2026年11月1日
SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
渋谷教育学園幕張中学校・2024年度 一次 算数
5大問を全問解説。どのカードでも成り立つ条件を整理し、タイルの列を素数で捉え直します。相似と展開図では、長さ・高さ・面積・体積のどの比を使うかまで示します。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|二つの袋へのカードの入れ方
この大問で学ぶこと
どの組を取り出しても成り立つ条件へ直す
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|一枚と三枚で積を10の倍数にする
4通り
- 1〜9で5の倍数は5だけです。どの組でも積が10の倍数になるには、一方の袋が5だけ、もう一方が2・4・6・8の中から選んだカードでなければなりません。
- A一枚・B三枚なので、Aは5、Bは偶数四枚から三枚を選びます。入れない偶数を選ぶ四通りです。
(2)|両方一〜四枚で積を10の倍数にする
30通り
- 5だけを入れる袋をAかBかで二通り選びます。もう一方には偶数四枚の空でない部分集合を入れます。
- 偶数の選び方は一枚4通り、二枚6通り、三枚4通り、四枚1通りで15通り。袋の役割二通りを掛けて30通りです。
(3)|AがBより必ず6以上大きい
17通り
- 条件は、Aの最小値がBの最大値より6以上大きいことです。Bの最大値は1・2・3のどれかです。
- Bの最大が1ならBは一通り、Aは7・8・9から空でない選び方で七通りです。Bの最大が2ならBは(2)(1,2)の二通り、Aは8・9から三通りで計六通りです。
- Bの最大が3なら、3を必ず含み1・2を入れるか選ぶ四通りで、Aは9だけです。合計7+6+4=17通りです。
| Bの最大 | Bの選び方 | Aの選び方 | 積 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 7 | 7 |
| 2 | 2 | 3 | 6 |
| 3 | 4 | 1 | 4 |
第2問|分割できないタイルと立体の列
この大問で学ぶこと
素数二つの積から、素数三つの積へ進む
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)①|左から七番目の面積
21cm²
- 残るタイルは、縦・横がどちらも素数のものです。一方が合成数なら、その辺を素数の長さに区切り、同じ小タイルを並べて作れるため除かれます。
- 残る面積を小さい順に並べると4・6・9・10・14・15・21です。七番目は3×7=21cm²です。向きや同じ面積の重複を別の順番として数えません。
(1)②|60cm²以下に残る枚数
21枚
- 小さい方の素数が2なら、相手は2・3・5・7・11・13・17・19・23・29で十枚です。3なら、相手は3・5・7・11・13・17・19で七枚です。
- 5なら、相手は5・7・11で三枚。7なら7だけで一枚です。11以上どうしは60を超えるため、10+7+3+1=21枚です。
| 小さい方の辺 | 面積cm² |
|---|---|
| 2 | 4, 6, 10, 14, 22, 26, 34, 38, 46, 58 |
| 3 | 9, 15, 21, 33, 39, 51, 57 |
| 5 | 25, 35, 55 |
| 7 | 49 |
(2)|左から十番目の立体の体積
45cm³
- どの面も残ったタイルにするには、直方体の三辺がすべて素数でなければなりません。同じ三辺の向き違いは区別しません。
- 三つの素数の積を小さい順に並べると8・12・18・20・27・28・30・42・44・45です。十番目は3×3×5=45cm³です。
第3問|体積が等しい二円柱と注水
この大問で学ぶこと
高さの比から、底面積と空いた断面積を出す
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|容器Cと円柱Aの底面積の比
10倍
- 円柱Aの底面積をs、高さを3hとすると、同体積のBは高さh、底面積3sです。容器の底面積をcとすると、最初は空きがc−4s、高さhまで12秒、次は空きがc−s、高さ2hを36秒で上がります。
- 水量が同じ割合で増えるので、(c−4s)h:(c−s)2h=12:36です。3(c−4s)=2(c−s)よりc=10s。従って10倍です。
(2)|グラフの二つの高さ
ア=25cm、イ=8と1/3 cm
- イはBの高さh、アはAの高さ3hです。12〜48秒の36秒で、空いた底面積9sの所を2h上がるので、毎秒の水量は18sh÷36=sh/2です。
- 48〜60秒の12秒では、Aも水面より下になり空きは10sです。入る水量6shは、10s×(30−3h)に等しいので、6h=300−30h、h=25/3です。
- イ=25/3=8と1/3cm、ア=3h=25cmです。グラフの曲がり方は、円柱B、Aの順に上面が水面へ入ることを表します。
第4問|円にできる星形と相似
この大問で学ぶこと
等しい弧から対称性と平行を見つける
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|FGの長さ
0.5cm
- 弧の等しさから図は左右対称で、AC=AD=4、AF=AG=1です。円周角から三角形ABFとECFが相似になるので、AF:EF=BF:CFです。
- CF=4−1=3、EF=2よりBF=3/2=1.5cmです。左右対称なのでGE=BF=1.5cm。FG=FE−GE=2−1.5=0.5cmです。
(2)|HIとICの比
4:7
- BEとCDは平行です。三角形AFGとACDの相似比は1:4なので、CD=0.5×4=2cmです。BE=BF+FE=3.5cm、GE=1.5cmです。
- 三角形HGEとHDCの相似からEH:HC=GE:CD=3:4。従ってEHはECの3/7です。三角形IBEとIDCの相似からEI:IC=BE:CD=7:4なので、EIはECの7/11です。
- HIはECの7/11−3/7=16/77、ICは4/11=28/77です。従ってHI:IC=16:28=4:7です。
(3)|中央の五角形の面積比
三角形AFGの5と50/77倍
- 三角形AFGの面積をS、AからBEまでの高さをhとします。AからCDまでの高さは4hです。BE:CD=7:4なので、IからBEとCDまでの高さも7:4です。両平行線の間は3hだから、IからBEまでは21h/11、AIの高さ全体は32h/11です。
- AIは左右対称の軸でFGを二等分します。三角形AGIは、三角形AFGに対し、高さの比32/11と、横幅の比1/2を掛けて16S/11です。
- またHG:HD=3:4、GD=3なので、HG=9/7、AH=1+9/7=16/7。底辺をAGからAHへ伸ばすと、三角形AHIの面積は(16/11)×(16/7)S=256S/77です。
- 五角形FGHIJは、左右の三角形AHI・AJIの合計から三角形AFGを除いたものです。面積は(256/77×2−1)S=435S/77。従って5と50/77倍です。
第5問|折り込む展開図と二通りの立体
この大問で学ぶこと
外へふくらむ部分と内へ折る部分を比較する
解き直しの到達点使った条件と結論のつながりを、解説を閉じて説明できること。
(1)|立方体の角を内側へ折る
207cm³
- 元の立方体は一辺6cmなので、体積は216cm³です。点線の三つの角の三角形は、組み立てると同じ頂点の周りに集まります。直角に交わる三辺が3cmの三角すいの体積は3×3÷2×3÷3=4.5cm³です。
- この三角すいを切り落とすだけなら4.5cm³の減少ですが、今回は面を内側へ折り込みます。元の角がなくなる分と、内側へくぼむ分の二つを除くので、216−4.5×2=207cm³です。
(2)|二種類の立体の体積差
85と1/3 cm³
- 四枚の正三角形は、正方形を底面とする一つの角すいを作ります。正三角形の一辺は、4cm角の正方形の対角線なので、その二乗は32です。角すいの底面積は32cm²、底面中心から底面の頂点までの距離は4cmです。
- 側辺の二乗32から中心〜底面頂点の二乗16を引くと、高さの二乗は16なので高さ4cm。この小さい角すいの体積は32×4÷3=128/3cm³です。
- 二種類の組立ては、この角すいが外へふくらむ形と、もう一方の角すいの中へ折り込まれる形です。体積差は小角すい二個分で、128/3×2=256/3=85と1/3cm³です。9cmの側辺を持つ大きい側の高さを具体的に求める必要はありません。
(3)|台形と正三角形の二種類の組立て
大きいC:小さいD=8:7
- 四枚の台形の平行な辺は18cmと12cmで、上下の斜めの辺は正三角形の一辺6cmです。上下に同じだけ張り出すので、中央の高さ12cmの柱体から上・下へ出る高さは(18−12)÷2=3cmです。
- 中央の水平断面はひし形です。正三角形二枚を合わせる折り目を、長い縦辺の端どうしに取るか、短い縦辺の端どうしに取るかで、二種類ができます。水平断面のひし形は向きが入れ替わるだけなので、共通の面積をSとします。
- 長い辺どうしを結ぶ場合、上部を二つに分けた三角形の頂点の高さは3・3・0cmです。それぞれは高さ3cmの三角柱から三角すい一個を引く形で、二つ合わせた体積は2Sです。下部も2Sなので、全体は12S+2S+2S=16Sです。
- 短い辺どうしを結ぶ場合、各三角形の頂点の高さは0・0・3cmで、上部は二つの三角すいとなり合計S、下部もSです。全体は12S+S+S=14S。従って16:14=8:7です。
| 部分 | 大きい立体C | 小さい立体D |
|---|---|---|
| 中央の柱体 | 12S | 12S |
| 上部 | 2S | S |
| 下部 | 2S | S |
| 合計 | 16S | 14S |
解き直しの進め方
「どれを取り出しても」は最小値・最大値や、必要な因数へ置き換えます。,同じ形を並べる問題は、素因数と重複する向きを確かめます。,展開図は、外形だけでなく面を内側へ折る可能性も立体で確かめます。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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