武蔵中学校 2026年度 国語入試解説|大問別の考え方と解き直し

2026年10月27日

SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW

答えの先に、解ける理由を。

武蔵中学校・2026年度 2月1日入試 国語

物語本文を手元に置き、どの場面が答案の根拠になるかを確かめながら読む解説です。記述例は進塾独自の表現であり、学校の公式解答や採点基準ではありません。

このページは問題冊子と一緒に読む解説です。問題文・原図の転載はせず、進塾独自の解説を掲載しています。

第1問|物語文|母を見つめる視点の変化

この大問で学ぶこと

同じ相手への感情が変わる理由をたどる

朝比奈秋『植物少女』を題材に、主人公と父・祖母・看護師の視点の違いを読みます。人物の状態に関する表現は作品内の設定として扱い、医療知識による推測ではなく描写を根拠にします。

解き直しの到達点出来事→受け止め方→感情の順に、場面ごとの変化を整理する。

解くときの着眼点:出来事→受け止め方→感情の順に、場面ごとの変化を整理する。

問一|学生の後ろに並んだ理由

記述例:母に触れた学生が幸せそうになるのを誇らしく感じ、自分も母のぬくもりとつながりを確かめたくなったから。

  1. 直前の学生たちの表情と、主人公の行動を結びます。
  2. 他人が喜ぶ様子を見た誇らしさと、自分も触れたいという願いの両方を入れます。

間違えやすい点:単に順番を待った、という行動の説明で終わらない。

問二(1)|つねるのを止める理由

記述例:母の体にあざができるなど、傷つけてしまうから。

  1. 看護師の注意の後に示される体への影響を根拠にします。
  2. 反応があるかどうかと、体を傷つけてよいかは別の問題です。

間違えやすい点:主人公を叱りたいという気持ちだけを答えない。

問二(2)|主人公だけには認める理由

記述例:患者を傷つける行為は認められない一方、母と触れ合いたい娘の思いには寄り添い、傷つきにくい場所に限って受け止めたいから。

  1. 二つの発言を単なる矛盾にせず、看護師の立場と娘への配慮に分けます。
  2. 声を小さくする、周囲を確かめるという動作も、簡単には認められない思いを補強します。

間違えやすい点:実生活での行為の推奨ではなく、物語中の人物の心情を説明する。

問三|父と祖母の満足

記述例:回診中に病室から出されることに不満があり、居続けた家族の話に自分たちの思いを重ねたから。

  1. 家族が回診時に置かれてきた状況を、会話に戻って確認します。
  2. その状況への不満と、話を聞いたときの共感をつなげます。

間違えやすい点:主人公の誇らしさと、父・祖母の共感を混同しない。

問四|写真の女性を母と呼ばない理由

記述例:自分の知る母は眠ったように横たわる存在で、意志や表情を持つ写真の女性と実感の上で結びつかなかったから。

  1. 顔立ちが同じであるという認識と、母だと感じる実感は違います。
  2. 主人公が知る母の姿と、写真の姿を対比して説明します。

間違えやすい点:別人だと事実上判断した、と書かない。

問五|朝と夜に会いたくない父

記述例:眠っているだけのように見えて目覚める期待が生まれ、その期待がかなわない現実に心が痛むから。

  1. 会っていると嬉しいという感情も保ったまま、別れがたい苦しさを考えます。
  2. 朝夕の母の様子が父に何を期待させるかを、発言の前後から読みます。

間違えやすい点:嫌いになったから、忙しいから、など本文にない理由を足さない。

問六|最も適当でない心情

進塾の解答例:ウ(最も適当でない心情)

  1. 父・祖母と同じように、かつての母が戻る可能性を思い浮かべて見るようになったことは、本文に描かれています。
  2. イは、以前は今の母のあり方を好ましく感じていたことと、今は回復した母の姿を想像していることを組み合わせた説明で、本文に根拠があります。
  3. 一方で、見方を家族と共有できたことを喜んだとは書かれていません。戸惑いや期待が描かれる場面に「嬉しい」という感情を足したウが最も適当ではない、と判断します。
問六の選択肢を本文と照合する
選択肢対応する本文の内容判断
ア母が失ったものを考え、胸が苦しくなる心苦しさに根拠がある
イ以前の母への親しみと、回復したらという想像両方が本文にある
ウ父・祖母との見方の共通点共有を喜ぶ感情は読み取れない
エ母と外出するなどの想像期待に根拠がある
オ過去の母と今の母が結びつく戸惑い困惑に根拠がある

間違えやすい点:部分的な一致だけで選ばず、付け加えられた感情も確認します。ここで示す記号と記述例は進塾の読解によるもので、学校の公式解答ではありません。

問七|最後の母の存在

記述例:返事や言葉がなくても自分を責めることなく受け止め、そばにいるだけで安心して身を預けられる存在。

  1. 最後の場面では、主人公は母の過去や回復への期待から、今そばにいる母との感覚へ戻ります。
  2. 後悔が感じられないこと、呼吸が重なること、身を預ける行動をつないで説明します。
視点の比較
人物母に重ねているもの読むときの注意
主人公生まれてから知る母とのつながり写真を見る前後で実感が変わる
父・祖母かつての姿や目覚める期待期待と苦しさが同時にある
看護師体を守る立場と娘への配慮二つの発言の理由を両方読む

間違えやすい点:「大切な人」という一般的な表現だけで終わらせない。

第2問|漢字|文脈と送り仮名

この大問で学ぶこと

音から意味を選び、語の形を完成させる

同じ読みでも、文中の意味によって漢字が決まります。送り仮名が答案欄の外にある問題では、書き入れる部分だけを正確に確かめます。

解き直しの到達点熟語の意味と、語幹・送り仮名をセットで確認する。

解くときの着眼点:熟語の意味と、語幹・送り仮名をセットで確認する。

①~③|熟語と場所

①梅林 ②辺(り) ③賛否

  1. 梅が集まる林は梅林。場所を表す「あたり」は辺りです。
  2. 賛成と反対という二つの意見を組み合わせて賛否と書きます。

間違えやすい点:「辺り」の「り」が印刷されている場合は漢字部分を書く。

④~⑥|動作と意味

④育(む) ⑤唱(える) ⑥徒労

  1. 夢を育てる意味で育む、異議を述べる意味で唱えるを選びます。
  2. 努力がむだになる意味は徒労です。文脈に合う意味から字を決めます。

間違えやすい点:同音語や似た形の字に置き換えない。

⑦・⑧|勤め先と建物

⑦勤(め) ⑧講堂

  1. 仕事に従事する「つとめ」は勤めです。集まって話や講演を聞く建物は講堂です。
  2. 努める・務めるとの意味の違いも例文で確認します。

間違えやすい点:読みが合うだけで正解とせず、文の意味を確かめる。

解き直しの進め方

主人公・父と祖母・看護師の三者を横に並べ、「知っている母」「望んでいること」「行動の理由」を表にしましょう。記述は感情語だけを増やさず、その気持ちを生んだ出来事を一つ添えて書き直します。

段階取り組むこと確認すること
1|原因を分ける間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分けるどこで手が止まったかを言葉にする
2|解説を閉じる自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか
3|時間を空ける日を改め、類題と合わせて再挑戦する条件が変わっても使える考え方になったか

志望校の過去問を、次の学習計画へ

点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。

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