐れを読み取る
問2 自分への評価
例:飼う覚悟もないのにチビを連れ出した無責任な人間だ。
- 30字以内で、守る覚悟を持っていなかったことと、安易に連れ出した行動をまとめます。捨てられた犬がかわいそうだった、という感想だけでは自分への評価になりません。
問7 大丈夫だと繰り返す気持ち
例:しおん君が母親に大切にされていない疑いを言葉にすると現実になってしまいそうで怖く、大丈夫だと自分に言い聞かせ安心したい気持ち。
- 80字以内で、疑いの内容、言語化への恐れ、自分を安心させる働きまで書きます。すでに無事を確認できたから安心しているのではありません。
- 新聞やテレビで見る語が、自分の知っている子どもと結び付いたために重みを増す場面です。風汰が虐待かどうかを確定した、と断定する説明にも注意します。
問8 泥んこになってほしいという願い
例:母親に嫌われる心配を忘れ、自由に泥んこ遊びを楽しんでほしい。
- 40字以内で、ただ体を汚してほしいのではなく、母親への気遣いから解放されてほしいと説明します。汚れると母親が怒ることを恐れ、遊びを我慢する様子が根拠です。
問9 母親の言葉の意味
イ
- 布団に乗ってよいかと本人へ尋ねる形ですが、実際には母親の望むように体を動かさせています。しおん君が驚いてすぐ布団から下りる反応まで合わせると、自由に選ばせる質問ではないことが読み取れます。
結末と全体|問10〜13|うそ・小さな手・作品全体
この大問で学ぶこと
できないことと今できる関わりを分ける
問10 誰かが気づかせるべきこと
例:母親に愛されたい一心で寂しさや悲しさを隠し、平気なふりで笑うしおん君に、その気持ちを我慢しなくてよいと誰かが伝えるべきだということ。
- 90字以内で、母親に嫌われまいとする理由、笑顔という行動、本心を隠さなくてよいという必要な働きかけをつなぎます。
- この場面のうそは、人をだまして得をするためのものではありません。相手に愛されるため、自分の苦しさを隠してしまううそです。
問11 手を握り返す思い
例:自分には家庭の問題を解決する力はないが、今だけでも手を握り返して、慕ってくれるしおん君に愛情を返したい。
- 60字以内で、無力感と小さな応答を両方書きます。「それだけだ」には、大きな解決はできなくても、この瞬間にできる関わりはあるという自覚が表れています。
- しおん君の家庭の問題を引き受ける決意まで書くと、結末で示される風汰の限界を越えてしまいます。
問12 ア・イの正誤
ア×、イ×
- 林田は目上目下を重視して厳しく規律を押し付ける人物ではありません。まーくんセンパイも、関係ないと言いながら結局風汰を園へ送り、心配する行動を取っています。言葉一つと人物像全体を区別します。
問12 ウ・エの正誤
ウ○、エ○
- しおん君は園では控えめで気遣う態度を示し、家庭では母親への恐れがうかがえます。風汰は最初、早すぎる登園を他人事として見ていましたが、次第に自分から関わるようになります。
問12 オ・カの正誤
オ○、カ×
- 風汰が布団に乗ってよいかと急に口にする場面には、思い付いた行動に出る面が見られます。一方、母親の仕事が忙しいからこそ、保育園側は登園の受け入れを工夫しており、効率のため放置する姿勢とまとめるのは違います。
問13 不適切な作品解釈
Eさん
- 結末で風汰が、母親の背負う重みを代わりに引き受けると決心したわけではありません。自分には大人のような力はなく、何が正解かも分からないと認めた上で、しおん君の小さな手を握り返しています。
- Aの捨て犬との対比、Bの愛情を求める笑顔、Cの共同体の対比、Dの三つ葉の価値という読みは、本文の具体物や行動に対応しています。象徴から本文以上の解決を読み込まないことがポイントです。
解き直しの進め方
人物が言ったことと実際の行動を対にして整理し、笑顔だけで本心を決め付けないようにします。結末の象徴も、風汰自身ができると認めている範囲へ戻して説明しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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