2026年10月28日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
共立女子中学校・2025年度 2月1日入試 理科
2025年度2月1日入試の理科を、観測・振り子・物質の状態・登山・森林の5大問から解説します。重要設問の計算と作図の考え方を、途中で条件が変わる場面に注目してまとめます。
このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。
第1問|観測と加熱の基本
この大問で学ぶこと
測定の基準と、操作後の条件を読み取る
器具のしくみや顕微鏡、地震計を正誤で確認し、水量を変えた加熱のグラフを描きます。途中で変わる条件が何かを丁寧に確認します。
解くときの着眼点:操作の前後で、温度と温度上昇を区別する。
(1)〜(4)|正誤の根拠
正・正・正・誤。
- 向かい合うN極の周囲の磁界、直接炎に触れさせず加熱する木炭の作り方、顕微鏡で像と試料が逆向きに動くことを確かめる。
- 地震計はおもりが動きにくい性質と、地面側との相対的な動きで揺れを記録する。
間違えやすい点:地震に合わせておもり自身がそのまま上下するという説明は適切でない。
(5)|水の量を2倍にする
温度上昇は(0分,0℃)→(5分,8℃)→(10分,12℃)。
- 5分で20℃から28℃へ8℃上がる。そこへ同じ28℃の水を加えるため、直後の温度は変わらない。
- 水量が2倍なので、その後同じ5分で上がるのは4℃。合計の上昇は12℃。
間違えやすい点:追加する水は20℃ではなく28℃。混合直後に温度を下げるグラフにしない。
第2問|振り子の実験と途中の長さの変化
この大問で学ぶこと
同じ条件をそろえ、表から規則性を読む
測定のばらつき、振れ幅や重さの影響、長さと周期の関係を扱います。途中でくぎに触れる振り子は、左右を別の長さとして計算します。
解くときの着眼点:長さが4倍なら周期が2倍という表の関係を使う。
(1)〜(3)|繰り返し測る理由
A、D、D(40cm)。
- 同じ実験を繰り返して平均をとると、わずかな測定の違いの影響を小さくできる。
- 実験1の約12.6秒を、実験2の長さと時間の表で照合する。重さや15〜30度の振れ幅では大きな差がない。
間違えやすい点:小さな差をすべて本質的な変化と断定せず、ばらつきの範囲を考える。
(4)|長い振り子へ拡張する
35.9秒(A)。
- 長さ320cmは80cmの4倍。表から長さ4倍で時間2倍という関係を使う。
- 80cmの10往復17.9秒の約2倍なので、最も近い35.9秒を選ぶ。
間違えやすい点:長さを4倍にしたから時間も4倍とはしない。
(5)|くぎに触れた後
約1.1秒(B)。
- 初めの160cmの振り子の4分の1周期は25.4÷10÷4=0.635秒。くぎに触れると長さ80cmとなり、次の4分の1周期は17.9÷10÷4=0.4475秒。
- 合計1.0825秒から最も近い値を選ぶ。
間違えやすい点:端から次の端までを、1往復の時間にしない。
第3問|融点・沸点と密度
この大問で学ぶこと
状態が変わっても重さは変わらない
物質の状態を温度表で判断し、ろうと水で状態変化による体積の違いを比べます。融点・沸点と、密度による浮き沈みは別の規則です。
解くときの着眼点:温度の範囲と、同じ重さでの体積を計算する。
(1)・(2)|温度と状態
900℃の食塩は液体(B)。条件を満たすのは金と銅(C・D)。
- 食塩は融点801℃と沸点1413℃の間なので液体。
- 700℃でまだ固体、2500℃で液体という二つの条件を、各物質の融点・沸点と比べる。
間違えやすい点:2500℃で銀はすでに沸点を超えるので液体には含めない。
(3)・(4)|ろうが固まるとき
重さは変わらない(C)、体積は減る(D)。固体のろうは液体のろうに沈む(B)。
- 液体100cm³のろうは93g。固体では93÷0.96=96.875cm³と体積が減る。
- 固体0.96は液体0.93より密度が大きいので沈む。
間違えやすい点:固まると必ず体積が増えるわけではない。水と区別する。
(5)|二つの液体と二つの固体
下に水、上に灯油。氷と固体のろうは、いずれも二層の境界付近に位置する。
- 密度は水1.00、ろう0.96、氷0.92、灯油0.80。
- どちらの固体も灯油には沈むが水には浮くため、境界でつり合う。密度が大きいろうの方が、水中に入る割合が大きい。
間違えやすい点:氷は水に浮くという知識だけで、灯油の上にも浮くと判断しない。
第4問|高尾山の地質と気象
この大問で学ぶこと
標高・影・湿度を同じ場所と時刻で考える
登山の場面から地層、太陽の位置、雲ができる高さを考えます。特に気象の計算では、駅の標高200mを最後に足す点が重要です。
解くときの着眼点:気温の差を高さの差へ直し、標高へ戻す。
(1)・(2)|土地と影の向き
隆起、岩石の組み合わせE。影は北と北東の間(F)。
- 海底だった土地が盛り上がる現象は隆起。地層として見られる粘板岩・砂岩・凝灰岩を選ぶ。
- 春分の午後2時過ぎは太陽が南から西側へ動いており、影は反対の北東側へ伸びる。
間違えやすい点:影の向きを太陽のある方向と逆にする。
(3)|雲の下端と霧
約550m(D)、霧。
- 図では20℃の飽和水蒸気量が約17.5g/m³。湿度80%なら約14g/m³で、飽和に達する温度は約16.5℃。
- 温度差3.5℃は雲のない場所350mの高度差に対応する。駅の標高200mを足すと約550m。
間違えやすい点:350mは駅からの高さであり、求める標高ではない。
第5問|森林と水・土壌・植生
この大問で学ぶこと
グラフの最大値と合計を区別する
森林の成長や伐採後の根の変化をグラフで読み、樹木の性質が環境への適応にどう役立つかを考えます。時間とともに働きが変わる点に注目します。
解くときの着眼点:曲線の高さ、面積、保持力の合計をそれぞれ読む。
(1)|森林と雨水
①D、②C。
- 問題の図では森林が成熟すると、流れる水の最大増加量も総増加量も小さくなる。
- 葉の上での蒸発、根からの吸収と蒸散、土への浸透を、河川へすぐ流れない理由につなげる。
間違えやすい点:ピークの高さが総量そのものではない。総量は時間にわたる増加を合わせて考える。
(2)|伐採後の山崩れの危険性
C→D→B→A。
- 古い根の保持力が落ち、新しい根が十分育つまでの合計が小さい時期に危険性が高くなる。
- 15年後・30年後・5年後・直後の合計曲線の高さを比べ、保持力の小さい順に並べる。
間違えやすい点:「伐採直後が必ず最も危険」と先入観で決めず、与えられたグラフに従う。
(3)・(4)|里山と寒冷地の樹木
里山の働きかけはB。記述例:落葉しないため、短い春が来るとすぐ光合成を始められる。
- 里山の陽樹林を保つため、地面へ光が届くよう枝を落とす。
- 針のような葉は雪が積もりにくく、葉を保つことは春に新たな葉を作る前から光合成できる利点がある。
間違えやすい点:常緑というだけで寒さに強いと片づけず、本文にある形と季節の条件を説明する。
解き直しの進め方
グラフは軸と単位を確認し、変化の前後を分けて読みます。温度上昇・高さの差・標高のように似ている量を明確に分け、答えを元の場面に戻して検算しましょう。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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