武蔵中学校 2024年度 国語入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2024 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

武蔵中学校・2024年度 2月1日入試 国語

2024年度の武蔵中学校国語は、物語中の「私」が桜田に抱く複雑な気持ちをどう説明するかが中心です。島木健作の文章を、人物の境遇と才能への評価に注目して読み、記述の根拠を整理します。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|競争心と親近感が重なる物語

この大問で学ぶこと

一つの感情に決め付けず、心の重なりを読む

貧しい境遇にある「私」は、同じく貧しい桜田に親しさを感じながら、彼女の才能に自分の立場を脅かされます。相手を認める気持ちと勝ちたい気持ちは、同時に成立します。

解き直しの到達点境遇・出来事・感情の三つをつなぎ、人物の矛盾した心を説明する。

解くときの着眼点:境遇・出来事・感情の三つをつなぎ、人物の矛盾した心を説明する。

問一|学校の特色を具体化する

町の上層に位置する家庭の、成績のよい子どもが多く集まる学校だということ。

  1. 学校の特色を尋ねられているので、校内の設備や行事の評判を並べるだけでは足りません。
  2. 役人・学者・裕福な家庭という生徒の背景を押さえ、評判のよさを生む共通点をまとめます。

間違えやすい点:「特別な色彩」を、建物や制服の色として読まないこと。

問二・問三|学業への執着と、赤面の理由

問二:引け目を学業で埋めようとした。問三:桜田の貧しい身なりに、自分と共通する境遇を見て恥ずかしくなった。

  1. 「私」が勉強に力を入れる背景には、家柄や暮らしの差があります。学習好きという性格だけで説明しないようにします。
  2. 桜田を見たときの赤面は、相手だけを見下した反応ではありません。自分自身も重ねて見ている点を含めます。

間違えやすい点:感情の原因を、傍線の直前だけで探さず、転校の事情まで戻ること。

問四|語句を文脈で確かめる

A エ(降参した)/B イ(力を見せつけられ元気がなくなった)/C イ(失敗して恥をかく)。

  1. 慣用句の辞書的な意味を思い出した後、その意味を本文へ戻して読んでみます。
  2. 「味噌をつければいい」とは、相手が失敗することを望む表現です。ただし本文では、それを思ったことはないという否定にも注意します。

間違えやすい点:語句の意味と、その語句を含む文全体の肯定・否定を分けること。

問五|「王座」が表す立場

作文と図画で最も優れているという「私」の立場を、桜田の才能によって失ったということ。

  1. 比喩を説明するときは、本文の具体的な評価へ言い換えます。
  2. 何の分野で、誰と比べ、どう変わったかをそろえると、単なる「負けた」より正確な答案になります。

間違えやすい点:王座を級長の役職と取り違えないこと。

問六|敵愾心と拍手の両方を書く

答案の柱:才能では勝ちたいが、境遇の近さから親しくなりたく、桜田が裕福な子どもたちを圧倒することには喜びも感じた。

  1. まず勝ちたいという競争心を示します。
  2. 次に同じように貧しい立場への親近感と、才能への敬意を加えます。
  3. 一方で・同時に、などを使い、どちらか一方へ単純化しない文章にします。
複雑な心を整理する
着目点「私」の思い
才能と評価負けたくない
似た境遇親しくなりたい
上層の子への対抗桜田の活躍を喜ぶ

間違えやすい点:「嫌いだったが最後は好きになった」と、本文にない一方向の変化をつくらないこと。

第2問|漢字

この大問で学ぶこと

文中で使える語彙として覚える

八つの漢字は、形だけでなく語の意味と用例を合わせて確認します。

解き直しの到達点読みから意味、意味から正しい漢字へつなぐ。

解くときの着眼点:読みから意味、意味から正しい漢字へつなぐ。

漢字①~⑧

①郷里 ②命脈 ③縦横 ④補給 ⑤純真 ⑥群 ⑦調停 ⑧老練。

  1. 「調停」は争いを間に入って解決へ導くこと、「老練」は経験を積んで熟れていることです。
  2. 「群がる」は送り仮名を含めて使い方を確かめ、解答欄が漢字部分だけかを見ます。

間違えやすい点:同音の別の語に置き換えず、短文の意味で判断すること。

解き直しの進め方

問二・三・五・六を並べ、境遇への引け目、似た境遇への反応、才能への敗北感、親近感という違いを説明し直します。すべてを「悔しい」で済ませていないか確かめましょう。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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